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Grab、金融サービス拡充に向けMUFGやTISから8億5,000万米ドル超を調達

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Tech in Asia では、有料購読サービスを提供。有料記事の閲読、全記事への回数無制限閲読、5万社を超える企業データベースへの無制限アクセス、カンファレンスへの限定割引などの特典があります。詳しくはこちらから。 東南アジアの配車サービス大手 Grab は2月26日、三菱 UFJ フィナンシャルグループ(MUFG)やTISらから8億5,000万米ドル以上を調達したと発表した。MUFG は最大で…

Tech in Asia では、有料購読サービスを提供。有料記事の閲読、全記事への回数無制限閲読、5万社を超える企業データベースへの無制限アクセス、カンファレンスへの限定割引などの特典があります。詳しくはこちらから


東南アジアの配車サービス大手 Grab は2月26日、三菱 UFJ フィナンシャルグループ(MUFG)やTISらから8億5,000万米ドル以上を調達したと発表した。MUFG は最大で7億600万米ドルを、システムインテグレータの TIS は1億5,000万米ドルを Grab に出資する。MUFG の出資は、ブルームバーグが既に報道していた

Image credit: Grab

Grab は MUFG との提携を通じ、東南アジアの消費者と中小企業向けの融資、保険、ウェルスマネージメント製品の開発を計画していると述べた。一方、TIS と Grab は、東南アジアや日本で Grab の独自ウォレット「GrabPay」などキャッシュレス決済を利用できるよう、デジタル決済インフラの拡充で協力する。

Grabは2018年、フィンテックプラットフォーム「Grab Financial Group」を設立。GrabPay での決済や送金に加え、マイクロレンディングやマイクロ保険サービスも提供しており、スーパーアプリとして、Grab の配車サービスやフードデリバリ事業を補完している。2月初めにはロボアドバイザーの Bento買収しており、近くリテールウェルスマネージメントポータル「GrabInvest」をローンチする予定だ。

Grab は近年、Mastercard、クレディセゾン、Chubb、ZhongAn(衆安保険)などの多くの金融サービスプロバイダーと提携しており、12月には東南アジア最大の通信会社 Singtel とコンソーシアムを組み、シンガポールでのデジタルフルバンク事業ライセンスを申請した。Grab 最大の競合である Go-jek も金融サービスを拡大しており、最近、旅行・自動車・モバイルデバイス保護に関連した保険商品を提供する「GoSure」をローンチした

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【via Tech in Asia】 @Techinasia

【原文】

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MUFG DIGITALアクセラレータの第4期デモデイが開催、ファイナリスト8チームが4ヶ月間のコラボレーション成果を披露

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三菱 UFJ 銀行をコアメンバーとする、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は7月26日、都内で MUFG DIGITAL アクセラレータ 第4期プログラムのデモデイを開催した。スタートアップ、投資家、大手企業のオープンイノベーション担当者など約500名が参加した。 選考を経て8チームがプログラムに参加。彼らは2019年4月からの4ヶ月間、東京・日本橋兜町に新設されたコワーキングスペース…

三菱 UFJ 銀行をコアメンバーとする、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は7月26日、都内で MUFG DIGITAL アクセラレータ 第4期プログラムのデモデイを開催した。スタートアップ、投資家、大手企業のオープンイノベーション担当者など約500名が参加した。

選考を経て8チームがプログラムに参加。彼らは2019年4月からの4ヶ月間、東京・日本橋兜町に新設されたコワーキングスペース「The Garage」などを中心に、担当メンターらの指導を受けながら、サービスの改善やブラッシュアップに努めてきた。

デモデイでは、彼らの4ヶ月間の成果が、MUFG グループ各社担当者、ベンチャーキャピタル、メディアなどに初めて披露され、イノベーションの度合い、利用者ベネフィット、事業性、MUFG とのシナジーの4つの評価項目に基づき審査され、上位評価が得られたチームには、事業奨励金などの副賞が与えられた。

デモデイでの審査員を務めたのは、

  • 三菱 UFJ フィナンシャル・グループ(MUFG)代表執行役副社長 グループ COO 兼 グループ CDTO 亀澤宏規氏
  • 三菱 UFJ キャピタル 代表取締役社長 坂本信介氏
  • 三菱 UFJ イノベーション・パートナーズ 代表取締役社長 鈴木伸武氏
  • 森・濱田松本法律事務所 パートナー 増島雅和氏
  • 三菱総合研究所 常務研究理事 村上清明氏

…以上の方々。また、今回参加した全スタートアップ8社に、PR TIMES 賞(副賞:2019年8月〜2020年7月まで、プレスリリース配信サービス「PR TIMES」を一定回数無償で利用できる権利)が授与された。

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【グランプリ】【オーディエンス賞】SynchroLife by GINKAN

  • 担当プロメンター:伊藤健吾氏(D4V)、倉林陽氏(DNX Ventures)
  • グランプリ副賞:事業奨励金 200万円

GINKAN は、AI とトークンエコノミーを用いた新しいグルメ SNS「SynchroLife(シンクロライフ)」を運営している。投稿情報の正確性や透明性をブロックチェーンのしくみを使って担保し、ユーザは投稿内容の評価に応じて、トークン「SynchroCoin」によって世界共通価値となるユニバーサルなインセンティブが得られる。4言語で152カ国・地域の飲食店に関する投稿に対応しており、現在19万件以上のレビューが掲載されており、全登録ユーザーのうち約20%がレビューを投稿している。

今月3日には、飲食店で会計金額の1〜5%(店舗設定でキャンペーン時最大20%)相当の SynchroCoin が受け取れる機能を追加。飲食店は、既存サービスにおける一般的な飲食店の広告出稿モデルと異なり、実際に来店した顧客の飲食代金の5%相当額を GINKAN に手数料として支払うだけで SynchroLife 上に広告掲載できる。仮想通貨を還元できる加盟店は都内を中心に7月中に50店舗が登録予定、年内に1,000店舗の参加を目指す。SynchroLife の仮想通貨である SynchroCoin は LATOKEN に上場しており、Ethereum 建てで現在約0.8円相当(上場時の約3倍)で取引されている。

今月25日には、MUFG DIGITAL アクセラレータ参加の一環として、三菱 UFJ ニコスとクレジットカード明細利用データに基づいて、利用金額の一部を仮想通貨で還元する PoC を開始した。PoC であるため、対象となるのは三菱 UFJ ニコスの社員が、三菱 UFJ ニコスの加盟店である飲食店で利用した取引のみ。PoC の結果を受けて、将来的には一般会員にまでサービスが拡大される可能性がある。将来は、デビットカードなどとの連携し、貯めた SynchroCoin を一般飲食店で飲食代金に支払える機能の実装を計画している

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【凖グランプリ】Funds by Crowd Port

  • 凖グランプリ副賞:事業奨励金 50万円
  • 担当プロメンター:今野穣氏(グロービス・キャピタル・パートナーズ)、中嶋淳氏(アーキタイプ)

社債は、企業にとって株式による資金調達よりもコストが安く使途についても柔軟であり、個人投資家にとっては株式相場に左右されず元本割れリスクが少ないなどのメリットがある。しかし、アメリカなどの企業と比べ、日本企業が社債を活用できている事例は著しく低い。これは、日本では上場企業の中でも投資適格の各付けを持つ企業が1割に満たない中、証券会社が投資適格も各付けを持たない企業の社債取扱について限定的であるなどの理由による。

Funds は、個人向け車載を代替するサービスで、社債ではないものの社債に近い機能を提供でき、資産形成したい個人と資金調達したい企業をマッチングする。クラウドポートでは、MUFG DIGITAL アクセラレータへの参加を通じて、上場企業経営者(CFO など)や銀行の営業担当者複数名にヒアリングを行った。企業経営者からは、既存の金融手段では新規事業、M&A、海外事業といった成長資金の調達が難しいこと、また銀行の営業担当者からは、成長資金の融資は過去の事業実績を参考にできないため、審査が煩雑で担保を取りづらいこと、などの課題を聞くことができたという。

今後、Funds で成長資金を提供した事案を、MUFG にトスアップし、事業のモニタリングデータをあわせて提供するなどの事業連携、企業の海外事業支援を念頭に、Funds 上では日本円で資金を集め、企業に US ドルで資金提供するサービスなどを検討する。MUFG 傘下のカブドットコム証券では、固定利回り型の商品が多くないため、Funds をカブドットコム証券上で販売することも予定。また、この日、三菱 UFJ キャピタルから出資が決定したことも明らかにされた。

