「GO FUND」が初の投資実行、ファーストクローズを近日に控え新たなLP参画も明らかに

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Image credit: GO FUND

クリエイティブエージェンシーの The Breakthrough Company GO(以下 GO)は4月、同社初となるファンド「The Breakthrough Company GO FUND(以下 GO FUND)」の組成を発表した。そして、今日発表のあったフードデリバリアプリ「Chompy」を運営する SYN の調達は、GO FUND からの初の出資案件であることが明らかになった。

組成発表の際には、山口フィナンシャルグループ(東証:4818)と、ふくおかフィナンシャルグループ(東証:8354)の2社が LP として名前が挙がっていたが(他の投資会社などは名称非開示)、BRIDGE の取材で、新たにデジタルマーケティングエージェンシーのアイレップのほか、名称非開示の事業会社や個人投資家が LP として追加参画したことがわかった。

GO FUND は、1号ファンドのファーストクローズを今夏に予定しており、当初目標に掲げていた規模である10億円に向けて資金調達の最終段階にあるとみられる。今後、投資活動をさらに積極化させるのを前に、GO FUND の GP で代表パートナーを務める小池藍氏に、ファンドのビジョンや行方について話を聞くことができた。

スタートアップファンドが増える中、スタートアップが投資家にエクイティを提供するのと引き換えに、投資家から資金に加えて何を得られるかは、ファンドを特徴づける上で有効な差別化要素になる。国内でも人材支援やビジネス開発支援を含むハンズオンを謳うファンドが現れ始めているが、一方で、GO FUND は GO の持つマーケティングやブランディングの知見を活用し、GO 所属のクリエイターが投資先支援に動くのが最大の特徴だ。シードやミドルステージのスタートアップにはブランディングや PR やプレゼンの改善、レイターにはマスマーケティングの戦略立案やクリエイティブ制作をサポートする。

GO FUND のチーム。中央が GP で代表パートナーを務める小池藍氏。
Image credit: GO FUND

GO は世の中の変革者になる人をクリエイティブを通じて支援していきたいと考えていて、そのような変革者はスタートアップに多いのではないか、と考えている。

本来はスタートアップともっとお付き合いがしたかった GO だが、これまでは大企業のクライアントが多かった。ファンドを通じて、スタートアップとの関係性をもっと深められると思う。(小池氏)

筆者も数多くのプロダクトやプレゼンテーションを目にしている方だと思うが、技術力は確かなものがあるのに、クリエイティブや表現の問題から高い評価を下せなくて残念なときがある。その会社のプロダクトを実際に使うユーザは言うまでもなく、投資家の評価だって、スライドやコピーの表現の仕方ひとつで大きく違ってくることはあるはずだ。

GO FUND では今後、出資先や LP の出資先(GO FUND からの出資先でなくてもよい)のスタートアップを集め、PR やクリエイティブに特化したワークショップを定期的に開催する計画だ。GO FUND からのスタートアップ投資は当面、他ファンドや VC との協調投資が多いとみられるが、クリエイティブを通じたスタートアップの評価向上に寄与するなら、協調投資に参加した他ファンドや VC も GO FUND の投資参画を歓迎する事例が増えてくるだろう。

今回、GO FUND からの第一号案件が決まったことで、スタートアップが GO FUND からどのような支援を受けるか、プロダクトや見せ方がどのように変化していくかなども、実際に目のあたりにできるようになる。折に触れて、実際のビフォー・アフターを交えながら、その動向などもお伝えしたい。