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「高校生の頃、私はインターネットに夢中でした」とnanapiのCEOで、共同創業者の古川健介氏は語る。2000年、19歳だった古川氏は学生向けオンライン掲示板「ミルクカフェ」を立ち上げた。
「当時、大学や学校に関する情報を見つけることは非常に困難だったので、私はインターネットで情報が共有できる学生向けオンラインフォーラムを作ったんです」(古川氏)。
ミルクカフェは急成長した。
最盛期、同サイトは毎月1000万ページビューを獲得し、2009年には1000万円でサイブリッジに売却することになる。古川氏は当時を振り返り、「オープンソース技術を使い、高校生たちにコーディングを手伝ってもらいました。それがこんなに成長するとは思ってもいませんでした」と語る。
2003年、古川氏は一般向けのオンライン・フォーラム「したらばBBS」を立ち上げる。翌年の2004年、古川氏は就職面接で当時インターネット大手だったライブドアCEOの堀江貴文氏と出会った。堀江氏はしたらばBBSに強い興味を示し、古川氏はまたも同サイトを約1億円で売却することに成功する。ちなみに売却後も運営管理は継続していたという。
同氏は早稲田大学を2006年に卒業した後、リクルートに3年間務めた。その後2009年に、楽天でエンジニアをしていた和田修一氏とともにnanapiを始めるにあたって、リクルートを退職。nanapiは月に2800万のビジターと6000万以上のページビューを誇る日本最大級のライフハックメディアサイトとなった。
「nanapiのビジョンは、できることをふやすことです」(古川氏)。
同サイトの成長はすごかった。1年目には月に40万以上のビジターを惹きつけ、2012年には640万に成長し、2013年にはひと月に2400万ビジターを獲得し、転換点を迎えた。
サイトの初期段階の成長戦略について、nanapiのCMO原田和英氏に尋ねた。
「まずはじめに、私たちは影響力のあるライターにnanapiに投稿してもらいました。彼らのおかげでソーシャルメディアで大きな話題となり、良いスタートが切れたのです。古川さんも有名なブロガーであるため、彼自身が記事を書くことによって他のブロガーもnanapiに記事を投稿してくれたのです」(原田氏)。
原田氏は、nanapiがSEOとソーシャルメディアに多大な労力を割いているということも明かしてくれた。
今日において、nanapiは最新のコンテンツを読者に提供するため、今もコミュニティに大きく依存している。例えばライター向けにはクラウドソーシングのサービスがあり、必要としている全ての記事で募集をかけている。ライターは書く記事を選び、それらを書き上げる。そしてnanapiの編集者が記事を公開する前に最終チェックをおこなう。公開された記事ごとにライターは300円を受け取る仕組みになっている。
2013年12月、nanapiは新しいQ&Aモバイルアプリである「アンサー」を公開した。特徴的なの点は、アンサー上のコンテンツは24時間しか掲載されないということ。
「質問はたいていお悩み相談であり、人々はそういうことを思い出したくないでしょうから」(古川氏)。
アンサーは今のところ10万人のユーザにより2000万のページビューを生成しており、非常に良いスタートを切っている。ユーザは同アプリに平均22分の時間を費やしている。また、2014年3月には、作者が感動的な長編記事を掲載する英語サイトを公開している。これがnanapiのグローバル戦略の第一歩となる。
「私たちはグローバル企業を目指しており、日本の外の世界を模索し始めたところです。良い結果がある程度得られればと思います」(古川氏)。
nanapiのチームには30人のフルタイムスタッフと30人のパート社員がいる。同社は昨年7月にはグロービス・キャピタル・パートナーズとKDDI Open Innovation Fundから2億7000万円の資金を調達している。
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