カバー人口は実に9億人!インド版STORYS.JP「Pratilipi」が1500万ドルを調達ーー10以上のインド・ローカル言語に対応

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ピックアップPratilipi, a ‘YouTube for writers’ storytelling platform in India, raises $15 million

ニュースサマリー:インドのコンテンツ執筆プラットホーム「Pratilipi」が6月6日、シリーズBラウンドの資金調達を公表している。出資したのはQiming Venture PartnersやNexus Venture Partnersを含む計6つのファンドで、調達した金額は1500万ドル。同社は創業して5年になるスタートアップで今回含め、累計2100万ドルを調達している。

同サービスは個人が自由にテキスト・コンテンツを執筆・公開し、一方ユーザーも同様に自由に閲覧・評価・コメントできるプラットホーム。インドで使われている主要な10以上の言語での利用を可能にしている点を特徴とする。

話題のポイント:インドはルピー札に15の言語が表記されているなど、多様な言語が存在している多言語国家です。公用語はヒンディー語で準公用語として英語があります。そしてその他に憲法で定められた指定言語が22あるとされています。

Pratilipiの10つの対応言語は上記で述べた24の中に全て存在しており、これによりインド人口の80%(9億人)以上をカバーすることができます。仮に公用語のヒンディー語にのみ対応するサービスだった場合、インド人口の40%しかカバーすることはできません。その意味で多言語対応はマーケットを取る上有効な戦略だということができます。

コンテンツの内容は独自で作成した小説や論文、詩などで、パッとみてかなり自由度が高い印象です。日本で言えば、STORYS.JP(ストーリーズ)やnote、mediumなどのメディアをイメージと似ています。また本のように長めの文章を投稿することも可能なため、Amazon Kindleのダイレクト・パブリッシングをインドの各言語地域にローカライズしたサービスとも言えます。以下画像は実際のサイトの中身です。

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左上のリストは言語一覧で、英語含めてここで好みの言語を指定することができます。また各コンテンツの閲覧数やお気に入り(スター)数もみれるようになっており、人気のコンテンツほど多く読まれやすくなる構造になっていることが分かります。

ちなみに、公開されているコンテンツは各言語ごとにバラバラで、ある言語で書かれた一つのコンテンツが他の言語に翻訳されるといったこともないようです。

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ですが現在はビジネスモデルは未だ構築されておらず、現在は広告も貼らず、直接課金などの機能も搭載していないため、作家に利益が還元されることはありません。現在はインドローカルでのマーケットシェアを取ることが優先されるべきですが、今後プラットホームが持続的に成長するためには、何らかの手法でキャッシュポイントが作られる必要があります。

Techcrunchによれば、同社CEOのSingh氏は、Pratilipiがいくつかのコンテンツの権利を購入し、映画やウェブ番組、出版社への販売をサポート行うことで、作家へ利益を還元していくとの方針を示しているそうです。

日本ではかの有名な作品「ビリギャル」がSTORYS.JPから生まれ、本になり、最後には映画化までされたことをご存知の方も多いと思います。Pratilipiが狙っているのも恐らく同様のパターンなのかもしれません。世界的にはMediumなどがコンテンツプラットフォームとして認知を取っていますが、ローカルにもまだまだチャンスがあるということを示唆しているように感じます。

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