Spiral Innovation Partnersとゆうちょ銀行、100億円規模のファンドを組成——地域経済の活性化を目指す

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Image credit: JP Bank Spiral Regional Innovation Fund

オープンイノベーション支援の Spiral Innovation Partners は15日、ゆうちょ銀行と共同で「ゆうちょ Spiral Regional Innovation Fund」を設立したと発表した。このファンドは総額100億円規模で、地域課題の解決を推進するスタートアップや、地域発のロールモデルを目指す企業への投資を対象とし、地域経済の活性化を目指すとしている。

Spiral Innovation Partners は、ベンチャーキャピタル Spiral Capital のオープンイノベーションに特化した子会社。新ファンドの運用は、Spiral Sigma(Spiral Innovation Partners が出資する GP)が担当し、ゆうちょ銀行が有限責任組合員(LP)として参加する。投資対象となるのは主にアーリーステージだが、ミドル・レイターステージにも対応し、チケットサイズは1億円から10億円が目安とされている。

Spiral Innovation Partners はこれまでにセイノーホールディングス(東証:9076)との Logistics Innovation Fund、保険大手の T&D ホールディングス(東証:8795)との「T&D Innovation Fund」を組成している。1月には、オープンイノベーションに特化したコンサルティング会社の eiicon と、コーポレートベンチャリングに特化したアドバイザリー会社 XSprout(エクスプラウト)を共同設立した

Spiral Innovation Partnersの運営するファンドは、単一企業の利益を追求する従来の CVC とは異なり、特定の産業セクター全体の変革を目的とした「Sector-focused Venture Capital(SVC)」というコンセプトに基づいている。このアプローチでは、変革の可能性が大きいセクターを選定し、スタートアップと大手企業のリソースを最大限活用することを目指しているという。

昨年7月に組成された全国保証イノベーションファンドでは、不動産テック、フィンテック、住生活関連サービスのスタートアップに投資しており、これらの企業が持つ独創的なアイデアを支援している。このファンドは、全国保証株式会社との協業により、財務的リターンのみならず、事業間のシナジーを創出することを目的としている。

ゆうちょ Spiral Regional Innovation Fund の組成とあわせ、同ファンドからは、障がい者など就労困難者に特化した BPO サービス「NEXT HERO」を運営するスタートアップの VALT JAPAN、前出の eiicon に出資されたことが明らかにされた。ファンドからそれぞれの社への出資額は明らかにされていない。

via Spiral Capital Summarized by ChatGPT

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