動画のコマから3D空間を構築し、そこから滑らかなタイムラプス映像を生成する技術「First-person Hyperlapse」

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タイムラプス動画というものをご存じだろうか。これは、一定の間隔で撮影された静止画を1コマに見立て、つなげて動画として楽しむ手法のことだ。最近ではこのモードを備えたデジカメも登場するなどして敷居が低くなってきており、気軽にタイムラプス動画を楽しむ人も増えてきたようだ。

このたびMicrosoftの研究チームが発表した「First-person Hyperlapse」と名付けられた技術は、そんなタイムラプス動画のクオリティをグッと引き上げてしまう夢の仕組みと言えるだろう。

前述の通り、タイムラプス動画の1コマ1コマは静止画であるため、つなげたときのブレや画角のズレを無くし、スムーズな動画を作るにはそれなりのテクニックが必要だった。そんな問題を解決したのが、今回の新技術である。

この技術のインパクトに関しては、恐らく動画を見ていただくのがはやいだろう。

従来のタイムラプスに比べて圧倒的に滑らかな動画が生成されている。

このFirst-person Hyperlapseでは、まず動画中の全てのコマを解析しつなぎ合わせて、3D空間を構築。その上で、最もスムーズなタイムラプス動画が得られるようカメラのパスを生成し、それに基づいたフレームをレンダリング、動画を新たに作成する。

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この技術の特徴は、動画から仮想の3D空間を作ってしまうことだろう。空間さえ作ってしまえば、あとはその中を自由に動き回ることが出来るという仕掛けになっているわけだ。

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この画像で色の違う部分は、別々のコマが元になって生成されている。こうした2Dから3D空間を生成する技術は長らく研究されてきたが、それをタイムラプスに応用したのはユニークである。将来的にはWindowsアプリケーションとして公開されるそうなので、その時を楽しみに待ちたい。

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