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【凖グランプリ】Moxtra by Moxtra

  • 凖グランプリ副賞:事業奨励金 50万円

Web コラボレーションツール「WebEx」(2007年に Cisco が買収)の CEO と共同創業者が2012年に創業した Moxtra は、企業が顧客との対話を、デジタル環境を使って行える体験を統合的に提供するプラットフォームだ。営業、勧誘、契約など、通常であれば、顧客に来店を促し対面で行うべき行為を、顧客が持つデジタルデバイスを使って実現する。導入企業は、時間を要するスクラッチ開発をせず、来客体験のデジタル化が可能になる。

金融機関向けのホワイトラベルのアプリをアメリカでは Citi グループが採用しており、資料共有、同意書、フィードバック、電子署名、契約締結などを顧客に一気通貫で提供できる。金融機関にとっては、顧客とのやりとりを担当関係者間で簡単に共有でき、また、顧客に対しては、なかなか時間が取れず来店や受電に応じてもらえない際にも連絡を取りやすくする効果が得られる。

MUFG とは、三菱 UFJ 銀行のウェルスマネジメント部門、コーポレートバンキング、Banco MUFG Brasil(三菱 UFJ 銀行ブラジル現地法人)ほか、6つの部門と2つの MUFG 傘下企業と PoC を実施する予定。コンプライアンス上、顧客情報を外に持ち出せない金融機関の事情を考慮し、Moxtra はサーバシステムをオンプレミス環境で構築する。

以下は入賞に至らなかったものの、4ヶ月間にわたるプログラムでの成果を披露した採択チーム。

MoneyDash by STOCK POINT

  • 担当プロメンター:笹本康太郎氏(電通ベンチャーズ)

STOCK POINT は、ブロックチェーンベースで株価連動型のポイントシステムを展開している。ユーザは買い物で溜まるポイントを STOCK POINT で得られると、その STOCK POINT と連携する株価(購入した商品のメーカーの株価など)の上昇に合わせ、STOCK POINT(銘柄毎)の量が増える。STOCK POINT のポイント量がその銘柄の1株以上になれば、ユーザは株式と交換し、その企業との株主になることができる。

同社はアクセラレータへの参加を通じて、10代向けの金融サービス「MoneyDash」を提案した。人は子供の頃に慣れ親しんだブランドを成人してからも使い続けるという、キッザニアのビジネスコンセプトにヒントを得て、ブランド訴求したい企業、将来に向けて投資を学ばせたい親、スマホを使って遊びたい子供をつなぐ。MoneyDash は親が持っているクレジットカードポイントなどを原資に、STOCK POINT と同様にポイントを使った擬似的な株式投資ができるというものだ。

子供目線での株式投資を実現し、景品にオフィスや工場見学ツアー、アバター育成などのゲーミフィケーション要素を凝らした。子供が18歳になった時、クレジットカード作成や銀行・証券口座を促し、溜まったポイントを使って買い物ができるようになる。MoneyDash ユーザがそのままカード会社、銀行、証券会社の顧客にスライドするため、金融サービス各社にとっては新規ユーザの獲得コストを圧縮することが可能になる。

スマート電池を使った高齢者見守りサービス by Novars

  • プロメンター:浅田慎二氏(セールスフォース・ベンチャーズ)

ノバルスは、電池出力コントロールや電池電圧・電流モニタリングを可能にする乾電池活用 IoT 電池ソリューション「MaBeee」を開発。MaBeee は乾電池の形状をした IoT デバイスで、ユーザは乾電池で稼働する製品に MaBeee を装着することで、スマートフォンから BLE(Bluetooth Low Energy)経由での操作が可能になる。今春には、MaBeee を応用し、遠隔で高齢者などを見守ることができるソリューション「みまもり電池」を開発した。

みまもり電池を高齢者宅のテレビのリモコンに入れるおけば、遠隔地に住む家族がリモコンの操作状態から無事を知ることができる。さらに、認知症が進むことで人は同じボタンを押し続けるなどの傾向が見られるため、認知症の疑いを早期発見したり、進行度合を把握したりする手がかりにもなる。リモコンからはボタンに応じて特定のパルス信号が発せられるため、それを電池で検出することで同じボタンが押されたか異なるボタンが押されたか、などを判定できるらしい。

ノバルスでは、認知度チェックソリューションを提供するトータルブレインケアやミレニアなどをパートナーに獲得。今夏から小規模な PoC を開始し、2020年秋には、みまもり電池を使った認知機能チェックを正式にサービスメニューに加えたいとしている。こうして得られたデータを三菱 UFJ 信託銀行が提供する情報銀行の機能を利用して集積、ビッグデータ解析により高齢者対象商品のメーカーなどに届けるサービスを検討したいとしている。

FlyData Sync by FlyData

  • プロメンター:坂本教晃氏(東京大学エッジキャピタル)

ビッグデータ分析に必要なデータサイエンティストの不足が叫ばれる中、実際のところ、データサイエンティストはその業務の8割をデータのクレンジング(表記揺れの排除や名寄せなど)に使うこと余儀なくされているという。表記揺れや入力誤りなどは、個別にパターン定義する形での修正の場合クレンジングコストが高くなってしまっていたが、FlyData Sync では AI で安価かつ精度向上を実現、従来方法に比べコストは90%を削減、精度は2倍にまで上がった。

PoC として、FlyData では三菱 UFJ ファクターが持つ法人顧客マスタ40万件で実際にデータクレンジングを実施。重複していることが判明したレコードのうち、約6割が表記揺れで残りは複雑で変則的なもの(パターン化できないもの)。約3割は FlyData Sync により修正・解決することができ、AI データクレンジングならではの強みを実証できたという。ユーザ(およびデータサイエンティスト)がデータクレンジングのツールを意識しないでも作業を進められるようになることが究極の目標だとした。

Wabi Project / TECHROCK(橙石感応)

  • プロメンター:吉沢康弘氏(インクルージョン・ジャパン)

中国や東アジアでは、正規品を装った偽物商品が市場に出回ることは少なくなく、正規品ブランドやメーカーにとっては、これを撲滅することは長年の課題となっている。商品パッケージに QR コードのシールを貼付し、消費者がこのコードをスキャンすることで、商品の真贋性を確かめられるようにするソリューションも存在するが、シールが貼り替えられたり、パッケージの中身がすり替えられたりすると、全く意味をなさなくなってしまう。

TECHROCK の開発したのは RFID のアンテナ内蔵型ラベルとブロックチェーンからなるソリューション。RFID チップをスキャンするとトークン「Tael(旧称:Wabi)」が付与され、消費者は流通経路や生産者情報を確認できるだけでなく、本物であることを確かめようとするモチベーションが生まれる仕組みを構築している。ラベルを剥がすとアンテナが破損し RFID を読み取れなくなるため、ラベルの貼り替えや中身のすり替えにも耐性がある。スキャンの履歴はブロックチェーン上に記録されトレーサビリティが担保される。

これらの技術を備えたスマート商品パッケージを今後日本の大手印刷会社と開発する予定で、酒造会社などとは実証実験を行う予定。また、大手百貨店などとインバウンドマーケティングでも連携を行う。現在は中国の B2C 市場にフォーカスしている。越境のソーシャルコマースなど流通経路が見えにくいチャネルにおいても商品の真贋とトレーサビリティを担保し、正規品の流通を押し上げていくのが狙いだ。

SAgri by SAgri

  • プロメンター:吉沢康弘氏(インクルージョン・ジャパン)

世界人口75億人のうち25億人が農業に従事しており、その80%が何らかの理由で必要な資金の調達に困窮しているという。特にインドをはじめとする発展途上国では、返済原資となる収穫量の情報を得られないために、現地金融機関が融資が実施できないケースが多い。収穫量を予想判断する上で重要となる三要素は天候・農業ノウハウ・土壌であるが、このうち天候は確率的であり、農業ノウハウは虚偽申告されると正しい情報を把握できないため、SAgri は科学的に情報を取得しやすい土壌に着目した。

