クローゼットのような狭い部屋で成功を目指す日々——心理テストでマーケのInteract、売上無しの6年間をどう生き延びたか

心理テストはマーケティングツールになり得るだろうか。

Interact の答えは「イエス」だ。好奇心とバイラル性から、心理テストは人々の注目を集める効果的なマーケティングツールとなり得る。Interact はこのコンセプトを利用して、個人ブランドや企業の製品フォローアップのためのアンケート設計モジュールを提供し、これまでに約6万社に利用されている。

しかし、Interact のアイデアは当初は受け入れられず、スタートアップの死の谷から這い上がるまでに6年を要した。

バイラルで潜在顧客のメアドを獲得

企業が消費者嗜好テストを実施している可能性があるにも関わらず、「あなたはどのタイプの起業家」といった MBTI 性格診断を受けて、その結果をメールで受け取った人は多いだろう。

Interact のカスタマイズアンケート参加者には、メールアドレスを残してもらうことができる。
Image credit: Interact

Interact は、企業がテンプレートを使ったりカスタムデザインを選んだりしてアンケートを実施できるツールで、注目を集めるような楽しい性格テストや、消費者の購買意欲を高めるような商品レコメンドテストなど、企業のブランドイメージに合わせたオリジナルのアンケートを作成できる。

アンケートの結果は、商品開発の調整や主要顧客の嗜好を把握するための基礎資料として利用される。テストを受けた人が結果を受け取るためのメールアドレスを残していれば、企業は潜在顧客を獲得し、メールで商品を売り込むことができる。

クイズをソーシャルメディアでシェアすれば、簡単に楽しく回答してもらうことができ、バイラル効果も期待できる。

コンテンツマーケティングで運命が好転

Interact の創業者 Josh Haynam 氏は、マーケティングツールとしてのクイズのアイデアが浸透するまでには多くの時間がかかったと言う。

創業から6年間はあまり儲からず、クローゼット程度の広さの部屋でやっとの思いで生活していました。（Haynam 氏）

Interact の共同設立者。左から Matthew Clark 氏、Josh Haynam 氏
Image credit: Interact

その後、Interact のチームは、ブログ記事、YouTube、Podcast、その他のチャンネルを使って、テスト作成とコンテンツマーケティングを啓蒙し始めた。現在、Interact はコンテンツマーケティングを活用し、クリエイターとのパートナーシップを構築し、ウェビナーを開催してビジネスを成長させ続けている。

Interact の web サイトによると、現在、世界中に6万社以上の顧客を持ち、顧客のために毎日4万2,000人の新規顧客候補を増やしており、2022年の年間売上高は300万米ドル近くになるという。

有名ポッドキャストのトップ100ランキング入りに貢献

Ellen Yin 氏は、著名な起業家との会話を通じてビジネスの知恵をリスナーに届けるビジネスポッドキャスト「Cubicle to CEO」の創設者兼ホストだ。より多くの顧客を理解し、アプローチするために、Yin 氏は Interact を通じてアンケートを企画した。

10個の簡単な選択式の質問を使って、参加者は自分がどのタイプの CEO であるかを理解し、そのタイプの強みに基づいてどのようにビジネスを成長させることができるかを知ることができる。

クイズを投稿してから24時間以内に200人近くがクイズを完了し、2週間以内にメールを残してくれるクイズ参加者が500人いた。

Facebook の平均的なリード単価は2米ドルなので、Interact での成果は、私たちのビジネスに1,000米ドル分の価値を与えてくれたようなものです。（Yin 氏）

Interact が作成したクイズを通じて、Yin 氏はポッドキャストのリスナーを確認でき、リスナーそれぞれが選んだ CEO のタイプに基づいて、クイズを受けた人に適切なトピックを推薦することができたため、Cubicle to CEO は Apple Podcast Top 100 にランクインした。

6年かけて事業は軌道に乗ったが、Haynam 氏は満足していない。