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2021年の世界スタートアップ・エコシステム・ランキングが発表——東京がシアトルやパリを抑え、初のベスト10入り

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Startup Genome と Global Entrepreneurship Network (GEN)が調査する「Global Startup Ecosystem Report」2021年版が発表され、この中でスタートアップエコシステムとしての東京が、総合評価で昨年の15位から大幅に順位を上げて9位にランクインした。1位はシリコンバレー、2位はニューヨークとロンドンが2年連続でタイ、その後、…

Image credit: Startup Genome / Global Entrepreneurship Network (GEN)

Startup Genome と Global Entrepreneurship Network (GEN)が調査する「Global Startup Ecosystem Report」2021年版が発表され、この中でスタートアップエコシステムとしての東京が、総合評価で昨年の15位から大幅に順位を上げて9位にランクインした。1位はシリコンバレー、2位はニューヨークとロンドンが2年連続でタイ、その後、北京とボストンが続いた。

グローバルランキングでは、引き続き北米勢が上位を占めており、トップ30のエコシステムの50%が北米から生まれている。続いて、アジアが27%、ヨーロッパが17%となっている。世界のスタートアップ経済の規模は3.8兆ドルを超え、これはほとんどの G7 経済圏の個々の GDP を上回っている。ちなみに、日本の2019年現在の GDP は、世界3位の約5兆ドルである。

Image credit: Startup Genome / Global Entrepreneurship Network (GEN)

東京は地域の資金調達をはじめとする、評価に用いた指標要素のほとんどで高い数値を弾き出しているが、connectedness、つまり、人と人のネットワーク形成の点で評価が低かった。この点については、東京都をはじめ地方自治体が出し始めた起業家ビザなどの活用が期待される。

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2020年の世界スタートアップ・エコシステム・ランキングが発表——東京が初のランクイン、ベルリンやシンガポールを抑え15位に

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Tech in Asia では、有料購読サービスを提供。有料記事の閲読、全記事への回数無制限閲読、5万社を超える企業データベースへの無制限アクセス、カンファレンスへの限定割引などの特典があります。詳しくはこちらから


アジア太平洋地域のスタートアップ経済は、世界中でテックの民主化が進む中で「大きな転換期」を迎えていると、アドバイザリー・リサーチ会社の Startup Genome と Global Entrepreneurship Network (GEN)の調査が示唆している。

「Global Startup Ecosystem Report 2020」
Image credit: Startup Genome、 Global Entrepreneurship Network (GEN)

「Global Startup Ecosystem Report」2020年版によると、テックユニコーン(時価総額10億米ドル以上のスタートアップ)の数が増加していることからもわかるように、テック経済へのアクセスは過去最高水準にある。

「ユニコーン」という言葉が CowboyVC の Aileen Lee 氏によって広まった2013年には、そのような評価額の企業を輩出したのは世界の4つのテックハブのみだった。現在では、10億米ドルの価値を持つスタートアップが少なくとも1社存在するエコシステムは80以上に上る。

エコシステムランキングのトップ30都市
(クリックして拡大)

同レポートによると、アジア太平洋地域はこの民主化の大きな恩恵を受けた地域の一つとして浮上しており、2012年には世界トップのスタートアップエコシステムの20%を占めていたアジア太平洋地域が、今年は30%にまで増加している。

今年の世界のスタートアップエコシステムトップ30には、いくつかの大きな動きが見られる。まず、研究開発の大国であるソウルと東京がランクインした。一方、中国は北京、上海、深圳、杭州の4都市がトップ30に入っている。3年前には中国から2都市しかランクインしていなかった。

インドでは、トップ30にいたバンガロールにデリーが加わり、また、オーストラリアからはメルボルンがシドニーの次点としてリストに入った。したがって、好調を維持しているシンガポールと香港の2つの市場に、より多くの地域的な競争相手が誕生したことになる。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大は、この成長を阻害する可能性のある新たな問題を提示した。

もしこのレポートを2019年12月に発行していたら、世界のスタートアップ経済の状況に関するレポートはそこで止まっていたかもしれない。しかし、新型コロナウイルスを引き金に経済危機が発生し、1929年以来の最悪の世界的な景気後退となり、スタートアップ経済はその影響を大きく受けている。

Startup Genome と GEN のデータによると、この危機はスタートアップに資本と需要という2つの面で大きな打撃を与えた。この調査によると、10社中4社のスタートアップが3ヶ月分以下の運営資金しか持ち合わせていないことが判明している。これらの企業が追加の資金調達ができなければ、その期間内に破綻する可能性がある。

