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貸付投資「Funds」20億円調達、ANRIやメルペイら出資ーーファンド本数の大幅増、その理由を聞いた

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貸付投資「Funds」を企画・販売するファンズは4月27日、第三者割当増資の実施を公表した。引受先になったのは既存投資家でグローバル・ブレイン、B Dash Ventures、伊藤忠 テクノロジーベンチャーズ、三菱UFJキャピタル、みずほキャピタル、AGキャピタル、新規引受先としてANRI、 日本郵政キャピタル、メルペイ等が参加した。調達した資金は総額約20億円。シリーズCラウンドでこれまでの累計…

写真左から取締役の笹嶋靖史氏、代表取締役の藤田雄一郎氏、共同創業者で取締役の柴田陽氏

貸付投資「Funds」を企画・販売するファンズは4月27日、第三者割当増資の実施を公表した。引受先になったのは既存投資家でグローバル・ブレイン、B Dash Ventures、伊藤忠 テクノロジーベンチャーズ、三菱UFJキャピタル、みずほキャピタル、AGキャピタル、新規引受先としてANRI、 日本郵政キャピタル、メルペイ等が参加した。調達した資金は総額約20億円。シリーズCラウンドでこれまでの累計調達額は32億円となる。

調達した資金はファンド募集の拡大やサービス拡充、コンプライアンス体制強化を目的に人員体制の増強、マーケティング活動に投資される。Fundsのサービス開始は2019年1月。関係会社貸付を活用した社債のようなスキームを用意し、個人でも企業に貸付ができる金融商品を販売している。予定利回りで1〜3%のミドルリスク・ミドルリターンが特徴で、1円単位からの少額投資ができる。

2年間の実績をまとめたインフォグラフィックを公開している

これまでに73本のファンドの募集を実施し、95%が満額成立している。参加している個人投資家の数は3万人で、公開したファンドの8割が3時間以内に満額申込を達成するなど、新たな資産運用サービスとして定着しつつある。本誌ではこの後12時から共同創業した代表取締役の藤田雄一郎氏と、共同創業者で取締役の柴田陽氏にClubhouseで公開取材を実施して詳しい話を聞く予定だ。

話題のポイント:ということでClubhouseの公開収録で詳しいお話伺ってきました。何よりも驚いたのはFundsが募集するファンドの本数の増加です。以前の記事でも書いた通り、Fundsには大きな課題があったのですが、それが解決されていました。

そしてこれにはやはり明確に理由がありました。下図を使って説明します。

Fundsの特徴である「ミドルリスク・ミドルリターン」を実現したスキーム、それが関係会社貸付を使ったものでした。資金調達をする企業が子会社を作ってそこがファンドを組成するという方法なのですが、これのメリットは以前の記事に書いた通りです。(下記に引用します)

しかし、実際にその資金を運用するのは企業の関係子会社になっています。集めた資金をその子会社に貸付するわけです。なんでそんなややこしいことをするかというと、ファンドにはもし、失敗した場合に「補填ができない」というルールがあるからです。

例えばとある上場しているA社があるとします。彼らが匿名組合のファンドを組成し、個人から資金を集めてそれを直接、複数社の事業に投資して運用するとしましょう。当然ながら全部が上手くいくわけではなく、いくつかは失敗します。この失敗のリスクはこのスキームでは、出資した個人投資家が負うことになります。これが従来、ソーシャルレンディングで発生したリスクの構造でした。

関係会社貸付はそれに対して防波堤のような役割を果たします。A社は自分の関係会社B社に対して集めた資金を貸付します。B社がそれを運用して勝率を出すところまでは上記スキームと同じなのですが、この「貸付」というのがキモで、B社はA社に対して「返済の義務」が発生することになります。つまり、勝率がどうであろうと負けた分も含めて返さないといけない、というわけです。

さらにA-B社連合には評判リスクというものがあります。完全にA-B社連合が倒産するようなデフォルトの可能性もないわけではありませんが、そうでなければ、従来個人投資家が負うべきとされていたリスクは、B社で受け止めてもらうことが可能になります。

結果的に、ファンドの形(権利)でありながら社債(貸付)の特性を持つ商品設計になっている、というわけです。ややこしいですが、理解できるとなるほどよく考えたなと思うスキームです。

実施する側からするとややこしいスキームですが、個人投資家からは「ミドルリスク・ミドルリターン」が実現されており、Fundsの商品はどれも数十秒で完売するという人気を獲得することになります。

しかしこのスキームには重い十字架がオマケで付いてきました。そうなのです、資金調達する側が子会社を設立しなければならなく、ファンドの組成件数が伸びないという頭の痛い問題があったのです。当然ですがこれではスケールしません。そこでFundsがもうひとつ用意したスキームが、ファンド組成を担っていた子会社の部分(特別目的会社のSPC)をFunds側で運用する、というものでした。

このためにFundsでは昨年に第二種金融商品取引業の免許を取得し、ファンズ・レンディングという貸金業の子会社を立ち上げています。これで足回りが軽くなった結果、ファンドの組成が一気に伸びたというわけです。

お話によれば、これまでひと月に3、4件ほどしか(しかも数十秒で売り切れる)公開できなかったファンドが「今では3件同時に公開できる日もあるほど」(柴田さん)スケールしたそうです。現在は一件あたり5,000万円から1億円ぐらいのサイズのファンドを毎月10億円ほど売り出しているそうです。

関係会社貸付のスキームに比べてFunds側のリスクが若干上がりますが、そもそもFundsを利用する企業はかなり慎重な審査を経て参加する上場企業が中心です。評判リスクは依然として利用企業側にあり、全体のリスクとしてはそこまで変わらず「会社が潰れない限りは返済の義務があるので、借り手が倒産するリスクを中心に投資判断をして欲しい」(藤田さん)ということでした。

