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サイバーエージェント・ベンチャーズが #RisingExpo 2015を開催、日米アジアの15チームがしのぎを削る

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7日、サイバーエージェント・ベンチャーズは、都内で年次のショーケース・イベント Rising Expo 2015 を開催した。 サイバーエージェント・ベンチャーズのソウル、北京、ジャカルタにある海外拠点で、それぞれ地域の予選を実施、海外スタートアップ5社を含む全15社が、集まった人々に向けてアイデアのピッチを行った。 昨年のピッチ・コンペティションでは、遊休スペース貸出サービスのスペースマーケット…

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7日、サイバーエージェント・ベンチャーズは、都内で年次のショーケース・イベント Rising Expo 2015 を開催した。

サイバーエージェント・ベンチャーズのソウル、北京、ジャカルタにある海外拠点で、それぞれ地域の予選を実施、海外スタートアップ5社を含む全15社が、集まった人々に向けてアイデアのピッチを行った。

昨年のピッチ・コンペティションでは、遊休スペース貸出サービスのスペースマーケットが優勝、昨年10月には約1億円の資金調達を実現した。今年選ばれたファイナリストにも、多くのサクセスストーリーがもたらされることを期待したい。

【グランプリ】トレタ(AGSコンサルティング賞も受賞)

Pitch by 中村仁氏

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トレタは、同盟の飲食店向けのオンライン予約台帳システムを展開している。現在の利用加盟店舗数は3,300軒以上。一般的な飲食店向け宣伝媒体が空席の多い販促店をターゲットとするに対し、トレタは予約で客席が埋まっている人気店の経営効率化と収益最大化にフォーカスしている。

今後、ヤフーやグルメサイトの「ヒトサラ」などの連携サービスを展開していくとのこと。

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【グーグル賞、SMBC日興証券賞】Misoca

Pitch by 豊吉隆一郎氏

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Misoca は、請求書などの発行自動化プラットフォーム。現在のユーザ数は50,000社以上、1年間で代行発行している請求書の総額は750億円を越える。日本における B2B 取引に関わる書類の7割は、郵送や FAX などのアナログ処理で行われているため、この分野のオンライン化を支援する。

請求書の発行自動化に加え、回収手数料0.8%の支払により、Misoca が請求額の回収を保証するサービスを展開中。今後、サードパーティーの事業者との提携により、事業者向けローン、ファクタリング、請求に対する支払一括管理などのサービスを展開していきたいとしている。今月中にはモバイルアプリもリリースするとのことだ。

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【住友不動産賞、AWS賞】KAMARQ

Pitch by 町野健氏

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インターネットを使った家具ブランド「KAMARQ(カマルク)」を立ち上げ。インドネシアで生産し、高品質な家具を日本市場などに直販する。IoT モジュールなどを家具に埋め込むことで、スマートフォンから操作できる音の出るテーブルや、周囲の環境情報が取得できるスマートドアなどの開発を目指している。

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【インテリジェンス賞】ZUU

Pitch by 冨田和成氏

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金融に特化したメディアを運営。多くの金融商品は対面かインターネットでしか買えないものの、一方で情報の非対称性が高い分野である。お金を持っている層に対して情報を収集しやすいしくみを提供することで集客し、金融商品の提供会社や証券会社に対して送客を行う。

資産運用ツール「ZUU Signals」では、株式銘柄について、購入すべきか要注意か手放すべきかなどを、赤・黄・青および赤の点滅で明示的に表示。情報量過多のニュースに翻弄されないよう、ユーザには重要なニュースのみをキュレーションして提供する。将来的には、金融会社や証券会社への送客のトランザクション・ベースのキックバックでマネタイズする。

電通国際情報サービスが今年主催した「金融イノベーションビジネスカンファレンスFIBC2015」で、ソニー銀行イノベーション賞を受賞している。

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【EY賞】OPEN8(オープンエイト)