SAgri では衛星データにより土壌の状況(腐食含有量)を、また、農家からはスマホアプリから農作物や品種などの情報を取得し、ブロックチェーンを用いてデータベース化。これらを組み合わせることで、収穫量につながる情報を的確に取得するほか、生物性・化学性・物理性の観点から農家に対して土壌改良の提案も行う。実際に取得した土壌データと腐食含有量のマクロデータを元に、農地を評価するスコアリングの仕組みを開発しており、これらの情報を現地金融機関に提供することで融資の実行を促す。

現地金融機関を農家に紹介し、融資が実行された場合、融資額の一部を SAgri をもらうことでビジネスを成立させる。同社のオフィスは日本国内のほか、現地での業務を加速するためバンガロールに拠点を開設しており、MUFG DIGITAL アクセラレータへの参加を通じて、三菱 UFJ 銀行のデジタル企画部シンガポールチームとの協業を開始している。

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MUFG DIGITALアクセラレータの第3期デモデイが開催、ファイナリスト6チームが4ヶ月間のコラボレーション成果を披露

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三菱 UFJ 銀行をコアメンバーとする、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は27日、都内で MUFG DIGITAL アクセラレータ 第3期プログラムのデモデイを開催した。 選考を経て6チームがプログラムに参加。彼らは2018年4月からの4ヶ月間、東京・日本橋兜町に新設されたコワーキングスペース「The Garage」などを中心に、担当メンターらの指導を受けながら、サービスの改善やブラ…

三菱 UFJ 銀行をコアメンバーとする、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は27日、都内で MUFG DIGITAL アクセラレータ 第3期プログラムのデモデイを開催した。

選考を経て6チームがプログラムに参加。彼らは2018年4月からの4ヶ月間、東京・日本橋兜町に新設されたコワーキングスペース「The Garage」などを中心に、担当メンターらの指導を受けながら、サービスの改善やブラッシュアップに努めてきた。

デモデイでは、彼らの4ヶ月間の成果が、MUFG グループ各社担当者、ベンチャーキャピタル、メディアなどに初めて披露され、イノベーションの度合い、利用者ベネフィット、事業性、MUFG とのシナジーの4つの評価項目に基づき審査され、上位評価が得られたチームには、事業奨励金などの副賞が与えられた。

デモデイでの審査員を務めたのは、

  • 三菱 UFJ フィナンシャル・グループ(MUFG)Chief Digital Transformation Officer 亀澤宏規氏
  • グロービス・キャピタル・パートナーズ マネージングパートナー 仮屋薗聡一氏
  • 三菱UFJキャピタル 代表取締役社長 半田宗樹氏
  • 三菱総合研究所 常務研究理事 村上清明氏

…以上の方々。また、今回参加した全スタートアップ6社に、PR TIMES 賞(副賞:2018年8月〜2019年7月まで、プレスリリース配信サービス「PR TIMES」を一定回数無償で利用できる権利)が授与された。

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【グランプリ】【AWS 賞】LENDY by Credit Engine

  • 担当プロメンター:インクルージョン・ジャパン 吉沢康弘氏、電通ベンチャーズ 笹本康太郎氏
  • グランプリ副賞:事業奨励金 200万円
  • AWS 賞副賞:Amazon Echo

クレジットエンジンは、中小企業や個人事業主向けに、比較的少額で短期間のつなぎ資金や運転資金を融資するサービス「LENDY」を提供する。各種ウェブサービスとの連携や機械学習の活用により、独自のリスク評価とスピーディーな申込受付や与信ができることから、従来の銀行や金融機関ではとりこめなかった資金ニーズにフォーカスしている。

クレジットエンジンは自社だけでなく、金融機関がオンラインレンディングサービスを提供できるようにするプラットフォームを開発。オンラインレンディングに特化しており、銀行にとってはオペレーションを圧倒的に削減できるほか、既存の融資業務などを考慮しながら柔軟な導入パターンを提供できる。

クレジットエンジンでは、MUFG 傘下のアコムで PoC を実施し、新たな顧客層を獲得できることが明らかになった。三菱 UFJ 銀行と提携し、同行がこの金融機関向けプラットフォームのユーザ第一号となる。

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【準グランプリ】MDR

  • 担当プロメンター:D4V 伊藤健吾氏、Draper Nexus 倉林陽氏
  • グランプリ副賞:事業奨励金 50万円

高度な演算処理が行える量子コンピュータは、主に特化型マシンと汎用型マシンに大別されるが、MDR は誰もが簡単に量子コンピューティングを体験できるよう、特化型に対応した Python ベースの SDK を無料公開している。MDR は今回アクセラレーションプログラムへの参加を通じて、銀行・投資銀行・投資信託の業務への影響、特に現行業務に量子コンピュータの実装が可能な分野と不可能な分野を見極めることができたという。

また、MDR では特別な専門知識がなくても量子コンピューティングアプリを開発できる特化型量子コンピュータ OS を開発。ただし、特化型量子コンピュータでも解決な困難な課題があるため、同社は三菱 UFJ 銀行と汎用型量子コンピュータを共同研究するための契約を締結した。最終的には、汎用型量子コンピュータ OS が開発される見込みで、特化型と汎用型の両方で、金融のあらゆる業務へ量子コンピューティング導入を容易にできる環境の確立を目指す。

【準グランプリ】REMETIS by RESTAR

  • 担当プロメンター:セールスフォース・ベンチャーズ 浅田慎二氏、アーキタイプ 中嶋淳氏
  • グランプリ副賞:事業奨励金 50万円

不動産テックスタートアップの RESTAR は、不動産投資を行う法人向けの情報検索分析プラットフォーム「REMETIS」を開発している。日本における不動産ファンドの市場規模は運用資産額33兆円と巨大であるが、不動産を効率的に運用するための情報が揃っていないと同社は説明する。具体的には、ターゲットとする不動産の周囲の空室率や賃料相場など、的確な運用に必要な情報を集めるにはオンラインで100サイト以上、さらに紙ベースの資料などからも情報を集める必要がある。

REMETIS を使えばこれらの情報をワンストップに入手することができ、賃料収支などのデータもアップロードするだけで自動取込が可能。競合の開発情報なども取得した上で、情報をサマリしたチャートやレポートも自動作成される。三菱 UFJ 銀行とは、同行融資先の収益不動産の資産調査・格付け評価業務を、REMETIS を使って自動化可能かどうかを検証した。

【オーディエンス賞】【Microsoft Azure 賞】【DEJIMA賞】Orphe Track by no new folk studio

  • 担当プロメンター:グロービス・キャピタル・パートナーズ 今野穰氏、電通ベンチャーズ 笹本康太郎氏
  • Microsoft Azure 賞副賞:Micorosoft Visual Studio Enterprise 1年間利用権
  • DEJIMA 賞副賞:DEJIMA メンバー利用権、イベント開催権、ノベルティ T シャツ

no new folk studio は、LED ライトとモーションセンサーを備えたスマートシューズ「Orphe」を開発している。IoT スタートアップ、もしくは、ハードウェアスタートアップとして知られる同社が、金融機関グループとの協業を目指したプランは画期的なものだった。

同社ではインソールに小型デバイスを挿入できる靴「Oraphe Track」を開発、モバイルアプリと連携して、パーソナルフットデータを集積することができるようにする。ランニングをする人の中に膝を痛める人が多いことに着目し、従来の方法では高価なセンサーが必要だった着地法の計測を、靴に備えたデータから独自のアルゴリズムで分析できるようにした。

代表の菊川氏は国土交通省が公開した「1日1歩あるく毎に、医療費が0.065〜0.072円削減される」というデータに刺激を受け、三菱 UFJ 信託銀行が開発した情報信託プラットフォームに、パーソナルフットデータを集約することで利用者がメリットを享受できるエコシステムを構築できると考え、MUFG のデジタルアクセラレータプログラムに応募したのだという。同社はブロックチェーンスタートアップの ZEROBILLBANK などとも組んで、ランニングすることでコインがたまるプラットフォームなども実現している。

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AndGo

  • 担当プロメンター:東京大学エッジキャピタル 坂本 教晃氏、インクルージョン・ジャパン 吉沢康弘氏

AndGo は千葉県柏市に本拠を置く、秘匿暗号、ブロックチェーン、ハードウェアウォレットに関する技術の研究開発を行うスタートアップだ。仮想通貨を保存できるコールドウォレットを開発している。

一般的にユーザが持つ仮想通貨を取引所に残すのではなく、コールドウォレットに持つことで安全が保たれるが、多数のシークレットワードを記憶して置く必要があるなど、安全を担保するために実用的ではない側面がある。

