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Diggの共同ファウンダーであるJay Adelson氏:「神話的な教訓に惑わされるな」【FailConレポート】

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Diggの共同ファウンダーでシリアルアントレプレナーのJay Adelson氏 6月18日にOpen Netowork Labで開催された「FailCon Japan」。そのキーノートスピーカーとして登場したのが、ソーシャルニュースサイト「Digg」の共同創業者でシリアルアントレプレナーのJay Adelson氏だ。 「嵐を乗り切る方法はあるのか?2度の経済危機で2度の失敗から学ぶスタートアップの…

Digg-Jay-AdelsonDiggの共同ファウンダーでシリアルアントレプレナーのJay Adelson氏

6月18日にOpen Netowork Labで開催された「FailCon Japan」。そのキーノートスピーカーとして登場したのが、ソーシャルニュースサイト「Digg」の共同創業者でシリアルアントレプレナーのJay Adelson氏だ。

「嵐を乗り切る方法はあるのか?2度の経済危機で2度の失敗から学ぶスタートアップの防衛術」と題されたキーノートで、同氏は過去8回の起業体験の中から2つの会社、「Digg」と「Equinix」に焦点を当てた。

「何もしない」というのもひとつの答え

bird-windowimage via. Susan

トークはまず、これから共有する過去の失敗のメタファーとして、最近自宅で起きたというあるエピソードから始まった。自宅の窓がだいぶ大きくて開放的なのだろうか。2週連続で、鳥が窓に激突するアクシデントが発生したと言う。

野生動物を保護することに慣れている彼の妻は、1回目は助けようと鳥に走り寄っていった。ところが、それを見つけた飼い猫が宙に舞い、鳥を口にくわえ、最終的には鳥を殺してしまった。

2回目に同じことが起きた時、妻は何もせずただ静かに鳥を見守った。すると、少しして鳥は自ら起き上がり、フラフラしながらも空高く飛んで行った。

Adelson氏は会場に問いかけた。1回目に鳥が死んでしまったのは、猫のせいなのか、鳥自身のせいなのか、それとも窓のせいなのか。例えば、窓にステッカーを貼るようなことをしていたなら、今回のような残念な結果にはならなかったのか。ここで学ぶべき教訓は何なのか。

「僕が言いたいのは、状況によっては、“何もしない”ということが答えかもしれないということだ。場合によっては今より手を緩めるべきなのかもしれないし、もっと力を入れるべき時もあるだろう」

Jay Adelson氏のシリアルアントレプレナー暦

何度起業すればシリアルアントレプレナー(連続起業家)と名乗ることができるのかは曖昧だが、Adelson氏は間違いなくそれだろう。過去8回の起業経験があり、現在も新しいプロジェクトに着手している。

最初に起業したのは1993年、米国初のインターネットサービスプロバイダーとなった「Netcom」を共同設立し、同社は1995年に上場。

1997年には当時IBMほどの規模だったというDigital Equipment Corporationに引き抜かれ、「AltaVista」という初の検索エンジンやWi-Fiを開発した。

その後、1998年に創業したのがEquinixだ。同社は今では世界で最も大きいデータセンター企業で、23ヶ国にオフィスを構え、2,000ヶ所以上にデータセンターを持つ。同社は2000年の夏に上場している。

さらに2004年、ソーシャルニュースウェブサイトの「Digg」をKevin Rose氏と立ち上げた。Diggにはウェブ上のコンテンツに投票する仕組みがあり、大衆が選ぶネット上の人気コンテンツが可視化される場として瞬く間に成長した。

その1年後の2005年には、Revision 3という米国初のインターネットTV局をローンチ。「Diggnation」といった人気の独自コンテンツを配信し、その後、Discovery Channelに買収されている。

「2010年には、SimpleGeoという位置情報サービスの会社を立ち上げた。アプリ開発者に対して位置情報を提供するような事業だったけれど、問題は時期がちょっと早かったこと。1年、いや1年半早過ぎた。2011年に事業を売却した」

そして最も最近では、2013年初期に「Opsmatic」という、チームの生産性向上のためのツールを開発する会社を共同設立。同社は現在も好調だが、創業時、契約書に「コミットする期間は1年間」とあらかじめ記載したのだと言う。

「僕はスタートアップを立ち上げることに中毒だから、最初からコミットする期間を限定して参加した」

パーティに氷の彫刻が登場したら要注意

Adelson氏は、こうした華麗なる過去の起業体験のなかでも、特に「Equinix」と「Digg」で経験した失敗に絞って話を進めた。

どちらも2度の経済危機の最中で事業を展開し、それぞれ異なる判断を下した事例なのだと言う。

まずは、世界最大のデータセンター企業であるEquinixの話から。1998年に共同ファウンダーと立ち上げた事業は、その後2年間で巨額の資金を調達し、Cisco、Microsoft、AOL、Dell、スタンフォードといった優良投資家が名を連ねていた。

データセンター構築には莫大な費用がかかる。ましてやそれを世界中に構築するのだから、資金がいくらあっても足りないくらいだと考えた。

「シリーズAで1200万ドルを調達して、その後もシリーズBで8250万ドルと次々に調達した。2000年にはシリーズCで1億ドルを調達して、その後もそれは続いた。まるでチャンピオンのような気分だったよ」