Pitch by 高松雄康氏

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OPEN8 は、アイスタイルの創業メンバーだった高松氏が創業。広告取引が自動化され、メディア価値が下落する中、スマートフォン・ユーザに訴求しやすい女性向けの動画広告ネットワーク「VideoTap」を構築。ローンチから2ヶ月で、視聴者の女性含有率90%以上、月間広告流通総額5,000万円以上に達するネットワークの構築に成功した。

3MinuteGODmakeMOBERCIALCrevo とはそれぞれ提携関係にあり新しいサービスをローンチ予定。すでに日本以外にシンガポールにも拠点を開設しており、アジア最大のスマートフォン向け動画広告プラットフォームになることを目指している。

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以下は惜しくも入賞ならなかったが、ファイナリストとして興味深いピッチをしてくれた、スタートアップの顔ぶれだ。

フーモア

Pitch by 芝辻幹也氏

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フーモアは、クラウドソーシングと作業の分業化により、良質のマンガを量産できる制作プラットフォームを構築。国内から7割、海外から3割の合計3,000名のクリエイターが登録している。

DeNA マンガボックス、マンガギフトと提携し、Voyage Group からは Androbook を購入。マンガの制作受託に加えて、メディアのマネタイズに加え、オリジナルIPの開発も手がけている。マンガを使ったネイティブ広告も制作しており、この分野においては最近ヤフーと提携しゲームメディア枠への掲出を開始した。今後、アプリメディア、国内外のゲームIPプレーヤー、中国や韓国のマンガメディアとの提携を強化するとしている。

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VUNO Korea / 뷰노 코리아(韓国)

Pitch by Hyun-jun Kim 氏

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病院では、X線、CT、MRI などさまざまな医療用画像が導入される一方で、これらを分析する専門家が不足している。また、専門家であっても、ある映像を見たときに判断が他の専門家と一致する確率は70%未満で、制度に問題がある。「VUNO-Med」は、VUNO Korea が開発した Deep Learning(深層学習)エンジンにより、医師や専門家が医療画像を正確かつ迅速に一貫性のある分析判断ができるようになる。

IBM Watson はテキスト中心 Deep Learning に強いのに対し、医療に関するデータは98%が画像であることから、VUNO では画像に特化した Deel Learning のエンジンを開発。50万パターンある症例から、類似ケースを10秒で選び出すことができる。これまでに、2人のベンチャーキャピタリストや韓国の3つの政府機関から約1億円を調達しており、ソウルのアサン病院、ソウル大学病院なをはじめ8つの疾病に特化した15人以上の医師が支援している。5年後には、医療業界の Google になることが目標。

今年5月にソウルで開催された beGLOBAL 2015 では、GB Pitch Award を受賞している。

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JOKERPACK / 조커팩(韓国)

Pitch by Yongnam “Raymond” Hong 氏

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JOKERPACK が開発する BeeCanvas は、使いやすく便利な UI で情報共有やコラボレーションワークができるツール。ホワイトボードに付箋や写真を貼れるようオンラインキャンバスを提供、写真を自由に配置したり、コメントをつけたり、ファイルやリンクを共有したり、YouTube 動画を貼り付けたりすることができる。

ドイツ/韓国ベースのアクセラレータ Apora Ventures の3ヶ月間のアクセラレーション・プログラムに採択され、今年7月からベルリンのコワーキング・スペース Betahaus で活動中。現在、シリーズAラウンドで200万ドルの資金調達を目指している。

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Lang 8

Pitch by 喜洋洋氏

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Lang 8 が開発する「HiNative」は、外国語学習者がネイティブスピーカーに言語に関する質問が手軽にできるプラットフォーム。170以上の国から120言語についての質問のやりとりがなされている。中国からのアクセスが42%を占め、圧倒的にアジアからの引きが強い。中国のEラーニング市場は3,000億円と日本市場の50倍の規模があるため、スケールメリットは大きいと考えられる。

現時点では iOS アプリのみだが、年内に Android アプリ、2016年に100万ダウンロードを達成して有料添削サービスを開始、2017年に500万ダウンロードを達成して語学コンテンツのC2Cマーケットプレイスを構築、2018年に1,000万ダウンロードの達成を目指している。

