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日本からメキシコに戻った起業家Oscar Noriega氏、Snapchatの支援を得てARミニゲームの一大プラットフォーマーを目指す

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読者の中には、以前 BRIDGE で取り上げた「Unda(または改称後の VideoSelfie)」というアプリを覚えている人がいるかもしれない。その名の通りセルフィー動画を撮影・加工・共有できる短編動画アプリで、この分野では、2008年〜2009年に流行った Seesmic を第一世代、Tiktok を最新の世代とするならば、ちょうどその中間の時期に市場の席巻を狙っていたと言っていい。 このアプ…

インタビューに答えてくれた Oscar Noriega 氏
Image credit: Masaru Ikeda

読者の中には、以前 BRIDGE で取り上げた「Unda(または改称後の VideoSelfie)」というアプリを覚えている人がいるかもしれない。その名の通りセルフィー動画を撮影・加工・共有できる短編動画アプリで、この分野では、2008年〜2009年に流行った Seesmic を第一世代、Tiktok を最新の世代とするならば、ちょうどその中間の時期に市場の席巻を狙っていたと言っていい。

このアプリを作った Pocket Supernova は、メキシコ人と日本人を両親に持つ Oscar Noriega 氏が共同創業者の2人と東京で設立したスタートアップだ。2013年にアメリカの 500 Startups のアクセラレーションプログラム第6期に採択され、2014年に East Ventures、KLab Ventures(当時)、CyberAgent Ventures(当時)からシード資金を調達。2015年には B Dash Camp 2015 Spring in Fukuoka で審査員特別賞を獲得した。筆者は彼とよく六本木界隈で出会したものだ。

日本のスタートアップシーンでもいくつかの足跡を残した Noriega 氏だが、2017年頃、自身のもう一つの原点であるカリフォルニアやメキシコに活動の場を戻した。我々が知る彼は2013年の来日以降のことだが、メキシコでは学生時代から複数のスタートアップを立ち上げた連続起業家としての顔を持つ。最初のスタートアップ Atomix.vg はラテンアメリカ有数のゲームニュースサイトに成長し Prowell Media に売却。2009年には、世界ブランドにデジタルマーケティングを支援してきた SCLBits を創業している。

AR ゲームの可能性

Google が提供するスマートフォン向け AR 開発フレームワーク「ARCode」と、Apple が提供するスマートフォン向け AR 開発フレームワーク「ARkit」を足すと、今年中には累積42億5,600万台のスマートフォンが AR に対応することになる(ARtillry Intelligence 2017年の予測)。2020年単体の増分だけで見てみると、新型コロナウイルス感染拡大に伴う売上落ち込みを加味していないが、世界中で新規出荷されるスマートフォンの2台に1台は AR に対応したモデルという計算になる。もはやスマートフォンは、AR のためのデバイスとさえ言っていい。

「Fanta Terror House」
Image credit: Wabisabi Design

AR ゲームの可能性はこれまでにも、Pokémon Go を世に出した Niantic が証明している。Niantic は、Google Earth の前身である Keyhole を生み出した John Hanke 氏が Google で立ち上げた社内ベンチャー。Pokémon Go のヒットの裏には、ポケモンが持つキャラクタ力、Niantic の絶大なる技術力やマーケティング力があったわけだが、駆け出しスタートアップがロールモデルとするには、いささか手にしている武器の数と種類が違い過ぎる。

一方、AR ゲームは高いユーザエンゲージメント力を持つため、ブートスラップモードの AR ゲームデベロッパにとっては、有名企業から AR ゲームの開発を請け負うビジネスモデルが確立しつつある。ロサンゼルスやメキシコに拠点を移した Noriega 氏は2018年に AR ゲームデベロッパ Wabisabi を設立。炭酸飲料ファンタのラテンアメリカ向けマーケティング施策の一環で、 Facebook 上のソーシャル AR ゲーム「Fanta Terror House」を世に出したところ、1週間でユーザを100万人獲得する快挙を達成した。

Fanta Terror House で AR ゲームの可能性を確信した Noriega 氏は、かくして本格的に AR ゲームの自前タイトルの開発に着手することになる。

ミニゲームの可能性

新たなゲームを開発してユーザを獲得するには、大きなマーケティングコストが必要になる。多くの競合がひしめくアプリストアの中で見つけてもらい、ダウンロードを促し、多くのユーザに定常的にゲームを楽しんでもらうまでもっていくのは一苦労だ。そこで昨今、注目を集めるのがミニアプリやミニゲームといった仕組み。ランタイム部分をソーシャルネットワーク側に依存できるので、アプリ単体の容量を比較的小さくできるのが「ミニ」の名で呼ばれる所以だ。

