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共創で実現した「手数料無料化」、クラウドファンディングCAMPFIREはどう動いた Vol.1

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本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」に掲載された記事からの転載 コロナ禍にあって多数の人たちの助けとなった共創がひとつある。クラウドファンディングだ。 この未曽有の災害は小さな事業者たちを直撃した。政府による支援で一時的な補填は実現したものの、継続的な支援となると別の方法を模索しなければいつかは財源が底を尽きてしまう。 ニュースレターの購読 注目すべき記事、世界の…

CAMPFIRE代表取締役、家入一真氏

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」に掲載された記事からの転載

コロナ禍にあって多数の人たちの助けとなった共創がひとつある。クラウドファンディングだ。

この未曽有の災害は小さな事業者たちを直撃した。政府による支援で一時的な補填は実現したものの、継続的な支援となると別の方法を模索しなければいつかは財源が底を尽きてしまう。

この課題に立ち向かった仕組み、それがクラウドファンディングだった。小さな支援の輪をインターネットで広げ、困っている人たちの助けとなる。2月28日から開始されたコロナウィルスサポートプログラムは幾度かの終了・再開を経て、現在までに約4,000件の事業者をサポートした。結果、支援の輪に加わった人たちは延べ77万人、金額にして89億円もの資金を困っている事業者の手元へと送ることに成功している。

現在なお進行中のこの事態に企業は何ができるのか。CAMPFIRE代表取締役の家入氏を直撃した。

どうしても必要な「手数料」という葛藤

手数料を無料にするコロナウィルスサポートプログラムは、感染症拡大が顕著になった2月末から実施しました。イベントの中止や自粛が増えてきて、アーティストやイベント事業者は悲鳴を上げていました。予約キャンセルの声も多くなって、飲食店や宿泊施設の経営に大きな支障が出始めた頃です(CAMPFIRE代表取締役、家入一真氏)。

クラウドファンディング「CAMPFIRE」を展開する家入一真氏は当時の様子をこう振り返る。年始から勃発した感染症拡大は2月末にイベントの中止または規模縮小の要請へと発展。3月にWHOがパンデミックであると公表してから約1カ月後の4月7日、49日間にも渡る全国的な緊急事態宣言へと繋がっていった。

困っている人を助けたい、けれどもこの状況でビジネスをやっていると勘違いされたくもない。一方で、自分たちにも体力の限界がある。ーー支援側に回ることのできる仕組みを持った多くのスタートアップ、事業者は同じような葛藤を抱えたのではないだろうか。

家入氏たちCAMPFIREのチームもその葛藤を抱えたひとつだった。そもそも家入氏はクラウドファンディングで手数料の高さを伝えてきた経緯がある。支援する人と支援を受ける人が直接繋がれば無駄がない。今回のサポートプログラムで彼らはまず、最初に自分たちが手にするはずの手数料12%をカットした。

問題は決済手数料だ。これは彼らにとっても持ち出しとなってしまう。結果、2月28日に開始した第一弾のサポートプログラムでは、クラウドファンディングを利用した起案者はこの決済手数料を負担しなければならなかった。平均して230万円ほどの支援金が集まったというから、5%とは言え、12万円ほどの手数料が必要になってしまう。決済インフラを維持するための必要なコストであることは理解しつつも、1円でも多く手渡したい側からするとなんとかならないかという思いも出てくる。

当時は完全に無料というわけではなく、サービス手数料の12%を免除する形でどうしても決済手数料の5%は負担をお願いしないといけなかったんです。そんな時、KDDIとして何かできることはないかというお話があって。決済手数料をKDDI側で負担してもらえれば完全に無料で直接、支援者と困ってる人が繋がることができます(CAMPFIRE、家入氏)。

取り組みの反響は予想を遥かに超えていた。2月末に開始したサポートプログラムは期間延長を発表した4月24日時点で10万人が利用、10億円を送金するまでに拡大していた。4月単月の流通総額も昨年同月の4倍となる22億円に跳ね上がった。全て、声を上げた人たちとそれを助けたいと考えた人たちの行動の結果だった。

「77万人と数字で言うとそうなんですが、これってひとつひとつのプロジェクトで困っている人たちの集まりなんですよね。飲食店や宿泊施設、一軒一軒は金額はそこまで多くないです。10万円とか30万円の悲痛な叫びの積み上げなんです」ーー家入氏はこう振り返る。

そして7月、KDDIとCAMPFIRE両社の準備が整い、サポートプログラムの手数料は完全な無料化が発表された。KDDIが決済手数料分の5%を負担することで「支援者と困った人が直接繋がる」仕組みが完成したのだ。10月9日にこのプログラムは再開が決定され、今も両社の支援活動は継続している。

いつかやってくる未来

BASEも分かりやすい成長をしたんですが、これっていつかやってくる未来だったんじゃないかなと思うんです。まさか感染症拡大という形で来るとは思っていなかったけど、日本中の飲食店さんや宿泊施設さん、お土産屋さん、作家さんと言った方々の、これまでオンライン化されてなかった物語や魅力が、一気にデジタル化されてしまった。そもそもスタートアップって構造を変えて、行動・態度変容を起こそうっていうものじゃないですか。でもやっぱり大きな出来事がないと変化は起こせないんじゃないかっていう反省もあります(CAMPFIRE、家入氏)。