同社は2000年の8月に上場し、その3週間後、Adelson氏は30歳の誕生日を迎えた。たった2年間という短い期間でこのすべてをやってのけた自分たちが誇らしかった。

資金もあり、さらに追加調達することも可能で、顧客も大勢いた。インターネットの成長スピードは凄まじく、美しく巨大なデータセンターが次々と出来上がっていた。また彼らは、データセンターの構築からサービスの提供におけるまで、さまざまな特許を取得することも忘れなかった。

ところが2000年、ナスダック市場が崩壊。上場して手にしたはずの富が、実は紙切れに過ぎないことを思い知らされる。彼はその皮肉を、Equinixのパーティに展示されていたという氷の彫刻の写真を見せながらこう話した。

「ひとつ確かなアドバイスをするよ。会社が氷の彫刻をつくり始めたら、それはきっと悪い知らせだと思ったほうがいい(笑)それが美しければ美しいほど一時的なものだから」

景気後退でも投資を決断、後戻りはできない

Nasdaque Collapseimage via. Alex Proimos

時間をかけて徐々に起きた市場崩壊を予見することは誰にもできなかった。Equinixは、史上最悪のタイミングで上場してしまったのだ。

当時、新しいデータセンターの構築に既に投資していたし、ひとつのデータセンター構築には最低でも18ヶ月という期間がかかる。後戻りはできなかった。

ナスダック崩壊に拍車を掛けるように、その後テレコム業界が崩壊し、当時ナンバーワン企業と言われた優良顧客企業が次々に破綻していった。

こうした市場の落ち込みを受けて、3ヶ月に一度1億ドルを調達できる怖いもの知らずの時代から、一切の資金調達の道が閉ざされた。それでもインターネットは勢いを止めることなく成長していたが、誰も新たにデータセンターを買うことはなく、状況は絶望的だったと言う。

「2001年9月に、ニューヨークで見込み顧客と打ち合わせをしている時にCEOから電話がかかってきた。「100人解雇しなきゃいけない」と言われた。それは当時のEquinixの従業員の大半だった」

そして、火に油を注ぐように9.11のアメリカ同時多発テロが起きた。市場の崩壊、テレコム業界の崩壊、そしてテロリスト攻撃。企業によるITへの支出はぴたっと止まった。

「僕たちは、景気後退の時期に投資することを決めた。でもそれは間違った判断だった。もし、1年前にコストカットを進めていればどうにかなっていたかもしれないけれど、それも定かではない。もう会社は潰れたも同然だと思ったよ」

ところが、その後、奇跡が起こり、破綻直前に他のデータセンター企業との合併話が決まり、会社は救われた。当時抱えていた負債の80%(3億ドル)は株式に姿を変え、新たに3000万ドルの資金を得ることができた。

そのわずか1年後には、Equinixの株はナスダックで最も買いのストックになり、現在では世界中に数千人の従業員を雇用する世界一番のデータセンター企業になっている。

Diggの影の支配者はユーザーだった

Digg-20052005年当時のDigg (via. WayBack Machine

2004年にKevin Rose氏と立ち上げたのが、初のソーシャルメディアウェブサイトの「Digg」だ。Diggのアイディアを思いついたRose氏から声がかかったことで始まった。

翌年の2005年にはシリーズAで280万ドルを調達し、ユーザー数も数百万規模に成長していた。その後シリーズBも調達し、TechCrunchなどで買収のウワサ話が絶えないほど調子が良かった。

「Diggでは、いろいろな意味で新しい試みにチャレンジした。例えば、タウンホールにユーザーを集めて、ファウンダーに直接質問が出来るような機会を設けた。Twitterなんかが登場する前のことだから、当時は斬新だった。その後、2007年に企業として初めてAPIを公開した。朝起きて仕事に行く一番の理由は、Diggの濃いユーザーコミュニティだったね」

ところが問題が勃発する。2007年5月、当時はSONYのBlu-rayとHD DVDの規格争いが繰り広げられている最中。著作権保護機構で用いられるキーの暗号解除に成功した者が現れ、著作権保護コンテンツがDiggに流出し始めたのだ。

著作権保護機構から停止命令を受けたDiggは弁護士に相談し、そうしたコンテンツの取り下げを実行した。

この一連の動きに対してユーザーは黙ってはいなかった。「言論の自由」を訴え、1秒に1つ、禁止された情報を投稿することでDiggのサイトを占領したのだ。最終的に、Diggはユーザーの声を受け入れるしかなかった。

「この時に学んだのは、Diggを支配しているのは僕たちではなく実はユーザーだということだった。僕たちは、自分たちを超える、とてつもなく大きなものをつくってしまったんだ。判断は僕たちではなくユーザーにあった」

Google Disaster:億万長者になる…はずだった

この騒動の後、Diggへのメディアからの注目はさらに高まった。2006年〜2008年頃のメディア関係者にとって、Diggは格好のトラフィックマシーンだったからだ。

