兵庫県立大発、デジタルホログラフィ技術開発のHolowayが1億円をシード調達

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「スタンドアローン型平面度・厚み測定機」
Image credit: Holoway

デジタルホログラフィ技術の開発を行う Holoway は12日、シードラウンドで1億円を調達したと発表した。このラウンドには、QB キャピタルと NCB ベンチャーキャピタルが共同運営する QB 2号ファンドが参加した。今回の調達を受けて、Holoway の累積調達額はデット含め約1.5億円に達した。

Holoway は、科学技術振興機構(JST)が支援する大学発新産業創出プログラム(START)を通じて2023年4月に設立された。同社は「大面積」「ワンショット」「ナノオーダー」の三つの要素を兼ね備えた独自のデジタルホログラフィ技術により、これまで困難であった高精度な測定を可能としている。

この技術は、ホログラムから物体光の波面情報を正確に記録し、物体の形状・性質等を高速に再生することができる。イメージセンサー上の光波面そのものをデジタルデータとして捉え、波動方程式の解析解を用いた伝搬計算により物体表面上の光波面をコンピューター内で再生することで、既存の干渉計や電子顕微鏡では難しかった対象、精度、速度、シチュエーションでの測定が可能となる。

例えば、SiC ウエハの厚み分布をナノメートルオーダーで一度に測定する技術や、液中微生物の高速かつ正確な観測が可能である。これらの技術により、Holoway は製造業の未来を創造し、高品質なプロダクトがより多く生み出されることを目指している。

また、同社は1月、宇宙太陽光発電システム(SSPS)でのレーザー無線エネルギー伝送技術の研究開発について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)との契約締結を発表した。この契約は、高精度大面積ミラーの面精度検査やインプロセス計測、定常モニタリングの実現性を検討するものだという。同社は、宇宙用望遠鏡などの大面積鏡の精度測定を通じて、宇宙技術への貢献を目指すとしている。

via PR TIMES    Summarized by ChatGPT

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