フォローアップの力

hiroHiro Maedaはグローバルに戦うスタートアップに投資を行うファンド「BEENEXT」のパートナー。世界進出を目的としたスタートアップ育成プログラム「Open Network Lab」の創業メンバー。ツイッターは@DJTokyo。彼の視点が綴られるブログには示唆が多く、より多くの人に伝えるため転載を許諾してもらった。元記事はこちら


image via. Flickr
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初めて起業する時、多くの起業家は ”フォローアップの力” を軽視していることが多い。そもそも「フォローアップをする」というアクションに親しみがないのは何故だろうか?

それは、フォローアップをするということ自体が、事業の仕組み化やスケールに直接的に繋がっていないように見えるからなのだと思う。でも、実はこのアクションこそが、事業を急速に成長させるための重要なキーなのだ。今回は、特に重要といえる3つのフォローアップ方法を紹介したい。

誘導のフォローアップ:特にサービスやプロダクトを初めて出すとき、ユーザーの誘導が最適化されていないことから、使い方が分からずユーザーが迷ってしまうケースが多い。

そういった事態に直面した時は、サービスの使い方をメールや電話で誘導すると良い。この手法は、最初はかなり手間を取る作業だが、ユーザーとのコミュニケーションを取ることで、UX上なにが分かりにくいのか、どこを改善すれば仕組み化された誘導フローを作り上げることができるのかが見えてくるようになる。

フィードバックのフォローアップ:サービスやプロダクトを使ってくれたユーザーには、たとえ利用回数が1度や2度であったとしても、連絡をして積極的にフィードバックを取りに行くべきだ。

まず、初めて使ってくれたユーザーの体験で良かったことや悪かったことをヒアリングして、改善につなげていく。そして、2度目に戻ってきたユーザーに対しては、なぜ戻ってきたのかを聞くことによって、ユーザーが2度3度戻ってくるようにするための体験をどう提供するべきかが見えてくるようになる。

売り込みのフォローアップ:特に、企業がクライアントになるサービスは、売り込みをするきっかけを作ることが重要。サイトに登録してくれた企業に対して、サービスの説明や売り込みをする “きっかけ” を作ること。

例えば、無料登録の仕組みを持たずに、初めからデモンストレーションや打ち合わせの申請しかできないようにするのも1つのテクニックである。

このように、一見手間がかかるだけでスケールには繋がらないように見える「フォローアップ」というアクションを大切にすることによって、サービスや事業全体の新たな改善ポイントを発見し、「良いユーザー体験」の定義ができるようになり、結果的に急速な成長につながっていくのだ。

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