AndGo では復元コア、QR コードによる仮想通貨送金、スマートフォンとコールドウォレットの組み合わせによる多要素認証により、使いやすさと安全性の両方を当時に提供する。このコールドウォレットは来年初頭に発売予定。

MUFG 傘下の Kabu.com やペイジェントとは、技術面に関するディスカッションを行なった。

SIGNAL by FACTBASE

  • 担当プロメンター:DCM Ventures 原健一郎氏

FACTBASE は、仮想通貨に特化した情報ポータル「SIGNAL」を開発。ウェブベースのダッシュボードを通じた仮想通貨の市場予測閲覧機能「SIGNAL Board」と、仮想通貨の値動きに大きな影響を与えるイベントが発生したときに LINE でユーザに通知する機能「SIGNAL Alert」を提供する。

法定通貨を中心とする株価や為替の値動きとは対照的に、仮想通貨の値動きにはオンラインで拡散された情報が影響することが多い。それらの雑多な情報をビッグデータと AI を使ってコンテキストを理解して整理し、ユーザに正確に伝えるしくみを実現する。

同社では7月30日から、プレミアムコンテンツ第一弾の「億り人企画」として、BTCFX トレーダーの手法を実例まじえて紹介する予定。このコンテンツは1万円で購読できる。

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ゼノデータ・ラボ、ダウ・ジョーンズと提携——過去10年分のニュースを使った業績予測AIを開発、三菱UFJ銀行と「ひふみ投信」運営に導入

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【8月1日更新】訂正線部を削除、赤字部を追記。 東京を拠点に、自然言語を理解して企業分析を行う人工知能を開発するスタートアップ xenodata lab.(ゼノデータ・ラボ)は27日、ダウ・ジョーンズと業務提携し、将来予測 AI の開発と営業を開始したと発表した。 ダウ・ジョーンズは傘下に経済専門誌のウォール・ストリートジャーナルやバロンズを擁し、ニューヨーク株式市場における株式指標のダウ平均の発…

MUFG デジタルアクセラレータ第3期デモデイでピッチする、xenodata lab. CEO の関洋次郎氏
Image credit: Masaru Ikeda

【8月1日更新】訂正線部を削除、赤字部を追記。

東京を拠点に、自然言語を理解して企業分析を行う人工知能を開発するスタートアップ xenodata lab.(ゼノデータ・ラボ)は27日、ダウ・ジョーンズと業務提携し、将来予測 AI の開発と営業を開始したと発表した。

ダウ・ジョーンズは傘下に経済専門誌のウォール・ストリートジャーナルやバロンズを擁し、ニューヨーク株式市場における株式指標のダウ平均の発表で知られる経済情報専門会社。今回の提携を通じて、xenodata lab. はダウ・ジョーンズが持つ構造化データである DNA プラットフォームを通じて、過去10年分のニュースアーカイブを用いてシステムの開発が可能となる。

xenodata lab. では、従来プロダクトである「xenoFlash」に加え、ニュース記事に含まれる過去の経済事象の連関から企業の利益影響を自動で分析し、企業の業績予測を行う AI を開発、その予測情報を提供する SaaS 「xenoBrain」を開発した。三菱 UFJ 銀行は、法人取引部門に xenoBrain を展開し、上場企業の分析業務効率化に活用、企業分析シーンにおける早期実用化を目指す。

MUFG デジタルアクセラレータ第3期デモデイでピッチする、xenodata lab. CEO の関洋次郎氏
Image credit: Masaru Ikeda

なお、xenodata lab. の創業者で CEO の関洋次郎氏は、27日都内で開かれた MUFG デジタルアクセラレータ第3期のデモデイに過去卒業スタートアップとして登壇、xenoBrain が ETF「ひふみ投信」などの運用で知られるレオス・キャピタルワークスにも先行導入されているが導入を検討中であることを明らかにした。

xenodata lab. は2016年、三菱 UFJ 銀行が所属する MUFG の FinTech アクセラレータ(現在は、MUFG デジタルアクセラレータ)で第1期デモデイでグランプリを獲得していて、2017年には三菱東京 UFJ 銀行や三菱 UFJ キャピタルからは、2017年2月のシードラウンド、2017年11月のシリーズ A ラウンドの2回にわたり資金を調達している。

xenodata lab. は今月、xenoFlash についてもブルームバーグコンセンス予想値を組み込んだ決算分析レポート「xenoFlash with ブルームバーグコンセンサス」の提供を開始している。

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MUFG DIGITALアクセラレータが第3期参加スタートアップを募集中——海外子会社やPnPとも連携、海外チームの受け入れや出資も積極化

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三菱東京 UFJ 銀行(BTMU)をコアメンバーとする、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の DIGITAL アクセラレータの第3期の参加チームの募集が開始されている。回を重ねるごとに進化を遂げているようなので、このプログラムを率いる MUFG デジタルイノベーション推進部の藤井達人氏に、今回のハイライトを聞いてみた。 MUFG DIGITAL アクセラレータの目的は、MUFG のグル…

Image credit: Masaru Ikeda

三菱東京 UFJ 銀行(BTMU)をコアメンバーとする、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の DIGITAL アクセラレータの第3期の参加チームの募集が開始されている。回を重ねるごとに進化を遂げているようなので、このプログラムを率いる MUFG デジタルイノベーション推進部の藤井達人氏に、今回のハイライトを聞いてみた。

MUFG DIGITAL アクセラレータの目的は、MUFG のグループ各社とスタートアップとのオープンイノベーションだ。これを実現するために、参加各チームには、MUFG グループの社員が参加するスタートアップとの協業を前提とした「MUFG メンター」、VC や他社アクセラレータなど外部協力者による「プロメンター」、さらには、全体を調整する役目として MUFG DIGITAL アクセラレータの事務局から「ファシリテーター」がアサインされる。プログラム期間中には、今年、日本橋に誕生した The Garage を会場に、月1回のピッチデイのほか、毎週や隔週のメンタリング、API ミートアップ、ミニハッカソンなどの集まりなどが開催される予定だ。

3期目を迎える今期は、MUFG グループ傘下企業からの参画社がさらに増加。子会社のタイ・アユタヤ銀行(Krungsri)やカリフォルニアの Union Bank などとも連携するという。このうち、アユタヤ銀行については、スタートアップアクセラレータ Krungsri RISE を運営するとともに、CVC である Krunsri Finovate も運営している。Krungsri Finovate は今年、ロボアドバイザーを開発するタイの FINNOMENA や、決済スタートアップの Omise に出資したことでも記憶に新しい。アユタヤ銀行や Union Bank との連携は、プログラム参加スタートアップのアジアやアメリカでのサービス展開を後押ししてくれるだろう。

三菱東京 UFJ 銀行は、今年始動した Plug and Play Japan の公式パートナーにも名を連ねている。MUFG DIGITAL アクセラレータは Plug and Play Japan との連携も表明していて、おそらく、プログラム参加スタートアップが金融サービス以外の領域で大企業との連携を模索する際には、このネットワークが活用されることになるだろう。また、MUFG は今年7月、銀行のデジタルトランスフォーメーション加速を目的として、Japan Digital Design(JDD)を設立している。こちらは、MUFG の所属如何にかかわらず地方銀行とのパートナーシップを強みとしており、条件が折り合えば、スタートアップはこのネットワークを活用することもできるだろう。

Image credit: Masaru Ikeda

また、以前 The Garage を訪問した際にも藤井氏は語ってくれていたが、今回からは海外チームの参加もプログラムに受け入れていくとのことだ。東京都はかねてより、世界中から金融サービス企業を積極的に受け入れることを表明しており、家庭に眠る金融資産1,800兆円という巨大な可能性を背景に、日本市場に関心を持つ国外のフィンテックスタートアップも各所で見受けられるようになった。世界中からフィンテックスタートアップが日本を訪れる機会としては、FIN/SUMFIBCFinTech Japan などのイベントが存在するが、日本に根を下ろしてサービスを生まれる瞬間を目の当たりにするのを楽しみにしたい。

THE BRIDGE が伝えただけでも、昨年の改正銀行法の施行以降、MUFG 傘下からは MUFG キャピタルからの純投資のみならず、三菱東京 UFJ 銀行や他の金融サービス会社からスタートアップへの戦略的投資も増えている。オープンイノベーションを活性化する上で必要不可欠となる要素の一つは言うまでもなく資金であり、第3期からは出資の規模や件数についてもさらに積極化する姿勢のことだった。記憶に新しいところでは、第1期優勝の xenodata lab.第2期優勝のクラウドリアルティらは同グループからの資金調達を発表している。