ミニアプリやミニゲームでは、ゲームデベロッパは既存のソーシャルネットワークのユーザベースを活用できるため、ユーザ獲得コストを抑えてスタートダッシュできるメリットがある。Facebook、Instagram、WeChat(微信)、LINE など、多くのユーザを擁する大手ソーシャルネットワーク上ではこういった動きが顕著だ。なかでも興味深いのは Snapchat の動向。Snapchat を運営する Snap は Instagram に Stories 機能が追加された際には株価下落に苦しむも、その後、AR に舵を切ったことで復活を遂げた。

Snap は昨年、サードパーティーが開発した数々のミニゲームや、Snapchat が持つ機能をミニアプリに開放し連携を許容する施策「Snap Games」を発表している。Snapchat を代表する機能の一つオリジナルアバター機能「Bitmoji」がサードパーティーのミニゲームで利用できるようになったのも記憶に新しい。そしてこうしたサードパーティーを巻き込む原動力の一つとなっているのが Snap が2018年に立ち上げたアクセラレータプログラム「Yellow」だ。

Snap は今年2月、Snap の第3期採択スタートアップ10社を公表。今年5月には採択各社に対して、15万米ドルずつ出資を実行したことが明らかにされた。そして、Oscar 氏が2018年に設立した AR ゲーム開発に特化したスタートアップ Wabisabi もまた、この採択された10社のうちの一つである。

Snap のアクセラレータ「Yellow」第3期採択のスタートアップ。前列最左が Oscar Noriega 氏。後列中央は Snap CPO 兼 Yellow ディレクターの Michael(Mike)Su 氏。
Image credit: Yellow

AR ゲームデベロッパにとっての Snapchat の魅力と課題

Snapchat をミニゲームのプラットフォームに選んだ時、ゲームデベロッパにとっての魅力は Snapchat の持つユーザベースの大きさだ。Snap が今年2月に発表したところでは、2019年第4四半期のデイリーアクティブユーザは2億1,800万人。新型コロナウイルス感染拡大からの巣篭もり消費が増えたことで、この数字はさらに伸び続けているものとみられる。

しかし、まだ解決できていない問題がある。Snap Games、すなわち、Snapchat と連携可能なサードパーティーが開発した AR ミニゲームアプリは、Google Play か iOS AppStore からダウンロードすることになる。ユーザから AR ミニゲームアプリを見つけてもらうにはまだ苦労を伴うのだ。そこで Wabisabi が Yellow への参加を通じてたどりついたのは、AR ゲームのためのプラットフォームというアイデアだった。

ARKD Games は、AR ミニゲームのためのプラットフォームだ(現在は iOS のみで、Android 向けは準備中)。AR ミニゲームを一つにまとめた場所を作りたくて、これを開発した。PC ゲームを集めたコミュニティ「Steam」の AR ミニゲーム版と思ってもらえばいい。(Noriega 氏)

ARKD Games は、複数の AR ミニゲームを備えた ARKD=アーケード(日本語で言う複数のゲームが楽しめるゲームセンターを、英語では amusement arcade と表現する)を目指している。現時点では Wabisabi が自社開発した AR ミニゲームを複数公開しているが、今後、他のサードパーティーの AR ミニゲームアプリデベロッパにも参加を促し、彼らのゲームタイトルも ARKD Games 上で楽しめるようにしていきたいという。まさに AR ミニゲームの Steam だ。

「ARKD Games」
Image credit: Wabisabi Design

アプリストアは競合?

ARKD Games の今後の展開について、Noriega 氏は次のように語ってくれた。

現在は、2つのことを進めている。ARKD Games 上でゲームを公開し、レベニューシェアすることに参加してくれるゲームデベロッパとの提携を増やすこと、そして、この AR ミニゲームのカタログを作り続けるための資金調達だ。我々の自らのタイトルを公開しているのは、他のデベロッパにインスピレーションを与え、一緒にやろうというモチベーションを持ってもらうためのものだ。

このところ、アプリ内課金を iOS AppStore を経由しないようにしたことを発端に、Apple と Epic Games の対立が激化している。有料アプリ本体の課金以上に、アプリ内課金の決済プラットフォームであり続けることは、アプリストアにとって重要な収入源を確保する上で譲れない部分ということなのだろう。

ARKD Games が同じような対立の図式にハマる可能性はあるのだろうか? まず、AR ミニゲームのカタログプラットフォームは、Wabisabi がそれを作る前に Snap が作っていてもよかったように思うが、Wabisabi が Yellow に採択されたという事実からは、Snap は Wabisabi がそうすることを半ば公に認めたと考えられる。