今回は投資家も慎重になっており、4社中3社が資金調達プロセスに支障をきたしている。この中には、感染拡大が発生する前に投資家からタームシートを受け取っていたスタートアップも含まれる。VC の資金調達総額も世界全体で劇的に減少しており、2020年の最初の3ヶ月間には20%減少している。

東京は初ランク入りで世界15位
Image credit: Startup Genome、 Global Entrepreneurship Network (GEN)

同レポートによると、需要面では感染拡大以来、スタートアップの約72%が収益の減少を経験しており、平均的なスタートアップは収益が32%減少していることがわかる。これらの影響により、60%以上のスタートアップが従業員を解雇したり、給与を削減したりしている。これらの人員削減はダイレクトセールスやマーケティングから研究開発やエンジニアリングに至るまで、さまざまな職種に広がっていた。

スタートアップがこの危機を克服して立ち直るためには、世界のテック経済が重要な役割を果たす必要があると、この研究は示唆している。同レポートは、Kauffman とスタンフォード大学ビジネススクールの調査を引用し、経済における純雇用創出の大部分はスタートアップによるものだとしている。

これを補うためには、政府は従来企業と同様に、スタートアップを支援して救済しなければならない。また、スタートアップの雇用は、従来の中小企業の雇用と比較して、政府の救済プログラムが拠出する費用も低く抑えられているとレポートは指摘している。

従来の中小企業や航空会社のような伝統的産業を支援してきたのと同じように、テクノロジー経済を支援するという、経済発展のための新しい規範が必要だ。エコシステムが過去10年間の進歩を失わないように、今すぐにでも投資を実行するする必要がある。

【via Tech in Asia】 @Techinasia

【原文】

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VCによるスタートアップ投資は20%下落、キャッシュフローを懸念【Startup Genome調べ】

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Startup Genomeによれば、2019年12月頃に始まったCOVID-19によるパンデミックを境に、VCによるスタートアップへの投資は20%ほど下落しているそうだ。特に、パンデミックが最初に起きたとされる中国では、他の地域と比べ1月と2月で50%の落ち込みを記録している。3月に入ると、徐々に回復傾向にあるものの、まだ安心できる状況ではなさそうだ。 ニュースレターの購読 注目すべき記事、世界…

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Startup Genomeによれば、2019年12月頃に始まったCOVID-19によるパンデミックを境に、VCによるスタートアップへの投資は20%ほど下落しているそうだ。特に、パンデミックが最初に起きたとされる中国では、他の地域と比べ1月と2月で50%の落ち込みを記録している。3月に入ると、徐々に回復傾向にあるものの、まだ安心できる状況ではなさそうだ。

また、中国以外のアジア圏におけるVC投資も1月以降大きく落ち込み、3月に入り回復気味であることが明らかとなっている。Layoffs.fyiによれば、合計436のスタートアップが5万5764人の従業員を解雇したとしている。

一方の米国では12月以降のVC投資に大きく変化は見られず、3月までにおおよそ10%程度のみの下落幅となっている。しかし、12月から年初に見られた小さな落ち込みは、2020 Q1の各月をYoYで比較すると投資件数にして15%以上少ない。また、投資高も同四半期で下落していることが分かる。さらに欧州においては3月以降特に下落傾向を見せており、今後の動きに注視する必要がありそうだ。

世界的なVCが足並みをそろえて投資高下落を記録しているのは、やはり非常に厳しい局面にあると言える。Startup Genomeは、10社中4社は3カ月以上またはそれ以下しかキャッシュフローが持たないと評価し、それらを「red zone」と呼んでいる。シリーズA、またはそれ以降のラウンドで資金調達を実施したスタートアップ企業では、34%が残り6カ月以上の資金猶予があると予測している。

需要の減少(スタートアップ企業の4社に3社が収益減少)と資本力の低下という2つのネガティブ要素が重なり、世界的なVCの投資高下落につながっているとStartup Genomeは指摘している。

スタートアップ企業の活性化は、経済における景気回復のキーとなることは間違いない。新規雇用の創出や、社会的なDXの流れにおいては特に、テクノロジー系スタートアップ企業の役割は重要となる。Candorによれば、スタートアップ企業以外の7000社の内46%が雇用を再開しており、21%がレイオフを継続、また32%が雇用を凍結しているとしている。