第3期の応募締切は1月14日まで。プログラムの詳細を紹介する説明会の第1回は昨夜 FINOLAB(東京・大手町)で開催されたが、残すところあと2回、12月に Plug and Play Japan(東京・渋谷)、1月に伊藤忠テクノソリューションズのオープンイノベーションスペース DEJIMA(東京・五反田)で開催される予定だ。

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三菱東京UFJ銀行がMUFG DIGITALアクセラレータの第2期デモデイを開催——参加7チームはMUFG金融サービス各社と協業を開始

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三菱東京UFJ銀行は28日、都内で MUFG DIGITAL アクセラレータ のデモデイを開催した。同行は昨年、第1期目となる FinTech アクセラレータを運営したが、今年は対象スタートアップのスコープを拡大し、MUFG DIGITAL アクセラレータとして3月から4ヶ月間にわたってプログラムを運用してきた。 選考を経て7チームがプログラムに参加。彼らは2017年3月からの4ヶ月間、東京・日本…

三菱東京UFJ銀行は28日、都内で MUFG DIGITAL アクセラレータ のデモデイを開催した。同行は昨年、第1期目となる FinTech アクセラレータを運営したが、今年は対象スタートアップのスコープを拡大し、MUFG DIGITAL アクセラレータとして3月から4ヶ月間にわたってプログラムを運用してきた。

選考を経て7チームがプログラムに参加。彼らは2017年3月からの4ヶ月間、東京・日本橋兜町に新設されたコワーキングスペース「The Garage」などを中心に、担当メンターらの指導を受けながら、サービスの改善やブラッシュアップに努めてきた。デモデイでは、彼らの4ヶ月間の成果が、MUFG グループ各社担当者、ベンチャーキャピタル、メディアなどに初めて披露され、イノベーションの度合い、利用者ベネフィット、事業性、MUFG とのシナジーの4つの評価項目に基づき審査され、上位評価が得られたチームには、事業奨励金などの副賞が与えられた。

デモデイでの審査員を務めたのは、

  • 三菱 UFJ フィナンシャル・グループ(MUFG)Chief Digital Transformation Officer 亀澤宏規氏
  • グロービス・キャピタル・パートナーズ マネージングパートナー 仮屋薗聡一氏
  • 東京大学エッジキャピタル(U-TEC) 代表取締役社長マネージングパートナー 郷治友孝氏
  • 三菱UFJキャピタル 代表取締役社長 半田宗樹氏
  • 三菱総合研究所 常務研究理事 村上清明氏

…以上の方々。また、今回参加した全スタートアップ7社に、PR Times 賞(副賞:2017年8月〜2018年7月まで、プレスリリース配信サービス「PR Times」を一定回数無償で利用できる権利)が授与された。

【グランプリ】クラウドリアルティ

  • 担当メンター:D4V 伊藤健吾氏、インクルージョン・ジャパン 吉沢康弘氏
  • MUFG メンター:三菱東京 UFJ 銀行 融資企画部、三菱東京 UFJ 銀行 法人企画部、三菱 UFJ リース、カブドットコム証券、三菱 UFJ キャピタル
  • 副賞:事業奨励金 200万円

クラウドリアルティは、不動産特化型クラウドファンディング・サービス「Crowd Realty」を運営している。採算が合わないことから証券化によるエクイティファイナンスができない、担保が無いため金融機関から借り入れができないなどの理由で、手つかずとなっている不動産物件に、低コストの証券化スキームとオンライン公募のしくみでファイナンス手段を提供する。先ごろ実施した国内第一号案件である京町家再生プロジェクトでは予定通り7,200万円を集め、投資家にも10%という高い想定利回りを実現した。

MUFG との協業では、カブドットコム証券とは投資家基盤の連携、三菱 UFJ リースとは地方創生案件で協力し、地域で資金が循環するしくみを構築する。これまで証券化されてこなかった不動産のロングテールマーケットに狙いを定め、将来的には、P2P の非中央集権型の不動産向け直接金融システムを創設したいと意気込む。不動産特定共同事業法、貸金業法、金融商品取引法など、不動産クラウドファンディングは法規制の隙間を縫う必要のある難しい事業だが、チームメンバーの専門知識を活かしてサービスを実現した点について、金融庁の担当者らからも評価が高かったとのことだ。

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【準グランプリ】Nayuta

  • 担当メンター:アーキタイプ 代表取締役/マネージングパートナー 中嶋淳氏
  • MUFG メンター:三菱 UFJ リース、三菱 UFJ キャピタル
  • 副賞:事業奨励金 50万円

非中央集権化されたしくみを構築する上で注目を集めるブロックチェーンだが、取引確定までに平均10分を要する、マイクロペイメントを実施する上では手数料をさらに安くする必要がある、1秒間に7取引しかできない、などの欠点がある。このような問題を解決しないかぎり、ブロックチェーンは大規模な IoT インフラや社会インフラにはなりにくく、ライトニングネットワークの技術確立に注目が集まっている。

ブロックチェーンの基盤の上の層に、例えば、ペイメント専用の層を作ることで処理を簡素化し高速化しようというもので、世界では Blockstream、MIT Media Lab、ACINQ、Lightning Labs などが主要なプレーヤーだが、Nayuta は特に IoT に適した、デバイスが小メモリでも対応できるライト二ングネットワークを開発し、アプリケーション毎に必要なツールをパートナー企業と共同開発し提供していく。アプリケーションの共同開発とトランザクション手数料が収入源で、現在、ファーストカスタマーとなるパートナー企業と交渉中。

【準グランプリ】AnyPay

  • 担当メンター:伊藤忠テクノロジーベンチャーズ 代表取締役 中野慎三氏
  • MUFG メンター:アコム、じぶん銀行、三菱東京 UFJ 銀行 法人決済ビジネス部、三菱東京 UFJ 銀行 リテール事業部、三菱UFJキャピタル
  • 副賞:事業奨励金 50万円

AnyPay が提供する、店舗向けの決済受入サービス AnyPay と、個人ユーザ向けの支払/割り勘アプリ paymo については、これまでも THE BRIDGE で何度か取り上げた。AnyPay は店舗などを中心に全国展開が図られる一方、paymo は特に都市部の20〜30代の脱クレカ世代に人気だという。割り勘というテーマを掲げることで、ユーザがユーザを呼び込むネットワーク効果もうまく機能しているとのこと。

AnyPay からは購買データと位置情報が、また、paymo からは割り勘データと割り勘した者同士の繋がりの関係性データを集積でき、これらを掛け合わせることで、お店がマーケティングを行う際、より関心を持ってもらえそうな新規顧客に対してリーチすることが可能になる。今後はより多様な入金方法や利用可能場所を確保するため、じぶん銀行との連携で口座振替サービス、アコムとの連携で後払いサービスなども検討中だ。

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【AWS 賞】ロボット投信

  • 担当メンター:東京大学エッジキャピタル プリンシパル 坂本教晃氏
  • MUFG メンター:カブドットコム証券、三菱 UFJ モルガン・スタンレー証券
  • 副賞:Amazon Web Services 利用権

ロボット投信は、投資信託のコールセンター業務を自動化する仕組みを開発しており、証券会社や銀行が導入することで、投信の分配金や騰落率などの情報を顧客は電話ごしに自動音声で確認できるようになる。発信者番号通知により電話をかけてきた顧客を自動認証し、保有している投資信託の情報を伝えられるのが特徴だ。インターネットやスマートフォンの操作に不慣れで、ウェブサービスやアプリで情報を確認しづらい高齢の投資家などへのサービス向上が可能になる。

投資信託の運用会社/販売会社にとって、オペレーションコストが運用利益に占める割合は、海外では約10%なのに対し、日本では約40%と割高。日本の運用会社にとって、オペレーションコストがは高く、運用収益に対する営業利益率は、欧州では約40%前後なのに対し、日本では約10%台後半と大きな差があるLINE や Amazon Echo などをインターフェースとして、金融機関に「読む・書く・話す」のソリューションを提供し、業務の効率化と売上向上を支援する。MUFG との協業では、カブドットコム証券、三菱 UFJ モルガン・スタンレー証券と連携し、信託報酬・損益シミュレーションの実額開示を、SMS や LINE での連絡手段を提供するようにした。今後はソリューションを証券会社に OEM 提供しつつ、自らも金融庁から免許を取得しロボアドバイザー業務に参入する。

