Creww は27日、パナソニックと提携し、企業アクセラレータプログラム「Panasonic Accelerator 2016」への参加を希望するスタートアップのエントリ募集を開始した。このプログラムでは、「家電・くらし」「仕事」「先端技術」の3つのテーマでアイデアが募集され、パナソニック側からは、それぞれのテーマについて、同社の家電やウィークックナビ・キッチンポケットなどのウェブサービス、世界25万人の社員・オフィス・工場、生体電位センサー・音声言語解析技術・画像診断支援技術などのリソースが提供される。
募集は6月27日から7月8日の約2週間にわたって行われ、書類・プレゼンによる選考の結果、9月2日からパナソニックとの共同によるプログラムが進行する見込み。提案内容やアイデアによる選考は、Creww とパナソニックによってクローズドな環境下で実施されるため、選考に残るか否かにかかわらず、内容が公表されることは無い。
Creww は2016年6月現在、このようなオープンイノベーションで日本の50社以上の企業と提携しており、合計1,600件以上のスタートアップからの提案を受け、200件以上の提案が採用に至っている。一方、パナソニックでは、これまでにも個別の製品や技術ごとにスタートアップとの協業を図ってきたが、昨年には IoT(Internet of Things)に関連する特許を一部無償化し、今春には、人工知能・IoT・ロボット・センシングにフォーカスしたオープンイノベーションの活動拠点として、パナソニックラボラトリー東京や Wonder LAB Osaka といった施設をオープンさせている。
世界的な家電メーカーがアクセラレータを運用している事例としては、ドイツのシーメンスによる Siemens Technology Accelerator、ニューヨークやサンフランシスコを拠点とする Samsung Accelerator、Foxconn(鴻海/富士康)による StarRocket(三創育成)、ソニーの Seed Acceleration Program(SAP)などが存在する。
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