教師データ作成効率化でAI開発コストダウン「FastLabel」、ジェネシアVらから6,500万円調達【ポッドキャスト】

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AIの教師データをアノテーションするプラットフォーム「FastLabel」は3月30日にジェネシア・ベンチャーズらを引受先とする第三者割当増資の実施を公表している。調達した資金は6,500万円で、プロダクト開発の強化に投資される。

FastLabelはAI開発・運用に必要かつ使える教師データを作るために必要なアノテーション作業の効率化を果たす。一般的にAI開発には数万から数十万のデータをパターン毎に仕分けしてタグ付けする「アノテーション」という工程を経て教師データを作り、AIモデルの開発・評価を実施する。一方、この教師データが不足したり実態のユースケースとは異なるデータが用意されることで、期待するAIのパフォーマンスを発揮できないケースが発生する。

またこのアノテーション作業は人力で実施されるタスク(例えば画像に対してタグ付けする作業など)が多く、手戻りが発生すると工数も大きく嵩むことになる。そこでFastLabelでは、リアルタイムにアノテーション作業そのものをAI学習させることで、作成されている教師データの精度を確認したり、データに偏りがある場合は通知してくれるなど、正しい教師データが作成できているかをチェックチェックしてくれる。加えてデータ分析を実施することで、データ追加やアルゴリズムの変更などの気づきを与えてくれる。

サービス形態は従量課金型の教師データ作成代行サービスと、固定型のプラットフォーム提供の二つが用意される。従量課金型のサービスを利用している企業の例では、目的を達成できた時点で教師データの作成をストップできることから当初予定の予算を6分の1に効率化できたケースも出ている。FastLabelの創業は2020年1月。早稲田大学でAI研究を続けた鈴木健史氏と、同じく英国のAI企業などで経験を積んだ上田英介氏らが共同で創業した。本稿ではお二人と出資したジェネシア・ベンチャーズのインベストメントマネージャー相良俊輔氏に伺った内容をポッドキャストとしてお届けする。

 

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