BRIDGE

タグ N26

Banking-from-homeが追い風、チャレンジャーバンクN26が倍増の500万ユーザー獲得

SHARE:

ピックアップ:N26 raises more than $100 million in extension of its Series D funding ニュースサマリー:ベルリンを拠点とするチャレンジャーバンク「N26」は5日、シリーズDのエクステンションラウンドにて1億ドルの資金調達を実施したと発表した。昨年から続く同ラウンドで同社は5億7000万ドルの調達を目指しており、評価額は変わらず3…

Capture

ピックアップ:N26 raises more than $100 million in extension of its Series D funding

ニュースサマリー:ベルリンを拠点とするチャレンジャーバンク「N26」は5日、シリーズDのエクステンションラウンドにて1億ドルの資金調達を実施したと発表した。昨年から続く同ラウンドで同社は5億7000万ドルの調達を目指しており、評価額は変わらず35億ドルとなる。

話題のポイント:たった8分で新規口座開設を売りにした「N26」は、欧州を中心にモバイルファーストなFintechスタートアップとして躍進を遂げていました。今回のリリース時点で、ユーザー数は500万人を突破したとしています。これは、なんと昨年4月時点のユーザー数250万人から2倍の成長を記録していることになります。

Blog Timeline infographic (ALL)

また、米国におけるユーザー数も着々と増加しており、今年2月の時点で約25万人のユーザーを獲得したそうです。ユーザー数の面においては順調な成長を遂げているN26ですが、同社の最終的な目標となる世界を股にかけたデジタルバンクという面では、UKのBrexitにより撤退を余儀なくされるなど、真のチャレンジャーバンクを目指すからこその課題が浮き彫りとなりつつある状況でした。

そうしたマイナス面や、COVID-19ショックと調達タイミングが重なったこともありキャッシュフローに不安要素があるのではといった指摘もあったようです。しかし、同社ブログで「Banking-from-home」と表現されているように、コロナによりより一層デジタルバンクの需要と存在意義が向上したことは間違いないでしょう。

Capture

CNBCによれば、COVID-19以降においてN26の主要都市のATM利用率は半減しているが、65歳以上のユーザーによるN26を通したEコマース利用が劇的に増加していると報じています。また、以前筆者のドイツ滞在記でお伝えしたように、N26の本社があるドイツ・ベルリンはチップ文化が伝統的に根付いているため、日本のキャッシュレス決済率(18.4%)より低い数字(14/9%)を記録していました。

しかし、COVID-19感染防止の観点からキャッシュによる支払いが「好ましくない」といった世界的トレンドに移行しつつあります。これは、今までその国の文化からキャッシュレスへと抜け出せなくなっていたものを、半強制的にキャッシュレスへと導く可能性が高いことを示唆しています。

N26の目指す世界的なデジタルバンクの世界観はいずれくるだろうと言われていましたが、COVID-19が生じたことによりその世界観が訪れるまでのスピードは格段に早まったように感じます。

実は日本よりキャッシュレス後進国、滞在でみえた「お金体験アップデートのチャンス」とは

SHARE:

2019年は欧州発のフィンテック企業、特にチャレンジャーバンクが数多く登場しました。たとえば、約8分で新規口座開設が出来る「N26」のように、モバイルファーストを売りとするスタートアップが躍進した一年となりました。 ただ、N26の拠点でもあるドイツは日本と同じレベルでキャッシュ愛好家が多い国として知られています。 今年4月に経済産業省が2018年に公開した「キャッシュレスビジョン2019」によれば…

administration architecture berlin building
Photo by Ingo Joseph on Pexels.com

2019年は欧州発のフィンテック企業、特にチャレンジャーバンクが数多く登場しました。たとえば、約8分で新規口座開設が出来る「N26」のように、モバイルファーストを売りとするスタートアップが躍進した一年となりました。

ただ、N26の拠点でもあるドイツは日本と同じレベルでキャッシュ愛好家が多い国として知られています。

今年4月に経済産業省が2018年に公開した「キャッシュレスビジョン2019」によれば、日本のキャッシュレス決済比率は2015年時点で18.4%となっています。キャッシュレスの首位を独走する韓国が89.1%、その次を行く中国が60%と、日本社会のキャッシュレス比率が同じアジア圏でも大きく差が出ていることが分かります。

Capture.JPG
キャッシュレスビジョン2019

ではドイツはというと、日本の更に下、キャッシュレス決済比率14.9%を記録し、現金至上主義な社会であることが示されています。

理由として、財務省のレポートにもあるように、同国の歴史的背景に由来する、キャッシュが持つ「匿名性」の影響が挙げられます。レポートでは、第二次世界大戦時に中央政府による市民の監視が影響しているのではと述べられています。

