
シンガポールで2番目のバーチャルテレコム企業が今月(12月)後半に正式デビューすることになった。月額45シンガポールドル(33米ドル)で6GB のデータ、無制限の通話と SMS を提供する予定。
加入者は長期契約に縛られず、18シンガポールドル(13米ドル)の登録料を最初に支払うだけ。また、毎月の料金支払いに割り当てられる紹介ボーナスも提供し、条件次第では無料でのサービス利用も可能となる。
Zero SG Mobile と呼ばれるこのサービスは、オーストラリア、米国、東南アジアでのマーケットリサーチ実施後に、シンガポールをベースにローンチすることを決めたオーストラリアのスタートアップ Zero Mobile が提供するものだ。
Infocomm Media Development Authority(IMDA)から仮想移動体通信事業者(MVNO)のライセンスを取得した Zero Mobile は、12月1日から15日まで、新規加入者のサインアップを募る先行セールスを行った(最大5,000人まで)。
加入者がサービスをアクティベートするには、Zero SG のアプリをダウンロードする必要がある。 また、アプリを使ってサービスのカスタマイズや国際電話、料金のチェック、カスタマーサポートへの問い合わせも可能。
さらには、Zeroと提携する小売店やブランドともつながっており、アプリの Shoutouts や Marketplace 機能を使ってお得な情報や商品を見つけることができる。加入者が月額料金を減らすことも可能で、例えば Shoutouts 上でブランドとメッセージをやり取りすると、料金の一部が減額される。
また、友人や家族(最大20人)に紹介することで月額料金を減らすこともできる。紹介を受けた一人が6ヶ月以内に Zero SG のサービスをアクティベートするごとに、紹介した側は毎月9シンガポールドル(6.60米ドル)分のクレジットを受け取る仕組みだ。
紹介者は最大で45シンガポールドル(33米ドル)分のクレジットを受け取れる。これにより、月々の基本料が実質ゼロになる。紹介を受けた人が Zero SG に加入し続ける限り、紹介者はその後も引き続き無料で(基本プランに限り)サービスを利用できる。
また、基本の料金プランとあわせて、1GB で10シンガポールドル(7米ドル)、3GB で20シンガポールドル(15米ドル)、6GB で30シンガポールドル(22米ドル)のデータアドオンも提供される予定。
今のところ、Zero SG の競合としては Circles.Life が挙げられる。Circles.Life は約1年半前にサービスを開始した。Zero SG とは異なり、1ヶ月あたり28シンガポールドル(20米ドル)という安価な月額料金を設定している。6GB のデータを提供し、通話時間は最大100分間で SMS はない。Circles.Life の紹介ボーナスは料金クレジットではなく追加のデータという形で付与される。
両社はそれぞれ異なるモバイルネットワークインフラを使用している。Circles.Life が M1のネットワークを使用するのに対し、Zero SG は Singtel を使用。複数の報道によると、M1のネットワークは Singtel と比べれば劣るため、その部分では Zero SG が優位に立てる可能性があるという。
また将来的には、今年初めにバーチャルテレコム会社のローンチ計画を発表したブロードバンドプロバイダーの MyRepublic との競争が避けられない見通しだ。
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