CAMPFIREにとって忘れられない出来事がある。

2011年3月の東日本大震災だ。実は彼らのデビューはその直後の6月だった。海外で広がるクラウドファンディングという仕組みをいち早く日本に持ってこよう、そう考えた若かりし頃の家入氏ら数名がこのサービスを立ち上げた。震災のインパクトはあらゆるものの価値観を変えた。日本にもし寄付や互助の文化、デジタル化が始まった起点を示せというならば、間違いなくこの年が選ばれるだろう。しかし、当時のCAMPFIREはまだ無力だった。

いつか必ず互助を必要とする時代がやってくる。実際、その後に国内で発生する自然災害や地域の問題、子供たちの未来、こういった社会課題にクラウドファンディングは活躍してきた。そして今回の感染症拡大だ。家入氏はあの日から約10年の時をかけてこのプラットフォームをどう成長させたかったのか。

大きな視点では、金融包摂を実現する、ということを言い続けています。包摂、つまり包み込む。落ちこぼれさせない。実はKDDIさんから出資をいただく際、最初のアイデアって共に新しい奨学金の仕組みを作ろうというものだったんです。学生や声を上げることが難しい、そういう人たちのために何かできることはないか、と。今回はKDDIさんが大きな支援をしてくれて無料化が実現しました。けど、本当に必要なのは持続可能な仕組みの方です。一部の人がお金をばら撒いても続かないじゃないですか。

クラウドファンディングって新しい再分配の仕組みなんだと思ってるんです。これまでは社会全体が右肩上がりで出版もそう、芸能もそう、例えばヒットした楽曲があって、その垂直に吸い上げたお金を使って新たなタマゴを育成したり、周辺でサポートする方々を支えることができた。各業界でそれぞれ再分配の仕組みができていたんです。けど、少子高齢化による人口減少などで経済が小さくならざるを得ない中で、この再分配の仕組みが崩壊しはじめている。結果的に、従来の金融システムからこぼれ落ちる人がたくさんではじめているんです(CAMPFIRE、家入氏)。

家入氏はそのためにも、CAMPFIREは新しい役割を見つける必要があると語っていた。インタビューの続き、次回はKDDIと共創して渋谷を舞台に展開したクラウドファンディングの話題をお届けする。

関連リンク:MUGENLABO Magazine

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多様化するクラウドファンディング、日本的寄付として根付くか

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  本稿はPR TIMES STORYからの転載記事。一部、執筆者の許諾を得て要約・編集をしております 新型コロナウイルス蔓延の影響で危機的状況に置かれる事業者が増加するなか、寄付などの支援の輪が広がっているようです。コロナ給付金寄付実行委員会、パブリックリソース財団によると、約4割の方が新型コロナウイルスにより経済的影響を受けた個人や団体等に10万円給付金の一部を活用したいと回答したそ…

 

pexels-photo-3280130
Photo by Dio Hasbi Saniskoro from Pexels

本稿はPR TIMES STORYからの転載記事。一部、執筆者の許諾を得て要約・編集をしております

新型コロナウイルス蔓延の影響で危機的状況に置かれる事業者が増加するなか、寄付などの支援の輪が広がっているようです。コロナ給付金寄付実行委員会、パブリックリソース財団によると、約4割の方が新型コロナウイルスにより経済的影響を受けた個人や団体等に10万円給付金の一部を活用したいと回答したそうです。

こうした回答の背景には、オンラインで手軽にできる「ふるさと納税」や「クラウドファンディング」の普及により、寄付がより身近な存在へと変化したことがあると考えられます。

ふるさと納税とは応援したい自治体に寄付をすると、住民税の還付や地方の名産品などの返礼品を受け取ることができる仕組みです。また、インターネット上でお金が必要な事業や個人と、お金を支払う余裕のある人を結びつけるクラウドファンディングも市民権を得てきました。仕組みの違いにより「購入型」「寄付型」「投資型」「貸付型」などに分類されます。

日経BPマーケティング社の「デジタル金融未来レポート」によると、2019年の購入型の決済総額は約135億円、貸付型の貸付残高は約976億円で、今後5年間で購入型は約14倍、貸付型は約5倍に成長すると予想されています。コロナ禍では特に購入型に注目が集まっており、中でもCAMPFIREの提供する「新型コロナウイルスサポートプログラム」は、2020年2月末から2020年7月時点までで63億円超の金額を集め、支援者数は延べ56万人にも拡大したそうです。

日本でなかなか進まない寄付文化

実は欧米諸国などに比べると、日本における寄付金総額は大きいとは言えません。日本ファンドレイジング協会の「寄付白書2017」によると、日本の個人寄付総額は2016年で7,756億円、東日本大震災で寄付が活発になった2011年でも1兆182億円です。人口や経済規模が異なるため単純な比較はできませんが、アメリカの2016年の個人寄付総額は30兆6,664億円、イギリスの個人寄付総額は1兆5,035億円です。

では一体なぜ、他先進国に比べて日本ではあまり寄付が活発ではないのでしょうか?その一因には「文化」や「税制」の違いがあります。

例えばアメリカの場合は日本よりもNPO法人の数が多く、中には一流大学の卒業生が就職先に選ぶほど人気や影響力のある団体もあるようです。また、アメリカには税制優遇措置の対象となっているNPO法人が120万件以上あるのに対し、日本には同様の税制優遇措置の認定NPO法人は全国で1,200件程度(※)しかありません。※2020年07月30日時点

また、寄付をした際に所得控除または税額控除を選択し確定申告することになりますが、アメリカの場合は所得控除だけでなく、控除範囲を超えた金額の繰り越しができたり、イギリスにおいては、「ペイロールギビング」という、給与天引きで寄付をした場合に寄附金額が税引き前の給与から天引きされる仕組みなどがあります。