ファンド組成のボトルネックが取れた今、次に目指すのはプラットフォームの拡大です。現在3万人という数字は桁数を増やすため、今回の調達資金が大きく投じられるというお話でした。また、こうやって集まったユーザーと企業を投資という接点だけでなく、タッチポイントを増やす活動も推進しています。

電通と発表した「FinCommunity Marketing(フィンコミュニティマーケティング)」では、貸付投資を通じて企業と擬似的な株主のような関係値を構築し、特別な優待(彼らが貸付優待と呼ぶもの)を提供するなど、単なるリターンだけでない事業への参加方法を提供していて、これが企業にとってプラスに働いているということでした。

貸付投資のファンズ、メルペイ残高でメルカリに貸付投資ができる「メルカリ サステナビリティファンド」をローンチ

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企業と個人をつなぐ貸付ファンドのオンラインマーケット「Funds」を運営するファンズ(旧クラウドポート)は30日、メルカリ(東証:4385)に個人が間接的に貸付し、資産運用ができるファンド「メルカリ サステナビリティファンド#1」をローンチした。このファンドは、メルカリの決済機能である「メルペイ」残高でのみ投資が可能だ。なお、当ファンドでは、一定金額の投資が完了したユーザを対象として、最大9,00…

企業と個人をつなぐ貸付ファンドのオンラインマーケット「Funds」を運営するファンズ(旧クラウドポート)は30日、メルカリ(東証:4385)に個人が間接的に貸付し、資産運用ができるファンド「メルカリ サステナビリティファンド#1」をローンチした。このファンドは、メルカリの決済機能である「メルペイ」残高でのみ投資が可能だ。なお、当ファンドでは、一定金額の投資が完了したユーザを対象として、最大9,000円分のメルカリポイントを還元するキャンペーンも実施する。

このファンドでは、ユーザは外部から入金した資金に加え、メルカリの売上金を使ってそのまま資産運用が可能となる。Funds を通じてメルカリから得られる利回りは年率換算で2.0%を予定しており、運用期間は約10ヶ月。1円から投資が可能となっている。メルカリ残高を使った運用となるため、メルカリにとっては、仮想通貨やトークンでの投資に見られるような、閉じられた経済圏でのユーザや資金の囲い込みが可能となり、一方ユーザにとっては、必要な際には現金化して銀行振込して引き出す柔軟性を確保できる。

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このファンドの出資金はメルペイ事業の事業資金として利用されるため、メルカリユーザがファンドに出資した場合、利回りが得られる上に自らの利用体験がメルペイの事業拡大にも寄与するため、二重構造で利益を享受できることになる。ファンズが以前から提唱してきた Finance とファンマーケティングを掛け合わせた「FinCommunity」では、企業のファン=株主となる構図が説明されていたが、当ファンドでは、メルカリのユーザ=メルペイの事業出資者という構図が出来上がることになる。

ファンズとメルカリの両社は、メルカリのユーザに対して、身の回りのいらないものを売る「副業(複業)」という行為を通じて、結果的に資産形成ができるという新しいユーザ体験を提供できることになる。

貸付投資「Funds」運営、電通と資本業務提携——企業がファン株主予備軍を育める「FinCommunity Marketing」を共同展開

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<4日午前11時更新> 赤字部を追記、削除線部を削除。 企業と個人をつなぐ貸付ファンドのオンラインマーケット「Funds」を運営するファンズ(旧クラウドポート)は4日、電通と資本業務提携を締結したことを明らかにした。ファンズが電通から調達した金額については明らかにされていない。 昨年11月、電通のスタートアップ支援プログラム「GRASSHOPPER」第2期のデモデイでグランプリに輝いた同社は、Fi…

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<4日午前11時更新> 赤字部を追記、削除線部を削除。

企業と個人をつなぐ貸付ファンドのオンラインマーケット「Funds」を運営するファンズ(旧クラウドポート)は4日、電通と資本業務提携を締結したことを明らかにした。ファンズが電通から調達した金額については明らかにされていない。

昨年11月、電通のスタートアップ支援プログラム「GRASSHOPPER」第2期のデモデイでグランプリに輝いた同社は、Finance とファンマーケティングを掛け合わせた「FinCommunity」というコンセプトに行き着いたとしていた。今回の発表は、この FinCommunity を具現化し企業がマーケティングに活用することで、ファン株主予備軍の醸成につなげようというものだ。

Funds は、個人向け社債を代替するサービスだ。社債ではないが、社債に近い機能を提供でき、資産形成したい個人と資金調達したい企業をマッチングする。 株式市場と債券市場の間に空いているニッチエリアを攻めることで、株式ほどはリスクを取りたくないが、債券よりは高リターンを好む投資家に3%前後の固定利回りを提供する。

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企業にとっては経済面以外のメリットも大きい。Funds により株主になる前の潜在的個人投資家のエンゲージメントを高めることができるからだ。個人投資家には、自分が投資した会社の商品やサービスを愛着する性質が見られる。この分野ではカゴメ(東証:2811)がファン株主開拓に積極的で、ファン株主が一般消費者に比べ13倍程度自社商品を購入するとのデータも出ている。

Funds の仕組みでは、株式のようにいつでも売ったり買ったりはできない。ファンド参加者には、その企業への貸付を一定期間持続することが求められる。その間、企業は参加者に働きかけることで関係性を高めることができる。(中略)

これまで企業は、ニーズが顕在化しないと潜在顧客にアプローチすることはできなかった。Funds を使えば、金融商品を媒介に、将来の顧客を集めることができるようになる。(ファンズ代表取締役 藤田雄一郎氏)

