暴行や強盗などの犯罪から女性の身を守るための「ヘアクリップ」が開発されている。暴行を加えられた際にヘアクリップに内蔵されているセンサーがそれを検知して、専門のモニタリングサービスなどに自動で通報する仕組みだ。現在、クラウドファンディングサイトの「Indiegogo」で支援を募集している。価格は1年間のモニタリングサービス付きで一つ75米ドルから。

「First Sign Hair Clip」はヘアクリップ型のセーフティデバイス。ヘアクリップ内には加速度計とジャイロスコープが搭載されており、身につけている人に何かあった際の衝撃などを感知。Bluetoothで接続されたスマートフォンから自動的に家族やモニタリングサービスに通知することができる。

スマートフォンのGPS、カメラ、マイクを使って情報を記録しており、モニタリングサービスにこれらの情報を送付。情報をもとに緊急性を判断し、警察に通報する。警察はその情報をもとに迅速に駆けつけることができるだろう。収集した情報は証拠とし残すことも可能だ。

単なる転倒などによる誤動作を防ぐために、15秒以内にキャンセルをすることができる。逆に、デバイスに備え付けられたボタンを押すことによって手動で通報することも可能だ。犯人に通報を止めるように強要された場合でも、停止させたように見せかけて実際はモニタリングセンターに通知している「サイレントアラーム」機能も有するとのこと。

ヘアクリップはシンプルな形状をしているが、「Fasion Forward Cover」をオプションで追加することもできる。これは、「花」や「天使の羽」といった装飾をヘアクリップに取り付けることができるというもの。毎日身に着けるものとして、女性にとって嬉しい配慮であろう。

アプリはiOSとAndroidに対応予定。モニタリングサービスは現在のところ米国、欧州でのみ利用が可能とのこと。万が一の際に自動的に通報できるということは、その機能性はもとより、安心感を得るためにも非常に有用なのではないだろうか。