日本でも始まる新しい「応援」の仕組み

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社会的インパクト投資例(画像:クラウドクレジットウェブサイト)

従来の仕組みではなかなか根付かなかった「寄付文化」ですが、これがクラウドファンディングなどで大きく転機を迎えることになります。ふるさと納税やクラウドファンディングは、従来の寄付と比較すると手続きが簡易でメリットも分かりやすい形態となっています。欧米の寄付により近く、日本的寄付の新しい形と言えるでしょう。

支援するメリットについても広がりがあります。寄付やふるさと納税は控除や返礼品などが支援の「お返し」としてありました。ここにもう少し投資的な観点を加えたのが「社会的インパクト投資」と呼ばれる方法です。

社会的インパクト投資とは「社会面・環境面での課題解決を図ると共に、経済的な利益を追求する投資行動のこと(※)」です。社会的インパクト投資は経済的なリターンに加えて、社会課題の解決による公共善も追求する点が特徴です。

※GSG国内諮問委員会「社会的インパクト投資拡大に向けた提言書2019」

例えば、私たちが提供する「中東地域ソーラー事業者支援ファンド2号」の場合、砂漠地帯のソーラー化を進めることで、CO2の排出量を削減できることに加え、1万円あたり565円の経済的リターンが得られます。2019年の世界の社会的インパクト投資の市場規模は推計で約50兆円(1ドル100円換算)、日本における市場規模は2018年で約3,400億円とのことです。

現在、日本を含む世界全体でSDGs達成に向けた取り組みが活性化しています。こうした潮流を背景に、ふるさと納税やクラウドファンディング、社会的インパクト投資などの個人と社会のメリットを両立する取り組みは益々普及するのではないでしょうか。

本稿はクラウドクレジット株式会社編集室によるもの。Twitterアカウントは @crowdcredit_jp。お問い合わせはこちらから

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日本のMATCHAを世界に「Cuzen Matcha(空禅抹茶)」がクラウドファンディング開始

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自宅で碾きたての抹茶を味わえるマシン「Matcha Maker」と専用の茶葉「Matcha Leaf」を開発するWorld Matchaは6日、Kickstarterにおけるクラウドファンディングを開始している。目標調達金額は5万ドルで、日本を含む世界11カ国が対象となる。日本時間の7日時点で約半分の資金集めに成功している。 今年1月のConsumer Electronics Show(CES)で…

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Cuzen Matcha(kickstarterより)

自宅で碾きたての抹茶を味わえるマシン「Matcha Maker」と専用の茶葉「Matcha Leaf」を開発するWorld Matchaは6日、Kickstarterにおけるクラウドファンディングを開始している。目標調達金額は5万ドルで、日本を含む世界11カ国が対象となる。日本時間の7日時点で約半分の資金集めに成功している。

今年1月のConsumer Electronics Show(CES)では「CES 2020 Innovation Awards Honoree(イノベーション賞)」、6月にはSan Francisco Design Weekにて「Future of Foods賞」を受賞した。World Matcha Inc.の創業者で、CEOの塚田 英次郎氏によれば、同社プロダクト最大の特徴は「碾きたての抹茶」を「水出し」で可能にした点にあるそうだ。

「通常の抹茶(もともと粉にひかれているもの)は、きめ細かい粉がゆえに、酸化されやすいため、色は退色しやすく、香りも飛んでしまいます。Cuzen Matchaでは碾きたての抹茶を、お湯ではなく、低温の水で攪拌することにこだわりました。お茶は低温だとうまみを、高温のお湯だと苦みが抽出されやすくなります。碾きたてで、爽やかな香りがする抹茶に、低温の水をあわせることで、苦みの少ない、フレッシュな味わいの抹茶を自宅で簡単に楽しむことが可能となります」(塚田氏)。

同氏によれば、特に米国ではコーヒーの代替品に近年需要が集まり始めているという。そのため、よりサステイナブルにエネルギーを摂取できる飲み物の一つとしてCuzen Matchaが名乗りを上げたというわけだ。

抹茶はあくまでもカフェ(外)で飲むものであり、家で、粉から自分で作って飲むものとしては、ハードルが高すぎます。そこで我々は、Cuzen Matchaを通じて、誰でも家で簡単に、美味しい抹茶が飲めるようにし、より健康的でサステイナブルな生き方を応援していきたい」(塚田氏)。

同社プロダクトは一見「エスプレッソマシーンの抹茶版」のように思える。しかし、塚田氏によれば家やオフィスなどでフレッシュで質の高い抹茶を味わえるという観点では似ているものの、例えばエスプレッソマシーンによくある一度きりの使い捨てポッドを使わないなど、環境面における持続可能な配慮がある点で異なるとしていた。なお、茶葉はまるごと粉砕されるので、絞りカスなどのゴミも出ない。

Cuzen Matchaでの活動を通して日本茶の生産自体がこれからもサステイナブルに行われることを目指します。地球環境視点ではプラスチックゴミが削減されるように、社会がさらに調和のとれた状態になるよう、貢献していけたら幸いです」(塚田氏)。

クラウドファンディングは残り28日で締め切られる。

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エイベックス、エンタメ領域特化の共創型クラウドファンディング「Bridge」をローンチへ

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エイベックス(東証:7860)の子会社で新事業開発と投資事業を行うエイベックス・ビジネス・ディベロップメントは、同じくエイベックスの子会社でクリエイターエージェンシー事業を展開する TWH を通じ、エンタテインメント領域に特化した共創型クラウドファンディングサービス「Bridge」を9月1日から開始すると発表した。 これはエイベックスグループが今年5月以降、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて…