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シマント

  • 担当メンター:Draper Nexus Venture Partners マネージングディレクター 倉林陽氏
  • MUFG メンター:三菱 UFJ リース、日立キャピタル

先ごろ、マルチバリューデータベースのソリューションプロバイダとして紹介したシマントだが、MUFG との協業では新たな金融商品の開発に着手するようだ。企業がさまざまな資金調達を模索する中で、資産を有効活用してファイナンスを確保する手段として ABL(動産担保融資)があるが、この ABL の中で手つかずの未開領域が、販売前の商品在庫を担保とした在庫ファイナンスだ。

これまで在庫ファイナンスだったのは、データ量が膨大で取扱が煩雑であり、リアルタイムに正確な情報を把握できなかったためだ。シマントではマルチバリューデータベースを武器に、企業における物流会社との配送データ、受発注データをもとにリアルタイムの在庫データを把握。この情報を資産管理事業者に在庫ファイナンスデータとしてフィードバックすることで、在庫ファイナンスを実現する。現在、三菱 UFJ リースとサービスを構築中だ。

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Good Moneyger

  • 担当メンター:電通ベンチャーズ マネージングパートナー 笹本康太郎氏
  • MUFG メンター:三菱東京 UFJ 銀行リテール事業部、三菱 UFJ 国際投信、三菱 UFJ 信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券

401K プラン(選択制確定拠出年金)による資産形成の機会が与えられている人は日本に600万人いるとされるが、そのうちの69.6%の人々が運用に困っているという。金融機関は個別銘柄の推奨を禁止されているためアドバイスを提供することは許されず、一方、自己責任で運用するには知識が乏しい。Good Moneyger では Big5 理論をもとに、ユーザがどこに迷いを生じているかを解析し、それをもとに金融リテラシーを高めるための教育をゲーム形式受けられるサービス(ゲーミフィケーション)を提供する。

Good Moneyger が提供するチャットボット「VESTA」はいわゆるロボアドバイザーではあるが、Good Moneyger が投資信託を販売することはなく、あくまで独立系のフィナンシャルアドバイザーとして機能し、提携関係にある楽天証券、マネックス証券でユーザが投資信託を購入すると Good Moneyger に報酬が還元されるしくみだ。MUFG との連携では、カブドットコム証券と API 連携を開始。今後、さらに 401K プランを運用している企業の社員向けに、投資教育の一環として VESTA を積極展開していきたいという。

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OLTA

  • 担当メンター:インクルージョン・ジャパン 吉沢健弘氏
  • MUFG メンター:三菱 UFJ 東京銀行 法人企画部、三菱 UFJ ファクター、三菱 UFJ キャピタル

今年2月に開催された「資産運用ハッカソン」で taxy として最優秀賞を獲得したサービスが「OLTA」と名前を変えて登場。OLTA は中小企業に特化したファクタリングサービスだ。大企業と違って、成長余力はあるのに資金が少ないことで頭を抱える中小企業は少なくない。彼らにとっては、会社の業歴が浅い、売上規模が小さい、担保が無いとなどの理由から資金調達の手段も限定的だ。

OLTA では事務コストを圧縮しスピーディーなファクタリングサービスを提供するため、人工知能を活用した売掛金の与信審査の効率化・高度化モデルの確立を検討。MUFG からサンプルデータをもらって与信のスコアリングモデルを開発、このモデルを活用したところ、資金を貸し出した場合の想定デフォルト率(貸し倒れ率)は3〜5%程度までに抑えられることがわかった。この数値はファクタリングサービスを事業展開する上で十分に採算が取れるものなのだという。

今後は API 連携、CRM や MA ツールとの連携、独自集積のデータ活用などにより、スコアリングモデルの制度を向上を狙う。また、6月に試験的にオンライン広告を展開したところ3週間で20社前後の申込があったものの、デフォルトリスクの高い企業が多かったため、当初は銀行紹介による顧客開拓を中心に据える考え。8月からは、MUFG の持つ顧客ネットワークと資金、OLTA が開発するオンライン完結型手続システムと人工知能による審査を掛け合わせ、実用試験を開始するとしている。

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カードレスオンライン決済「Paidy」提供のExCo、三菱東京UFJ銀行と資本業務提携

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カードレスのオンライン決済サービス「Paidy」を提供するエクスチェンジコーポレーション(ExCo)は14日、三菱東京UFJ銀行と資本業務提携したことを発表した。この提携を通じた調達金額については明らかにされていない。ExCo はこれまでに、2014年に実施したシリーズAラウンドで330万ドル、2015年に実施したシリーズAラウンドの追加調達で500万ドル、2016年に実施したシリーズBラウンドで…

カードレスのオンライン決済サービス「Paidy」を提供するエクスチェンジコーポレーション(ExCo)は14日、三菱東京UFJ銀行と資本業務提携したことを発表した。この提携を通じた調達金額については明らかにされていない。ExCo はこれまでに、2014年に実施したシリーズAラウンドで330万ドル、2015年に実施したシリーズAラウンドの追加調達で500万ドル、2016年に実施したシリーズBラウンドで1,500万ドルを調達している。

ExCo は、メリルリンチやゴールドマンサックスなどで業務経験のある Russell Cummer 氏らの手により2009年2008年に設立。P2P 金融(ソーシャルレンディング)サービスの「AQUSH(アクシュ)」で事業を始め、2014年に Paidy をローンチした。Paidy の現在のユーザ数は75万人。

Paidy はクレジットカードが無くても、ケータイのショートメールサービス(SMS)や自動音声による認証コード発行で本人確認が実施され、オンライン購入実施後に、コンビニエンスストアや銀行振込で事後支払できるしくみだ。オンライン事業者にとってはクレジットカードを保持していない消費者を顧客として取り込める上、実際に資金移動は受注時に Paidy からの入金が確定するため売掛リスクが生じない。顧客にとっては、商品が届いてから入金ができるという点で E コマースにおいても安心感が得られる。

今回の提携を通じて、直近では、Paidy は三菱 UFJ ファクターの口座振替サービスを利用することにより、前出のコンビニエンスストアや銀行振込に加え、口座振替による支払手段の提供を8月1日から開始する。定期購入やサブスクリプション型のサービスの料金支払の利便性が格段に向上する形だ。また、コンビニエンスストアでの収納代行についても、三菱 UFJ ニコスと DeNA が共同出資する決済代行サービス会社ペイジェントのしくみを使ったものに移行する。

また、Paidy は既に一括払に加え分割払サービスに対応しているが、今後、三菱東京 UFJ 銀行が属する MUFG(三菱 UFJ フィナンシャルグループ)傘下のアコムと、商品購入にまつわるローンサービスでの協業を検討中としている。

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〈東京スタートアップ・オフィスツアー〉銀行発祥の地に誕生したフィンテック・スタートアップの梁山泊、MUFGの「The Garage」に潜入

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本稿は、「東京スタートアップ・オフィスツアー」シリーズの一部だ。 ここ1年位の間に、東京駅周辺には、フィンテック・スタートアップの活動拠点がいくつか開設された。FINOLAB は移転してリニューアルし、平和不動産が設けた FinGATE では数々のイベントが開催。500 Startups Japan などが拠点を置くグローバルビジネスハブ東京(GBHT)にも、数多くのフィンテック・スタートアップが…

日本橋兜町に生まれた MUFG DIGITAL アクセラレータの「The Garage」。その目立つ看板から、銀行の支店と勘違いして入ってくる人も多いのだとか。

本稿は、「東京スタートアップ・オフィスツアー」シリーズの一部だ。

ここ1年位の間に、東京駅周辺には、フィンテック・スタートアップの活動拠点がいくつか開設された。FINOLAB は移転してリニューアルし、平和不動産が設けた FinGATE では数々のイベントが開催。500 Startups Japan などが拠点を置くグローバルビジネスハブ東京(GBHT)にも、数多くのフィンテック・スタートアップが入居している。