※本稿は提携するVentureBeat記事の抄訳になります

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

 

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新型コロナで激動するスタートアップ投資、世界の急落と変革への期待【Startup Genome調査報告】

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コロナウイルスの影響によって世界中は混乱状態だが、世界のスタートアップコミュニティも例外ではない。Startup Genomeは、新型コロナウイルスの発生以降、スタートアップがどのような影響を受けているかについて計画しているレポートの第1弾を発表した。 同社によると、中国のベンチャーキャピタルの投資ディールは、年明け2カ月間の間に、世界の他の地域と比較して50~57%ほど減少したという。Pitch…

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中国はコロナウイルスの影響でVC投資が減少して大打撃を受けている。 Image Credit : Startup Genome

コロナウイルスの影響によって世界中は混乱状態だが、世界のスタートアップコミュニティも例外ではない。Startup Genomeは、新型コロナウイルスの発生以降、スタートアップがどのような影響を受けているかについて計画しているレポートの第1弾を発表した。

同社によると、中国のベンチャーキャピタルの投資ディールは、年明け2カ月間の間に、世界の他の地域と比較して50~57%ほど減少したという。PitchbookとStartup Genomeが収集したデータを踏まえると、このような落ち込みが世界的に起こった場合、わずか2カ月間だけでも約280億ドルのスタートアップ投資が失われることになり、企業に多大な影響を及ぼすことになる。

私たちの世界が想像できる最も劇的な方法で揺れ動いている今こそ、グローバルなスタートアップコミュニティがお互いに親密になり、サポートし、学び合う時です。1987年のクラッシュ、2000年から2001年のドットコムバブル崩壊、2007年の金融危機を覚えている人もいることでしょう。しかし新型コロナウイルスの場合、経済危機が突発的に発生しただけでなく、人体への脅威も大きなものです。

Startup GenomeのチーフイノベーションオフィサーであるArnobio Morelix氏はVentureBeatへの電子メールで以上のように述べている。

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中国の投資ディール件数は急落している。 Image Credit: Startup Genome

投資の減少が今後2カ月以上長引き、新型コロナウイルス・ショックが経済収縮を引き起こす場合、過去2回の景気後退(2000-2001年と2007-2009年)は、現在の状況を示す歴史的な参考例となりうるとMorelix氏は述べている。

過去の景気後退期では、12カ月間の世界全体のVC投資の総減少率は21.6%から29.3%である。この減少率を現在に当てはめて計算した場合、世界のVC投資の減少額は最大864億ドルに相当する。

過去2回の景気後退後、世界全体のVC投資が元の水準に回復するまでには、1年(2007-2008年)及び3年(2000-2001年)の歳月を要した。加えて、米国での技術系IPOは、過去2回の不況の後、90%も減少した。

しかしStartup Genomeは、危機はあらゆるチャンスを生む機会だと述べている。過去2回の不況期には、投資された金額自体は少なかったものの、より多くの企業が資金を調達していました。これは、不況後においては、キャッシュ効率の向上に努めた企業は、例え評価額や調達額が低かろうとも、しっかりと資金調達を行えるという事実を意味しています。

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アジアのVC投資件数の減少。 Image Credit: Startup Genome

さらに、現在のFortune 500に名を連ねる企業の半数以上が不況や弱気市場で生まれ、2007年から2009年の不況期には、50社以上のユニコーン企業(総額1,452億ドル)が創業されているという事実があります。Airbnbはこの中に含まれています。Airbnbは、不況下において、起業家が家賃を支払う余裕がなかったために誕生しました。

新興企業は、古い企業とは正反対に、特に不況期の経済において雇用創出の要とされている。先日米国では、失業保険の申請件数が1週間で330万人に達したが、これは労働省が数字を発表し始めた1967年以来の高水準である。つまり経済は今、これまでになくスタートアップを必要としているのである。

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不況期におけるVC投資件数の減少。 Image Credit: Startup Genome

世界各国の政府は、このような困難な時期を乗り切るために創業者を支援している。例えばデンマークでは、人員削減をしない企業の給与の75%を政府が負担しており、ドイツ政府は、フルタイムからパートタイムに降格した従業員の減給分60%をカバーする措置を提供している。

スタートアップによるレイオフ(従業員の解雇)

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レイオフ件数の上昇(赤)、レイオフを実施したスタートアップ数の上昇(青) Image Credit: Layoffs.fyi