絶好調かのように思われたDiggに災難が降り掛かったのは2008年のこと。

「僕たちはGoogle Disaster(Google惨事)と呼んでいる。当時Googleにいたマリッサ・メイヤーから一本の電話がかかってきた。Google Newsを開発中で、一緒に組まないかと。Googleは巨大過ぎてちょっと躊躇したけれど、彼らと一緒になることは従業員にもユーザーにもメリットになると思った。金額の桁も違ったしね。いいエグジットかもしれないと思って交渉を進めた」

すべての交渉が終わって買収の合意に至り、Googleから条件規定書まで送られてきていた。ところが、忘れもしない2008年6月、お金が送金される前日になってGoogleは話を白紙に戻したのだ。

「あとちょっとで億万長者になるはずだった従業員や投資家に対して、それは夢だった、何事もなかったかのようにまた明日も仕事に来てくれと説得しなきゃいけなかった。でもこういう出来事があると、人は二度と元には戻れない。誰しも、「あの時もしも…」と考えずにはいられないからね」

景気後退を乗り越える唯一の方法はイノベーション

そんな惨事に見舞われた2ヶ月後、Diggはまったく新しい投資家から2850万ドルを調達した。チームも気持ちを切り替え、新たに登場したTwitterやFacebookとも上手くシナジーが生めるかもしれないと思っていた矢先に起きたのがリーマンショックだった。

「またしても市場が崩壊した。でも前回とは違った。Equinixの時のように構築途中のデータセンターはなかったし、Diggには既に何千万というユーザーがいたし、その数は日に日に増えていた。市場は崩壊したけれど、でもここは投資すべきだとCEOや役員を説得したんだ」

世界の市場は火の海で、ドットコムバブルははじけたが、それでもAdelson氏は投資を続けるべきだと判断した。ここで、Adelson氏は伝説的なIntelのCEOであるAndy Grove氏の言葉を引用した。

「こうした時期における私たちの哲学は、景気後退から逃れることはできないということ。景気後退に陥った時よりも強くなってそれを抜け出すには、新しいプロダクトと新しいテクノロジーが必要だ」

R.I.P. Good Times

RIP-Good-Times

こういう時だからこそ、イノベーションへの投資を止めてはいけない。周囲の人間を説得できたと思った矢先、Sequia CapitalのチェアマンのMichael Moritz氏が投資先のすべてのCEOに招集した。Sequia Capitalはシリコンバレー最大のベンチャーキャピタルだ。

「Michael MoritzがスタートアップのCEOに向けた行ったプレゼンテーションには、かなりビビった。目的は、変わりつつある市場についてCEOに注意を呼びかけることだった。「R.I.P. Good Times」と書かれたスライドを今でも覚えているよ。そう、溢れるような資金が手に入った“良き時代”は終わったんだって」

資金調達ができるなら今のうちにして、もし会社を売却できるなら今直ぐにでも売却しろと。そして、従業員を解雇して事業を縮小するようにアドバイスがされた。

この話を聞いた後も、景気後退のなかで投資すべきというAdelson氏の考えは変わらなかった。残念ながら、周囲の人間を説得することに失敗し、2010年4月にDiggに別れを告げた。

その後、残ったRose氏はVCの言う通りに90%のスタッフを解雇し、Diggをリニューアルしてもう一度やり直す計画だった。

「プロダクトシフトは超リスキーな判断だ。でも、VCは動くならデカく動くことを好む。片方では人員を削減しろと言い、もう片方では大きなリスクをおかしてプロダクトシフトを実施しろってね」

残念ながらその6ヶ月後、生まれ変わって登場したDiggは失敗に終わった。リニューアル後に迎えた初めての週末の間に、ユーザーベースは瞬く間にDiggからredditへと移っていった。

コンテキストがすべてである

Jay-Adelson-Digg

Adelson氏は、この2つのマクロ経済に揉まれる起業体験から何を学んだのか。最初のナスダック市場の崩壊では、景気後退にも関わらず投資を決めた結果、危うく会社が破綻するところだった。

2回目のリーマンショックでは、逆に縮小することをした。ところが、そのためにイノベーションのサイクルが減速し、素晴らしいチャンスを失った。このイノベーションの停止こそが、事業をダメにした何よりの理由だったと振り返る。

「一度目の失敗を踏まえて、それを活かして二度目の判断を行えると思った。でも、結局そんな風に応用することはできないんだ。ここで学ぶべきは、「コンテキストがすべて(状況次第)」ということだと思う」

大切なのは、細部の情報よりも「全体像」である。周囲で起きていること、その時の状況を適切に把握することだ。とはいえ、危機の最中で冷静に全体像を見ることは困難をきたす。

「以前の経験に比べてみたところで、結局コンテキストが違うんだ。大切なのは、自分の直感を信じること。データを見て、市場で何が起きているか、自分の会社に何が起きているかを見て、ベストを尽くして判断を下す。過去に基づく神話的な教訓に依存すべきじゃない」

8つの起業体験でさまざまな失敗を繰り返し、たくさんのことを学んだと話すAdelson氏。何より学んだことは、失敗をしても立ち直り、再び立ち上がること。殴られても起き上がってまたやり直す。そして学ぶ。この繰り返しが今も続いていると言う。

