物流・流通を最適化する「ロジクラ」運営のニューレボ、プレシリーズAでジェネシア・ベンチャーズから5,000万円を調達——AI人材採用を強化

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2017.12.20

左から:New Revo. 共同創業者兼エンジニア 久野裕司氏、CEO 長浜佑樹氏、web エンジニア 榊間浩人氏

福岡/東京を拠点に、物流や流通最適化ソリューションを開発・提供する New Revo. (ニューレボ)は20日、プレシリーズ A ラウンドでジェネシア・ベンチャーズから5,000万円を調達したことを明らかにした。これは New Revo. にとって、今年6月に実施したシードラウンドで F Ventures からの資金調達(調達額非開示)に続くものだ。

New Revo. は2016年8月、福岡出身の長浜佑樹氏が設立。彼は学生時代に教師の勧めで渡米し、Uber を目にしたことがきっかけで起業した。起業当初は食品・日用品の即日配送アプリ「FASTMART(ファストマート)」を開発。同年11月に Fukuoka Startup Selection のピッチコンテストで「Global Challenge賞」を受賞したが、スケーラビリティに限界を感じてピボットし、在庫管理アプリ「NR クラウド在庫管理(リリース当初の名称はザイコス)」が生まれた。今年実施された Open Network Lab の Seed Accelerator Program 第15期に採択され、プログラム期間中にさらにピボットし、デモデイで「ロジクラ」を披露。この「ロジクラ」で、New Revo. はオーディエンス賞を獲得した。

ロジクラは、54兆円に上る中小企業の過剰在庫の問題の解決を支援するプラットフォームだ。企業における発注担当者は、勘や経験で発注を行なっていることが多く、これが過剰在庫を生み出している。ロジクラでは、景気動向、天気、競合情報、破損率などをもとに需要予測を行い、データドリブンな発注環境を提供する。国内には在庫管理から需要予測までを一気通貫で提供するサービスがまだ存在しておらず、ロジクラはこの点で優位性を確立する考えだ。

ロジクラ
Image credit: New Revo.

同社がターゲットとするのは、国内過剰在庫54兆円のうちの30%に相当する16兆円、1社平均1,200万円とされる市場。ロジクラの本リリースからはまだ1ヶ月半ほどだが、これまでに50社以上からの問い合わせが寄せられているそうだ。今後、各種システムとの API 接続を強化し、返品データ、在庫データ、出荷データの一元管理だけでなく、仕入れのリードタイム、売れ筋情報、販売データなどを弾き出せる包括的な物流・流通支援プラットフォームに育てていきたいという。

今回調達した資金を使って、New Revo. が最も注力するのは AI 人材の採用だ。同社によれば、前述した需要予測の機能を一定の精度で提供するには約2年間分のデータを蓄積する必要がある。今年本格的に事業を開始した New Revo. では、十分なデータ量が集まり需要予測の提供を開始できる時期として、2019年をターゲットに掲げている。顧客開拓やデータ収集と並行して、需要予測のアルゴリズムなどを確立するため、機械学習分野のエンジニアの募集を始める。

ロジクラの利用には取扱件数に応じて月額1万円からの基本料金と、出荷オーダー数あたりの件数料金が必要。ただし将来、需要予測のビジネスがもたらす付加価値が大きなものになれば、在庫管理システム自体は需要予測の元となるビッグデータのためのデータ収集エンジンと位置付けられるので、料金体系がより柔軟なものに変化する可能性もあるようだ。同社では、物流・流通課題を持つ中小企業4万社の獲得を当面の目標に掲げている。

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