「ベルリンの壁が崩壊したのは1989年であり、30年余が経過したものの、東西分断の痕跡は現在のベルリンにも少なからず見て取れる。当然、都市を分断した「中央監視」に関連して刻まれた記憶と感情は消えておらず、匿名性の価値が、インターネットの時代に改めて想起されたとしても不思議ではないであろう」ー財務省発表、スウェーデンのキャッシュレス化・ドイツのキャッシュレス化(下)ドイツ編より引用

以上より、中央管理を避ける風潮が国民文化としてのキャッシュを好むカルチャーを作っている一つの大きな要因だと考えられます。例えばドイツ銀行が公開したデータのように、ドイツにおけるデビットカードの保有率が大変高い状態にあるのもその裏付けのひとつと言えます。

Captureさて、話をベルリン拠点のチャレンジャーバンク「N26」に戻しましょう。同社のユーザー数は2019年4月時点で約250万人(※)とBusiness Insider Intelligenceに報じられています。N26はドイツ拠点というだけで、EU圏の対応国に住所を持っていれば誰でも口座開設可能です。

※補足修正:記事初出時に25万人と誤記しておりました。正しくは250万人が引用元記事の情報です。ご指摘いただきありがとうございます。

ドイツの人口は2018年時点で約820万人。同社からユーザーの居住国は公開されていませんが、ドイツ人ユーザー数はそこまで多くないのではと感じています。というのも前述の通り、キャッシュを好む傾向から、キャッシュレス決済といったチャレンジャーバンクならではの価値提供が見込めないからです。

実際、筆者は昨年末にドイツ・フランクフルトに滞在していたのですが、到着するまではいくら現金を好むといえ、フランクフルトのような大都市であれば生活に困らない程度でクレジットカード決済可能だろう、そう思っていました。

しかし、たとえばローカルのコーヒーショップやレストランなどは基本入り口に大々的に「CASH ONLY」と貼られており、大通りを歩いていてもカード決済可能な店舗を探すのに一苦労といったレベルです。カード支払いがほとんどできない有様でした。

改めてドイツ銀行が公開したデータを見ると、2017年におけるドイツ人のキャッシュ利用率は全体の74.3%。次いでデビットカードが18.9%を占めており、クレジットカードはたったの1.6%しかありません。ここで着目すべきなのは2008年からの変動率の少なさでしょう。

Capture.JPG
Payment behavior in Germany 2017

2008年においてキャッシュ利用率は全体の82.5%で、実際に年々下降してるとはいえ約10年間で8%ほどのみがキャッシュレスへ動くのみとなっており、これは非常に小さな割合だと言えます。つまり、ドイツにおいて「銀行」に求められているのは昔ながらといえる「お金の安全な保管」だけなのです。

極端な比較となりますが、UBSのデータによれば、中国では2010年時点での現金決済比率が全体の約65%を占めていたのが、2020年には約半分となる30%程度に収束するだろうといったレポートを算出しています。

Capture.JPG
UBS

中国ではAlipayやWeChat PayなどのQR決済がこのトレンドの要因となっているのは明確です。ドイツでも多くのフィンテック・スタートアップが本拠地を置いてあることを考慮すれば、本来はキャッシュレスのムーブメントが起きていてもおかしくありません。しかし、現実はその逆でした。

キャッシュレスの壁「チップ文化」

ドイツが「匿名性」を理由にキャッシュを好んでいるのは事実でしょう。ただ、ドイツが国として世界のキャッシュレストレンドに感化されない要因は他にもありそうです。

ローカルカフェで働いている20代の男女バリスタに話を聞いてみたところ、揃って「金銭的に自立した職種として認められるためにキャッシュ(チップ)が必要なんだ」といった答えが返ってきました。ドイツ滞在で実際にカードで支払いをして気が付いたことは、クレジットカードのマシーンにそもそもチップを上乗せして会計するステップが用意されていません。

これはアメリカのようにクレジットカードを通したチップ付与であると店舗全体で総分配になる反面、キャッシュであればそのまま個人の収入へと繋がることを意味しています。

Capture-10-768x418.png

こうした社会的問題とキャッシュレスを考えたとき、ふと思いついたのはコーヒースタートアップ「Bellwether Coffee」です。

<参考記事>

同スタートアップは、コーヒー購入者が直接コーヒー栽培農家に「投げ銭(チップと表現してもいいでしょう)」を送金できる焙煎機を開発し、途上国の違法児童労働問題の解消を目指しています。