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スピカ

Pitch by 国府田勲氏

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ネイルアートに特化した CGM による送客プラットフォームを構築している。東京に拠点を置くモバイル開発会社ゆめみの社内プロジェクトとして2011年にローンチし、2014年ゆめみからスピンオフした。ネイルサロンの予約や顧客管理は9割が紙ベースであるため、この市場に対して、「ネイルブック」で集客を「サロンブック」で送客を狙う。

現在はマネタイズの前、ユーザベースと送客強化のフェーズにあるが、一般ユーザのみならずネイリストも自身の宣伝のために作品をアップしてくれるため、投稿写真の7割以上はネイリストからのプロフェッショナルなデザインのもの。これまでに累計100万枚以上のネイル写真が投稿されている。

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Wizpra

Pitch by 今西良光氏

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Wizpra は、企業の収益に直結すると言われる、顧客ロイヤルティを示す KPI として NPS(Net Promoter Score)にフォーカス。小売業やサービス業が根性や勘ではなく、ロジカルな分析に基づいて顧客満足度を高めるしくみを提供する。具体的には、アプリを通じて顧客にヒアリングをし、その結果を受けて顧客ロイヤルティを判断。店舗がロイヤルティが高い人に対して、友人とシェアできるクーポンなどを配布し、より多くの潜在顧客のエンゲージメントを高めるのを助ける。

導入店舗が増えるにつれ、同業他社の推奨コメントや平均的な値が取得しやすくなるため、相乗的に店舗が得られるメリットが高まっていく。従来の販売をベースとする数値データに加え、顧客の感情データをあわせて活用することで、新しいサービスの開発を目指している。

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A-STAR

Pitch by 石山正之氏

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A-STAR は、多重下請け構造と言われるIT業界を、フリーランスエンジニアや開発者を要する企業(パートナー)とITニーズのある企業(クライアント)を直接結びつけることでディスラプトするという。多重構造における中間搾取と省くことでエンジニアが得られる報酬や評価を高める。ターゲットとできるエンジニアや開発者は55万人で、約3兆円の市場規模があり、採用やリクルーティング市場などよりも遥かに大きいとのこと。

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Ayannah (フィリピン)

Pitch by Miguel “Mikko” Perez

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2008年設立の Ayannah は、銀行口座がない人向けに多くの支払いサービスを提供している。Sendah Directは、ユーザがモバイル用エアタイムクレジットや商品券、そして小口保険商品を含む電子商品を始め、有形の商品の再販ができるウェブとモバイル用プラットフォームだ。金融にアクセスの無い人のためのサービスという点では PawnHeroLoanSolutions と同じく BOP 向けのフィナンシャル・インクルージョンをテーマとしている。

世界には1,200万人のフィリピン人が居て、母国の故郷の家族に送金しようとするわけだが、受け取る側の家族は近くに金融機関が無いのでそのお金を簡単に受け取ることができない。Sendah Direct を使えば、受取人は電子商品や有形商品、商品券などの形で直接受け取ることも可能になる。

CEO の Mikko 氏は、世界の80%が金融サービスへのアクセスできない新興市場であることを理由に、インドやインドネシアのほか、アメリカにも進出したいと将来への意気込みを語った。これまでに、IMJ Investment Partners、Beenos、Siemer Ventures、Golden Gate Ventures などから出資を受けている。

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Drivemode(アメリカ)

Pitch by Jeff Standard

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アメリカでは46の州で、スマートフォンを操作しながらの車の運転は禁止されているとのことだが、それでも、アメリカ一カ国だけでも年間160万件のスマートフォンの操作に起因する交通事故が発生しているのだという。

Drivemode は電話の着信、メッセージング、カーナビ機能を単一のアプリで指先の動きだけで操作でき、運転者はスマートフォンの画面を凝視する必要がない。2週間前には、ホンダと共同開発した Drivemode の標準搭載した乗用車をを公開した。創業メンバーには Zipcar、Tesla、Panasonic Automotive など有名業界メーカーでの業務経験者が多数顔を揃える。現在、アプリは Google Play でダウンロードが可能。

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Anywhere2go(タイ)

