自動運転のPony.ai:激しい開発競争を続ける競合たち(3/3)

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(前回からのつづき)Pony.aiの競合であるDaimlerは、2018年夏に中国政府から許可を得て、北京の公道でBaiduのApolloプラットフォームを搭載した自動運転車のテスト走行を行った。スタートアップのOptimus Rideは、ブルックリンで小型の無人シャトルバスを構築した。Waymoは2018年11月にカリフォルニア州車両管理局(DMV)から自動運転車のテスト許可を得た最初の企業であり、米国の25カ所以上の都市で2,000万マイル以上の実地走行を、さらに数十億マイルのシミュレーション走行を行っている。他の競合にはTesla、Aptiv、May Mobility、Cruise、Aurora、Argo AI、Pronto.ai、Nuroが挙げられる。

ただし、資金調達の面から言えばPony.aiのライバルはNuro、Waymo、Cruise、Argoのみだ。Argo以外はベンチャーキャピタルから30億ドル以上を調達している。評価額はArgoが75億ドル、Waymoが1,750億ドルだ。

幸運にもPony.aiは、レベル4のロボタクシー車両の開発に向けて中国の国有自動車グループのFAW Groupおよび広州を拠点とする自動車メーカーのGAC Groupと提携している。また、On Semiconductorの協力も得てマシンビジョン用の画像センシング・処理テクノロジーのプロトタイプを作成している。さらにPony.aiは、2019年末時点で150万キロ(約932,056マイル)以上を自動運転走行しており、Yandex(200万マイル)やBaidu(180万マイル)に追いつくのも時間の問題となっている。

シリーズCエクステンションラウンドには、ブルネイの政府系ファンドであるブルネイ投資庁とCITIC Private Equity Funds Management(CPE)が参加した。Pony.aiの既存投資家にはトヨタ、ゲームパブリッシャーのBeijing Kunlun Wanwei、Sequoia Capital China、IDG Capital、Legend Capitalがいる。今回のラウンドを主導したのはカナダ・オンタリオ州教職員年金基金のTeachers’ Innovation Platformで、他にFidelity China Special Situations PLC、5Y Capital、ClearVue Partners、Eight Roadsなども参加した。

CPEの広報担当はVentureBeat宛のeメールでこう語っている。

「技術革新は常に伝統的な産業を変革しつづけています。自動運転は近い将来、伝統的な輸送のあり方を変えるでしょう。CPEはPony.aiがこの流れをリードし、急速に成長するチャンスを掴む手助けをしてくれると信じています」。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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