ある意味では、キャッシュレスだからこそスムーズにエコシステムが形成されていると言えます。直接的に従業員へ現金をチップしたいという気持ちがあるならば、それをそのままデジタライズさせることも可能と考えます。

ということでドイツ滞在からみえた「キャッシュレス途上国」の課題を考えてみました。

現金で成り立っているチップ文化をわざわざ壊してまでデジタライズさせるためには、さらにクリティカルな価値提供が求められることは間違いありません。そういった意味でN26のようなフィンテック企業が、チップのような細かい体験を各国の文化に合わせてアップデートしていけば面白いことになるのではないでしょうか。

こういったキャッシュ至上主義国家におけるチャンレンジャーバンクには、お金にまつわる体験をアップデートする役割も期待されます。

今後もN26を始めとして欧州発のチャレンジャーバンクが勢力を増し、グローバルになっていくと思います。こうした流れを理解したうえで、フィンテック・ソリューションを開発できれば、日本でもお金に対する文化を根本的にアップデートしていけるのではないかなと思います。

欧州のモバイルバンクN26、テンセントやアリアンツらから1億6000万ドルを調達

SHARE:

モバイルバンキングスタートアップ N26 は、Allianz グループの投資部門 Allianz X と中国のテック大手 Tencent が主導するシリーズCラウンドで、1億6000万ドルを資金調達した。既存の投資家も参加している。2013年にNumber26 という名でベルリンで創業した同社は、2年前にはN26と名前を変えて、自社で銀行業の許可も取得した。 同社は欧州内17のマーケットに85万の…

Image Credit: Paul Sawers / VentureBeat

モバイルバンキングスタートアップ N26 は、Allianz グループの投資部門 Allianz X と中国のテック大手 Tencent が主導するシリーズCラウンドで、1億6000万ドルを資金調達した。既存の投資家も参加している。2013年にNumber26 という名でベルリンで創業した同社は、2年前にはN26と名前を変えて、自社で銀行業の許可も取得した。

同社は欧州内17のマーケットに85万の顧客を有し、Android と iOSアプリでアクセスできるオンラインのみの銀行口座を提供する。N26 が約束するのはスピードと効率性だ。数分の申し込み作業で、口座を開けると謳う。

N26 は、シリーズAラウンドを主導したピーター・ティール氏のValar Ventures含めて、これまで著名な投資家から5500万ドルを調達した。今回新たに調達した 1億6000万ドルをもって、グローバルでの成長を加速したいと述べている。

N26 は、今年後半には米国でローンチする予定であることをすでに発表している。また、今年中には英国でサービスを導入する計画もある。

長期的な目標は、2020年末までに顧客数を500万名までに伸ばすことだ。

戦略的投資

金融サービス大手のAllianzの出資を得たことは、N26にとって大きな勝利となった。この戦略的投資が、この先のさらに統合されたサービスへと発展するのであればなおさらだ。

新興のフィンテック企業は大手の同業者にとって魅力的な存在である。大手企業に対して、イノベーションと優秀なテック人材へのアクセスを提供するからだ。スペインの銀行大手BBVAもまた、4年前に1億1700万ドルで米フィンテックスタートアップSimpleを買収している。

一方で、AllianzはN26を、単に保険商品のような自社プロダクトのいくつかを販売することができる完璧なチャンネルとみている可能性もある。

N26は、今後多様なフィンテックとサービスから成る現代の銀行を築く計画であることを名言している。P2P送金サービスのTransferWiseとも提携し、Vaamo とともに投資製品を新たにローンチしたり、Raisinと預金口座を作るなどしている。ドイツの保険プラットフォームClarkと提携して、保険商品もすでに提供している。

世界でもっとも価値の大きなテック企業の一つであるTencent は、説明する必要はないだろう。同社はこれまで、TeslaからSnapにいたるまで、世界中の何百という企業に投資をしてきた。同社のテック界隈におけるコネクションと経験は、N26にとっては特に魅力となるはずだ。とりわけ、「銀行のエクスペリエンスをよりスマートに、よりパーソナライズされたものにする」ためにAIへの投資に意欲的なN26にとっては特に。Tencentは、これまで重点的にAIに投資してきた実績がある。

(本記事は抄訳になります。)
【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

ピーター・ティール氏も出資するモバイル銀行のN26、保険事業にも拡大へ

SHARE:

欧州のモバイルファーストの銀行 N26 が、銀行手続きを再発明するという目標における最新の取り組みとして、事業を保険領域にも拡大することを発表した。 2013年にドイツで創業した N26 は、米国の BankMobile や Simple と同様に銀行口座を提供し、速さと効率性にフォーカスしている。8分間以内に口座をオープンできるというのがウリだ。ドイツとオーストリアで提供が始まり、徐々に欧州内で…

