荷物預りのecboがJR東日本、JR西日本イノベーションズ、メルカリなどを引受先とした資金調達を実施、主要駅との連携強化なども視野に

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同社代表取締役の工藤真一氏

荷物預かりサービス「ecbo cloak(エクボクローク)」を提供するecboは2月6日、東日本旅客鉄道、JR西日本イノベーションズ、メルカリおよび個人投資家の赤坂優氏、廣田朋也氏、河合聡一郎氏などを引受先とした第三者割当増資を実施したことを発表した。調達金額や株式比率、払込日などは非公開だ。

2017年1月からサービス提供を開始した同社は、荷物を預けたい人と預かる場所をマッチングさせるサービス。カフェや美容室、漫画喫茶などの店舗や施設で旅行客などの荷物を預けたい人々が荷物を預けることが出来る。事前に荷物を預ける予約機能や預けた荷物の保険なども付帯しており、決済はクレジットカードでの支払いだ。

「ユーザー数は非公開だが、利用者の約70%が外国人観光客で日本人利用者も増えつつある」と同社代表取締役の工藤慎一氏は話す。荷物預かりが可能な店舗は現在全国で1000店舗で、2018年2月には郵便局での荷物預かりの予約なども開始した。

同社は2017年11月にJR東日本との取り組みを既に開始しており、今回の資金調達ラウンドには事業シナジーが考えられる引受先も多く参画している。今後の連携など展開について工藤氏に聞いてみたところ、下記のように答えてくれた。

「現段階で詳しいことは公開できないが、せっかくなので何かできればとは思っています。駅は多くの旅行客が利用するので、僕たちもより便利に出来る取り組みには尽力出来ると考えています。東京駅ではじめている荷物の預かりは拡大していきたいです」(工藤氏)。

駅に関してはすでに手荷物預り所があるのでは、という部分に関しては、預り表の記載などの手間の削減や予約部分の提供、20万円までの荷物保証などでサービスの価値を向上し、共存していく意向を示している。

現状預り実績のある荷物は8割が大きいサイズの荷物。預かった荷物のユーザーからの破損報告や保険適用事例、危険物の預け入れ、荷物放置は今まで1件もないそうだ。これに関しては「個人情報の確認やクレジットカード情報の登録、店舗で実際に荷物を預けるので危険物などは確認することができる」のが、問題の起こりにくい仕組みになっているのではということだ。

2018年中には全国で荷物を預けるプラットフォームとしての完成を目指す同社。今後は全国1万店舗への導入を目指す。また、荷物のデリバリーなどの荷物の持ち運びをストレスフリーにするための新規のサービス提供やグローバルを視野に推進していく予定だ。

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