マネタイズの前にユーザーを獲得できるか

最後に会場からいくつかの質問が寄せられたが、そのなかでもDiggのマネタイズに関する質問をご紹介する。

広告モデルで運営されていたDiggだが、Adelson氏はスタートアップ、少なくとも一般消費者向けのサービスに関しては最初からマネタイズの話をすることは順序が違うと指摘する。

「例えば、C向けのサービスを運営するスタートアップが、シリコンバレーの典型的なVCに会いにいったとする。僕たちのビジネスモデルはこうで、今後こうやってマネタイズしていくと話したとするよね。きっと笑われて終わる。その前に、ユーザーを獲得できることを見せてみろって言われるだろうね」

そう、Twitterのモデルだ。まずは膨大な数のユーザーを集められるか。そこで超成長を見せられるか。大事なのは、マネタイズできるかを証明することではなく、それについてきちんと考察し、そのポテンシャルを模索していることだと言う。

「Diggの場合、2006年頃、1ヶ月の訪問ユーザー数は3000万から4000万人だった。当時は世界でトップ50のウェブサイトに入っていた。そもそも広告モデルは爆発的なトラフィックがないと成立しない。地域で切っても、バーチカルで切ってもそれは機能しない。という意味では、広告モデルというあり方はあまり現実的ではない」

以上、日本で初めての開催となった「FailCon Japan」のキーノートの内容をお届けした。

2012年末に掲載されたMashableの「Jay Adelson is Looking for the Next Big Thing」という記事にあるように、Adelson氏の動きに業界人は常に注目している。

ミクロにとらわれ過ぎず、マクロを見る視点を忘れないこと。そして最後は直感だと話す彼の話が、少しでも多くの起業家の役に立つことを願う。

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「失敗しても挑戦をやめないこと」:椿奈緒子さんが語る7つの社内起業体験に見る7つの失敗要因 [FailConレポート]

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VOYAGE GROUPで「ADTest」を手掛ける椿奈緒子さん 「FailCon Japan」で唯一の女性登壇者として登場した椿奈緒子さん。彼女はまた、イントレプレナー(社内起業家)であるという点でも他の登壇者と異なる。 椿さんからは、過去手掛けた7つの新規事業と、その失敗要因が共有された。これまでに、Tryl.net、Cybozu.net、HubsMedia、Japan Market Entr…

FailCon-Tsubaki-NaokoVOYAGE GROUPで「ADTest」を手掛ける椿奈緒子さん

「FailCon Japan」で唯一の女性登壇者として登場した椿奈緒子さん。彼女はまた、イントレプレナー(社内起業家)であるという点でも他の登壇者と異なる。

椿さんからは、過去手掛けた7つの新規事業と、その失敗要因が共有された。これまでに、Tryl.net、Cybozu.net、HubsMedia、Japan Market Entry Parter、appmom、瞬刊!リサーチNEWSを事業展開し、現在はVOYAGE GROUPでADTestを手掛けている。

7つの失敗要因

事業の失敗要因は、主に「組織」と「事業」に分かれると話す椿さん。細分化すると、以下の7つに分かれる。

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  • 参入タイミングの見誤り
  • 成長市場ではない
  • 市場の課題を見誤り
  • 競合に負けた
  • ローンチ戦略の見誤り
  • チームワークに課題
  • 実行力不足

この中でも、過去には市場の見誤りという失敗要因が最も多かったと分析している。

いろいろ手を出し過ぎた「Tryl.net」

例えば、2004年の7月に立ち上げたのはサンプリングサービスの「Tryl.net(トライアルネット)」だった。 当時はサイバーエージェントに所属しており、社内事業コンテストでのグランプリ受賞を受けて事業化したものの、結局1年ほどでサービスを終了した。

当時、椿さんはネット広告の営業担当で、1,000円の化粧品のために2,000〜3,000円の新規顧客獲得コストが必要という企業側の課題を感じた。複数のサンプルを同梱することで獲得単価を下げ、同時にユーザーは複数サンプルを試せるというウィン・ウィンのシナリオを描いた。

この社内起業体験で椿さんが学んだことは、中長期的なビジネスモデルをつくることの重要性だったと言う。

「この事業が失敗した要因は、いろいろ手を出し過ぎたことだったと考えています。数字を伸ばすために、ECサイトから物流オペレーション、パッケージデザインなど何でもやりました。目の前の売上げを追うことに忙しくなりすぎて、長期的なビジネスモデルを見出だせませんでした」

ローンチ戦略および市場にある課題の見誤り

サービスをつくるなら、それは市場にある課題を解決すべきというのは良く言われるが、そこの課題を見誤ったのが「Japan Market Entry Parter」の事業だった。JMEPは、海外企業が日本市場に参入する際の支援を提供する事業。

「実績のない、社名を聞いたこともない企業だったため、海外パートナーを探すことに苦戦しました。何より決定的な失敗要因は、少なくともそのタイミングでは日本市場にそこまで興味を持っている企業がいなかったこと。これは、ローンチ戦略の見誤りでした。やり直すなら、人脈ネットワークを構築するためにも現地に拠点を構えたと思います」

市場の課題を見誤った事業が、2011年2月にサービスを開始したAndroidアプリのレコメンドサービス「appmom」だ。「大量にあるアプリの中からどれをダウンロードすればいいのかわからない」という課題がユーザーにあると考えた。

