スタンフォード大学で教授をつとめている「Steve Blank」がシリコンバレーから生まれた650社のスタートアップを研究する「Startup Genome Report」をリリース。フルレポートはこちらでダウンロードできます。
Startup Genome Reportからのキーポイントは以下だ:
1. 学ぶ創業者はもっと成功する:メンターがいるスタートアップ、メトリックス(数値・データ)を有効活用しているスタートアップ、そして他のスタートアップ等から学ぶスタートアップは7倍の資金を調達をすることができ、会員数の成長率が3.5倍ある。
2. アイディアやビジネスを1回か2回Pivot(方向転換)したスタートアップは2.5倍の資金を調達することができ、3.6倍の会員成長率があり、そしてスケールで失敗する確率が52%低い。
3. 多くの投資家は必要としている資金を課題、もしくはソリューションを見つけていないスタートアップにたいして2〜3倍余分に投資する傾向がある。また、創業者が2人以上いた方が成功する確率が高いデータが出ていることにも関わらず、創業者が1人のスタートアップに必要以上投資する傾向がある。
4. ハンズオンのサポートをしている投資家がいるスタートタップはオペレーショナルパフォーマンスにあまり貢献していない。しかし、良いメンターがいるスタートアップは資金調達のパフォーマンスが高い(投資家はスタートアップのバリュエーションとM&Aのパフォーマンスに貢献している)。
5. スケールするステージにたどり着く時間は1人で起業しているスタートアップは2人で創業しているスタートアップより3.6倍の時間がかかる。そしてPivotする確率が2.3倍低い。
6. ビジネス経験が強い創業チームは6.2倍の確率でプロダクト系のスタートアップより営業系のスタートアップのスケールに成功している。
7.エンジニア経験が強い創業チームは3.3倍の確率でネットワークエフェクトのあるプロダクト系スタートアップよりネットワークエフェクトの無いプロダクト系スタートアップのスケールに成功する。
8.エンジニア系が1人とビジネス系が1人いるバランスの良い創業チームはバランスの悪いチームよりプラス30%の資金を調達し、会員の成長率も2.9倍あり、そしてスケールに失敗する確率が19%低い。
9.成功している創業者は経験とお金よりも「インパクト」を与えいることをモチベーションにしている。
10. スタートアップのプロダクトやマーケットへのフィットにたどり着いてない創業者は自社のIPの価値を255%過大評価する傾向がある。
11.スタートアップの市場を検証するまでの時間は創業者が想定する2~3倍かかる。
12. 資金調達をしていないスタートアップは自社の市場規模を100倍過大評価する傾向があり、そして新しい市場と勘違いすることもある。
13. スタートアップのパフォーマンスが悪い理由の大半は時期尚早なスケールが原因。
14.B2CとB2Bをセグメントすることによって、結果は変わらなかった。
[原文]
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