世界中のすべてのキッチンがレストランになりうる。そんな考えのもと、料理をすること、つくったものを振舞うことが好きな人と、それを食したい人を繋げてくれるプラットフォームが「Feastly」です。現在、世界各地に数万人のコミュニテイメンバーを抱え、40ヵ国、米国では全50州で食事会が開かれています。
「Feastlyは、ピア・ツー・ピアで、シェフがいつでもどこからでも食事をホストできるプラットフォームです。食を楽しむ人たちは、Feastlyを通じてサッパークラブやポップアップ、プロのシェフ、ホームシェフによる個性的な食事を味わうことができます。」
Feastlyのサイトを見てみると、日付や都市、キーワードで食事を検索したり、今週末のポップアップ(仮店舗)を探したりすることができます。55ドルで味わえる「冬のあったかメニュー」と題されたフレンチアメリカンや、65ドルの「海と陸から地元の味を日本食テイスティング」(下方写真)などなど、バラエティに富んだ食事が並んでいます。
シェフの各ページには、提供できるコース、コース内容、またシェフのプロフィールが掲載されています。ただ料理することが好きという趣味で参加している人もいれば、中にはプロのシェフもいます。でも、サイトを見てみる限り、プロ・アマに関わらず、どの料理も完成度が高そうで思わず舌つづみしてしまいます。
Feastlyの構想を得たのは、ファウンダーでCEOのNoah Kareshさんが彼女と一緒にグアテマラに旅行に行った時のことでした。旅先では、現地ならではの食事を楽しみたいというのが彼の考え。ところが、不思議なことに、原地で必死に探しても、グアテマラ料理を振る舞うレストランは見つからず…。そんな時、偶然出会ったアボカドを売っている少年に、「地元の人たちが食べている食事ができる場所を知らないか?」と尋ねたそう。
「すると彼は大きな笑顔を浮かべながら、「僕の母の家なら」と答えたんだ。僕らがついていった彼の家のドアが開くと、そこには素晴らしいグアテマラ料理を作っている彼のお母さんの姿があった。この時、自分に問いかけたんだ。なぜ、この料理を見つけることがこんなに難しいのか?なぜ、この女性には自分の料理を広める手段がないのか?と。」
世界中のどこにいても、もっと美味しい料理を食べられるようにし、また同時に何百万人のシェフが、自分なりのやり方で自分の料理を広める後押しをしたい。そう感じたNoahさんは、これを体験した直後にFeastlyを立ち上げました。
母親として自宅で家族のために料理をしてきた人、プロのシェフ、趣味を兼ねて週末だけ料理をする人、Feastly上では、こんな誰もがシェフです。サービス上に集まるあたたかいコミュニティによって、さまざまなシェフの夢が叶えられていると言います。
「Feastlyは、グローバル企業です。世界中のすべての都市でサービスを提供したいと考えています。あなたが東京にいても、トロントにいても、Tbilisiにいても、Feastlyのシェフが振る舞う独特の料理に出会うことができるようになるでしょう」
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