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実例を挙げると、大阪王将を運営するイートアンド(東証:2882)が行った5,000万円のファンド募集(2,500万円が先着順、2,500万円が抽選)には、募集枠の数十倍以上の申し込みが殺到。発売開始から35秒で完売したという。イートアンドでは大阪王将の店舗にファンド参加者を招き、イベントを行なって将来のファン株主開拓につなげているようだ

今年で4期目を迎えるファンズでは、これまでにも上場企業十数社と提携し貸付ファンドを展開しているが、多くの上場企業を顧客に抱える電通と協働することで、この動きに弾みをつけたい考え。電通にとってもまた、広告や従来の手法でカバーしきれない、比較的高価な商品やサービスを展開する企業に対しても、効果的なマーケティングを提案できるようになる。

ファンズによれば、2020年2月段階で口座開設者数は既に約2万名が Funds で投資している。運用残高は昨年段階で6.7億円。2019年11月の GRASSHOPPER のピッチで、藤田氏は2026年までに運用残高1兆円の達成を目指すとしていた。

ファンズでは FinCommunity Marketing をテーマに、前出のカゴメの IR 担当者らを招いたオンラインセミナーの開催を8月下旬に予定している。

3年後の運用残高1000億円へ加速ーー秒速で売れる貸付投資「Funds」運営が7億円調達、「貯蓄から資産形成」の実現目指す

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ニュースサマリ:貸付投資「Funds」を企画・販売するクラウドポートは8月5日、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、グローバル・ブレイン、三菱UFJキャピタル、SV-FINTECH Fundなどを引受先とした第三者割当増資の実施を公表した。ラウンドはシリーズBで、調達した資金は7月末の契約完了分で6億3000万円。本ラウンドの最終調達金額は7億円を予定している。 今年1月から販売を開始…

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クラウドポート経営陣(写真提供:クラウドポート)

ニュースサマリ:貸付投資「Funds」を企画・販売するクラウドポートは8月5日、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、グローバル・ブレイン、三菱UFJキャピタル、SV-FINTECH Fundなどを引受先とした第三者割当増資の実施を公表した。ラウンドはシリーズBで、調達した資金は7月末の契約完了分で6億3000万円。本ラウンドの最終調達金額は7億円を予定している。

今年1月から販売を開始した社債モデルの個人向け金融商品「Funds」は、半年で投資家の登録1万名を突破。これまでに募集した7社10ファンドは全て募集開始から極めて短時間で満額申込成立となっている。今回の増資で同社は体制を強化し、2019年中に20社のファンド組成企業との提携を目指す。

話題のポイント:本誌でも大変注目しているクラウドポートが順当に大型調達を完了しました。非常に変わったスキームながら、シリアルアントレプレナーのお二人(藤田雄一郎さん、柴田陽さん)が創業したという安定感も手伝って、先日開催された招待制カンファレンスでも優勝するなど、投資家や事業会社からの注目度も抜群です。Fundsについては以前取材したこちらの記事をご覧ください。

<参考記事>

端的に言えば企業にとっては新たな調達手段として、一般の個人投資家にとってはミドルリスク・ミドルリターンという双方にとって「ほどよい」ポジショニングの金融商品になっています。1月の公開以降、実績も積み上がり年率で1.5%〜6%の利回りを実現しているようです。

特に上場から数年の「ポストIPO」企業の調達手段として熱視線が集まっているようです。銀行から借りづらい、株式調達では株価がまだそこまで高くない、VCファイナンスが使いづらい、そういう狭間のニーズに対する問い合わせも多いというお話でした。

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1億円ほどの資金調達ができるプラットフォームに

そんな順風満帆のスタートを切ったFundsですが、当然死角もあります。

なにより懸念されるのが人気商品の供給不足です。半年で10件のファンド運用額は7億円ほどに積み上がりましたが、ここで金融商品として提供するには厳格な審査フローをクリアしなければなりません。さらに藤田さんは取材に対し、今後3年間の計画として「運用残高1000億円」を掲げるとお話されていました。当然ですが今のペースでは手が届かない数字になります。

「個人投資家については既に1万名以上の会員登録があり、ファンドの売れ行きも好調です。1億円程度のファンドであれば1分かからずに満額にできるほどの力が付いてきており、固定利回り・スマホ完結型の金融商品への強いニーズを日々感じています。また、事業者側についても新しい資金調達の選択肢としての認知が少しづつ広がりつつあり、ご紹介やお問い合わせが増加しています。1社1社慎重に審査をしているため時間はかかっていますが、金融機関や事業会社との提携も進んでおり安定的な商品供給できる素地が整いつつあります(藤田氏)」。

現状で銀の弾丸のようなアイデアはまだ共有してもらえなかったのですが、1000億円を掲げた以上、なんらかの魔法を用意しているのでしょう。期待しています。

またこれだけ好調なアイデアだけに、競合についても今後の参入が考えられます。その点について「市場拡大には競合参入が効果的」としつつ、オペレーション面で丸パクリは難しいという指摘をしていました。

「当社も第二種金融商品取引業の登録に1年半の時間を要しました。登録前にコンプライアンス体制を構築する必要があり、オペレーションも専門性が求められるため参入障壁は高い領域です。証券会社なども興味を示してくる可能性はありますが、既存ビジネスとのカニバリがあり本腰を入れるまでに時間がかかると思います(藤田氏)」。

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個人投資家人気を示す1万人登録の伸び

さて、もう一点。

今度は個人投資家サイドとして気になる運用のテクニックについてです。突如として持ち上がった「老後2000万円問題」は記憶に新しいですが、この問題の是非はともかく、年金問題はじめ、自分の人生を自衛する必要があるのは随分と前から言われ続けてきたことでもあります。この点について藤田さんは投資全般としてこんなアドバイスをくれました。