ところが、アプリとして提供しているにも関わらずダウンロード数はまったく伸びず。リアルアフィリエイトやデータ事業などにも手を出してみたが、そもそも、こちらが思うほどユーザーは困っていなかったという「市場の課題を見誤った」ことが失敗要因だったと振り返る。

失敗しても挑戦をやめないこと

現在は、VOYAGE GROUPのリサーチパネルという部署に所属しながら、クリエイターズマッチ社と共同で「ADTest」を手掛けている。サービスの正式リリースは今年の5月で、デジタル広告のクリエイティブに特化したABテストを提供している。

プライベートでも、iOSアプリ「ポケットIR」や、ママとしての感性を活かした「BABYalbum」といったサービスに携わる椿さん。こうしたサイドプロジェクトに関しても、「ゴールは何か」、「何のためにそれをつくるのか」を明確にすることを徹底している。

過去には散歩ルートが検索できる「Sanpo」というアプリも開発していたが、設定した3ヶ月という期間に下限目標に到達することができず、潔くチームを解散した。適切なタイミングで見切りを付けることもまた必要なのだと話す。

椿さんは最後、こう話してトークを締めくくった。

「市場の見誤りをどうすれば避けられるか、これは永遠の課題です。参入前に判断するのか。やりながら判断するのか。でも、ダメならすぐにピボットすることです。失敗しても挑戦をやめないこと。必ず次につながるから」

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MoneytreeのPaul氏が語る「スタートアップがチームの解散を避けるために大事な4つのこと」 [Failconレポート]

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起業家たちが自らの失敗談を語る「Failcon Japan」。午後のセッションで Moneytree(マネーツリー)CEOのPaul Chapman氏が登壇した。Moneytree(マネーツリー)は賢いお金のアシスタントアプリ。iPhoneやiPadのアプリから、預金残高やカード使用額を自動で一括管理できるようになっている。 Paul氏はMoneytree(マネーツリー)を始める前にもスタートアッ…

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起業家たちが自らの失敗談を語る「Failcon Japan」。午後のセッションで Moneytree(マネーツリー)CEOのPaul Chapman氏が登壇した。Moneytree(マネーツリー)は賢いお金のアシスタントアプリ。iPhoneやiPadのアプリから、預金残高やカード使用額を自動で一括管理できるようになっている。

Paul氏はMoneytree(マネーツリー)を始める前にもスタートアップを立ち上げており、イグジットもチームの解散も経験している。そんなPaul氏から「スタートアップの解散を避ける方法」というテーマでトークセッションが行われた。

解散を避けるために重視する4つのポイント

Paul氏はチームが解散してしまうことを避けるために、大切だと考えていることとして4つのポイントを紹介した。

  • 起業する目標はわかっていますか?
  • スタートアップは文化がすべて
  • 文書で契約を明確にする
  • 人間関係が重要

この4つのポイントについて、順番に紹介していく。

起業する目標はわかっていますか?

まず重要なことは起業する目的が明確になっているかどうかだ。社会に貢献することか、人気者になることか、刺激がほしいのか、お金持ちになりたいのか。この目標を自覚しておくことが重要だ。

Paul氏は、最初スタートアップを立ち上げた際、目標設定は抽象的なものだった。

Paul氏「2〜3年でいい会社を作ってお金をゲットしたい!という思いで起業しました。結果的には7年かかり、とてもハードなものだった。」

そこからPaul氏が学んだのは自分の限界を知ること。最大で何年挑戦するのか、給料は最低いくらなのか、残業はどのくらいするのか、家族にはどれくらい会うのか、友達とはいつ遊ぶのか、成功のために何を犠牲にするのか、などどこまで自分が目標のために行動できるのか。目標を自覚した上で、自分の限界を知ることも重要だ。

スタートアップは文化がすべて

Paul氏は「文化が戦略を食う」というピーター・ドラッカーの言葉を引用し、共同創業者を選ぶことによって会社の文化と成果が大幅に変わる、とコメント。

会社の文化は上の人間から下へと流れ、新しく入る人間はすでにできている文化になれていく。そのため共に文化を作っていく存在である共同創業者は非常に重要な存在だ。さらに、信頼関係のある人間とスタートアップを始めるべきだとPaul氏は語る。

Paul氏「以前のスタートアップでは、関係が希薄な人と起業したため、仕事がハードになったらチームの構成が崩れてしまいました。そのため、次のスタートアップでは信頼できる人間と始めました。」

文書で契約を明確にする

株主間契約によるいろいろな問題を避けるために、文書で契約を明確にすることが重要だとPaul氏は語る。以前、スタートアップをしていたときには株主間契約がなかったことで、会社をスムーズに経営できず、創業者の権利も不明確になってしまった、と当時のことをPaul氏は振り返る。

Paul氏「契約をすることで、給料の設定や、利潤の還元、最終决定者を明確にすることや、論争の解決、株はいつ誰にどうやって売ることができるのかといたことが解決することができます。契約とは期待管理です。自分の権利、義務、期待すべきことを知ることにつながります。」

