中国のクラウドファンディングサイト「Shuidichou(水滴筹)」、病魔に倒れた有名漫才芸人への寄付キャンペーンで批判を浴びる

by TechNode TechNode on 2019.5.13

Wu Hechen(呉鶴臣)
Image credit: Deyun She(徳雲社)

治療を求める低所得の患者への寄付に注力しているクラウドファンディング企業が、Wu Hechen(呉鶴臣)という芸名でよく知られている人気漫才芸人の Wu Shuai(呉師)氏のためのクラウドファンディングキャンペーンを行ったところ、ネチズンから疑惑の目を向けられている。

Wu 氏は4月に脳出血を起こし、彼の妻 Zhang Hongyi(張泓芸)氏は5月1日に「Shuidichou(水滴筹)」でクラウドファンディングのキャンペーンをローンチした。治療と回復のための目標額は100万人民元(約1,630万円)だった。Wu 氏は Deyun She(徳雲社)に所属している。相声(シャンシェン)と呼ばれる中国の漫才は一般的にコミカルな演技を含む一人語りや2人の芸人の会話からなり、Deyun She はその相声の中で有名な一門でありパフォーマンスグループである。

ネチズンの中には Wu 氏に同情を示す者もいたが、しっかりした自分の財産を持っているであろう相声の有名人が Shuidichou で寄付の対象としての資格があるのかと、疑問を持つ者はさらに多かった。

Wu 氏は医療保険に入っており、2つの不動産と自動車を1台所有していることが明らかになった。Zhang 氏は、2つの不動産は Wu 氏の祖父母と両親が借りている公的扶助を受けるアパートであると現地メディアに答えた。さらに、13万人民元相当(約210万円)の自動車は、Wu 氏の療養中に病院と自宅の間の移動に不可欠なため、現金化することができない。

大衆の抗議を受けて、プラットフォームは5月3日にキャンペーンを中断した。5,269人から総額14万7,959人民元(約240万円)が集まっていた。

家庭の経済状況および自動車や不動産などの資産を検証するのは困難であると Shuidichou は公開書簡で述べた。

弊社は志願者に対して、彼らの健康状態、支出、経済的地位(主に不動産と自動車)、医療保険と営利保険を最大限明らかにするよう求めています。

同社はこのように述べ、Wu氏一家はまだ寄付金を手に入れていないことも付け加えた。

なぜアパートが600万人民元(約9,700万円)相当であることに言及しないのですか?

あるネチズンがクラウドファンディングサイトにこう書き込んだ。当該サイトではユーザの個人識別は携帯電話番号の一部のみで行われる。

国営メディアも論争に加わった。「この出来事はチャリティのクラウドファンディングプラットフォームに警鐘を鳴らすものである。民衆の善意を悪用されないようにすることは必要不可欠だ。他者へ惜しみなく与えることは価値あることであり、私たちはそれを大事に取り扱うべきである」と人民日報は社説で述べた。

Meituan Waimai(美団外売)の共同設立者 Shen Peng(沈鵬)氏が2016年に設立した Shuidi(水滴)は、Shuidichou と医療保険プラットフォームの「Shuidibao(水滴保)」を運営している。同社は3月にTencent(騰訊)からシリーズ B で7,400万米ドルを調達した

多様な形態のオンラインチャリティは中国で勢いを増してきており、その中でもオンラインチャリティストアと寄付プラットフォームは特にそうである。政府は医療保険の範囲をいくつかの重大な疾病に広げているが、家庭にかかる経済的な負担を軽減する効果は幾分限られている。Shuidi(水滴)、Qingsongchou(軽松筹)Kangai Gongshe(康愛公社)のようなクラウドファンディングプラットフォームは支払のギャップを橋渡しするために設立されている。しかしながら、悪用が表面化するケースが増え、この分野は困難な状況に直面している。

広く知られているあるケースでは、白血病と診断された6歳の少女の父親である Luo Er 氏が2016年に WeChat(微信)上で260万人民元(約4,180万円)以上の額を集めた。後に、この一家は非常に裕福であり、また医療費のごく一部しか払う必要がなかったことが明らかになり、また Luo 氏の友人は会社の宣伝に大衆の同情心を利用したとして非難された。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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