「Fundsは相場がないので特にテクニック的なものは必要ありませんし、手間もかかりません。そのため投資経験者と初心者でパフォーマンスの差がほとんど生じません。忙しいビジネスマンの方が片手間、ほったらかしでやるにはとても適した金融商品だと思っています。少額からできますので(最初投資単位1円です)、まずは資産運用最初の一歩として取り組んでいただき、慣れて来たら少しづつ金額を増やしたり、もっとボラティリティの大きな株やFXなどの金融商品に手を伸ばしてみても良いと思います。

我々はFundsを国民的な資産運用サービスにしたいと思っています。老後資金への不安が叫ばれる昨今、資産運用は全ての人が自分ごととして捉えなければならないものとなっています。Fundsはそんな国民総資産運用時代のスタンダードになります。LINEやメルカリのようにみんなが当たり前に知っていて、当たり前に利用する国民的な資産運用サービスになることで、『貯蓄から資産形成へ』を力強く推進していきます(藤田氏)」。

ここ数年、筆者は仮想通貨バブルも手伝って、特に若い世代の方とお金や資産のことを話す機会が増えました。最低限の互助については社会で取り組むべき課題であるのは間違いないですが、これまではややバランスが悪かったのも事実です。年金や終身雇用など、単一の方法で人生100年時代を乗り切るというのはそもそも無理があります。

そういう意味で入り口となる入門編的な金融商品が増えているのはよいことです。海外に目を向けると、スマホで手軽に株式が購入できたり、ティーン対象にした金融サービスが提供されるなど、民間レベルで金融リテラシを上げる機会が提供されています。

<参考記事>

Fundsのようなスタートアップの躍進が一部の投資家だけでなく、こういった次の世代の生活を豊かにするためのきっかけになっていただきたいと思う次第です。

1億円が2分で完売、貸付投資のFundsが新商品「フィル・パーク東京スカイツリーリバーサイドファンド」販売開始、次の商品は?

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ニュースサマリ:個人向けの貸付投資「Funds」を展開するクラウドポートは3月27日、新たに募集を開始した「フィル・パーク東京スカイツリーリバーサイドファンド」への申し込みが1分39秒で完了したことを伝えている。用意されたファンドは1億円分。392名が申し込みを実施し、平均の申し込み金額は26万円。同社リリースによれば、30代から40代がの申し込みが65%と最も多い。 話題のポイント:1月に販売開…

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ニュースサマリ:個人向けの貸付投資「Funds」を展開するクラウドポートは3月27日、新たに募集を開始した「フィル・パーク東京スカイツリーリバーサイドファンド」への申し込みが1分39秒で完了したことを伝えている。用意されたファンドは1億円分。392名が申し込みを実施し、平均の申し込み金額は26万円。同社リリースによれば、30代から40代がの申し込みが65%と最も多い。

話題のポイント:1月に販売開始した際、16分ほどで完売(当時は8000万円ほど)した個人向け社債「風」の金融商品「Funds」ですが、今回はもう2分持たなかったそうです。成約したみなさまおめでとうございます。Fundsについてはこちらに詳しく書いております。

参考記事

今回募集した「フィル・パーク東京スカイツリーリバーサイドファンド」のスキームは次の通り。フィル・カンパニーが手掛ける不動産を対象としたファンドで予定の税引き前利回りは3%。運用期間は約12カ月で、「借り手」として設定されるTrophyに対してはフィル・カンパニー及びセントロ(東証一部上場いちご株式会社の連結子会社)による連帯保証が付きます。間に保険的な子会社を噛ませる大変よくできたスキームは改めて感心いたします。

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気になるのは次の商品です。前回商品から今回まで約2カ月ほどかかっておりました。その辺り同社に確認しましたが、審査などをしっかりとしているためどうしても期間はかかってしまうとのこと。また、具体的な審査期間などは非公開ということで教えてもらえませんでした。

ソーシャルレンディングが杜撰なガバナンス体制だったために、多くの問題を抱えていることになったのはご存知の通りです。クラウドポート社においてはしっかりとしたスキームで健全かつ扱いやすい・買いやすい商品づくりを進めていただければと思います。

誰でも買える個人向け社債「風」のFundsーー資産運用の新たな選択肢となるか

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ニュースサマリ:ソーシャルレンディングの比較サイトなどを運営するクラウドポートは1月8日、個人向け貸付ファンドのオンラインマーケット「Funds(ファンズ)」の口座開設受付を開始した。Fundsは事業資金を借りたい企業と貸し付けたい個人を結ぶマーケットプレース。 貸付ファンドは同社独自のスキームで設計された金融商品で、個人向け社債に似た性質を持つ。一定の審査を経た企業が匿名組合としてファンドを組成…

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ニュースサマリ:ソーシャルレンディングの比較サイトなどを運営するクラウドポートは1月8日、個人向け貸付ファンドのオンラインマーケット「Funds(ファンズ)」の口座開設受付を開始した。Fundsは事業資金を借りたい企業と貸し付けたい個人を結ぶマーケットプレース。

貸付ファンドは同社独自のスキームで設計された金融商品で、個人向け社債に似た性質を持つ。一定の審査を経た企業が匿名組合としてファンドを組成し、個人はそこに出資する形で資金を提供して分配金を得ることができる。運用についてはマーケットプレース登録企業が「関係会社貸」によってグループ企業に貸付して実行する。1円単位での出資が可能で、年率1.5%〜6%のミドルリスク・ミドルリターンを狙う。口座開設、管理、投資の手数料は無料。デポジット口座への送金手数料は個人負担となる。

ファンド募集の開始は1月23日から。貸付ファンドを組成する予定になっているのは、アイフル、デュアルタップ、LENDYなど。それぞれ一定の基準で経営ガバナンスが効いていることなどが審査条件になっている。なお、同社は当サービス立ち上げに先立ち、第二種金融商品取引業登録を完了している。