人間関係が重要

スタートアップをする人にとって、

  • 弁護士、司法書士
  • エンジェルやメンター
  • 実力、実績のある支援者
  • ファンドレイジングの支援者
  • ファンディングの仲介者

といった人々との人間関係が重要になる。

Paul氏による最後の教訓は、スタートアップには適切なアドバイザーが不可欠だということだ。以前、スタートアップをしていたときにアドバイザーとなった人物は中立的な立場ではなく、自分の利益のためになる行動をとっていたという。

Paul氏「このような事態を防ぐためには、アドバイザーを幅広く募集すること。積極的にネットワーク作りを行い、アドバイザーとしてメンターを募集することが重要です。」

Paul氏はこれらの教訓を活かし、現在は順著にMoneytree(マネーツリー)を成長させているという。これからスタートアップを始めようという人々は参考にしてみてはいかがだろうか。

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nanapiけんすう氏が語る「CGMを作る際の5つのポイント」[FailConレポート]

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起業家の失敗談をテーマにしたカンファレンス「FailCon Japan」の午後、nanapiの古川健介氏が登壇。「CGMサービスを作る上での失敗」というテーマでトークを行った。 積み重ねてきたCGMサービスの運営経験 学生時代からCGMサービスの運営をしてきた古川氏。初めはユーザが投稿しやすい環境を作り出すために、運営者である自分が責任をとるという形式でサービスを運営していた。だが、この結果、警察…

起業家の失敗談をテーマにしたカンファレンス「FailCon Japan」の午後、nanapiの古川健介氏が登壇。「CGMサービスを作る上での失敗」というテーマでトークを行った。

積み重ねてきたCGMサービスの運営経験

failcon kensuu

学生時代からCGMサービスの運営をしてきた古川氏。初めはユーザが投稿しやすい環境を作り出すために、運営者である自分が責任をとるという形式でサービスを運営していた。だが、この結果、警察から捜査関係事項証明書が100通以上届いたり、内容証明が100通以上届いたり、訴訟での損害請求額が総額で6800万円にものぼったという。

自分がすべての責任を負うという形ではコストが掛かり過ぎると考えた古川氏は、次に「したらば掲示板」というコミュニティサービスの運営に携わる。これはユーザが掲示板の管理人となり、その掲示板での責任は管理人が負うというものだ。このときは運営側の責任は減ったが、ユーザは掲示板は「自分のモノ」という認識を持ちやすく、広告を貼ることなどが難しかった。サービスは成長しているものの、マネタイズがうまくいかず、負担が増えていったため、事業譲渡に至った。

現在は、暮らしのレシピサービスである「nanapi」やモバイルのQ&Aサービスである「アンサー」などを運営している古川氏。彼が考えているCGMサービスを運営していく上での重要なポイントとは一体どういったものなのか。

CGMサービスから得た教訓

古川氏が参加者に伝えたCGMサービスの運営から教訓は、

  • ユーザに対価を払わず投稿してもらうのは非常に難しく、トレードオフが多い
  • あちらを立てればこちらを立たず、ということが起こりやすい
  • 人と人とのコミュニケーションなので思い通りにいかない可能性は高すぎる

というもの。以上の教訓から、古川氏はCGMを作るためのポイントを5つ語った。

CGMを作る際の5つのポイント

  • ロジカルに考えない
  • 数字で考えない
  • 意味不明にする
  • ゴールを明確にしない
  • 手段を目的化する

いずれも、サービスを運営する人にとっては困難なことではないだろうか。普通に考えれば、ロジカルに考え、数字を重視し、ゴールから逆算し、意味を明確にし、目的のために手段を選ぶ。だが、CGMではそれが成り立たない、と古川氏は語る。

古川氏「人にはわからないからこそ知りたくなるという面があります。ゴールなんかもどうでもいいことで、このアクションによってユーザがどういうことになるかが大事。手段自体が目的化するという点については、初音ミクの例がわかりやすいと思います。初音ミクを使って曲を作っている人は、曲を作ることを目的にしているのではなく、初音ミクを使っていかに面白いことをするかを考えている。その行為自体が楽しいので、それに集中して次第に盛り上がっていく。CGMもこれが重要だと思っています。」

古川氏は自らがコミュニティサービスの中に入り、ひとりのユーザとしても楽しんでいるように感じられる。こうした教訓に加えて、自らもユーザとしてコミュニケーションを楽しむこと、ということもCGMサービスを運営する上で大切だと考えられるかもしれない。

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Cyta.jpの有安伸宏さんが共有する「2週間で検証できることに6ヶ月かける失敗」[FailConレポート]

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コーチ・ユナイテッドの有安さん FailCon Japanの午後のセッションに登場したのは、「Cyta.jp」を提供するコーチ・ユナイテッドの有安伸宏さん。「2週間で検証できることに6ヶ月かける失敗」と題されたセッションで失敗談が共有された。 たまたま隣にいた弟と気軽にサイトをつくってみた 200種類のレッスンが受けられるCyta.jpが目指すのは、「地域のサービスをスマホで買う」という未来だ。モ…

Cyta-Ariyasuコーチ・ユナイテッドの有安さん

FailCon Japanの午後のセッションに登場したのは、「Cyta.jp」を提供するコーチ・ユナイテッドの有安伸宏さん。「2週間で検証できることに6ヶ月かける失敗」と題されたセッションで失敗談が共有された。

