Monozukuri Hub Meetup、東京で2回目となる「Pitch Edition」を開催——ハードウェアスタートアップ4社がピッチ【ゲスト寄稿】

by ゲストライター ゲストライター on 2018.10.27

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Sasha Kaverina 氏

本稿は、京都を拠点とするジャーナリスト Sasha Kaverina 氏による寄稿を翻訳したものである。

オリジナルはこちら

Monozukuri Hub Meetup」は、 は京都を拠点とするハードウェアに特化したスタートアップアクセラレータ「Makers Boot Camp」が主宰している。

本稿における写真は、Kojiro (John) Morikawa 氏と SLUSH Tokyo の Vitoria Daet 氏による撮影。


2回目となる Monozukuri Hub Meetup Tokyo では、約70人に及ぶハードウェア愛好者、起業家、学術関係者、エンジニア、投資家らが EDGEOf に集まった。このイベントでは、東京のハードウェアスタートアップにピッチの機会を提供しただけでなく、技術者や研究者には日本のテックエコシステムや彼らの挑戦を語る機会も提供した。コラボレーションハブである EDGEOf のユニークな位置付けは、体験を共有し、才能を養い、人のつながりを形成する上で、パーフェクトな環境を提供した。EDGEOf の CEO 小田島 Alex 太輔氏に、Monozukuri Hub Meetup Tokyo への会場と支援を提供してくれたことに感謝する。

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Makers Boot Camp のビジネス開発兼マーケティング担当 Marie-Eve Menger 氏が登壇、歓迎の辞を述べた。

Makers Boot Camp の Marie-Eve Menger 氏は、最初の一連のスピーカーに混ざって登壇、この日のピッチナイトの進行フォーマットを紹介した。スタートアップ各チームの聴衆に向けたピッチの持ち時間は5分間、質疑応答に5分間だ。すべての起業家のピッチは素晴らしく、グローバルなピッチ機会にも聴衆を沸かせてくれることを期待したい。また、聴衆のピッチへの参加も極めて積極的で、ネットワーキングセッションに質問を残すほど活力に満ちた Q&A セッションとなった。

アクアビットスパイラルズ:「ググらせない」世界の実現へ

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EDGEOf で聴衆を前にピッチする、アクアビットスパイラルズ・グローバルビジネス開発担当の山本航佑氏

最初のピッチは、アクアビットスパイラルズの山本航佑だ。東京に拠点を置く同社は、さまざまな場所や形のあるものをインターネットにつなぐスタートアップだ。誰をが形あるものをオンラインサービスと簡単に関連づけられる、Hyperlink of Things として、「スマートプレート」を開発している。

あらゆる壁や平面が、オンライン販売店舗になる未来を作りたいと考えている。好きなビールが無くなったら、自宅のドアからオーダーができるようになるだろう。(山本氏)

アクアビットスパイラルズの次世代ソリューションは、すでに多くの投資家や大企業から支持を集めている。同社は Echelon Thailand 2015 の Startup Launchpad 東京予選でトップ10のファイナリストに選ばれ、東急アクセラレートプログラムでは渋谷賞を獲得した。東急電鉄と組んで実施した渋谷駅でのパイロットマーケティングプログラムでは、通行人がスマートフォンでポスターをスキャンするだけで渋谷の有用な情報が得られるサービスを展開した。

Spiral:低価格の屋内用自立飛行ドローンを開発

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Spiral の CEO 石川知寛氏は、屋外用より屋内用ドローンに特化している。

Spiral によれば、屋内用の潜在的世界市場規模は最大で40億ドルに上るそうだ。言うまでもなく、新しいドローンのデザインや最先端技術の導入を推進しているのはドローン企業たちだ。東京を拠点とするスタートアップ Spiral も、そんなドローン企業の一つ。CEO の石川知寛氏は、10年以上にわたるロボットプロジェクト管理経験を有する、産業用ロボット導入のスペシャリストでありアーティストだ。Spiral は、独自の自立型の屋内用飛行制御技術を開発している。ここで特筆すべきことは GPS を使っていないことだ。

自立飛行制御の 3D マッピングは、高価で複雑であることが大きな問題。我々は、屋内向けに60%安価な自立飛行ドローンのソリューションを提供します。(石川氏)