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話題のポイント:クラウドポートが個人向け社債に「似た」金融商品を編み出しました。同社代表取締役の藤田雄一郎さんに詳しくお話を伺ったので紐解いてみたいと思います。

話の前に。みなさん社債って購入されたことありますか?資産運用に興味ある方であれば証券会社通じてそういった商品を勧められたり、スタートアップ文脈であればCB債(転換社債)という名前を聞いたことがあるかもしれません。ちなみに筆者は残念ながら購入したことはなく、CB債の文脈で「ああ、お金を借りたことにして後で株に変換する、アレか〜」ぐらいに記憶してました。

社債も株式も企業が何らか事業の資金を調達する際に使うツールなんですが、ざっくり言えば社債は「借金」で、株式は「会社の権利(議決)」という違いがあります。株式ほどドンと返ってくることはないけど、高い確率で利子つけて返ってくるという「割のよい貯金」みたいな感じですかね。実際に人気らしく、売り出されたものについては即完売の状況だそうです。

で、今回、Fundsが取り扱うのはこの個人向け社債に「似た」ものになります。何が違って何が似ているのか、少し整理するとこんな感じ。

  • 社債は証券会社経由。貸付ファンドは個人が自由に購入可能(1円単位)
  • 共に最終的には事業資金として企業へ貸付
  • 株や仮想通貨のような激しいボラはなく、銀行貯金よりは利回りある

ポイントは「関係会社貸付」というスキームを入れていることにあります。ちょっとややこしいので詳しく。今回、Fundsでは匿名組合のファンドを企業が組成して、そこに個人が出資する形で資金を提供することになっています。

しかし、実際にその資金を運用するのは企業の関係子会社になっています。集めた資金をその子会社に貸付するわけです。なんでそんなややこしいことをするかというと、ファンドにはもし、失敗した場合に「補填ができない」というルールがあるからです。

例えばとある上場しているA社があるとします。彼らが匿名組合のファンドを組成し、個人から資金を集めてそれを直接、複数社の事業に投資して運用するとしましょう。当然ながら全部が上手くいくわけではなく、いくつかは失敗します。この失敗のリスクはこのスキームでは、出資した個人投資家が負うことになります。これが従来、ソーシャルレンディングで発生したリスクの構造でした。

関係会社貸付はそれに対して防波堤のような役割を果たします。A社は自分の関係会社B社に対して集めた資金を貸付します。B社がそれを運用して勝率を出すところまでは上記スキームと同じなのですが、この「貸付」というのがキモで、B社はA社に対して「返済の義務」が発生することになります。つまり、勝率がどうであろうと負けた分も含めて返さないといけない、というわけです。

さらにA-B社連合には評判リスクというものがあります。完全にA-B社連合が倒産するようなデフォルトの可能性もないわけではありませんが、そうでなければ、従来個人投資家が負うべきとされていたリスクは、B社で受け止めてもらうことが可能になります。

結果的に、ファンドの形(権利)でありながら社債(貸付)の特性を持つ商品設計になっている、というわけです。ややこしいですが、理解できるとなるほどよく考えたなと思うスキームです。

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クラウドポートのチームは以前から何度か取材していますが、最近になって元財務省のメンバーなどが参加しています。藤田さん自身、ソーシャルレンディング畑が長いこともありますが、アイデアの裏側にはこういった経営陣、アドバイザリーボードの存在も大きく影響しているのでしょう。

最後に。藤田さんも取材の時に話していましたが、これから個人には資産運用のノウハウが高く求められる時代に入ってくると思われます。残念ながら年金や社会保障の仕組みというのは全ての人に正しく機能するものではない、というのが一般的な認識になりつつあります。筆者も親世代が高齢化するなか、社会で支えることの難しさを感じている一人でもあります。

恐らくこの分野に特効薬はなく、若くて体の動く間からこういった資産運用を考える癖が付いていれば、働き方やライフスタイルなどによって色々なオプションが選択できるはずなのです。年金という単一選択肢で全員が幸せになれるというのはやはり無理がありました。

Fundsはまだ始まる前ですが、ここ数年で立ち上がったロボアドバイザーやクラウドファンディングのような考え方も含め、多くのオプションが次の世代のために増えることを期待したいです。

ソーシャルレンディング投資額は上半期で1000億円越えーークラウドポートがレポート公開

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ソーシャルレンディング比較サービス「クラウドポート」は8月20日、2018年上半期ソーシャルレンディング業界レポートを公開した。 日本国内におけるソーシャルレンディング市場は2013年頃から成長を加速させ、市場規模(ファンドへの応募金額)は2014年の143億円から2017年には1316億円に拡大。2018年上半期は既に1053億円の投資が発生している。なお、2018年6月に投資額の減少があるのは…

ソーシャルレンディング比較サービス「クラウドポート」は8月20日、2018年上半期ソーシャルレンディング業界レポートを公開した。

日本国内におけるソーシャルレンディング市場は2013年頃から成長を加速させ、市場規模(ファンドへの応募金額)は2014年の143億円から2017年には1316億円に拡大。2018年上半期は既に1053億円の投資が発生している。なお、2018年6月に投資額の減少があるのは、大手ソーシャルレンディング「maneo」で募集していたグリーンインフラレンディングが新規ファンド募集を停止したことが影響している。