東京の金融街は東京駅を隔てて、丸の内・大手町側と八重洲・日本橋側に大きく分かれる。丸の内・大手町側は、旧三菱財閥の祖である岩崎弥太郎が築いたエスタブリッシュなエリア、対して、八重洲・日本橋側は商人の魂を受け継ぐ近代金融発祥の土地柄だ。丸の内はその名の通り皇居の目の前ということもあり、駆け出しのスタートアップにとって手の出る物件は多くないが、日本橋周辺には、フィンテック・スタートアップのオフィスも増えてきたようだ。

そんな日本橋の兎町の一角に今春、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が主宰する「MUFG DIGITAL アクセラレータ」が、初のコワーキングスペースとなる「The Garage」を開設。リノベーションも完了し落ち着いたということなので、お邪魔してきた。

MUFG DIGITAL アクセラレータでは現在、年に1回程度のペースで4ヶ月間のアクセラレーション・プログラムを運営しており、現在は第2期バッチの追い込みの時期だ。今バッチ参加のスタートアップ7チームは目下、7月28日のデモデイに向け最終的な協業プランの醸成の最終段階にある。

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エントランスには、昨年の第1バッチに参加した5チームのほか、現在進行中の第2バッチの7チームのロゴが掲げられている。

参加各チームには、MUFG グループの社員が参加するスタートアップとの協業を前提とした「MUFG メンター」、VC や他社アクセラレータなど外部協力者による「プロメンター」、さらには、全体を調整する役目として MUFG DIGITAL アクセラレータの事務局から「ファシリテーター」がアサインされており、プログラム期間中には、この The Garage を会場に、月1回のピッチデイのほか、毎週や隔週のメンタリング、API ミートアップ、ミニハッカソンなどの集まりなどが開催されているそうだ。

1F部分は、開放感あふれるデスクスペース
地下には落ち着いたリビングルーム調のスペースが広がる
デモデイまでのカウントダウンタイマー。残すところ3週間ほどだ。

独立系のアクセラレータというのは、スクラッチからビジネスを興そうとする起業家をさまざまなリソースで支援し、マーケットレディなプロダクトを世に出すことを促し、次の資金調達ラウンドにつなげる、というところが一つの目標になる。対して、企業アクセラレータは、その企業とスタートアップが協業を行い、何らかのアウトプットを生み出すことに狙いを定めることになるが、単に社内の事業担当者とスタートアップを引き合わせただけでは、協業というある種の化学反応が起きることは稀だ。

MUFG の場合、最近グループ各社にも「フィンテック推進室」なる担当部署が設けられ、各社共第一線で活躍する社内人材を担当者に充てるようになったため、スタートアップとの協業事例の創出もかなりスムーズになってきているのだとか。グループ各社の担当者は、往年のオーディション番組「スター誕生!」よろしく、二次選考の場でスタートアップのピッチを聞き、自社の事業戦略との相性を見ながら協業したいチームを指名、プログラム終了まで(あるいは終了後も)そのチームの支援にコミットすることになる。

MUFG Digital アクセラレータの運営チームや参加スタートアップの皆さん(一部)

第1バッチは FinTech アクセラレータ、第2バッチは DIGITAL アクセラレータと、対象範囲を拡大しながら進化してきた MUFG のアクセラレータプログラム。これまでプログラムへの参加は事実上、国内のスタートアップに限定されていたが、次バッチ以降は海外のスタートアップの受け入れにも積極的に注力していきたいとのこと。しかし、まずは28日の第2期デモデイを楽しみにしたい。

The Garage の前にある、日本の銀行発祥の地を示す看板
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三菱東京UFJ銀行がMUFG FinTechアクセラレータの第1期デモデイを開催——参加5チームはMUFG金融サービス各社と協業を開始

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三菱東京UFJ銀行は4日、都内で MUFG FinTech アクセラレータのデモデイを開催した。同行はこれまでに、スタートアップ・コミュニティとの関わりとして、FinTech Challenge や同プログラムのハッカソンを開催してきたが、アクセラレータプログラムを運用するのは初の試みとなる。 2016年末から2017年1月にかけて参加チームが募集され、選考を経て5チームがプログラムに参加。彼らは…

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三菱東京UFJ銀行は4日、都内で MUFG FinTech アクセラレータのデモデイを開催した。同行はこれまでに、スタートアップ・コミュニティとの関わりとして、FinTech Challenge や同プログラムのハッカソンを開催してきたが、アクセラレータプログラムを運用するのは初の試みとなる。

2016年末から2017年1月にかけて参加チームが募集され、選考を経て5チームがプログラムに参加。彼らは2016年4月からの4ヶ月間、FINOLAB が入居しているのと同じ東京銀行協会ビルに開設された MUFG FinTech アクセラレータのワーキングスペース「Garage」に腰を据え、担当メンターらの指導を受けながら、サービスの改善やブラッシュアップに努めてきた。

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デモデイでは、彼らの4ヶ月間の成果が、MUFG グループ各社担当者、ベンチャーキャピタル、メディアなどに初めて披露され、審査員により上位評価が得られたチームには、事業奨励金などの副賞が与えられた。

デモデイでの審査員を務めたのは、

  • TXアントレプレナーパートナーズ 最高顧問 村井勝(むらい・まさる)氏
  • 森・濱田松本法律事務所 パートナー 堀天子(ほり・たかね)氏
  • 三菱UFJフィナンシャル・グループ 常務執行役員 亀澤宏規(かめざわ・ひろのり)氏
  • 三菱UFJリサーチ&コンサルティング 取締役専務執行役員 鷲見英二(すみ・えいじ)氏
  • 三菱UFJキャピタル 代表取締役社長 半田宗樹(はんだ・むねき)氏

…以上の方々。また、今回参加した全スタートアップ5社に、PR Times 賞(副賞:2016年8月〜2017年7月まで、プレスリリース配信サービス「PR Times」を一定回数無償で利用できる権利)が授与された。

【グランプリ】xenodata lab.(ゼノデータ・ラボ)

  • 担当メンター:グロービス・キャピタル・パートナーズ 今野 穣氏
  • 副賞:事業奨励金 200万円

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日本における株式市場上場銘柄3,600社のうち、個人投資家が投資判断の参考にできる決算分析レポートが出されているのは、全銘柄の14%に相当する500社だけに過ぎない。つまり、個人投資家が投資対象とする中小型株の大部分の銘柄には決算分析レポートが発行されておらず、これらの銘柄については、投資家は決算短信、適時開示資料、決算説明会資料を収集し、自力で分析しなけれはならない。

xenodata が開発した ゼノ・フラッシュは、XBRL解析、PDF表解析、PDFグラフ解析により、各種決算関連資料に書かれた情報を表データに変換、独自アルゴリズムにより表データの中から重要な決算のポイントを特定し、さらに自然言語処理により、資料中の厖大な文章データから、特定あれた数値の背景を抽出する。資料の収集から情報解析まで、一銘柄あたり1分以内で完了する。

バリュープロポジションは、あらゆる企業について決算発表後に情報がすぐ届くこと、重要な部分のみが提示されること、インフォグラフィックにより情報が見やすいこと。2016年中に、カブドットコム証券でサービスをリリース予定だ。将来的には、リテール系証券会社を通じた個人投資家への情報提供(B2B2C)に加え、ニュースメディアへの情報配信、海外銘柄への対象拡大、アナリストがいるホールセール証券会社への B2B でのサービス展開の可能性も模索する。

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【準グランプリ】Alpaca DB(アルパカ)

  • 担当メンター:アーキタイプ 中嶋 淳氏
  • 副賞:事業奨励金 100万円

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これまでに、トレーディング・プラットフォーム「Capitalico」を開発してきた Alpaca だが、今回のアクセラレータへの参加中には、アメリカの上場株式7,000銘柄を常時監視、市場データの特化した人工知能技術で、さまざまなデータと株価変動の関係をリアルタイムで解析する「Alpaca Scan」を開発した。過去の値動きデータやニュースに基づき、どの銘柄をどの程度持ったら、将来的にどれくらい上がる可能性があるのか、売買する契機が何なのかをユーザが理解するのを支援する。

また、同社は、Capitalico や Alpaca Scan のバックエンド・インフラとして、金融の時系列データに特化した自社開発のデータベース「MarketStore」を開発。Oracle や Kx と比べ、遥かにコストパフォーマンスが高く、費用面でも運用に必要な RAM 容量の面でも100分の1程度のリソースで稼働させることに成功した。Capitalico においても、今年3月には30分程度かかっていたアルゴリズム解析が、現在では10秒程度にまで劇的に時間短縮され、同プラットフォーム上では、これまでに7,000個の〝モデル〟が生成されたとのこと。

