ニッセイ・キャピタル、参加時に活動資金500万円と卒業時にシード資金4,500万円を出資するアクセラレーションプログラム「50M」を発表

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ニッセイ・キャピタルのキャピタリストの皆さん。
前列右端がチーフベンチャーキャピタリストの永井研行氏

日本生命の CVC であるニッセイ・キャピタルは先ごろ、最大5ヶ月間におよぶアクセラレーションプログラム「50M(フィフティー・エム)」を開始すると発表した。高いポテンシャルを持つビジネスアイデアや、唯一無二の技術や研究成果の事業化を考えている起業家、すでに起業しているものの資金の不足で開発に専念できなかったり、資本政策上の問題からファイナンス活動の身動きが取れなくなったりしている起業家が対象。

このプログラムで特徴的になのは、プログラム参加時の段階で新株予約権(convertible equity convertible bond)により500万円の活動資金が拠出される点。形式的に出資という形をとっているが、チーム都合によるプログラム途中での離脱の場合を除き返済義務を伴わないそうだ。最大5ヶ月間におよぶプログラム終了時に卒業を迎えたチームには、チームが希望することを前提に4,500万円のシード出資を実施する。

50M を始める背景について、このプログラムのマネージャーで、ニッセイ・キャピタルのチーフベンチャーキャピタリストを務める永井研行氏は、THE BRIDGE のインタビューに次のように答えてくれた。

ニッセイ・キャピタルは、以前はミドルステージ以降のエクスパンション・フェーズでの出資を得意としていて、最近ではポストシードラウンドなどで1億円を張るようなケースが出てきた。今度からはシードラウンドに張っていこうと、このプログラムの開始に至った。

ニッセイ・キャピタルの LP は日本生命なので、(独立系の VC がファンドによって特定のラウンドにフォーカスする必要があるのと異なり)複数のステージをまたいだ投資ができているのが特徴。1年、3年、5年、7年と、必要なタイミングでそのステージでのフォローオン投資も可能だし、投資先が望めば、IPO 後も日本生命本体に株式を持ってもらうことも可能(保有是非は日本生命による判断)。

これらを背景に、ニッセイ・キャピタルはスタートアップに対して、競争力のあるバリュエーションを提供できるのではないか、と思っている。可能性がありつつも、資金不足で living dead になってしまっているスタートアップに力を与えたい。

アクセラレーションプログラムに付き物のハンズオンについては、週一回の頻度で行われる面談が中心になる。永井氏はこれまでに、うるる、Ubiquisys、ワイヤレスゲート、データセクション、リアルワールドなどの IPO をはじめ、数十社程度のスタートアップのスケールをリードしてきた人物だ。事業開発については永井氏が中心となってメンタリングを担当し、専門領域については必要に応じ、IPO 支援した企業やスケールを支援中のスタートアップの人材の協力を得るとしている。

50M の第1回プログラム開始は2017年12月からで、2018年4月までの最大5ヶ月間にわたり運用される予定。締切は11月15日、12月7日、22日の3回にわたって設けられている。どの締切までに申込を間に合わせるかによって取扱や提供内容に差異は無いとのことだが、「しいて言えば、1回のプログラムでせいぜい受け入れられるキャパは10社程度なので、早い段階でいいチームが多く集まってしまえば、2回目以降の締切を待たずに募集を打ち切ってしまう可能性があるのと、早く申し込んで選ばれれば、それだけメンタリングを長期にわたって受けられるというのがメリット(永井氏)」だという。

ニッセイ・キャピタルは CVC ではあるが、投資先には親会社の本業である保険業とのシナジーは考慮せず、投資先の IPO を前提としたキャピタルゲインを狙うので、応募対象となるスタートアップのバーティカルについても制限は無いが、チームのリソース集中という観点から、50M 参加期間中の他アクセラレーションプログラムとの掛け持ち参加は原則 NG としている。

50M の第1回プログラムを経て卒業を迎えたチームは2018年4月に開催されるデモデイで披露される予定で、その後もチームの意向に応じてニッセイ・キャピタルから継続支援が提供される。

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