たまたま隣にいた弟と気軽にサイトをつくってみた

200種類のレッスンが受けられるCyta.jpが目指すのは、「地域のサービスをスマホで買う」という未来だ。モノがAmazonで買えるだけでなく、オフラインのサービスをオンラインで見つけて予約できる時代を描いている。

自らを「オフィスにこもって事業をつくるタイプの経営者」だと話す有安さん。スタートアップのプロダクトづくりには細かいイテレーションが必須で、そこには仮説検証が伴う。

「過去に検証が成功した最たる例は、Cyta.jpというサービスコンセプトを検証した時のことですね。Cyta.jpのアイディアを思いついて、プロのドラマーだった弟にコーチ第一号になってもらったんです。とりあえず簡単なホームページをつくって、思いついた価格で生徒を募集してみたら、SEOが効いて生徒が集まりました」

ユーザー獲得コストを一切かけることなく、1ヶ月ほどでスピーディにアイディアを検証することができた。

2週間で検証できることに6ヶ月かける失敗

一方、失敗してしまった検証の事例が、Cyta.jpに受講生同士のコミュニティを設けるというアイディアだった。

レッスンを受けるユーザー同士がつながって切磋琢磨すれば、ライフタイムバリューもおのずと上がるはずという仮説に基づいたものだった。

4ヶ月から6ヶ月をかけて最初から大きな仕組みを実装したところ、驚くほど使われなかったと言う。使われない原因を検証するためにユーザーに電話をしてみてわかったことは、自分たちが思っている以上に「社会人にとってレッスンを受けることは“パーソナル”である」ということだった。

「一番の問題は、この結果にたどり着くまでに6ヶ月という長い期間をかけてしまったことです。大きな機能だったので当然エンジニアの気合いも大きいですし、それまでに投資したサンクコストも膨大でした」

仮説検証のあるべき姿とは

ではどうすべきだったのか。有安さんは5つのポイントを挙げる。

  • ユーザーと会って話す
  • ペーパープロトタイピング
  • コードを一行も書かない
  • 最低限の実装で済ます
  • ソースコードを後で捨てることをエンジニアと合意する

まず検証すべきは、ユーザーにとって価値があるか。それを知るためにはユーザーに会って話を聞くしかない。このユーザーヒヤリングに際しては特に意気込む必要はなく、それこそ画面を手書きで書いたペーパープロトタイプでいい。そうすれば、開発やデザインのリソースを使うこともない。

「コードを一行でも書いた時点でそれは負債だと認識しています。一度書いたものは、プログラマーも思い入れがあるのでお蔵入りするともなれば彼らのモチベーションにも響く。いかに最低限の実装で済ますか、仮説検証においてここは大事ですね」

こうしたプロセスを経てわかったことを基に、方向転換していけばいい。

現在も、毎週のように起業家の相談に乗る中で、「ユーザーに直接会って話す」ということをしているスタートアップは少ないと指摘する有安さん。もっとユーザーに会うべきだと強調した。

 

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失敗談を共有するFailCon:「Umano」のCEOであるIan Mendiola氏が語る共同ファウンダーの見つけ方

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UmanoのIan Mendiola氏 Open Network Labの代表である佐々木智也氏のオープニングトークで始まった日本初開催となる「FailCon」。FailConは、起業家の失敗談を共有することを目的としたイベントだ。 最初のセッションは、ニュース読み上げアプリ「Umano」の共同ファウンダーであるIan Mendiola氏。Ianはもともとデベロッパーで、Umanoを立ち上げる前は…

Umano-Ian-FailConUmanoのIan Mendiola氏

Open Network Labの代表である佐々木智也氏のオープニングトークで始まった日本初開催となる「FailCon」。FailConは、起業家の失敗談を共有することを目的としたイベントだ。

最初のセッションは、ニュース読み上げアプリ「Umano」の共同ファウンダーであるIan Mendiola氏。Ianはもともとデベロッパーで、Umanoを立ち上げる前はGoogleやマイクロソフト、Bloombergなどでソフトエンジニアとして仕事をしていた。

Ianが共有したのは、スタートアップを立ち上げるに際して肝となる「チーム」、「アイディア」、「マーケット」の3要素の中でも「チーム」について。なかでも、共に荒波に揉まれることになる共同ファウンダーは特に慎重に選ぶ必要がある。

にも関わらず、現在のUmanoにたどり着くまでの2年半はそこでつまずいてばかりだったと言う。

お互いを補い合う形で“ビジネス側”の人間と起業

2010年初期、Bloombergでファイナンシャルデベロッパーだった頃に出会い、一緒に起業することになった相手は完全に“ビジネス側”の人間だった。

コーディング専門だった自分には、パートナーとして事業がわかる人間が必要だと思ったからだ。もちろん、この相手にはスタートアップ精神も備わっていた。

Ian-FailCon-one

ところが、当時つくってリリースしたのは、C向けのデートアプリ。C向けの商品に関しては、ユーザーを獲得し、プロダクト・マーケット・フィットにたどり着くことが先決。そもそも事業開発が必要になるまでの前段階のプロセスが長く、そこに事業系の人間の出番はない。結局、Ianが一人で夜な夜なコーディングをすることに。

