無人コンビニ「600」、日鉄興和不動産から2億円を調達——マンション共用施設内の需要開拓で業務提携

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Image credit: 600

無人コンビニを提供する「600(ろっぴゃく)」を展開する 600 は30日、不動産デベロッパ大手の日鉄興和不動産から約2億円を調達したと発表した。この調達とあわせ、600 は日鉄興和不動産とマンション共用施設内における需要開拓で業務提携を締結した。日鉄興和不動産にとって初のスタートアップ向け出資で、同社は今後、シナジーのあるスタートアップへの出資を積極化するとしている。

当初はオフィス向け無人コンビニとしてスタートした 600 だが、昨年にはダイドーグループと資本業務提携を発表し、マンションへの事業拡大を明らかにしていた。日鉄興和不動産との提携は、この流れに拍車をかけるものになるだろう。明らかになっているものだけで、600 は創業来これまでに累積で6億円を調達している。

リビオレゾン板橋本町ステーションサイドに設置された「600」
Image credit: 600

東京・板橋にある日鉄興和不動産の分譲マンション「リビオレゾン板橋本町ステーションサイド」では、昨年3月から共用施設内に 600 が設置されている。日鉄興和不動産は「+ONE LIFE LAB」という組織を持ち、一人暮らしや DINKS など、さまざまな生活形態に合わせた商品開発を行っており、包括的な座組でマンション向けの仕様を共同開発したいとの思いから出資に至ったそうだ。

例えば、今回のマンションでは 600 内にストアされた商品のラインアップに加え、コーヒーマシンも併設されている。オフィスには別途コーヒーマシンが既設であることが多いのと対照的に、マンションの共用施設では、コーヒーマシンを併設することで 600 の一台あたりの収益性を高められる、との判断からだ。

600 ではオフィスやマンションに加え、無人コンビニの需要が想定されるさまざまな領域への拡大に着手している。運用上の課題や需要の見極めるために、600 を試験的に設置したり、仕様をカスタマイズしたりする必要があることから、同社では領域毎に包括的な座組みを組んで拡大していきたい考えだ。

600 は今年に入って、森永製菓のグループ会社 SEE THE SUN と手を組み、メーカー向けのテストマーケティング支援サービスを展開している。メーカーにとって営業活動の第一線であるスーパーやコンビニでは、販売棚が既存の売れ筋商品で埋まっていることから新商品のテストマーケティングは実施しにくいが、600 ではメーカーの新商品開発部署が(営業を通さず)自由にテストマーケティングを展開できるため好評だという。