Pitch by Jack Arunsawad

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国内に1,500万台の乗用車があるタイでは、実に年間1,400万件の交通事故が発生している。保険会社の調査員が到着して状況の確認・対応に要する時間の累積は2,000万時間で、事故1件あたりの対応に3時間を要している計算になる。

Anywhere2go が開発した Claim Di を使うことで、保険会社に対して事故を起こした場所から調査員派遣の要請が迅速にできるのに加え、規模の小さな二者間の事故においては、加害者と被害者の両方で Claim Di で事故内容を申告することで、調査員による現地調査を省略することができる。これにより、保険会社はコストを圧縮でき、事故を起こした保険加入者も時間を省けるというものだ。

現在、17の保険会社と提携し、市場シェア50%を誇る。タイの通信キャリア DTAC のアクセラレータ・プログラムに参加し、これまでに 500 Startups、Golden Gate Ventures、SXE Ventures、Rebright Partners から資金調達している。今後は、DTAC の親会社にあたる、ノルウェーの Telenor などの支援も受けて、日本、韓国、ヨーロッパへの進出に意欲を見せている。

Anywhere2go では、警察への連絡も迅速に行えるアプリ「I lert U」もリリースしている。

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#RisingExpo 2015グランプリは、飲食店向けオンライン予約台帳サービスの「トレタ」が獲得

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8月7日、サイバーエージェント・ベンチャーズは、年次のショーケース・イベント Rising Expo 2015 を開催し、参加者による投票で決まるグランプリの座には、飲食店向けオンライン予約台帳サービスの「トレタ」が輝いた。 「トレタ」は、レストランや居酒屋などあらゆる飲食店の予約を、簡単・便利に管理ができるiPadアプリで、予約のデータ管理はクラウドで行い、音声録音や手書きのメモ機能、SM…

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8月7日、サイバーエージェント・ベンチャーズは、年次のショーケース・イベント Rising Expo 2015 を開催し、参加者による投票で決まるグランプリの座には、飲食店向けオンライン予約台帳サービスの「トレタ」が輝いた。

「トレタ」は、レストランや居酒屋などあらゆる飲食店の予約を、簡単・便利に管理ができるiPadアプリで、予約のデータ管理はクラウドで行い、音声録音や手書きのメモ機能、SMSでの顧客への確認連絡の送信など、従来の紙の予約台帳や、ASP型の予約管理サービスにもない、iPadアプリならではの機能が付与されている。

トレタには、副賞として主催者であるサイバーエージェント・ベンチャーズから100万円が送られたほか、日本航空から35,000マイル分の無償マイレージが贈呈された。また、トレタは AGSコンサルティング賞も受賞し、副賞としてヱビスビール1年分も贈呈された。

グランプリ以外のファイナリスト・スタートアップについては、追って、THE BRIDGE 上でお伝えする。

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Antenna発案者の町野健氏や建築家の鄭秀和氏ら秀逸メンバーが集結、ネットとつながる高品質家具ブランド「KAMARQ(カマルク)」を立ち上げへ

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有名な顔ぶれが3人ならんだ。ニュース・キュレーションの走りとも言える Antenna(アンテナ)を発案した町野健氏、目黒通りのリノベーション・プロジェクト「CLASKA」やデザイン家電ブランドの amadana で知られる建築家でデザイナーの鄭秀和氏、サイバーエージェント・ベンチャーズの取締役を務める近藤裕文氏だ。異色の取り合わせとも言える3人が手がけるのは何だろう? その答えは家具だ。この3人に…

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有名な顔ぶれが3人ならんだ。ニュース・キュレーションの走りとも言える Antenna(アンテナ)を発案した町野健氏、目黒通りのリノベーション・プロジェクト「CLASKA」やデザイン家電ブランドの amadana で知られる建築家でデザイナーの鄭秀和氏、サイバーエージェント・ベンチャーズの取締役を務める近藤裕文氏だ。異色の取り合わせとも言える3人が手がけるのは何だろう?

