中国、AI搭載の無人潜水艦を開発中【報道】

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中国の潜水艦
Public Domain Image from United States Naval Institute News Blog

South China Morning Post によると、中国は、自動兵器システムの開発を進めるアメリカ、インド、ロシアなど世界の数十ヶ国に追随すべく、偵察や機雷の敷設を遂行でき、「重要度の高い」敵のターゲットに打撃を与える能力を持った無人潜水艦の配備を計画している。

Shenyang Institute of Automation (中国科学院沈陽自動化研究所)の海洋技術機器部門のディレクターを務める Lin Yang(林揚)氏は、South China Morning Post の取材に対し、このAI 潜水艦は、人間の介入が一切なくとも基本的な任務を完遂できるよう設計されていると語った。その最終的な目標は人間のクルーを一切なくすことではなく、基本的には陸上にいる司令官が潜水艦の行動をモニターする。しかしこの艦は、敵の探知をかわして自律的に航路や深度を変更する能力を持つほか、軍用船と民間船とを自動で区別でき、地図上の目標へ自律航行して敵の領海を偵察する能力を持つという。

この無人潜水艦の最大の優位性は、実はコスト面にある。ある専門家がSouth China Morning Postに語ったところによると、この潜水艦は有人の潜水艦に比べて生産・運用が安価だという。この分析は Lockheed Martin の最近の報告とも一致する。中国の軍事産業部門が発表したプログラム「Orca」は、今後2~3年以内に無人潜水艦を建造することを目標に掲げ、3,000万米ドルの予算を想定している。この額は、アメリカ海軍のオハイオ級潜水艦1隻の建造費である20億米ドルや、今後数十隻単位で建造が予定されるコロンビア級潜水艦の研究開発・購入費用の1,200億米ドルと比べると、格段に安い。

中国は、中国共産党の創立100周年にあたる2021年までに、南シナ海や太平洋西部など戦略的に重要な海域に無人潜水艦を配備したいと考えている。

Lin 氏は、この潜水艦計画は、他の諸国が積極的に開発を進める新たな防衛システムに対する「対抗措置」だと位置づけた。アメリカ軍は2020年までに自律型の超大型無人潜水艦(XLUUV)の試験運用を計画しており、すでに Lockheed Martin と Boeing との間でプロトタイプ開発のための契約を結んだ。またロシアは、核搭載も可能な高速水中ドローン「Status-6」をすでに建造したと伝えられている。

AI搭載兵器に関しては、先週あるニュースが話題を集めた。Tesla と SpaceX の CEO の Elon Musk 氏、Future of Life Institute 代表の Max Tegmark 氏、Google 傘下 DeepMind の3名の共同設立者、その他3つの国の2,400名を超える企業のエグゼクティブと研究者、学者たちが、自動兵器の使用に抗議する公開書簡にそろって署名したのである。

それ以前にもすでに、この種の抗議行動は行われている。去る4月には、韓国科学技術院(KAIST)が「AI の軍事システムへの応用に向けて軍事産業と提携している」として、Centre on Impact of AI and Robotics に所属する研究者と技術者のグループが、KAIST へのボイコットを呼びかけた。また2017年11月には、カナダのジャスティン・トルドー首相とオーストラリアのマルコム・ターンブル首相に宛てて、両国の科学者300名以上が、自動兵器の禁止を求める手紙を送った

民間部門でも、自主的な取り組みが一部ですでに始まっている。Google は、社員や一般市民からの意見に押される形で、6月に AI 倫理原則のガイドラインを発表。あわせて、従来から批判を受けていた軍事ドローンに関するアメリカ国防総省との「Project Maven 契約」を更新しないと発表した。一方で Microsoft は、アメリカ合衆国移民・関税執行局との提携を継続しない決定を下すとともに、AIの使用を批判的に検証する社内諮問委員会「Aether Committee」を創設した。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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