上図は、従業員を解雇したスタートアップ企業の追跡調査を行うLayoffs.fyiのRoger Lee氏によるもの。Layoffs.fyiの新型コロナウイルス・トラッカーは、3月11日にコロナウイルスがパンデミックと宣言されて以来、合計7,000人の従業員を解雇している82の新興企業を追跡している。

上図では確認された数だけを示しているが、実際の数字はこの2倍以上とも噂されている。まだ3週間しか経っていないが、解雇は週を追うごとに増加している。スタートアップのレイオフの大部分はサンフランシスコ地域にあるという。

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レイオフはサンフランシスコに集中している Image Credit: Layoffs.fyi

求人サイトIndeedのエコノミスト、Nick Bunker氏はメールで「テック系の労働者の需要は減速しているように見えるが、全体の労働市場よりは比較的良好に推移している。3月27日現在、ソフトウェア・エンジニアの求人は、昨年の同時期と比べて5.8%減少している。一方で米国の全職種における求人は、昨年から15.2%減となっている」と述べている。

Startup Genomeによると、中国の1〜2月の工業生産高はすでに13.5%減、小売売上高は前年比20.5%減となっている。VCの総投資額の落ち込みは50%から57%とさらに深刻だ。またその他のアジア地域もそれに続いている。アジアのスタートアップ・エコシステム全体における中国資本の重要性や、1月に台湾と韓国でウイルスが発生したことを考えると、この結果は驚くべきことではない。

Startup Genomeは、このVC投資ディール件数の減少は、春節(中国における正月)による季節的な落ち込みではないことに注意が必要だと指摘している。過去3年間、12月と比較して1月の投資件数は横ばいか、それ以上の値を記録しているためだ。

それにもかかわらず、Startup Genomeは、ロックダウン後の経済の再開については楽観的に捉えることもできるという見方も示した。というのも、最初にウイルスの被害を受けた中国は、ゆっくりと仕事が戻ってきているからである。オフィスは再び使用され始め、Startup Genomeのエコシステム・パートナー、Foxconn(中国の大手iPhone生産メーカー)のような企業は、近日中に通常の生産スケジュールを再開すると発表している企業もある。加えて、LinkedInのデータによれば、中国の雇用者数は以前の水準には及ばないものの、徐々に回復の兆しを見せているという。

より大きなテック業界への影響に関しては、Candorという企業が現在、採用及びポジションの凍結、レイオフを実施している企業のリストを公表している。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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2017年の世界スタートアップ・エコシステム・ランキングが発表

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世界のスタートアップ・エコシステムをモニターする Startup Genome は先ごろ、例年発表している「Global Startup Ecosystem Report」の2017年版を公開した。このレポートの中でも毎年関心を集めるのが、世界中の20のスタートアップ・エコシステムの情報をランキングしたコンポーネント・インデックスだ。このインデックスは、パフォーマンス、ファンディング (資金調達)…

世界のスタートアップ・エコシステムをモニターする Startup Genome は先ごろ、例年発表している「Global Startup Ecosystem Report」の2017年版を公開した。このレポートの中でも毎年関心を集めるのが、世界中の20のスタートアップ・エコシステムの情報をランキングしたコンポーネント・インデックスだ。このインデックスは、パフォーマンス、ファンディング (資金調達)、タレント(人材)、マーケットリーチ、スタートアップ・エクスペリエンスの5つの主要なコンポーネントの評価を数値化しランキングしたものだ。

このランキングでは言語障壁などの理由から日本や東京は調査対象には含まれていないが、上位10位までを見てみると、アメリカ以外から北京・上海と中国から二都市がランクイン。2015年のランキングと比べてみると、5位だったテルアビブが6位にランクダウン、ベルリンは9位から7位に追い上げた。

アジアについて見てみると、アーリーステージ・スタートアップにおける資金調達成功率が世界平均5.0%なのに対し、シンガポールでは4.6%と低い数字に落ちていることをレポートでは懸念しているが、依然として強力な政府支援や Google による Pie の買収やGrab の7.5億ドルに及ぶ資金調達が市場の勢いを牽引しているとする。また、シンガポールは世界の中でも、起業家の平均年齢が30.2歳と最も若い。

