台湾有数の大企業が支援するインキュベータGarage+、世界のスタートアップを招く10日間アクセラレーションプログラム第10期の募集を開始

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2019年12月に開催された、第9期採択スタートアップを披露するデモデイ「Open House」
Image credit Garage+

Garage+ は、台湾有数の大企業20社が資金提供するNPO Epoch Foundation(時代基金会)が運営するスタートアップインキュベータだ。Garage+ は5日、第10期を迎えるアクセラレーションプログラム「Startup Global Program」の募集を開始した。2015年に始まったこのプログラムは年に2回実施され、これまでに世界中から139チームが採択・参加。その3分の1以上が、台湾企業からの投資や協業を実現している。

このプログラムの特徴は、10日間という短期間に、Epoch Foundation に加盟する Taiwan Semiconductor Manufacturing (TSMC、台湾積体電路製造、台湾証取:2382)、ノートPC の ODM 世界最大手 Quanta Computer(広達電脳、台湾証取:2382)、Foxconn(鴻海/富士康、台湾証取:2354)、Acer(宏碁、台湾証取:2353)など、台湾を代表する企業に起業家が直接会え、台湾やアジア地域でのビジネス可能性を模索できる点。アジアを代表するテック見本市「Computex Taipei」への参加も含まれる。

2019年12月に開催された、第9期採択スタートアップを披露するデモデイ「Open House」
Image credit Garage+

これまでの参加スタートアップの成功事例を紹介すると、カナダ・モントリオールに拠点を置く ImmerVision は、Quanta Computer との協業により360°パノラマカメラ「Pi SOLO」を完成させた。Pi Solo は2016年、Makuake で日本におけるクラウドファンディングに成功。今年に入って、韓国の ACE Solutech、中国の Zhonglan Electronic(中藍電子)というレンズメーカー2社に生産ライセンスの供与を発表した。

募集領域は、AI とデータアナリティクス、IoT とスマートデバイス、デジタルヘルス、AR/VR、ロボティクス、スマート交通などで、参加にはシードからシリーズ B 資金調達を模索しているスタートアップが適しているとのことだが必須条件ではない。

プログラムへはここから応募できる。主催が NPO という性格もあり、参加にあたって費用を求められたり、エクイティの拠出を求められたりすることはない。採択された参加者には、前出のような台湾企業への訪問機会のアレンジやマッチングのほか、台湾との往復航空券、10日分の宿泊環境、3ヶ月のワーキングスペース利用権、台湾への起業家ビザが無償支給される。プログラム開始は6月1日からで、応募締切は3月25日となっている。

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