画面を見ずにニュースやツイートが知れる、人工知能による音声読み上げアプリ「Capsule.fm」が日本上陸

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ノルウェー発で、現在はベルリンのコワーキング・スペース「THE WYE」を拠点にモバイルアプリ「The Early Edition」を開発するスタートアップ Capsule.fm は6日、都内でミートアップ・イベントを開催し、日本市場への参入を発表した。2月5日に公開された Ver. 1.271 では、現在サポートされている英語・ノルウェー語に加え、日本語とドイツ語がサポートされることが明らかにされている。

Capsule.fm は、ニュース、ローカルの天気、Eメール、Facebook や Twitter 投稿を合成音声が読み上げるアプリで、BGM には iTunes でダウンロードした楽曲に加え、SoundCloud や北欧の音楽ストリーミングサービス WIMP を連携することができる。「The Early Edition」という名前やプロモーション・ビデオ(上)からもわかるように、当初は、目を覚ます前から新しい1日の出来事を音声だけで知ることができる、というのがコンセプトだったようだ。ただ、実際のところ、通勤など車の中で運転しながら時間を過ごすことの多い欧米のユーザには、スマートフォンの画面を見なくても社会や身の回りのアップデートを知ることができるアプリとして重宝されている。

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昨年の堀江貴文氏が自身のメルマガで触れたのをきっかけに、日本でもユーザ数を伸ばしつつあるが、世界ユーザと比べ日本ユーザの使い方は異なる特徴を見せており、1セッションあたりのクリック数は約4倍、1セッションあたりの利用時間は約2倍となっている。これはおそらく、日本の都市圏においては、車よりも公共交通機関で移動するユーザが多いことに起因する可能性が考えられるが、Capsule.fm CEO の Espen Systad によれば、日本のボーカロイドなどとの連携も視野に、今後日本ユーザ向けのインターフェース調整や機能追加も検討しているようだ。

スマートフォンの画面を凝視しながら歩くことで、道路上や駅構内などでの衝突や連絡事故の危険性が頻繁に指摘される。警察や交通機関は注意喚起を行っているが、事態が改善されなければ、遅かれ早かれ法律や条例で利用方法に制限がかけられることになるだろう。人口が過密し公共交通機関が発達しているアジアの都市に共通の問題だが、Capsule.fm の利用が浸透すれば、このような問題を解決できる可能性もある。今後の展開に注目したい。

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2/6 の Capsule.fm  Tokyo Meetup で話す CEO の Espen Systad(中央)と CTO の Tor Langballe(右)。

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