OpenAI競合のCohere、ビジネス向けAIアシスタント「Coral」をリリース

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Image credit: Cohere

AI 企業 Cohere  は25日、企業でのビジネス利用に特化して設計されたナレッジアシスタント「Coral」を発表した。同社によると、Coralは、各業界のナレッジ・ワーカーが、独自の企業データに基づいて、各業界に特化したリクエストに対する回答を受け取れるよう、特別に開発されたという。

大規模言語モデル(LLM)による自然言語処理(NLP)へのアクセスを開発者や企業に提供するCohere は先日、ジェネレーティブ AIを企業にもたらすという目標に向けて新たに2億7,000万米ドルを調達し、Nvidia、Oracle、Salesforce Ventures からの投資を含め、20億米ドル以上の企業価値の評価を受けた。

Cohere の社長兼 COO Martin Kon 氏はプレスリリースの中で、次のように述べている。

Coral は次への飛躍として、企業と従業員のビジネスのやり方を変えるプラットフォームで、ジェネレーティブ AI の巨大な可能性を捉えています。AI は今や、インターネットブラウザやスマートフォンのような変曲点に達しています。驚くべき目新しさから、あらゆるビジネスの運営方法を根本的に変えるものへとシフトしています。

「Coral が独自 AI ツールを超えた」とする Cohere

Cohere は、Coral が一般に入手可能なジェネレーティブ AI ツールのはるか先を行くものであり、ビジネスでの使用に不可欠な重要な利点を備えていると述べている。

例えば、このツールは、一般に入手可能なソースだけでなく、独自の社内データの引用を提供することで、幻覚の問題を軽減する。さらに、Coral は、分析、レポート、その他のカスタマイズされた情報を提供するために、社内データや技術的な企業リソースのトレーニングを続けている。

最後に、Coral は機密データをクラウドにとらわれないセキュアなデータ環境に保存することで、プライバシーとセキュリティを提供する。企業は、Oracle、Amazon、Google などの主要なクラウドプロバイダを利用することも、仮想プライベートクラウドに展開することも、オンプレミスで利用することもできる。

Coral はまた、CRM、コラボレーションツール、データベース、検索インフラ、サポートシステムなどのデータソースに接続するための100以上の統合機能を提供していると Cohere は述べた。

LivePerson のチーフサイエンティスト Joe Bradley 氏はプレスリリースの中で次のように述べた。

LivePerson の業界をリードする会話プラットフォームと AI と Cohere の Coral の組み合わせは、企業固有のニーズ、目標、ポリシー、データに基づいて構築された顧客エンゲージメントのためのカスタム LLM を提供するのに役立ちます。Coral の知識増強機能は、我々のソリューションを追加データソースに接続し、LLM を利用した会話を地に足のついた(そして事実に基づいた)ものに保ち、実際のユースケースで企業のニーズにマッチしたアウトプットを生成します。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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