その答えは家具だ。この3人に加え、インドネシアに工場を持ち、建具製造で圧倒的なシェアを持つ PT. Matsuzawa Perita Funiture Indonesia(以下、PT. Matsuzawa と略す)の和田直希氏が加わる形で、新たな家具ブランド「KAMARQ(カマルク)」が立ち上がろうとしている。KAMARQ とはインドネシア語で「私の部屋」を意味する。端的にインターネットで家具を売ろうというのではなく、まさに部屋を作るがことく、新しい価値提案をしていくのが狙いなのだという。

今、なぜ家具なのか?

KAMARQ のビジネス運営面で中核を担う町野氏は、家具に注目した理由を次のように語ってくれた。

自分も40になり、次に何をしようかと考えたときに、世界に通用するブランドづくりをしたいと思った。

しかし、それは IT 単体だと難しいかもしれない。GoPro などの例のように、ものづくり × IT であれば、可能性は一気に広がるのではないだろうか。

インドネシアに7年以上にわたって住み、家具製造を従事してきた和田さんに出会って、家具にフォーカスしようと考えた。家具+αでビジネスモデルを作っていこうと。

3D プリンターやデザインのクラウドソーシングにより、洋服やアクセサリーの世界では自由度はかなり高まった。しかし、家具の世界には、それほどまでの自由度はまだない。デザインのいい家具は高価で、いいデザインの家具が見つけても色が選べないこともしばしば。サイズの自由度も限られるため、欲しい家具が部屋に入らないため、住む場所を変えるなんて話もまんざら冗談でもない。

第一段階として KAMARQ が考えるのは、インターネットを通じた家具デザインの公募とボーティング・プラットフォームだ。語弊を恐れずに言えば、デザイン本位で選ぶ家具の〝クラウドファンディング・サイト〟。一定数以上の投票が得られた家具については、KAMARQ のサイト上で販売を受け付け、デザインの考案者と商品の売上をレベニューシェアする。当初は購入者が色やサイズを選べる機能を付与し、最終的には完全オーダーメイドも受け付けられるしくみに仕上げる。ファストインテリアを扱うチェーン量販店と同じくらいの価格で販売することが目標だ。

第二段階としては、家具とITとの融合。薄い振動素子からなるスピーカーをテーブルに埋め込むなどして、それ自体が音を奏でるような家具商品を開発する。音源との接続や音量調整は KAMARQ の独自スマートフォンアプリを経由して行え、家具とは Bluetooth で接続。テーブル以外にも、ベットやチェストなど応用範囲は無限大と言える。KAMARQ はこの〝IoT家具〟を通じてアプリが普及することを目論んでおり、そこから先に新たなビジネスプランを構想しているようだったが、詳細は聞くことができなかった。

さらに第三段階としては、ドアにインターネットとつながるさまざまなセンサーを組み込んだ〝スマートドア〟の開発。前出の和田氏が経営する PT. Matsuzawa は、インドネシアのドア建具業界ではトップシェアを誇っており、日本のみならず、東南アジアでのスマートドア販売にも大きな可能性を見出すことができる。

家具づくりから、空間づくりへ。

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世界的にも、日本のクリエイティビティはいいよね、という理解がある。私自身、フィクスチャー、壁面家具、インフラ家電などをやってきたのだが、(一つ一つのプロダクトのみならず)有形なものや無形なもの、すべてが合わさることで、ユーザエクスペリエンスを提案できると思う。

KAMARQ で提供する家具はサイズが選べるので、ジャカルタでも東京でも、新たなまちづくりの観点での住まいのリノベーション需要にも適している。テクノロジーを追求するのではなく、優れたエクスベリエンスを提供していきたい。(鄭氏)

KAMARQ では集客やブランディングを兼ねた、オウンドメディアとEコマースのストアフロントが融合したようなサイトを開発中だ。ここには Antenna で名を馳せた、キュレーション・メディアのプロフェッショナルとしての町野氏のノウハウが生かされることになる。インドネシアの自前の工場で製造、大きなマーケティングコストをかけず、自社サイトで直販の形をとるため、かなり高品質の家具商品が低価格で仕上がることになる。