N26 保険

欧州のモバイルファーストの銀行 N26 が、銀行手続きを再発明するという目標における最新の取り組みとして、事業を保険領域にも拡大することを発表した。

2013年にドイツで創業した N26 は、米国の BankMobile や Simple と同様に銀行口座を提供し、速さと効率性にフォーカスしている。8分間以内に口座をオープンできるというのがウリだ。ドイツとオーストリアで提供が始まり、徐々に欧州内で拡大を進めてきた。今では17カ国に30万の顧客を有すると同社はいう。

創業以来、5,000万ドルを調達しており、著名投資家のピーター・ティール氏の Valar Ventures なども出資をしている。Valar Ventures は、2015年のシリーズAを主導しており、翌年の4,000万ドルのシリーズBラウンドにも参加した。

昨年の夏にブランド名を改める以前は、Number26 として知られている。N26 は、現代的な、モバイルファーストの銀行を、様々なフィンテックテクノロジーとサービスを取り入れることでつくるというミッションを掲げている。昨年の2月には、個人間送金サービスを提供する TransferWise と提携し、Number26 のユーザーに対して、より安価な手数料サービスをアプリ内で提供した。

保険業界におけるディジタル化はまだ遅れています。顧客はオフラインの構造と大量のペーパーワークを強いられています。ですので、N26にとってはこうした顧客の課題を、デジタルイノベーションを活用することによって保険をよりユーザーフレンドリーにすることで解決できる大きなチャンスなのです。

このように、Tayenthal 氏はコメントしている。規制や複数の領域に拡大する上でのオペレーションや財政面でのハードルを考慮すれば、既存の業界のプレイヤーを狙って、一つのアプリ内でサービスをパッケージ化する方がずっと簡単だ。

N26 上で、ユーザーは保険に関するポリシーを閲覧し、数回のタップで請求をすることができる。N26 いわく、将来的には、Clark が開発するアルゴリズムベースのロボットアドバイザーを活用して、保険プランの最適化を支援することによって「よりスマートな決定ができる」ことを支援したいという。

(本記事は抄訳になります。)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

ピーター・ティール氏も支援するモバイル銀行 Number26 が N26 に改名して公式の銀行に

SHARE:

(こちらの記事の抄訳になります) Number26は、ピーター・ティール氏が支援しているモバイルバンキングスタートアップで未来の銀行口座をつくろうと試みている。同社はついに銀行業務のライセンスを受け取った。これは、欧州全域でEUの下で事業を運営するための完全な承認を得たことを意味する。同社はまた名称をN26に変更することも発表した。 2013年にドイツのベルリンでMaximilian Tayent…

Above: Number26 for Android Image Credit: Paul Sawers / VentureBeat
上: アンドロイド版の Number26
Image Credit: Paul Sawers / VentureBeat

(こちらの記事の抄訳になります)

Number26は、ピーター・ティール氏が支援しているモバイルバンキングスタートアップで未来の銀行口座をつくろうと試みている。同社はついに銀行業務のライセンスを受け取った。これは、欧州全域でEUの下で事業を運営するための完全な承認を得たことを意味する。同社はまた名称をN26に変更することも発表した。

2013年にドイツのベルリンでMaximilian Tayenthal氏とValentin Stalf氏が創業したN26は「モバイルファースト」の銀行口座を提供する。米国のBankMobileSimpleが提供するサービスに似ており、8分の申請で口座を開くことができる。

当初はドイツとオーストリアのみでサービスが利用可能だったが、のちに欧州全域の6カ国に事業を拡大し、現在は20万のユーザーを有する。

これまで、同社はドイツ拠点の金融サービス企業で銀行業務のライセンスを持ち、ドイツの法規制の元で運営していたWirecardと提携していたため、事業を運営することが可能だった。

ドイツの連邦金融監督庁と欧州中央銀行によって発行されたライセンスを有したことで、N26はより自分の決断で事業を運営し、バンキング領域全体にわたって「根底にある構造とテクノロジーを改善することができる」。

「このライセンスによって、さらに革新的な製品を数週間以内にローンチすることができます」とN26のCEO、Markus Gunter氏はコメントしている。

N26は、これまでに5000万ドルを調達しており、先月には4000万ドルの調達ラウンドを終えたばかりだ。

昨年、VentureBeatが取材した際には、共同創業者・CFOであるTayenthal 氏はフィンテックのスタートアップとの提携を通して、口座を確認できる以上の領域に参入したいとコメントしていた。TransferWiseと提携することで、顧客がアプリ上で安価な海外送金サービスをできるようにしたことで、その目標も達成している。

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】