北京と上海は、VC がスタートアップへの投資に失敗しても、そのマイナスを回収しやすいだけでなく、スタートアップが最大3万ドル相当の補助金が受け取れることも、スタートアップの増加に貢献している。北京には世界で2番目に多くのユニコーンが集積していて、現在までに24社のユニコーンが北京から生まれている。上海は、世界のアーリーステージ投資の11%、世界におけるイグジットの10%を占めている。

バンガロールの成長も有望視されているが、エンジニアが職に就きにくいこと、経験が平均的であること、ビザの取得成功が低いことを、レポートでは問題点に上げている。バンガロールのエンジニアは世界で最も賃金が安いため、能力に見合った費用を払うべきという考えが、依然受け入れられにくい点があると指摘している。

「Global Startup Ecosystem 2017」は、ここから閲覧するか、ここからダウンロードできる。

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2015年の世界スタートアップ・エコシステム・ランキングが発表

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本レポートのフルバージョンは、こちらからダウンロード。 世界スタートアップ・エコシステム・ランキングへようこそ。前回のスタートアップ・エコシステム・レポート発表となった2012年11月から約3年の月日が流れたが、それ以降もスタートアップ・セクターは良いペースで成長を続けている。 ニュースレターの購読 注目すべき記事、世界のスタートアップシーンの話題、BRIDGE 主催のイベントに関する情報をお届け…

本レポートのフルバージョンは、こちらからダウンロード。

世界スタートアップ・エコシステム・ランキングへようこそ。前回のスタートアップ・エコシステム・レポート発表となった2012年11月から約3年の月日が流れたが、それ以降もスタートアップ・セクターは良いペースで成長を続けている。

2015年のランキングのポイントは、内容を刷新したコンポーネント・インデックスで、世界中の20のスタートアップ・エコシステムの情報をランキングしている。このインデックスは、パフォーマンス、ファンディング (資金調達)、タレント(人材)、マーケットリーチ、スタートアップ・エクスペリエンスの5つの主要なコン ポーネントでランキングしたものだ。

1. スタートアップ・エコシステムにおける、社会経済影響度の上昇

20年前、ほとんどのテック・スタートアップはシリコンバレーやボストンのようなスタートアップ・エコシステムで設立された。今日、テクノロジー起業は世界的な現象であり、シリコンバレーのようなスタートアップ・エ コシステムも世界中で急速に成長を見せている。互いにつながりあった、世界的なスタートアップ・コミュニ ティが形成されつつあり、この新しい経済の世界をナビゲートしてくれる術を誰も提供してくれない中で、我々は頼りになるようなデータや数字を集めた。

2011年9月、起業が活発化し、それが生じる背景についてブログを書いた。現在はその真っ只中にあって、起業家がスタートアップをスケールさせ、これまでにないスピードでユニコーンへと成長させるための、さまざまなツール、リソース、市場条件が整い、またとないタイミングと言ってよいだろう。

世界中のスタートアップ・エコシステムの隆盛は、現在起きている社会経済構造の変換の一つとして見られるべきだ。情報時代のビジネスは経済成長を支配する源となり、これまでの時代の多くの工業やサービスビジネスを自動化したり、別のものに取って代わったりしている。この構造変化の部分々々を別の表現で説明する人も少な くない。Marc Andreessen は Wall Street Journal のエッセイの中で「ソフトウェアが世界を飲み込む理由」と書き、Deloitte の Center for the Edge が半年に一度発表するレポート「Shift Index」、Richard Florida の Creative Class Group は「クリエイティブ・クラスの隆盛」など、このテーマに関して多くの書籍を出版している。

テクノロジー・スタートアップが情報経済で重要な役割を占めることを考えれば、健全なスタートアップ・エコシステムこそが、将来において重要性を増してくる。このレポートでは、起業家、投資家、立案者に対しては、我々が収集分析したデータ無しには回答が難しい重要な問題に答え、一般の人々に対しては、スタートアップ・エコシステムにおける社会経済の重要性が増していることを気づいてもらい、世界中のスタートアップ・エコシステムの発展を加速させたいと考えている。