スマート家具化する部分は、実は、このコスト圧縮の部分で吸収できてしまうんじゃないかと思っている。(町野氏)

テクノロジー・ギークは別として、一般消費者にスマート家具の需要がどの程度あるかは疑問だが、デザインのよい高品質の家具が低価格で購入できるなら、たまたま注文した家具がスマート化されていても消費者にとっては不都合はない。

当初は色やサイズのみが選べるイージーオーダーですが、最終的には最小ロットの制約も無い、完全オーダーメイドで家具を受注できるようにする。家具の BTO (build-to-order) ですね。受注から発送までのステイタスも、Dell のパソコンの発注と同じでウェブで確認できるようにする。商品が届くまでに少し時間はかかるが、消費者もいろんな要素を完全に選べるのであれば、1ヶ月なら待ってくれるように思う。(町野氏)

数々の人気のある建築物やプロダクトを世に輩出してきた鄭氏の参画も、KAMARQ にどのような結果をもたらすかが非常に楽しみだ。

家具も元来、ブランド間の非対称性が高い分野。自分が気に入って、誰かにプレゼントしたり、自慢したりしたくなるような価格帯を目指したい。

(KAMARQ の家具を導入する)物件毎、空間毎にテイストを変えられるという点においても、パターンは無限大に作り出すことができる。日本のデザイナーの世界進出を支援するという点でも、ブランドを開発することには大きな意義があると思う。(鄭氏)

KAMARQ が正式にローンチするのは今年10月の予定だ。果たして、IKEA やニトリに代表されるファスト・インテリア業界をディスラプトするようなプレイヤーになり得るだろうか? KAMARQ のビジネスプランの全貌は、明日開催される RISING EXPO 2015 in Japan でのピッチで明らかになるだろう。

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昨年の累計調達額は40億円以上、アジア最大級の資金調達イベント「RISING EXPO 2015」がアジア3地域で開催

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今年もサイバーエージェント・ベンチャーズが、IT・インターネット関連のスタートアップを対象としたアジア最大級の資金調達・事業提携イベント「RISING EXPO 2015」を開催する。昨年に続き、開催地は日本・東南アジア・韓国のアジア3地域。 昨年、ジャカルタで開催された「RISING EXPO 2014 in South East Asia」ではベンチャー13社、VC30社、大手事業会社10社。…

RISING EXPO 2015

今年もサイバーエージェント・ベンチャーズが、IT・インターネット関連のスタートアップを対象としたアジア最大級の資金調達・事業提携イベント「RISING EXPO 2015」を開催する。昨年に続き、開催地は日本・東南アジア・韓国のアジア3地域。

昨年、ジャカルタで開催された「RISING EXPO 2014 in South East Asia」ではベンチャー13社、VC30社、大手事業会社10社。ソウルで開催された「RISING EXPO 2014 in Korea」ではベンチャー8社、VC15社。東京で開催された「RISING EXPO 2014 in Japan」ではベンチャー15社、VC60社、大手事業会社60社が参加している。

2015年3月時点で公開されている情報では、「RISINGEXPO in 2014」に登壇したベンチャーが累計で40億円の資金調達を実施している。資金調達実施企業の1社当たり平均資金調達額は3億円を超えているという。

起業家にとって、一度にVCと提携先となりうる大手企業と会うことができる貴重な機会であり、実際に資金調達に結びついている事例も出ている。今年CAVは、資金調達のみならず、事業提携においても良い成果が生まれるイベントとなるよう改善を加えるそうだ。

アジア3地域での開催日程は下記のとおり。

  • RISING EXPO 2015 in South East Asia・・・2015年6月25日(木)
  • RISING EXPO 2015 in Korea・・・2015年6月予定
  • RISING EXPO 2015 in Japan・・・2015年8月7日(金)

すでに、インドネシア・ジャカルタで開催される「RISING EXPO 2015 in SEA」に登壇したいスタートアップの応募受付を開始している。資金調達、または事業提携を検討しているスタートアップは「RISING EXPO 2015」の詳細をチェックしてみてはいかがだろうか?

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