「当時はまだ“Lean Startup”の概念は存在しなかったから、つくってはイテレートするという発想がなかった。それで、自分たちがイケると思ったプロダクトをとことん作り込んでからリリースしたんだ。でも読みは外れて、ユーザーはまったく集まらなかった。開発を続けたけれど、実質一人で取り組むプロダクトにモチベーションも薄れていったよ」

スキルや専門分野を補い合うことができることもポイントではあるものの、まずは最初のプロダクト・マーケット・フィットにたどり着くために必要なスキルが揃っていることが大事だということを学んだ。

同じエンジニアと起業するも、目指すゴールが合致せず

次に出会ったのは、以下のスライドにあるような共同ファウンダー。初回の起業体験から、相手もエンジニアであることが心強く、組む決め手になったと話すIan。プロフェッショナルのためのサービスを開発していたが、リリース後、またしてもユーザーが集まらなかった。

Ian-FailCon-engineer

それ以上に問題だったのは、そもそも起業してプロダクトをつくることの目的について、共同ファウンダーと合致していなかったこと。人によって、それは有名になることだったり、お金のためだったりさまざまだ。

また、事業を早く軌道に乗せてさっさとエグジットするのか、それとも長期的にいいプロダクトをつくりたいのか。この部分が一致していないと、いくら素晴らしいメンバーがいても上手くいかない。

ハーバードMBA卒より、証明された実績があること

次の起業パートナーに選んだのは、ハーバードMBA卒の人物だった。コンテンツとEコマースを組み合わせたような、ファッション版Pinterestをつくりたいというのが彼女のアイディアだった。

アイディアはいいし、既に資金調達もしていて、さらにはハーバードMBA卒。一緒に組まない理由はなかったように思えたものの、ハーバードMBA卒というラベルにやられてしまったと話すIan。

大事なのは、ブランドではなく、証明された実績があること。果たすべき役割をきちんと達成し、結果を出すことができるのか。ただハーバードMBA卒というだけでは実質的にはあまり意味がない。

Ian-Failcon-MBA

セッションの最後に、「失敗が多くても、“トンネルの終わりには光が見える”」と参加者を励ますIan。

パートナー選びで幾度も失敗を重ねた結果、現在CEOとしてチームを率いるUmanoでは共同ファウンダーとチームともに恵まれている。社内にはエンジニアも多く、スキル面でお互いを補い合って一致団結して動くことができていると言う。

 

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起業家の失敗談から学べる「FailCon」が6月18日(水)に日本で初開催:nanapi、Digg、CrowdWorksなど国内外の創業者が明かす

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来たる6月18日(水)、日本初となる起業家の失敗談をテーマにしたカンファレンス「FailCon」が開催されます。メディアやイベントなどでサクセスストーリーや美談ばかりにフォーカスが当たる中、失敗談を通して参加者により多くの学びを提供し、成功に導くことを目的としたイベントです。 2009年にサンフランシスコで誕生し、その後、フランス、オーストラリア、ブラジルなど世界12都市で開催されるFailCon…

FailCon

来たる6月18日(水)、日本初となる起業家の失敗談をテーマにしたカンファレンス「FailCon」が開催されます。メディアやイベントなどでサクセスストーリーや美談ばかりにフォーカスが当たる中、失敗談を通して参加者により多くの学びを提供し、成功に導くことを目的としたイベントです。

2009年にサンフランシスコで誕生し、その後、フランス、オーストラリア、ブラジルなど世界12都市で開催されるFailCon。今回、Open Network  Labを通じて、日本でも初めて開催されます。

Failcon-pastシンガポールで開催されたFailConの模様(Photo via e27

イベントでは、自ら過去に失敗を経験し、そこから学ぶことで現在に至る国内外の起業家によるキーノート、またパネルディスカッションが予定されています。

例えば、ソーシャルニュースサイト「Digg」の共同創業者であるJay Adelson氏による「嵐を乗り切る方法はあるのか?2度の経済危機で2度の失敗から学ぶスタートアップの防衛術」。スタートアップ企業が、マクロ経済環境から来る衝撃をいかに乗り越えられるのかについて、 Equinix 社と Digg 社の実例を交えて議論していきます。

また、Cyta.jpを運営するコーチ・ユナイテッドの有安伸宏氏による「仮説検証の時間軸の失敗:2週間で検証できることに6ヶ月かける失敗」、CrowdWorksの吉田浩一郎氏は、「市場と仲間の選び方:1億の赤字と役員の離反で学んだこと」をテーマにセッションを行います。nanapi共同創業者の古川健介氏からは、「CGMサービスを作る上での失敗」が語られます。

当日は、2つのパネルディスカッションも予定されています。テーマは、「一般企業に就職してからの起業:会社員時代の失敗をどう起業に活かしてきたか」と「在学中・大学卒業直後に起業すべきか、一度就職すべきか」。既に起業している人だけでなく、起業への関心が高い学生の皆さんにも役立つ内容になりそうです。

失敗を恐れないマインドを持つ起業家による、かなり濃い1日になることが期待されるFailCon Japan。参加を希望する方は、Peatixでチケットの購入をどうぞ。

 

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