「人生の最後と向き合うために必要なサービスを提供したい」−−シンプル葬を提供するAmazingLifeがサムライインキュベートから資金調達

Eguchi Shintaro by Eguchi Shintaro on 2016.2.24

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高齢化社会を迎える日本。高齢化に備えるために健康寿命を伸ばすためにヘルスケアなどに力を入れる企業も増えてきた。そうした時代でも、避けては通れないのが人生の終わり際とどう向き合うかだ。最近では、「終活」とも呼ばれ、エンディングノートという自分にもしものことがあった時のために、伝えておきたいことをまとめておくノートを書き綴る人も増えてきた。

家族に迷惑をかけまいと、葬儀に関して事前に取り決めをする人もいるほどだ。そうした「死」と向き合うビジネスに取り組むスタートアップがAmazingLifeだ。2013年創業の同社代表取締役の篠原豊氏は、ソーシャルコミュニケーションサービスのEverConnectを起業した後、シンガポールのスタートアップDropmysiteの日本事業の統括を担当した起業家だ。

AmazingLifeが取り組んでいるは、終活情報をまとめた「終活なび」や全国の火葬場・葬儀場の情報を収録した「火葬場・葬儀場なび」、スマホで依頼でき、48.8万円からの安価で家族葬が行える「シンプル葬」やお葬式を挙げない、火葬式だけのシンプルな葬儀の「シンプル火葬」などのサービスを提供している。提携する葬儀社とのやりとりをネットで集約し、人件費や固定費を削減。費用の見積もりと申し込みをネットやスマホで完結するという。

葬儀業界は見積もりからさらにそこから追加料金が発生することも多々あり、実際にかかる費用がどのくらいなのかがわからずらいという問題がある。また、多くの葬儀社はウェブに対応しておらず、スマホサイトで表示できるところも少ない。そうした全国の葬儀情報を取りまとめをしている。

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中央:篠原氏

「人口の26%、3,300万人が65歳以上が高齢者で、年間127万人が亡くなるという超高齢化国家となった日本ですが、2015年ついに600万人を超えた「お一人様高齢者」が抱える課題をどう解決するかとが大きな課題です。お一人様高齢者の課題を解決するためには、終活とは何をしなければならないのかという情報を提供するところを大きくシフトさせるための取り組みが必要」(篠原氏)

同時に、終活だけでなく近年では高齢者の見守りや健康状態を把握し、孤独死などの社会課題にも向き合わなければいけない。葬儀やお墓といった準備を生前からワンストップでサポートする必要もある。今回、AmazingLifeではサムライインキュベートから資金調達(金額非公開)を行い、葬儀問題から広くは高齢化問題と向き合うためのサービスに取り組もうとしている。

「現在は78%の人が病院で亡くなっていますが、今後自宅看取りがどんどん増え、遠隔医療や遠隔見守り、訪問系の介護やデリバリーサービスが増えます。弊社はようやくサービスのポートフォリオが揃い、これまで葬儀や墓、散骨、見守り等の個別サービスを提供してきたお客様からのフィードバックをもとにカイゼンもすすんできました。今回の調達した資金をもとに、ITを活用した終活サービスと実際に高齢者の方々へ現場で接してサービスを行っている事業者の方々と共に事業開発することで、ITで効率化されたお一人様高齢者向けサービスの開発の投資を考えています」(篠原氏)

高齢化問題という社会課題と向き合うこうしたスタートアップは、参入障壁含めて地道な取り組みが求められる。しかし、それによって生まれる価値は大きいはずだ。人が避けて通れない問題だからこそ、本人や家族含めてしっかりと話し合える場も今後必要かもしれない。

 

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Eguchi Shintaro

Eguchi Shintaro

ヒト、コト、モノをつなぐ編集者。ビジネスからデザイン、法律関係など分野を横断して動いています。THE BRIDGEでは、地方の起業家の取材や、ベンチャーに関わる法案や行政の動きなどを追いかけています。

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