このレポートの主な目標の一つは、さまざまな業界関係者が、以下のような質問に答えやすくすることだ。

a) 起業家に対して

「新しい会社を始めるとしたら、どこがよいか?」
「準備はできているが、私のスタートアップの2つ目のオフィスはどこに開設すればよいか?」

b) 投資家に対して

「ただ身近にあるというだけで、自分の地元のスタートアップ・エコシステムにのみ投資するのではなく、世界中に投資機会を見出すにはどうすればよいか?」

「新興のスタートアップ・エコシステムに関する情報が無いため、新しい投資機会を見出す上で、どの市場にフォーカスすべきかをどう判断すべきか。」

c) 立案者に対して

「自分の地域のスタートアップ・エコシステムの成長を最大化する上で、どのイニシアティブを優先すべきか?」
「このようなイニシアティブの進展をどのように計測すべきか?」

d) 他のすべての業界関係者に対して

「私のいるエコシステムで、全般的な活気や起業家精神を高めるための最良の方法は何か?」

2. 世界スタートアップ・エコシステム・ランキング2015

難しい話は抜きにして、ランキングと分析をご紹介しよう。

重要な事項として、このインデックスには中国、台湾、日本、韓国のスタートアップ・エコシステムは含まれていない。言語障壁の問題から、我々の力ではランキングに必要な情報を十分には集められなかったからだ。今年後半のランキングには、これらの国々のエコシステムの情報も含めたいと考えている。

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3. 5つの重要な発見

1. エコシステムは互いにつながりあい、スタートアップ・チームはより国際的になっている。

a) スタートアップに対する投資において、地元からではなく世界から出資がなされる割合

トップ20のエコシステムのすべての資金調達のうち37%は、少なくとも一つ以上の他のエコシステムからの投資家を受け入れている。北米においては41%。

すべての投資ラウンドのうち27%は、少なくとも一つ以上の投資家を海外から受け入れている。(北米20%、ヨーロッパ38%、アジア太平洋地域29%)

b) 世界に散らばるスタートアップ・チーム

トップ20のエコシステムのうち、スタートアップの拠点を置くエコシステム以外に設置されたセカンド・オフィスの数(別の場所で設立され、移転してきたスタートアップ)は、2012〜2014年で8.4倍に増加している。

c) 国際チーム

スタートアップにおける外国人雇用者の数は、トップ20のエコシステムで平均29%(シリコンバレーでは45%)。

2. グジット・バリュー

トップ20のエコシステムでのイグジット・グロースの合計数は、2012〜2014年で年間78%増加している(40% は IPO、60% は買収)。

イグジット・バリューの成長率を見てみると、シリコンバレーではこの2年間で47%上昇しており、他のエコシステムではこの値はさらに著しいスピードで上昇している。

ロンドンは同じ期間で成長率が4倍、ベルリンは20倍に成長している(これは主に、Rocket Internet と Zalando による2つのIPOの影響を受けたもの)。

<イグジット・グロース一覧表>

平均より2倍以上の成長を見せたエコシステム
Berlin 20倍
Bangalore 5倍
Amsterdam 4倍
London 3倍
Tel Aviv 2倍
平均より1.5倍以上の成長を見せたエコシステム
Seattle 1.5倍
Austin 1.5倍
Boston 1.5倍
平均的な成長を見せたエコシステム
Singapore 1倍
Vancouver 1倍
比較的穏やかな成長を見せたエコシステム
Los Angeles 0.5倍
Silicon Valley 0.5倍
New York City 0.5倍
停滞気味のエコシステム
Paris 0倍
Moscow 0倍
Chicago 0倍
Sydney 0倍
Toronto 0倍

ヨーロッパ 対 アメリカ

アメリカの上位エコシステムよりも、ヨーロッパの上位エコシステムの方がイグジット・バリューの成長スピードは著しく速い。2012〜2014年で比べてみると、アメリカの1.5倍に対して、ヨーロッパの4.1倍だ。2014年で見てみると、イグジットの規模では、ヨーロッパよりもアメリカは平均34%大きい値となっている。

分析

他のエコシステムが短期的には速いペースで成長しながらも、従来からある8対2の力関係の均衡に向けた収束への期待から、今後数年間にわたり、シリコンバレーは現在の位置に君臨を続けると考えられる。つまり、シリコンバレーは全体のイグジットの30〜50%をつかみ、次なる3つのスタートアップ・エコシステムが全体の30〜50%をつかみ、さらに、次なる16のスタートアップ・エコシステムが残りの20%を分け合う、という図式だ。