成長率は毎年およそ2倍のペースで、融資先の企業には不動産の他、再生エネルギーや海外事業を手がける中小企業など。

株式による増資や既存金融機関、ノンバンクからの融資とは異なる新たな資金調達窓口として活用されている。

また、最近ではファンドの種類が多様化しており、一定額以上投資をした人に対して優待券の特典が付与されるものや、投資する物件情報を公開しているもの、出資から分配・償還まで米ドルで行われるものなども登場している。

via PR TIMES

ソーシャルレンディングは昨年比2.5倍の1300億円市場にーー比較サイト「クラウドポート」3.1億円調達

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ソーシャルレンディング比較サイト「クラウドポート」は3月13日、B Dash Ventures、AGキャピタル、みずほキャピタル他を引受先とする第三者割当増資の実施を発表した。調達した金額は総額3億1000万円で、払込日や出資比率などの詳細は非公開。同社は比較サイトクラウドポートを引き続き展開すると同時に、今回の増資で新サービスの開発にも着手する。 クラウドポートは2016年11月に連続起業家の柴…

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左から共同創業者の柴田陽氏と代表取締役の藤田雄一郎氏

ソーシャルレンディング比較サイト「クラウドポート」は3月13日、B Dash Ventures、AGキャピタル、みずほキャピタル他を引受先とする第三者割当増資の実施を発表した。調達した金額は総額3億1000万円で、払込日や出資比率などの詳細は非公開。同社は比較サイトクラウドポートを引き続き展開すると同時に、今回の増資で新サービスの開発にも着手する。

クラウドポートは2016年11月に連続起業家の柴田陽氏と藤田雄一郎氏が創業し、翌年2月に同名のサービスを公開している。THE BRIDGEも基礎的な知識を読者のみなさんに共有するため、同サイトから転載させてもらっていたことがあるので、ソーシャルレンディングとはなんぞやという方はこちらをぜひ参照いただきたい。

グローバルでのソーシャルレンディング(P2P融資)市場は今後10年間で1兆ドル(約100兆円)規模に到達するというレポートもある。一方国内もここ数年で立ち上がりつつあり、クラウドポートの独自調査によれば、昨年533億円だった融資金の総額は約2.5倍近く、1316億円に拡大しているそうだ。

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藤田氏によれば、やはり銀行ではカバーしづらい領域の資金ニーズがあり、そこに個人間融資であるソーシャルレンディングがうまくはまっているという話だった。

例えば不動産投資はソーシャルレンディングでも人気の案件だが、元々、銀行融資が難しい古民家などをリノベーションする際の資金をソーシャルレンディグで集め、しっかりとした投資可能な物件にした後で銀行から借り入れをする、などの連携があるのだという。

また、出資する側のニーズも興味深い。昨今は話題に事欠かない仮想通貨や株高の市況もあって、ボラティリティの高い金融商品が目立つようになってきた。ビットコインのFXなどは実際の取引をしたことのある人であれば理解できるだろうが、ほぼギャンブルに等しい状況だ。こういう極端にハイリスク・ハイリターンの商品がある一方、銀行の預金金利は地を這うような数字になっている。

ソーシャルレンディングは昨年に不適切な事業運営で行政処分を受けた「みんなのクレジット」のような事業者も出てきたこともあり、ややもするとハイリスク・ハイリターンの部類に入りそうな印象もある。しかし、実際は取り扱いをする事業者がデフォルトのリスクを相当に嫌って審査や案件選別を厳しくしているそうで、結果的に投資商品としてはマイルドな位置付けになっているという。

こういった人気の背景もあり、現在、クラウドポートに掲載している事業者は23社に拡大。まだこれ以外にも4、5社が事業に必要な第二種金融商品取引業の取得準備などを進めているそうだ。

P2P融資は100兆円規模予測ーーレンディングサービスが期待される3つの理由

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フィンテックといえば、消費者にとって身近なキャッシュレス化や仮想通貨(ブロックチェーン技術)に注目が集まりやすいが、その先にはレンディングという大きな市場が待ち受けている。私たちがそう考える理由を三つ挙げたい。 P2P融資サービスは今後10年間で100兆円の融資をする 2015年にファウンデーションキャピタルが発表した白書では、今後10年間でP2P融資サービスは1兆ドル(約100兆円)の融資をする…

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フィンテックといえば、消費者にとって身近なキャッシュレス化や仮想通貨(ブロックチェーン技術)に注目が集まりやすいが、その先にはレンディングという大きな市場が待ち受けている。私たちがそう考える理由を三つ挙げたい。

P2P融資サービスは今後10年間で100兆円の融資をする

2015年にファウンデーションキャピタルが発表した白書では、今後10年間でP2P融資サービスは1兆ドル(約100兆円)の融資をするようになるだろうと予測している。

キャッシュレス化を促進する様々な決済・送金サービスや、仮想通貨・ブロックチェーン台帳、クラウド会計ソフトなどはそれ自体が便利なサービスだが、その副次的な影響はさらに大きい。こういったフィンテックサービスが普及することにより、さらに多くのデータが、よりリアルタイムに集積され、新たな金融サービスが作り出されることにつながる。

信用情報が充実している米国でさえ、進化が起こった

米国ではクレジットカードの与信データ「クレジットスコア」が市民生活にとっても非常に重要という話を聞いたことがあるかもしれない。クレジットスコアが低ければ車のローンはおろか、大学進学(米国では学資ローンを使うことが多い)さえ諦めなければいけないかもしれない。米国に行けば「クレジットカルマ」など自分のクレジットスコアを見ることができるサービスが多数のコマーシャルを放映しているのに気づくだろう。

米国では、FICOという信用情報機関(クレジットビューロ)に米国人ひとりひとりのクレジットカード利用情報を含む信用情報が蓄積されており、これがクレジットスコアの算出根拠になっている。

イメージ:クレジットカルマでその人の与信は可視化される

しかし、そこまで信用情報機関が発達している米国でさえ、クレジットカード会社が見誤っていた借り手のリスクをより正確に算出することで、レンディングクラブを始めとするP2P融資サービスが発達することにつながった。そしてレンディングクラブはいま数十億ドル(数千億円)規模の企業価値になっている。

