功刀氏率いるノーコード会話型AI開発基盤「miibo」、6,000万円をシード調達——深津貴之氏が暫定CSOに

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Image credit: miibo

ノーコードの会話型 AI 構築プラットフォーム「miibo(ミーボ)」を開発・提供する miibo は6日、シードラウンドで6,000万円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、DNX Ventures、京都芸術大学 アートアンドビジネスファンド、rooftop、エンジェル投資家として村島健介氏、深津貴之氏など。なお、村島氏と深津氏は rooftop のメンバーでもある。深津氏今回、miibo に暫定 CSO に就任したことも明らかになった。

miibo は、ヤフー(当時)で、さまざまなウェブサービスと IoT プロダクトを連携させるモバイルアプリ「myThings」やレコメンドエンジン API の開発などに従事していた功刀雅士(くぬぎ・まさし)氏(現在、miibo の代表取締役 CEO)により開発。フリーランスで miibo の開発を3年ほど前から始め、今年4月に会社法人を設立した。miibo では、LLM(大規模言語モデル)にシナリオや専門知識などを加え、企業や個人が効率よく、ノーコードで会話型 AI を構築することができる。

功刀氏によれば、miibo の特徴は、LLM フラット(あらゆる LLM に対応可能)、プログラミング不要、コストを最小化、圧倒的な汎用性、エモーショナル AI(パーソナライズされた会話体験)の5つだ。世界的に見ても、これら5つを同時に網羅する AI サービスはあまりないそうだ。(専門知識を貯められる)ナレッジデータストアの存在によりパーソナライズしやすく、敢えて「チャットボット」と呼ばないのは、Slack 連携からデジタルヒューマンまで、応用できる用途が非常に広いためだと功刀氏は言う。

実際、功刀氏は自身がアドバイザーを務めるデジタルヒューマンと組んで、miibo を使って実現した AI インタビュアーを開発し公開している(上)。miibo の特徴を最大限に活かして、シナリオ対話と自由会話を組み合わせ、より自然なやりとりができる実例を見ることができる。先月開催された「SHARP Tech-Day」では、シャープが持つ家電、AI、ネットサービスを組み合わせたプラットフォーム構想に沿う形で、miibo を使ったプロダクトのプロトタイプを公開した。

功刀氏はヤフーに入社する前の大学生の頃から、Apple の Siri に相当する会話型 AI を Android 向けに開発していたと言うから、まさに時代が追いついたというか、この道一筋の AI エンジニアである。したがって、彼を慕うエンジニアやデベロッパも多く、そうして形成された会話型 AI のコミュニティが miibo の成長を支える原点となっている。9月には、2023年における miibo の新規作成アカウント数が1万人を超えたことを明らかにした。

また、miibo を使った会話型 AI を構築する miibo partner という企業が15社あり、エンドユーザに対し、アプリケーションやサービスを提供している。例えば、医療法人支援の T-LAB. と、miibo partner であるチャットボット構築コンサルティングのラ・ギターラは、miibo を使ったメディカル AI アシスタントを開発し、横浜市内の4つのクリニックに導入している。ユーザが直接利用する以外にも、miibo を使ったアプリケーションを企業が販売できるビジネスモデルも興味深い。

miibo の創業者と今回ラウンドに参加した投資家。左から:功刀雅士氏、深津貴之氏、DNX Ventures 倉林陽氏、村島健介氏

miibo では7日、「miibo conference」をオンライン開催し、功刀氏や深津氏がジェネレーティブ AI の歴史や現状を踏まえ、miibo モデルの詳細を解説する。ユーザが miibo を使って開発した、カスタマーサポート24時間自動応答 AI、社内ヘルプデスク応答用 AI、AI キャラクター、芸能人・アーティストの会話型 AI、AI アシスタントなどの事例も披露される予定だ。同社では、調達を受けて、効率的 に AI プロダクトを開発できるプラットフォームとして、さらなる成⻑を目指すとしている。

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