口コミ投稿を信用しない層に人気、地図ソーシャルアプリ「Recs」が米国&NZでユーザ1万人を突破

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Image credit: Recs

「Google Maps」や「Instagram」でレストランや観光スポットをチェックするのは、現代人の日常になっている。しかし、こうした情報で地雷を踏まないようにするのは難しく、口コミを真剣に調べるにはまだまだ時間がかかる。

有名人のお墨付きやインフルエンサーからの推薦に比べれば、友人や家族に聞くのがベターな選択肢だ。地図ベースのソーシャルメディアアプリ「Recs」は、ユーザが友人から勧められたレストランや場所を地図上で直接見ることができるアプリで、2年間で1万人以上のユーザを魅了した。

Google Maps と何が違うのか?

Recs は自動的にユーザの現在地を特定し、関連するおすすめスポットを教えてくれるが、それらはすべてプラットフォーム上の友人によって保存されたもので、ここが Google Maps と Recs の最大の違いだ。

Google Maps では、どの場所やレストランをクリックしても、その場所についての見知らぬ人からのコメントが必ずあり、肯定的なコメントも否定的なコメントもある。一方、Recs では、信頼できる友人からの推薦に基づくレビューの仕組みに変更され、否定的なレビューや星評価、匿名のメッセージは表示されない。そのため、ユーザは知り合いが推薦する場所を参考情報として安心して利用することができ、見慣れないレビューの選別に時間を費やす必要がない。

Recs の見た目は地図アプリだ。周りの友人がおすすめした場所を表示する。
Image credit: Recs

1年以上かけてアプリを開発、ニュージーランドに進出

Recs は、ソフトウェアエンジニアの Sean Conrad 氏とデータアナリストの Jesse Berns 氏が考案した。同じモチベーションを共有する2人の創業者は、1年以上かけてアプリ「Go Disco」を作り上げ、2023年に正式に「Recs」としてリブランディングした。

Conrad 氏と Berns 氏は、Recs をソーシャルメディアではなくアプリと呼ぶことを好んでいる。テクノロジーは人々に進歩をもたらしたが、実生活では孤立を深めており、特にソーシャルメディアはリアルでの交流の要素に欠けているため、Recs によって、人々がバーチャルな世界から抜け出してリアルで交流することを奨励したいと考えているからだ。

Recs は現在 iOS と Android で無料ダウンロードが可能で、先ごろシードラウンドで調達を実施した。2021年には1万人以上のユーザと400社以上の企業がこのプラットフォームを利用しており、ユーザはアメリカに多い。

Recs では、興味のある場所やよく行く場所を選択すると、プラットフォームが自動的にユーザの現在地を特定し、関連する場所のレコメンドを行う。レコメンドはすべて、プラットフォーム上の友人によって推薦されたものだ、
Image credit: Recs

Conrad 氏によると、Recs の2021年当初の計画では、アメリカでユーザベースの構築を進める予定だったが、当時アメリカで新型コロナウイルスが感染拡大していたため、(全米展開の前に)ニュージーランドのオークランドに進出した。

オークランドを選んだ主な理由は、ライフスタイルや人口、街の規模が彼らの住むポートランドと似ているからだ。予想通り、Recs がオークランドでサービスを開始した後、映画館、ジム、バー、レストランなど、400近くの店がプラットフォーム上のユーザによって推薦された。オークランドでの結果は、Recs にとって大きな節目であり、市場が徐々にアメリカから動き出し、ユーザベースが海外進出に成功していることを示唆している。

【via Meet Global by Business Next(数位時代) 】 @meet_startup

【原文】

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