Image credit: Avex Business Development

エイベックス(東証:7860)の子会社で新事業開発と投資事業を行うエイベックス・ビジネス・ディベロップメントは、同じくエイベックスの子会社でクリエイターエージェンシー事業を展開する TWH を通じ、エンタテインメント領域に特化した共創型クラウドファンディングサービス「Bridge」を9月1日から開始すると発表した。

これはエイベックスグループが今年5月以降、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けているクリエイター(アーティスト、タレント、IP 制作者など)を対象に行っている支援の一環となる事業。Bridge では、クリエイターとサポーター(ファンなど)をつなぎ、資金調達機能の提供に加え、エンタテイメントを共創するコミュニティ構築を目指す。また、クラウドファンディングの全体設計、リターンの設計やプロジェクト周知のためのプロモーション支援、企画から実行までの実務面のサポートまでを包括提供する。

Image credit: Avex Business Development

エイベックスがグループ全体として培ってきたエンタテインメント領域における知見やアセットを活かし、音楽パッケージや映像作品の制作、ライヴやグッズの制作など、クリエイティブ面の支援を 一気通貫で行うパッケージプラン(有料)を用意するなど、プロジェクトを成功に導くためのトータルサポートを展開するとしている。

音楽やエンタメ領域に特化したクラウドファンディングサイトとしては、国内では Motion GalleryMuevo、海外ではアメリカの Patreon やイギリスの Rocket Fuel などが先行する。イギリスの PledgeMusic は昨年事実上破産しサービスを停止、クラウドファンディングで集められた資金の一部がアーティストへ支払われないまま滞っていることで物議を醸している。

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ファンを作るお金の集め方ーー融資型クラウドファンディングは他の種類とどう違うか(1/3)

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本稿はスタートアップ自身がストーリーを投稿する「POST」記事です 猛威を振るう新型コロナウイルスは、東京オリンピック・パラリンピックをはじめとするあらゆるイベントの延期・中止や外出自粛の要請など、社会や経済活動に大きな影響を及ぼしています。 経済の先行き不透明感の強まるこの局面、企業における資金繰りは大きな課題となる中で、改めて注目を集めているクラウドファンディング。3回の連載の中でその特徴やポ…

本稿はスタートアップ自身がストーリーを投稿する「POST」記事です

猛威を振るう新型コロナウイルスは、東京オリンピック・パラリンピックをはじめとするあらゆるイベントの延期・中止や外出自粛の要請など、社会や経済活動に大きな影響を及ぼしています。

経済の先行き不透明感の強まるこの局面、企業における資金繰りは大きな課題となる中で、改めて注目を集めているクラウドファンディング。3回の連載の中でその特徴やポイントをみなさんに共有したいと思います。

ヒップホップグループ「BAD HOP」による5,000万円以上の資金調達

3月1日、横浜アリーナでライブを行う予定だったヒップホップグループ「BAD HOP」は、「1億円以上の負債を背負ってでもファンのために開催する」 という思いのもと、無観客の中ライブを行い、その様子をYoutube上で無料で配信しました。

ファンからの応援の声を受け、彼らはその声に答えるべく、クラウドファンディングプロジェクトを実施することに。その結果、プロジェクト公開から1ヶ月で78,846,522円、6835人のファンから後押しを受けることとなりました。

彼らが行ったクラウドファンディングは、LIVE DVDやライブグッズ、今後5年間で行う全てのLIVEへのご招待券などを用意し、「お金」を支援してくださった方々に対し、それらを「リターン」としてお返しする。

この仕組みは「購入型」クラウドファンディングと呼ばれ、その名の通り、起案者が「リターン」として設定したモノやサービスを「購入」してもらうことで金銭的な支援を受けられます。

購入型以外のクラウドファンディング

クラウドファンディングには購入型以外の種類もあります。「お金」の支援を受け、活動報告やお礼の手紙、軽微なお礼品など対価的均衡のないリターンを受ける「寄付型」は、社会課題の解決に取り組む団体の資金調達方法として活用されています。

そして、今注目を集め始めている資金調達方法が「株式型」と「融資型」です。

「株式型」は、株式の発行により、クラウドファンディングを通じて投資家(いわゆるエンジェル投資家)から少額ずつ資金を集める仕組みです。エンジェル投資家は、株主となって経営者に経営を委託し、企業の成長を見守りつつ配当などのリターンを期待します。企業にとってエンジェル投資家は事業の成長を応援してくれる応援団といえるでしょう。

一方、融資型クラウドファンディングは「ソーシャルレンディング」とも呼ばれます。クラウドファンディング事業者を通じて、資産運用したい投資家から資金を集め、集まった資金を起案者(借り手)に貸付けるものです。借り手は金融機関からの「融資」と同じく、定められた期間(一般的には1~2年間程度)に、クラウドファンディング事業者から借り入れた元本と利息を返済し、投資家は、元本のほかリターンとして「利息」を受け取ることができます。

「クラウドファンディング」で支援を行うのはどんな人?