ビッグデータやこれまで信用情報機関が扱っていなかった他のデータを利用することで、あるいは、オンラインという新たなチャネルを活用することで、あまたの新興プレーヤーが参入し成功している。日本について考えると、まず日本には米国ほど発達した信用情報機関は存在しない。

また、日本でその機能を担うJICCやCICといった機関は、主にネガティブな情報を中心に収集蓄積しており、「ブラックリスト」としての信用情報を提供している。金融サービスを提供すべきでない顧客については教えてくれるが、肝心の「金融サービスを提供すべき優良顧客」の情報は断片化してしまっている。また、法人向けの融資はさらに審査となるデータが複雑であるため、取引データはあまり活用されてこなかった。

つまり、信用情報にはまだまだ大きなチャンスが眠っている、ということなのだ。

フィンテックによって「貸せる理由」が広がる

変革の動きは、日本でも本格化しつつある。たとえば、クラウド会計ソフトを提供するマネーフォワードは2017年より、同社が提供する会計ソフトに入力されたデータをもとに融資審査を簡便化する「MFクラウドファイナンス」を開始した。

こうした新しいレンディングのあり方は、今年5月に経済産業省が発表した「FinTechビジョン」の資料においては、「『貸せる理由』が広がる」と表現されている。これまで、保証や担保といった画一的な審査では融資することができなかった主体の中にも、優良は借り手は少なくない。また、日本における融資のメインエンジンである銀行は、バブル崩壊や金融危機後の不良債権処理の過程で審査が硬直的になり、魅力的であってもマニュアルや前例に無い事業に融資しにくくなった。

こういった主体に資金を提供することで、経済成長と、個人資産の効率的な運用という日本にとって重要な課題を解決することにもつながる。


THE BRIDGE編集部からのお知らせです。今、まさに変革の時を迎えるフィンテック・レンディング関連のスタートアップを交えた会社説明会を8月4日(金曜日)に開催いたします。

中小企業に対する新しい資金調達手段を提供するサービスを開発するエメラダ、機械学習を用いたオンライン完結型の中小企業向け融資サービス「LENDY」を運営するクレジットエンジン、カンボジア・スリランカ・ミャンマーの3カ国で4万人以上のお客様にマイクロクレジットを中心とした金融サービスを提供している五常&カンパニー、そしてソーシャルレンディング版の「ブルームバーグ」を目指すクラウドポートが登壇予定です。この成長分野に興味ある方はこちらからお申し込みください。

カバーイメージ:Photo via Visual Hunt Under license: CC0 1.0 Universal (CC0 1.0) Public Domain Dedication

「指摘は事実、管理体制が甘かった」ーー行政処分勧告を受けたソーシャルレンディング「みんなのクレジット」独占インタビュー

2017年3月24日(金曜日)に証券取引等監視委員会から金融庁に対する行政処分の勧告が出された株式会社みんなのクレジット(東京都渋谷区、代表取締役 白石伸生氏)。クラウドポートニュースは、3月29日(水曜日)夕方、同社の中核的な幹部であり投資運用部の責任者であるS氏にインタビューを実施した。 勧告において指摘されている全ての事項について回答を求めたため、インタビューは3時間以上に及んだが、まずは速…

2017年3月24日(金曜日)に証券取引等監視委員会から金融庁に対する行政処分の勧告が出された株式会社みんなのクレジット(東京都渋谷区、代表取締役 白石伸生氏)。クラウドポートニュースは、3月29日(水曜日)夕方、同社の中核的な幹部であり投資運用部の責任者であるS氏にインタビューを実施した。

勧告において指摘されている全ての事項について回答を求めたため、インタビューは3時間以上に及んだが、まずは速報として要旨をお伝えしたい。

2017-03-25 8.18.58
みんなのクレジットウェブサイト

——行政処分がくだされる前ではあるが、現時点での率直な感想はあるか。

みんなのクレジット投資運用部責任者(以下、「」内はすべてS氏の回答)
「どんな理由であれ、投資家のみなさまを不安にさせたことは申し訳ないと思っています。私も白石も心から申し訳ないと思っております」

——貸出先について、投資家に誤解を生ぜしめる記載があった。

「投資の募集勧誘については金融商品取引法、資金の貸付に関しては貸金業法が対象法令になります。それぞれ管轄する規制当局が異なるため、都度、双方の確認をとりながらサービスの運営を進めていました。特に融資先情報の匿名化については、事前に厳しく指導されていたこともあり細心の注意を図り進めていました。主たる融資先であった親会社は不動産開発事業を行っており多様な案件を取り扱っていました。匿名性を高めるために、案件が異なる場合には、融資先が同一でも表現を変えていました。その結果、ほぼ同一の貸付先でありながら、複数の不動産事業者に貸付けをしているような見え方になってしまいました。現在は企業ごとにナンバリングを行い、しっかりと識別はできるように修正を行っています」

——行き過ぎた匿名性追求が原因とのことだが、他社を見ればだいたいの水準も分かるのではないか。匿名性を高めるというのを口実に、意図的に投資家を欺こうとしてたということはないか。

「あくまで意図的ではありません。他社の中には、融資先を具体化しすぎている会社もあるのではないかと考えていました。東京都に2,3回『これはOKなんですか』と相談したこともあります」

——貸付けの中には担保設定していないものが存在しているにもかかわらず、ファンドの貸付債権が保全されているかのような誤解を与える表示で募集したと指摘されている。

「特定のファンドが埋まりきらない際に、追加のファンドを募集することがありますが、内容的には一つ目のファンドと同じものであったため、追加ファンドについては担保の契約をしていないものがありました。これに関しては管理が杜撰であったと反省をしています。指摘を受け、現在は契約書をすべてまき直しています。また、担保について、未公開株であったとの指摘がありましたが、これについては秘匿性の観点から、あえて上場、非上場について明言をしておりませんでした」