今後は、MarketStore や Alpaca AI Engine をベースにして、三菱東京UFJ銀行と KDDI が共同出資する「じぶん銀行」向けには、ユーザが最適なタイミングで外貨積立ができる人工知能を活用したサービス、カブドットコム証券向けには、人工知能を使ったトレーディングツールを共同開発する予定だ。

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【AWS 賞】スマートアイデア

  • 担当メンター:Draper Nexus Venture Partners 倉林 陽氏
  • 副賞:Amazon Fire Tablet、Amazon 非売品グッズ

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スマートアイデアでは、これまでに2秒でつけられる家計簿アプリ「おカネレコ」を開発しているが、同アプリは2012年8月のローンチからの4年間で350万件のダウンロード数を獲得している。日本に住むスマートフォンユーザのうち、20〜30代の女性の10%は「おカネレコ」のユーザなのだという。スマートアイデアが持つ幅広い女性ユーザ層に対して、金融機関が活用できるサービスはどのようなものだろうか。

リテール金融においては、消費者のライフイベントに応じて資金需要が発生することから、金融機関はライフイベントに応じて想定顧客にアプローチすることを期待するが、情報が無かったり、アプローチする手段が無かったりするため難しい。一方、スマートアイデアが強みとする20〜30代の女性は、「お金がたまらない」とか「お金のことはよくわからず、誰にも相談できない」とかいった悩みを持っていることが、ヒアリングを通じてわかった。

スマートアイデアは、FinTech + Entertainment から Fintainment というコンセプトを提起し、「おカネNavi」と「チャットボットアプリ」の2つのアプリを開発した。「おカネNavi」は、20代女性の7割、30代女性の5割が夢中になっている恋愛シミュレーションゲームに、金融サービスにまつわるクイズを取り入れたものだ。ユーザはリワードを得るために設問を解いていくが、5問解くごとに動画を閲覧しないと次に進めないようになっている。チャットボットアプリでは、人工知能がユーザに質問し、ユーザはそれに答えていくことで最適な金融サービスの提案を受けることができる。

今後、スマートアイデアでは20代や30代の女性向けに、三菱UFJ信託銀行と共同でライフプランセミナーを開催するとのこと。「おカネレコ」のユーザを、「おカネNavi」や「チャットボットアプリ」に誘導するなどして、現在の「おカネレコ」のユーザ350万人(ダウンロード数ベース)を、サービス全体で1,000万人規模にまで成長させたいとした。

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Zerobillbank(ゼロビルバンク)

  • 担当メンター:Genuine Startups 伊藤 健吾氏

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サムライインキュベートの出資を受け、イスラエルで昨年起業した Zerobillbank は、ブロックチェーンベースのオリジナル仮想通貨を発行できるしくみ「ZEROBILL コア」と、位置・時間・センサーからの情報に基づいて発行されたコインを受け取れるアプリ「Z-WALLET」を開発中だ。

Zerobillbak のピッチでは、今回のデモデイが開催された丸の内にちなみ、丸の内にいる Z-WALLET を持つユーザに「丸の内コイン」を発行・付与するデモが披露された。ジオフェンスの概念で、ある拠点から一定距離内にいるユーザに対し、コインを発行する設定が可能。Z-WALLET はセンサー(ビーコン)にも対応するため、ある場所を訪れたユーザや、一定の歩数を歩いたユーザに対してのみコインを付与する、といった条件も設定できるそうだ。

協業を想定される事例としては、生命保険会社と組んで、加入者の歩数や運動量に応じた生保コインを発行したり、健康増進型保険の開発につなげたり、損害保険会社と組んで、車両の挙動やテレマティクスデータと連動した自動車保険コインなどの発行したりするなど。

今後、三菱東京UFJ銀行では行内のリワードのしくみのテスト運用、カブドットコム証券で外部向けサイトのポイントシステムへの導入が予定されており、三菱UFJニコスとは同社の提携先パートナー各社とのリワード開発に活用できないかを模索する。

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ナレッジコミュニケーション

  • 担当メンター:インクルージョン・ジャパン 吉沢 康弘氏

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ナレッジコミュニケーションは今年3月、人工知能やディープラーニングなどを簡単に利用できるクラウドサービス「ナレコムAI」をローンチ。「ナレコムAI」では、機械学習のアルゴリズム選定を従来の4分の1である2週間に短縮し、従来データサイエンティストが必要だったアルゴリズム選定で、アルゴリズムとパラメータの総当たりにより選定プロセスの自動化を実現している。今回のアクセラレータ参加を通じて、同社は「ナレコムAI」を銀行業務に活用できないかと考え、一般的には、データサイエンティストを要し、最低でも2ヶ月以上数千万円はかかるデータマイニングとモデル化のプロセスを、1日以内50万円以下の時間とコストで使えるサービスを作ることを目標に定めた。

ナレッジコミュニケーションでは、2万件の中小企業の決算書と、それら各社に対して、三菱東京UFJ銀行の融資担当者が優良融資先かどうかを判断した情報をもとに、この判断プロセスをモデル化。こうしてできた昨年のモデルに今年の中小企業の決算書を入れてみたところ、4,000社程度の融資判断の参考情報を、30分程度で作成することに成功したそうだ。これまで、融資担当者が、対象企業の自己資本比率などの数値に加え、経験や勘で判断してきたプロセスが、昨年まで実際に運用してきた条件に基づいて、判断プロセスの一部を半自動化できたのは大きい。

今後は、銀行における融資業務のストレステスト、特定サービスの契約者と同じ特徴を持つ新規サービスへの見込顧客の抽出、資金需要がありそうな貸出先候補のリスト抽出などに利用できるのではないか、としている。

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MUFG FinTech アクセラレータがどのような KPI で運用されているかは定かではないが、MUFG 傘下企業との協業プロジェクトの数が重要な評価基準の一つになっていることは容易に推測できる。一部の協業においては、プログラム卒業直後からレベニューシェアや売上が立つものも含まれているようだ。スタートアップにとっては、事業会社系のアクセラレータに参加する醍醐味の一つと言っても過言ではないだろう。

MUFG FinTech アクセラレータは三菱東京UFJ銀行にとっては初の試みであるため、今後の予定については当初未定だったが、デモデイの閉幕にあたり、アクセラレータを統括する柏木英一氏(三菱東京UFJ銀行 デジタルイノベーション推進部長)は、第1期の結果にかんがみ、今秋から年内にも第2期の募集を始めたいとの意向を示した。

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三菱東京UFJ銀行がフィンテック専門アクセラレータを立ち上げ、参加スタートアップのエントリ受付を開始

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三菱東京UFJ銀行は今月初め、スタートアップを対象にした支援プログラム「MUFG Fintechアクセラレータ」の設立を発表していたが、その第1期募集が本日から開始された。決済、融資、資産運用、マーケット取引など金融テクノロジーを用いたビジネスアイデアを募集、設立5年以内のスタートアップや今後起業を考えている個人が対象となる。本日からの募集に際し、三菱東京UFJ銀行では今夕説明会を開催する予定で、…

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三菱東京UFJ銀行は今月初め、スタートアップを対象にした支援プログラム「MUFG Fintechアクセラレータ」の設立を発表していたが、その第1期募集が本日から開始された。決済、融資、資産運用、マーケット取引など金融テクノロジーを用いたビジネスアイデアを募集、設立5年以内のスタートアップや今後起業を考えている個人が対象となる。本日からの募集に際し、三菱東京UFJ銀行では今夕説明会を開催する予定で、このフォームから参加エントリを受け付けている。

応募の締切は来年1月末日で、選考を経てプログラムへの参加が許された参加者に対し、3月上旬から4ヵ月間の支援プログラムを実施し、8月中旬に成果を発表するデモデイを開催する予定だ。

「MUFG Fintechアクセラレータ」の立ち上げに先立ち、三菱東京UFJ銀行では今年6月、フィンテックに特化した技術・ビジネスモデル・サービスに関するコンテスト「Fintech Challenge」を開催した

日本のメガバンク系を中心としたアクセラレータの動きとしては、三井住友フィナンシャルグループがビジネスコンテスト「未来2016」を立ち上げているほか、今年8月には三井住友銀行がシリコンバレーのアクセラレータ Plug and Play Tech Center との提携を発表している

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