クラウドファンディングで支援を行う人々の性質は3つに分けられるとする研究結果があります(※1)。

  • クラウドファンディングという仕組み自体を楽しむ「クラウドファンディングファン」
  • 社会を良くしたいという思いの強い「社会貢献」層
  • 他では入手できないリターンを獲得したいという「対価主義」層。

それぞれ、起案者との関係性を強めたいと思っていたり、地域振興や社会課題の解決への貢献志向を持っていたりと求めるものはさまざま。前述した研究結果によるとクラウドファンディング利用者に共通する特徴はイノベーター層であるそうです。クラウドファンディングは、最新の情報を得たい、新しいものを試してみたいと考える人が多く集まる場所といえるでしょう。

「融資型」クラウドファンディングが市場全体に占める割合

クラウドファンディングを通じて拠出される金額の総計は毎年飛躍的に伸び続けており、矢野経済研究所の調査(※2)によると2017年度(2017年4月~2018年3月)における国内市場規模は約1,700億円(年間の新規プロジェクト支援額ベース)。そして、この市場の9割を占めているのは「融資型」のクラウドファンディング(ソーシャルレンディング)なのです。

新たな投資手段として多くの投資家が注目し、融資型クラウドファンディングを資産運用の一部に当てていることがデータからも読み取れます。

融資型クラウドファンディングのポイント

他のクラウドファンディングと比較すると融資型の特徴は主に下記2点です。

  • 投資家へのリターンがお金(利息)であること
  • 借り手による元本返済が必要なこと

また、銀行融資との大きな違いは、投資家は借り手の顔が見えることです。銀行融資では預金者は自分のお金がどの融資先に使われているかはわかりませんが、クラウドファンディングは融資先を選ぶことができます。応援したい先に融資できることがクラウドファンディングの大きな特徴です。

モノやサービスでリターンを設計できないtoB企業の場合、リターンを「お金(利息)」で設定できる融資型との相性が良いです。

「お金(利息)」としてリターンを用意しつつ、独自の投資家特典を付与する融資型クラウドファンディングもあるので、サービス初期費用の割引や、ITであればサービストライアルやベータ版の利用権などのサービス利用者・ファンを増やしていく場合にも活用できるといえます。

また、融資型クラウドファンディングは金融商品である特性上、購入型や寄付型クラウドファンディングと比べて、経営者や資産家の割合が高い点にも注目すべきです。toB事業において自社サービス導入可否の意思決定権者となりうる経営層へのアプローチが可能となるのです。資産家をターゲットとするtoC事業におけるマーケティング施策としても有効な施策の一つになりうるでしょう。

融資型で「ファンをつくる」ために必要なこと

あなたが投資家だとしたら、どんな金融商品に投資したいと思うでしょうか。
様々な決定要因のうち、一つはリスクとリターン、そしてそのバランスが取れていることだといえます。

では、借り手は何をするべきなのでしょうか?

まずは、事業や財務の状況を適切に開示し、合理的な事業計画を示すことです。そのうえで、「リスクとリターンのバランスが適切だ」と、投資家に納得してもらえるかどうか。また、事業への想いも情報開示と並んで重要です。数ある投資先から自社が選ばれるにはリスク・リターンだけではなく、事業の魅力も大切になってきます。

過去の実績はもちろん、集めた資金をどのように使用し、どのような工夫を持って事業を実現させ、社会に新たな価値を生み出していくのか。借り手が真摯に伝え、それらを投資家が受け取り理解してもらうことで共感が生まれ、結果的に「投資」という形で支援が生まれていくと考えています。

先に見たとおり「クラウドファンディング」で支援を行う人は、起案者との関係性を強めたいと思っていたり、地域振興や社会課題の解決への貢献志向を持っていたりと、リターン以外の目的を持っていることが特徴です。

その方たちに、「応援したい」「この事業に貢献したい」と思ってもらうためには、挑戦する事業の詳細はもちろん、「なぜやるのか」という問いへの答えを伝えていくことがなによりも重要だといえます。

資金調達後も、返済までの間、事業の様子や進捗を気がけてチェックしてくれる投資家も多くいます。借り手と投資家との接触には法律上の制限があるため注意が必要ですが、投資家を不安にさせないよう、できる限り多くの情報を届けることができれば、借り手と投資家はより長く・密な関係を築くことができるといえるでしょう。

次回は「出資したくなる」企業に当てはまる3つの共通点をまとめてみたいと思います。

本稿は株式会社CAMPFIREマーケティング本部、井形翔子氏によるもの。彼らの事業や資金調達に興味がある方、彼らとの取り組みを希望する企業はこちらからコンタクトされたい

<参考記事>

※1 人々はなぜクラウドファンディングをするのか
※2 株式会社矢野経済研究所「国内クラウドファンディング市場の調査(2018年)」(2018年12月3日発表)

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水産養殖技術のウミトロン、愛媛の海でブランド魚を育てる赤坂水産とクラウドファンディングを開始

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シンガポールと日本を拠点に水産養殖技術を開発するウミトロンと、愛媛・西予を拠点にヒラメや真鯛の養殖業を営む赤坂水産は10日、「READYFOR」上でクラウドファンディングを開始した。目標調達金額は、60日間で300万円。両社では調達資金を使って、赤坂水産の養殖生簀にウミトロンのスマート給餌機「UMITRON CELL」の最新モデルを設置、この取り組みを通じて養殖魚の成長評価や支援者へのリターンを行…

赤坂水産の三代目(予定)赤坂竜太郎氏
Image credit: Akasaka Suisan

シンガポールと日本を拠点に水産養殖技術を開発するウミトロンと、愛媛・西予を拠点にヒラメや真鯛の養殖業を営む赤坂水産は10日、「READYFOR」上でクラウドファンディングを開始した。目標調達金額は、60日間で300万円。両社では調達資金を使って、赤坂水産の養殖生簀にウミトロンのスマート給餌機「UMITRON CELL」の最新モデルを設置、この取り組みを通じて養殖魚の成長評価や支援者へのリターンを行う。

