香港IPO目前の短編動画アプリ「Kuaishou(快手)」、社員に求めた日曜出勤制に非難が集中

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Image credit: Kuaishou(快手)

メディア報道によると、中国の動画共有アプリ「Kuaishou(快手)」は、1月10日から隔週の日曜日に働くよう全従業員に求めているという。

重要視すべき理由:北京拠点 Kuaishou が1月の香港での上場に向けて準備を進めている中、この変更がなされた。同社は、オンラインエンターテイメント分野で Douyin(抖音)や「bilibili(嗶哩嗶哩)」など競合との争いに苦しみ、大きなプレッシャーを受けている。

  • 中国のテック企業は、従業員に残業を奨励し、時には強制的に残業させることで知られている。週6日、午前9時から午後9時まで働く「996」と呼ばれるスケジュールは、昨年、ネット上で大規模な抗議を巻き起こした。
  • また、Kuaishou の「大小周(週)工作制」と呼ばれる新しい労働スケジュールも30日、中国のソーシャルメディア上で反発を巻き起こした。ハッシュタグ #KuaishouStartsBigSmallWeek は1,200万回以上の再生回数を誇るソーシャルメディアサイトWeibo(微博)のトレンドトピックとなった。「労働法は、資本家に道を譲るために失敗することはない」と、あるユーザは書いた

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詳細情報:Kuaishou の人事部長 Liu Feng(劉峰)氏は、29日のスタッフ会議の間に新しいシフトが1月10日から実施されることを発表し、中国のテックニュースポータル「Tech Planet(Tech 星球)」がこれを30日に報じた

  • South China Morning Post(SCMP、南華早報)は30日、匿名の Kuaishou の従業員2名にこのニュースを確認した。
  • Liu 氏は、Kuaishou のスタッフに「欧米では1週間が日曜日から始まる」と話し、Tech Planet によると、同社の従業員の約70%がすでに「大小周」のスケジュールを採用しているという。「すべてのチーム間のより緊密な協力のために、Kuaishou は「大小周工作制」を完全実施する」と Liu 氏は従業員に語った。
  • TechNode は、Liu 氏の発言を独自に確認することはできなかった。Kuaishou の代表者は、30日に求めた TechNode の要求要求に応答しなかった。Liu 氏はコメントを求められても応じていない。

背景:11月、Kuaishou は本社のトイレの上にタイマーを設置したと中国メディアが報じ、世間の批判にさらされた。

  • Kuaishou は11月に香港で株式公開を申請。同社によると、6月30日時点でデイリーアクティブユーザ数は3億200万人に達し、ユーザは1日平均85分以上を同プラットフォームで過ごしているという。
  • Kuaishou は2017年から2019年まで毎年調整純利益を計上していた。しかし、今年上半期には63億人民元(約997億円)の調整純損失を計上した。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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