——ファンドの償還資金に他のファンド出資金が充当されている状況があると指摘されている。もしそのような事態があればポンジ・スキームではないか。

「まず、指摘されていることは現象面としては100%認めます。事実としてはおっしゃる通りです。物件が売れたら、その売上が立ってから返済するのが原則ですが、過去には売上があがる前に返済していることがありました。これは融資先である甲社の管理が杜撰であったことが原因ですが、複数の融資や返済がある中、これではファンド出資金が循環しているととられても仕方ありません。しかしながら、これはポンジスキームではありません。もし、これがポンジ・スキームであれば刑事罰になってるはずです。あくまで、甲の管理が杜撰だったために起こったことです。現在は、融資と対象案件の対応関係をチェックし、問題がないことを確認しています」

——事務的な落ち度があったということだが、「未必の故意」という言葉もある。このままの体制では危ういという自覚はなかったのか。

「個人的には、このままの体制では危険だと思っていました。免許取得から1年後にあたる2017年3月くらいには検査があるだろう、という予想を立て、実は金融庁の検査が始まる2週間前に、内部で模擬検査を実施しようとしていた矢先でした。結果的にはその前に検査が入りこのような状況となってしまいました」

——金融二種業者としては、融資後も資金の活用状況などを追跡するなど貸出先をモニタリングしなくてはならないのではないか。貸出先がグループ企業だから、モニタリングが甘くなっていたのか。

「社内なので、フォーマルに報告を求めなくとも、インフォーマルに情報が入るという甘えがあったことは認めます。ただし貸出条件、審査、モニタリングに関しては、外部の弁護士も含めた融資審査会を設け、公平に行っています」

委員会の指摘において株式会社甲とされている企業は、債務超過の時期があるなど、借入過多であると指摘されている。

——甲社が借入過多といわれてるが、融資先としての健全性はどうなのか。

「検査基準日時点ではたしかに甲社が借入過多の状態にあったことは事実です。ただし甲社は、みんなのクレジットが募集を開始した16年春ころから不動産事業を拡大しており、不動産の事業は仕入れが先行するため、ある一時点だけを切り取って会社の経営状態を判断されてしまうと厳しいものがあります。現在は売上も立っており、単月黒字化を達成しているので、ファンドの返済が困難と指摘された検査時の状況は回避されていると考えています」

甲社が11月に増資するまで、甲社は債務超過と指摘されており、増資は債務超過を解消する目的もあったものと考えられる。

——グループ会社の増資についても、投資家から募集したファンド資金が流用されているとの指摘がある。

「みんなのクレジット社の増資をするために、まず親会社である甲社の増資を募りました。みんなのクレジット社が好調であったことから何人かの外部投資家に引受けを承諾していただきました。本来であれば、甲社への出資が完了した後に、みんなのクレジット社へ増資をするべきところ、見切り発車で外部投資家からの入金前に甲社からみんなのクレジット社への増資を実行してしまいました。結果的に、ファンドの出資金を増資に流用したと捉えられても仕方がない状況となってしまいました」

——今回の指摘を受けて、どのように対策をしていく予定か。

「勧告内容については粛々と対応していく予定ですが、すでに指摘された事項の80%程度は検査期間中に改善されており、金融庁検査官もそのことを理解してくれています。現在は、コンプライアンス態勢、内部管理態勢の強化を中心に進めています。検査期間中にコンプライアンス部門に1名、管理部門に2名、人員を追加しています。また、情報伝達や資金管理の仕組みについて、できる限りシステム化する方向で動いています」

同社のスタンスは、親会社である甲社の資金管理体制が杜撰であることが、今回の指摘の大きな原因の1つであるという立場である。インタビューでは、みんなのクレジットと甲社を含めたグループは、管理部をグループで共通化していることが判明した。

——グループとはいえ、融資元と融資先がそもそも管理人員を共有していることは問題ではないか。

「問題だったと思います。利益相反が起きないよう、意思決定の段階では第三者が参加する融資委員会を作るなどしていたが、その後の経理の作業は同じ人がやっていました。今後は体制を変えて参ります」

最後に、結局投資家の資金がどうなるのかについて聞いた。

——投資家の資金は今後どうなるのか。

「実績を積み重ねることでしか、失った信頼は取り戻せないと思っています。指摘の通りの不備等はありましたが、それは書類上のことであり、ファンドには実態があり、実際に昨日も分配を行っています。預り金については払い戻しに応じていますが、既に運用中のものは貸付済みであり、途中で返金をすることは難しくなってしまいます。また、信用不安が無いということについて、証拠として、情報開示の制約がある中でどのように表現したら良いか、また、何らかのものが出せないかということは考えております」

同社の姿勢はあくまで、今回の指摘は「現象面では100%正しい」ものの、その理由を行き過ぎた匿名化や、自社および親会社である甲社の管理体制の不備からくるとし、悪意はなかったという立場をとっている。

しかしながら、ある投資家は「代表である白石氏の経歴や、アグレッシブな性格を考えると、単なる体制不備の問題と言い切れるのか疑問が残る」と語る。意図的であったかどうか検証することは困難だが、投資家の信頼を回復するためには、企業体質を抜本的に改善することが必要と言えよう。いずれにせよ、現在運用中のファンドがすべて償還されるまでこの事件は決着したとはいえず、幕引きまでには十数ヶ月かかることになる。

クラウドポートニュースでは、引き続き本件について注視し伝えていく。

転載元記事:みんなのクレジット独占インタビュー「指摘は事実。管理体制が甘かった」