出産時の赤ちゃんの心拍を見守るAIを開発、spikerが8,300万円をプレシリーズA調達——アフリカでの販売準備に着手

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Image credit: Spiker

※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

千葉とルワンダ・キガリを拠点に、胎児心拍数陣痛図のデータ解析 AI や中央監視ソフトウェア「Alert-Monitor」を開発・展開する spiker は20日、プレシリーズ A ラウンドで8,300万円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、インクルージョン・ジャパンと DG インキュベーション。

同社の AI 技術は、分娩監視装置で計測される医療データを解析し、適切な医療判断をオンタイムでサポートすることができるものだ。途上国、特に南アジアとサハラ以南のアフリカでは、年間390万人もの赤ちゃんが亡くなっており、これはが世界の周産期死亡数の95%に相当する。

この問題の解決には、分娩監視装置の胎児心拍数陣痛図(CTG)データの適切な活用が期待されているが、途上国では医療者不足が深刻で、CTG データの解析に必要なトレーニングを全ての助産師・看護師に実施することが難しい。Alert-Monitor を使えば、熟練医師の指導訓練が無しでも適切な医療判断を支援し、医療者不足の問題に苦しむ医療機関で適切な医療介入の実現が期待できる。

spiker では、ルワンダ・インド・日本の3カ国から集まったエンジニアが AI 研究開発に従事しており、日本の約5倍の分娩数があるアフリカで実証実験を継続しながら、日本のエンジニアとの協業でスピーディーな研究開発を継続している。同社では今回調達した資金を使って、アフリカでの販売準備、AI 研究、医療機器認証など、販売活動に必要な準備を進める計画だ。

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via spiker

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