会議室やイベントスペースを即予約できる「Pit in(ピットイン)」、プレシリーズAでトグルやデジタルベースキャピタルらから資金調達

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Pit in 代表取締役 中村知良氏(前列右)、セールス/カスタマー責任者 丹羽良輔氏(前列左)、事業責任者 星野好軌氏(後列右)、プロダクト責任者 湯澤武洋氏(後列左)
Image credit: Pit in

会議室やイベントスペースを即座に予約できるサービス「Pit in(ピットイン)」を運営する Pit in は28日、プレシリーズ A ラウンドで3,000万円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加したのは、イタンジ(2018年、GA technologies が買収)の創業者として知られる伊藤嘉盛氏率いる不動産テックスタートアップスタジオのトグル、不動産テック特化 VC のデジタルベースキャピタル 、Pit in の創業メンバーなど。

Pit in は2019年4月、ソフトバンク出身の中村知良氏らにより、トグルから輩出される形で創業。会議室やイベントスペースとして使えるプライベート空間を、渋谷・新橋・六本木など都内中心部に7拠点展開している。一般事業所の余剰空間とマッチングするプラットフォームと異なり、Pit in は自社賃貸物件を時間単位で貸し出していることが特徴。これにより、利用可能時間帯の管理、提供サービスの均一化が徹底できる。モデルは、これまでに1億2,000万米ドル以上を調達しているカナダの Breather に近い。

Image credit: Pit in

中村氏によれば、昨年の5月のサービスローンチ(正式ローンチは6月)からの、のべ利用人数は15,000人を突破。顧客満足度の向上に集中したところリピート率は30%を超え、新規に拠点を開設した際のブレイクイーブンは単月ベースで2ヶ月以内に達成できているという(設備投資などは含まず)。既存の同業事業者がブレークイーブン達成に平均で3ヶ月以上要していることを考慮すると、営業効率が好調であることがわかる。

同社では今後、年内に拠点数を70拠点にまで広げたい考えで、それに向けて、シリーズ A ラウンドの調達にも着手している模様。会議室やイベントスペースとしての利用に加え、場所は持っていないが技術や顧客を持っている小規模なサービス業——例えば、個別指導のフィットネス 、面貸しを活用して事業展開するフリーランス美容師、D2C ブランドのポップストアなどの需要を取り込む。また、空間のレスポンシブデザインをテーマに掲げていることから、将来は Ori のような可動式家具の開発への参入も狙う。

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