赤坂水産は1953年の創業。当初はヒラメ漁をしていたが、天然資源が減っていくことを懸念した初代が養殖事業に転換。現在は二代目と三代目(予定)が白寿真鯛と横綱ヒラメというブランド魚を作り出した。給餌作業の最適化と省人化のため、三代目は当初自らスマート給餌機の開発を検討していたが、その過程でウミトロンと出会ったという。

ウミトロンの共同創業者でマネジング・ディレクターの山田雅彦氏は、今回のクラウドファンディング開始について、BRIDGE のインタビューに次のように答えてくれた。

ウミトロンは養殖向けに技術提供することで生産の効率化に取り組むことから始めたのですが、業界を知れば知るほど、既存商流の問題や消費者への認知不足からサプライチェーンの末端にいる生産者にあまりお金が落ちていないという問題を感じるようになりました。

ウミトロンとしても技術提供をしようとするとどうしても、財源のある大手企業が中心となり、こだわりを持って生産に取り組む中小規模の事業者の支援はなかなか難しいというのが実態です。

これからは生育支援に加え、テクノロジーを起点にこだわりを持って育てられた魚について正しく消費者に伝え、生産者にとっても消費者にとってもプラスな仕組みを作っていきたいと思い、クラウドファンディングへの着手に至りました。

Image credit: Umitron

赤坂水産では熟成魚の旨味を引き出せると究極の血抜き法「津本式」を採用しているが、今回のクラウドファンディングのリターンとして、津本式を考案した津本光弘氏が参加する養殖生簀で釣りをするツアーも提供される。赤坂水産では、UMITRON CELL の採用で、AI 化で地方と水産業が抱える人手不足の壁に挑むとしている。

本稿執筆時点で、本クラウドファンディングへの支援総額は21万円超に達している。

ウミトロンは2018年、産業革新機構、D4V、藤代真一氏、松岡剛志氏のほか、未来創生ファンドなどからなどから総額12.2億円を調達している。昨年には、米州開発銀行(IDB)グループの IDB Lab から総額200万米ドルを調達し、ペルーのチチカカ湖で UMITRON CELL を使ったサーモントラウト養殖の効率化による地域経済活性化支援を開始した。また、世界最大のエビ養殖事業者である CP Foods と提携し、エビ養殖場での PoC を開始した。

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FUEL、不動産クラウドファンディングプラットフォームをローンチ——協業第一弾は、物流不動産大手シーアールイーから

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不動産クラウドファンディング・プラットフォーム「FUEL(フエル)オンラインファンド」を開発する FUEL(旧称:クラウド・インベストメント)は4日、物流系不動産大手シーアールイー(東証:3458)のクラウドファンディングサイト「CRE Funding powered by FUEL」をローンチした。FUEL では、同社が開発したプラットフォームを提供し、上場している不動産事業会社(デベロッパ)と…

CRE が開発した物流施設の一つ「ロジスクエア浦和美園」
Image credit: CRE

不動産クラウドファンディング・プラットフォーム「FUEL(フエル)オンラインファンド」を開発する FUEL(旧称:クラウド・インベストメント)は4日、物流系不動産大手シーアールイー(東証:3458)のクラウドファンディングサイト「CRE Funding powered by FUEL」をローンチした。FUEL では、同社が開発したプラットフォームを提供し、上場している不動産事業会社(デベロッパ)との協業により、クラウドファンディングをローンチすることを明らかにしていた。シーアールイーはその第1弾となる。

FUEL は昨年8月のシードラウンドで、シードラウンドで物流系不動産大手のシーアールイーと、その子会社で不動産証券化事業を行うストラテジック・パートナーズから資金を調達していた

FUEL は、デベロッパ向けのクラウドファンディング・プラットフォームを提供。デベロッパにとっては、既存の機関投資家やメザニンローン以外のルートで、低金利の資金を個人投資家から調達できるメリットがある。個人投資家にとっては、すでに安定した利回りの期待できる大手デベロッパ運用の不動産に対し、投資商品の中ではローリスクで参加できるメリットがある。

デベロッパが自らクラウドファンディングを行う場合、第二種金融商品取引業の免許を取得したり、クラウドファンディング参加者を集めて管理したり、システムを整備したりする必要がある。FUEL では、これらの機能をプラットフォームとしてデベロッパに提供することで、デベロッパが新たな取り組みを始める上でのハードルを下げる。

CRE Funding powered by FUEL
Image credit: Fuel

本稿執筆段階で具体的なクラウドファンディング案件(不動産名がタイトルについた形となる)は未掲載だが、FUEL では今後一週間程度を目処に、最初の案件が掲出される見込みとしている。クラウドファンディングには個人・法人共に参加できるが、基本的には個人をターゲットにしていて、法人は個人の資産管理会社などを想定しているようだ。参加者(投資家)の国籍は問われないが日本に居住している必要があり、学生を除く20歳以上75歳未満が対象。一口1万円から参加できる。

不動産クラウドファンディングは価格が変動しないため、初心者の資産形成にも向いている。このような投資商品をポートフォリオに取り込んでもらうことで、個人の資産経営の一助にしてもらえるように取り組んでいきたい。(代表取締役 細澤聡希氏)

