老舗クリーニング屋ならではの高品質と顔が見えるネット宅配クリーニング「Nexcy」

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老舗クリーニング屋が手掛けるネット宅配クリーニング「Nexcy」
老舗クリーニング屋が手掛けるネット宅配クリーニング「Nexcy」

ネットの力を用いることで、既存のオフラインサービスの利便性をいっそう高めて提供するスタートアップが増えています。3月27日に、ネット宅配クリーニング市場に新たに参入したのが、長崎を拠点とする「宅配クリーニング Nexcy(ネクシー)」です。

リネットなどと同様、ネットで予約して衣類を郵送すれば、それがキレイにクリーニングされて家に届きます。仕上がり目安は、九州県内であれば5日〜10日(メンバー会員は最短3日)、指定日配達にも対応しています。運営会社のクラスタスは、島原・南島原・雲仙で最大規模のクリーニング店 白洋社の社員3名が立ち上げた会社。そう、ネクシーはクリーニング店発のネット宅配サービスなのです。

クリーニングのプロとしてお客様に向き合う

クラスタスのCEOである神崎志織さんは、もとは白洋社の受付担当でした。2014年頭に双子の赤ちゃんに恵まれ、子どもを抱えての買い物やクリーニングなどに苦戦。オムツやミルクなどの日用品はオンラインで購入し、自宅まで届けてもらうようになりました。ネットで新しいものを購入するように、クリーニングも自宅から依頼できればと考え、2014年9月の起業に至りました。

既存のネット宅配クリーニングは、IT企業や倉庫会社などが運営するものがほとんどを占める中、クリーニング屋発のネット宅配クリーニングであることが同社の最大の強みであると言えます。

「サービスにおいて、IT企業のプロとしてお客様に向き合うのか。それとも、クリーニングのプロとしてお客様に向き合うのかで大きく違うと考えています。クリーニングの洗いや仕上がりにおいて、一切の妥協はできません。大事なお洋服が手元に戻った時に、それを気持ち良く着ていただけるサービスを提供しています」

過去にもクリーニング以外の接客業に従事していたことがある神崎さんですが、さまざまな接客業の中でも、ことさらクリーニングにおいてはお客様の期待値が異常に高いのだと言います。老舗のクリーニング屋としての長年の経験や実績を活かしながら、新しい時代に合った要素を取り入れることで選ばれるサービスを目指します。

「顔が見える」ネット宅配サービス

大切な洋服を手元から離して郵送することにはお客様の不安が伴うと話す神崎さん。それを抵抗なく気軽に行ってもらうには、リアル店舗で馴染みの窓口の人にお願いするように、ネットでも相手の「顔が見える」ことが大切です。そのために、ネクシーではSNSやブログなどを積極的に活用していきます。

既に、同社が運営するCTOブログは月間10万PVほどを誇り、利用者との一種のコミュニケーションツールと化しています。洗濯機など生活者にとって身近なクリーニング事情について投稿することで、投稿が滞ると問い合わせがくるほどだとか。今後は、ウェブサイト上にネクシーで働く人の顔を公開し、彼らのクリーニングとの向き合い方や人となりが見えるような工夫をしていきます。

現在はまだPCサイトとして提供されるネクシーですが、今年5月下旬を目処にAndroidアプリの開発も進めています。リネットなどの競合に対して、老舗クリーニング屋が展開する「顔の見える」ネット宅配クリーニングがどう展開していくのか注目です。

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