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Spiral の屋内用自立飛行ドローン

Spiral は、ドローンのマッピングシステムや飛行計画システムを単純化するために、QR コードマーカーを使うことで価格を抑えている。同社は、シンガポールのスタートアップ Flare Dynamics との共同開発プロジェクトを経て、特別なドローンの屋内飛行を計画している。施設監視に便利なこの機能の試験をすでに始めており、最初のプロダクトリリースは2019年夏までに予定している。

teplo:お茶 + テクノロジー

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Load&Road CEO 河野辺和典氏は、量産開始に向け Kickstarter で7.3万ドル超を調達した。

次に登壇したのは、teplo を開発する河野辺和典氏。彼のスタートアップ Load&Road はクラウドファンディングに成功し、スマートフォンアプリでお茶を淹れる温度や時間を管理・制御できるスマートボトルを開発した。

温度や淹れる時間は、最高のお茶を作るうえで極めて重要です。(河野辺氏)

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このアプリは、水が完全に沸騰するとユーザに通知して茶葉の投入を促す。このスマートボトルはお茶を淹れる方法を新しくしただけでなく、パーソナライズされたお茶体験のプロセスをも簡単にしてくれる。ユーザの性別や現在地を分析し、個々のユーザに対して将来のお茶のブレンドを提案することもできる。

河野辺氏は、日本や中国でのプロトタイプを展示・ピッチなど、Load&Road の意欲的な計画を聴衆に披露した。teplo は来年、ラスベガスで開催されるの CES(Consumer Electronics Show)の「Eureka Park」J-Startup パビリオンに出展予定、アメリカと日本でクラウドファンディングを実施する計画だ。

Ekko Tech:プロのようにギターを演奏

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Ekko Tech の日本およびアジア担当 IT ディレクター Andrew Coard 氏は、ギター演奏の難しさを語った。

最後のピッチは、ミュージシャン向けの音響機器に特化したイノベーティブなスタートアップ Ekko Tech の Andrew Coad 氏が登壇。最初のプロダクトである BlueBox は、ミュージシャンの学習体験を向上させるイノベーティブなプロダクトの必要性から考案された。携帯用ポケットサイズのギターアンプは、連携するモバイルアプリと共に、初心者かが Eric Clapton のようなスーパースターへと成長する過程で、ギタリストを支援するオリジナルのハードウェアとソフトウェアを提供する。

Coad 氏は、初心者から熟練者に上達する過程の難しさについて話した。彼は、週末に友人とジャムセッションできるよう、ギターを上達したいという個人体験を紹介した。

難しさには2つの次元があります。練習時間の不足、もう一つはフェイス・トゥ・フェイスのチュータリングのような適切なツールの不足ですね。(Coad 氏)

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EDGEof でジャムセッションを楽しむ Adam Smith 氏

Coad 氏はピッチの最後に、仲間のギタリストである Adam Smith 氏と特別ライブのジャムセッションを行った。Smith 氏は初期の頃から Blue Box の開発に携わっており、ステージに登壇してギターを繋いだ。彼が演奏を終えると、聴衆から拍手が沸いた。

ピッチセッションに続いて、Makers Boot Camp の CEO 牧野成将氏が閉会の辞が述べた。彼は、Makers Boot Camp のチームを代表して全員に感謝を述べ、今後さらなるミートアップを開催すると発表した。

ネットワーキングの間、聴衆は参加したスタートアップの初期プロトタイプを見る機会に恵まれた。ピッチに参加したスタートアップがプロジェクトを展示しただけでなく、東京からの飛び入り参加の起業家らも即興のプロダクトデモの機会を得た。

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Makers Boot Camp の CEO 牧野成将氏

今回で2回目となった東京での Monozukuri Hub Meetup によって、豊かで活気のあるハードウェアコミュニティの存在、才能豊かなの人々やイノベーティブなプロジェクトが多数いることが証明された。近い将来、より多くのイベントや素晴らしいプロジェクトをお届けしたい。それらの情報を真っ先に手に入れられるよう、我々の Meetup.com グループのメンバーになってほしい。

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