FUEL では平均の利回りは2〜5%程度を目標としているが、リスクやリターンはクラウドファンディング案件により異なるという。一般的な不動産投資と違って租税公課の対象とはならないので、クラウドファンディングで得られた収益は雑所得として総合課税の対象となる。ただ、オフィス・商業不動産・住宅といった典型的な不動産と異なり、今回のシーアールイーとの取り組みは、物流不動産という成長と安定の両方を目指せるカテゴリだけに、クラウドファンディングのパフォーマンスのゆくえは興味深い。

FUEL では今後3年間で10社以上の不動産事業会社と協業し、プラットフォーム全体で取扱高1,000億円以上を目指したいとしている。FUEL は今回のサービス開始に先立ち、先月には取締役会設置会社へ移行。新たに監査役としてスパイラルグループの代表で公認会計士の太田諭哉氏、マーケティング機能強化に向けメルカリのマーケティング責任者を歴任した鋤柄直哉氏をマーケティングアドバイザーに迎えた。

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フレンドファンディング「polca(ポルカ)」サービス終了へ

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クラウドファンディング事業を展開するCAMPFIREは1月27日、同社が運営してきた少額のクラウドファンディング「polca(ポルカ)」の終了予定を公表している。終了時期は2020年10月1日で、下記の通り段階的にサービスを終了する予定。 2020年3月2日:企画作成機能・応援機能の停止 2020年4月1日:企画に対する支援受付の停止・新規会員登録の停止 2020年10月1日:全ての機能を停止 p…

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クラウドファンディング事業を展開するCAMPFIREは1月27日、同社が運営してきた少額のクラウドファンディング「polca(ポルカ)」の終了予定を公表している。終了時期は2020年10月1日で、下記の通り段階的にサービスを終了する予定。

  • 2020年3月2日:企画作成機能・応援機能の停止
  • 2020年4月1日:企画に対する支援受付の停止・新規会員登録の停止
  • 2020年10月1日:全ての機能を停止

polcaの開始は2017年8月。当時から国内で主流だった購入型(※)クラウドファンディングでハードルとなっていた事前審査を取り払い、集める金額もプロジェクトで500円から30万円、支援する金額も一人あたり3万円までと少額だったのが特徴だった。結果、オープン当初は手数料が無料だったことも手伝い、開始半日で5000人が利用するなど話題となった。

※購入型:発案するプロジェクトの支援をする代わりに生まれる製品やサービスを事前予約する集金方法。その他、寄付型、投資型、融資型などが発生している

<参考記事>

撤退の理由として収益性に課題があったことを挙げていたので、同社にコメントを求めたところ次のような回答を送ってきてくれた。

「より大きな世界を狙えるプロダクトに全リソースを集中することを優先した結果の判断です。『儲かるか・儲からないか』だけであれば、CAMPFIREがそもそも取り組む意味はないと考えていますし、以前も今後もそこは変わりありません。これからも大きな市場やインパクトを狙える可能性があるプロダクトはスピーディーに立ち上げ、またスピーディーにピボットや撤退の意思決定ができる文化づくりを推進してまいります」(同社広報)。

なお、今回のpolca撤退に先立って同社は2019年1月に事業譲受しているコミュニティウォレット事業「Gojo」の撤退も決めている。

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フィリピンのSignet Properties、不動産クラウドファンディングプラットフォーム「Flint」をローンチ——古い商慣習の中、投資回収の手間を改善

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フィリピンの不動産テックスタートアップ Signet Properties は、不動産クラウドファンディングプラットフォーム「Flint」の正式ローンチを発表した。東南アジアのビジネス金融プラットフォーム SeedIn PH が輩出した Flint は、フィリピン人、外国人、外国生まれの投資家がフィリピンの不動産物件に投資できるようにするプラットフォームだ。 この最新のイノベーションにワクワクして…

Image credit: Signet Properties

フィリピンの不動産テックスタートアップ Signet Properties は、不動産クラウドファンディングプラットフォーム「Flint」の正式ローンチを発表した。東南アジアのビジネス金融プラットフォーム SeedIn PH が輩出した Flint は、フィリピン人、外国人、外国生まれの投資家がフィリピンの不動産物件に投資できるようにするプラットフォームだ。

この最新のイノベーションにワクワクしている。Flint は最終的に、フィリピンの不動産への投資手順にためらいを感じていたり、圧倒されたりしている人に機会を提供することになるからだ。(Signet Properties CEO の Andre Mercado 氏)

フィリピンでは、伝統的な不動産投資は一定の手順を踏むことになる。購入者が不動産物件をオンラインで見つけ、販売者または仲介者となる不動産業者を見つける。購入者は、仲介者とやりとりを繰り返し、数百万ペソに及ぶ合計契約額に合意することになる。その後、不動産所有の用件を満たすため退屈な手順を踏むことになるが、これには契約調印までに多くの費用と時間を要する。

そして、ほとんどのフィリピン人にとって、契約調印は実際の所有権移転を伴わない。契約調印は、所有権移転の意思を示すのに必要な頭金支払の開始のみを示している場合がある。そのため、不動産投資の回収には長い時間がかかるのだ。

Image credit: Signet Properties

Flint を介した不動産クラウドファンディングにより、不動産投資の回収に要する時間が大幅に短縮された、と同社は記者会見で述べている。従来の方法では、クラウドファンディングプラットフォームでは、すべての投資家は不動産物件に資金供給するために総額を達成する必要がある。Flint では、投資に利用できるすべての不動産物件に事前資金が提供されている。

これが意味するのは、Flint による投資総額の割合に関係なく、ユーザは例えば1,000ペソ(約2,160円)という低い金額でも、持分を素早く購入できるということだ。不動産物件への事前資金供給により Flint はより高い金利を確保して投資のクロージングを加速でき、ユーザは従来の業界平均よりも遥かに迅速に投資を回収できる。