3. スタートアップ・エコシステムにおける、VC投資のトレンド

トップ20のエコシステムにおけるVC投資は、2013〜2014年にかけて、全体で95%上昇している。

a) VC の成長

VC 投資の際立ったエコシステムは、ベルリンの12倍、インド・バンガロールの4倍、アメリカ・ボストンの3.7倍、オランダ・アムステルダムの2倍、アメリカ・シアトルの2倍だった。一方、シリコンバレーは2013〜2014年にかけて93%成長と概ね倍の成長を遂げており、CrunchBase によれば、シリコンバレーにおける VC の増加の多くは、アーリーステージよりも、レイトステージのシリーズ B からシリーズ C+ にかけてのものである。この傾向は比較的鈍化している。

b) シードラウンドの増加

この2年間で、シードラウンドの数において、最も年間成長の速かったスタートアップ・エコシステムは、インド・バンガロールの53%、オーストラリア・シドニーの33%、アメリカ・オースティンの30%だった。アメリカ・ボストンのほか、カナダのバンクーバーやモントリオールも、わずかながら値を伸ばしている。

4. 2012年からのランキング変化:勝者と敗者

大きな跳躍を見せたスタートアップ・エコシステムは、ニューヨーク、オースティン、バンガロール、シンガポール、シカゴだった。ニューヨーク市は、常連組の中でも著しい成長を見せ、5位から2位の座へと上昇。テキサスのオースティンは、3年前のランク外の状態から14位の座へと駆け上がった。バンガロールは19位から15位、シンガポールは17位から10位、ベルリンは15位から9位、シカゴは10位から7位へランクアップした。

大きなランク下降を見せたエコシステムは、バンクーバー、トロント、シドニー、シアトルだ。バンクーバーはトップ10位から脱落し、9位から18位へ。トロントは8位から17位へ、シドニーは12位から16位、シアトルは4位から8位にランクダウンした。これらのエコシステムは過去3年間成長はしているが、他のエコシステムほどスピードが速くないため、取り残されてしまう危険をはらんでいる。

2012年以降、完全にランク外に落ちてしまったエコシステムは、チリのサンチアゴ、オーストラリアのメルボルン、カナダのウォータールーだ。サンチアゴは当初は著しい成長を見せたが、すぐにそのピークを見せ始め、メルボルンやウォータールーの成長はそれぞれ、シドニーやトロントといった近接する大きなスタートアップ・エコシステムの影響を被った。性格の似通った小規模なエコシステムはしばしば、近接する大きなエコシステムに人材や資本が飲み込まれる傾向にあるため、成長を続ける上で難しいことがある。

5. スタートアップ創業者における、男女の共同参画

すべてのスタートアップ・エコシステムにおいて、男女の共同参画は不足傾向にある。心理学者や社会学者が 50/50 こそ求めるべきもの、として議論を続ける一方で、男性と女性の創業者割合が同じになりつつあるエコシステムは存在しない(フロリダ州立大学の心理学教授 Roy Baumeister 氏による、この記事を参照のこと)。

概して言えば、女性起業家のトレンドは上昇傾向にある。世界のスタートアップ・エコシステムにおける女性起業家の数は、この3年間で80%増加した。トップ20のエコシステムのスタートアップを見てみると、2012年にはスタートアップの10%に女性起業家がいたが、現在では世界平均で18%に伸びている。女性創業者が30%を占めるシカゴでは、トップ20のエコシステムの中でも女性起業家の割合が最大数を占めている。

4. 2012年から何が変わったか? その背景は?

CrunchBase や他のデータ供給元、60以上のローカル・パートナーの協力により、多くのデータをもとにして、2015年のレポートは利益をもたらした。このレポートは、それぞれのエコシステムに対して、より内容が濃く、より正確な評価を可能にするだろう。スタートアップ・エコシステムがどのように機能し、どのように発展しているか、専門家の視点を反映した、より適合性の高い数学的モデルの開発も実現できるだろう。この高品質なモデルは、より改善されたスコアリング・ランキング手法の礎となるものだ。

今回のレポートでは、(従来版に比べ)我々の計測・分析手法に以下のような変更を加えた。

a) エコシステム価値(イグジットや資金調達における、スタートアップ企業価値の合計金額)の追加

b) より改善された見積数の包含(エコシステムにおけるスタートアップの合計数)

c) パフォーマンス・インデックスから、「人口一人当たりに対するスタートアップの数(スタートアップ密度)」を削除

これらの変更は、テルアビブもそうであるし、カナダのウォータールー地域が55万人しかいないにもかかわらず、比較的高い成長率を保っているためだ。しかも、これらの地域は2012年版よりも2015年版において、ポジションを下げている。ニューヨーク市が高いポジションにつけていることにも説明がつく。

【via Compass】 @startupcompass

【原文】

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