物件仲介は、RE/MAX International が提携するブローカーフランチャイズ RE/MAX Premier Manila が担当する。

2018年に設立された Signet Properties は、オンラインによる不動産物件探しと投資体験を改善している。物件の360度航空写真、3D モデルビュー、ウェブやモバイルサービスの「Sakay.ph」と連携した通勤マップなど、これまでにイノベーティブなソリューションを届けてきたとしている。

【via e27】 @e27co

【原文】

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ブロックチェーンベースのIPO「ETO」に成功した「Neufund」が変える資金調達の未来

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ピックアップ:Neufund closes the world’s first blockchain IPO, with Porsche- and T-Mobile-backed Greyp raising €1.4 million ニュースサマリー:12月5日、ブロックチェーンベースのIPOプラットホームを運営する「Neufund」は、第一回目の上場案件である電動モビリティ企業「Greyp」の資…

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Image Credit : Neufund

ピックアップNeufund closes the world’s first blockchain IPO, with Porsche- and T-Mobile-backed Greyp raising €1.4 million

ニュースサマリー:12月5日、ブロックチェーンベースのIPOプラットホームを運営する「Neufund」は、第一回目の上場案件である電動モビリティ企業「Greyp」の資金調達を成功させた。本調達資金は計34カ国の1,017の投資家から集められ、目標額の179%を達成している。

本調達は欧州中部に位置する小国家リヒテンシュタインの法律の元、同国規制に完全に準拠する形で実施された。最も小さい出資額は100ユーロ(約1万2,000円)とされている。

なおNeufundの資金調達はブロックチェーン上で発行されたトークンによって行われることから、同社は今回の資金調達を従来型のIPO(Initial Publioc Offering)ではなく、ETO(Equity Token Offering)と位置付けている。

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Image Credit : Neufund

話題のポイント:2年前にビットコイン・バブルが生じた際、暗号通貨による資金調達の革新性が叫ばれ、ICO(Inicial Coin Offering)という暗号通貨トークンによる資金調達が大流行したことは記憶に新しいと思います。

ICOは世界中の個人が少額からでも簡単に投資を行うことを可能にし、またプロジェクト運営者も容易にトークンを発行できるため、多額の調達を成功させられる点がメリットとして人気を博しました。

しかし実際のところ、ICOブームはその実施及び投資参加の難易度の低さから、詐欺的なプロジェクトの急増を抑制することができず市場は荒廃。現在では規制強化の影響もあり収縮してしまっています。

ただその後、ICOの欠点をカバーし、その利点を活かす新たな資金調達方法が多数模索され、証券法に準拠した形でのトークン調達「STO(Security Token Offering)」や取引所にトークン販売を委託するIEO(Initial Exchange Offering)などが登場し、認知を広げています。

以上を踏まえた上で、Neufundが掲げるETO(Equity Token Offering)の位置付けを説明するとすれば、ブロックチェーンを用いたトークン発行ではあるものの、規制準拠によって詐欺やマネーロンダリングのリスクを廃している点で、STOに括られると考えます。

ですがSTOというジャンルは株式の他にも債券・ファンド・デリバティブなど多岐に渡るため、NeufundはSTOプラットホームというより、ETO(Equity Token Offering)のプロジェクトとして捉えることが望ましいでしょう。

そしてETOという括りの中で考えるとNeufundは間違いなくその業界をリードするプロジェクトです。事実、同社はETOと言えば業界で最も著名なプロジェクトであり、既に「マルタ証券取引所」や暗号通貨取引所「Binance」などとの提携も行なっています。

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Image Credit : Neufund

ICOとは異なり、Neufundプラットホーム上で資金調達を行うには、プロジェクトがリヒテンシュタイン公国の規制に準拠する必要があり、投資家への厳格な説明責任を負います。また投資家サイドも、自身のアイデンティティを申告する必要があります。

この点、ICOほどスムーズに資金調達が行われる訳ではありませんが、実際Neufundには1万人を超える投資家が111カ国から集まっており、かつ投資も最小10ユーロ(約1200円)程度から参加できます。そのため、従来のIPOと比較すれば、大いに包括的で簡単な投資を可能にしていることが分かります。

さらに具体的に説明すると、投資に用いられる通貨はETH(パブリック・ブロックチェーン「Ethereum」のネイティブ・トークン)及びEUROに対応可能で、購入した株式トークンは、世界4つの著名取引所(Binanceやマルタ証券取引所など)で交換可能です。

加えて上記株式トークンの所有権は、Ethereumのパブリック・チェーン上に記載されているため改変不可能かつ透明性を持ち、かつ従来の法による保証もあることから、投資家は二重の保護によって守られています。

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Image Credit : Neufund

さて、本ニュースを踏まえると、一時的なICOの熱狂・荒廃によって失ってしまった暗号通貨及びブロックチェーン技術の信頼は、Neufundのような小さくも着実な発展によって、回復に向かうのではないかと思わされます。

それだけでなく、今後同プラットホーム上の利便性が世界中のプロジェクト及び投資家に認められれば、暗号通貨トークン型の資金調達が従来型の方法論を本当の意味で代替してゆく様を目の当たりにできるかもしれません。

Neufund上では現在、エンターテイメント企業「Black One」や暗号通貨ハードウェア・ウォレット企業「NGRAVE」などのスタートアップが次のETOを控えています。今後の同プラットホームの躍進からは目が離せません。

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