将来、ARKD Games においても、AR ミニゲームのダウンロード時課金や AR ミニゲーム内の課金が Google Play や iOS AppStore を完全に介さずに行われるようになったら、Google や Apple がどのような対応を見せるのかはわからない(現在はアプリストアを介しているようだ)。しかし、Snap という非常にユーザーエンゲージメントの強いプラットフォームを味方につけている Wabisabi にとっては、強気の戦略を描ける可能性はある。

かねてから、スマートフォンの OS のアプリストアがバンドルされている事態については、日本やヨーロッパで関係当局が独禁法違反の可能性を指摘するなど、その圧倒的な支配力の強さが問題となっている。ARKD Games が AR ミニゲームのプラットフォームになれるかどうかを占うには、さまざまな文脈から面白い時期と言えるだろう。

<参考文献>

毎日2.3億人が使う「Snap」のすべて、ARの未来とユースケース

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※本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載 スマートフォンアプリ「Snapchat」を開発する「Snap」は6月11日、Snap Partner Summit 2020をオンライン開催した。本記事ではイベントの内容を下記のトピックに沿ってまとめ、簡単なコメント共に考察している。 メンタルヘルス重視 主要トラクション ARクラウドに向けた動き …

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※本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載

スマートフォンアプリ「Snapchat」を開発する「Snap」は6月11日、Snap Partner Summit 2020をオンライン開催した。本記事ではイベントの内容を下記のトピックに沿ってまとめ、簡単なコメント共に考察している。

  • メンタルヘルス重視
  • 主要トラクション
  • ARクラウドに向けた動き
  • AR時代の検索
  • モバイル映像コンテンツとARストーリー体験
  • SnapKit連携
  • 共有体験とSuper App化

メンタルヘルス重視

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CEO創業者のEvan Spiegel氏から最初に語られたのはメンタルヘルスに関して。Snapchatユーザーがメンタルヘルスの専門家リソースを検索できるサービスを発表した。「Crisis Text Line」「activeminds」らと連携し、若者世代の孤独問題解消などを目指す。

世界各地の優れたストーリーテラーが発信するスペシャルショー「Snap Originals」において、若者世代のメンタル問題を取り上げた『MindYourself』をリリースしたことも同時に発表されている。合計1200万ユーザーが視聴しており、ウェルネススタートアップ「Headspace」とパートナーを結び、より積極的にメンタル問題をサポートしていくとも述べられた。

主要トラクション

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続いてはSnapchatに関するトラクション。

  • 2020年第1四半期の平均デイリーアクティブユーザー数は2億2,900万人超。
  • アメリカだけでも1億ユーザー以上に達している。TwitterとTikTokを合わせた数よりも多くの米国ユーザーにリーチできている。
  • 同じく第1四半期には、FacebookやInstagramよりも多くの13歳から34歳の若者にリーチ。
  • イギリス、フランス、カナダ、オーストラリアなど、世界中で大きな成長を遂げている。また、インド市場では、過去1年間で1日のアクティブユーザー数が120%以上増加。
  • Snapchatters(Snapchatユーザーの名称)は非ユーザーよりも何かしらのコミュニティサービスに従事する可能性が50%高くなっている。
  • 動画コンテンツをマップに表示・検索できたり、友人と繋がれる「Snap map」の月間リーチユーザ数は2億以上。地元商店のリストが並び、ストーリー・営業時間・レビュー・PostmatesやDoordashを通じた配達オプションを備えている。
  • Snapchat上のプレミアムコンテンツの視聴時間は第1四半期に前年比2倍以上に増加。60以上の番組が月間視聴者数1,000万人以上に達している。
  • 毎日40億回以上スナップが作成され、1日に300万回以上のスナップがストーリーに投稿されている。

ARクラウドに向けた動き

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SnapchatがARプラットフォームであることが改めて明言された。事実、1億7,000万人以上のSnapchatユーザーがARを利用しており、ユーザー当たり平均毎日30回前後ARレンズを活用しているとのことだ。

ARレンズを制作・発表する「Lens Studio」では、数万人のクリエイターが存在し、累計100万以上のレンズが発表されている。今回、新たに「Music Lens」が発表され、音楽に合わせたAR効果を楽しめる。レンズの中でもイベントで特集されたものが下記である。

  • 「butterflyyy」 by alexia:140億視聴
  • 「star freckles」by ana casciello:70億視聴
  • 「Bokeh A7 NEW」by Ahmed Ali:60億視聴
  • 「Shrinky Drink」by Kryptik:29億視聴

これまで世界中で25の新しいランドマーカーを発表し、3Dフェイスメッシュやスケルトントラッキングを含む11のテンプレートをリリースしてきた。カスタム3D エフェクトを作るためのビジュアルプログラミングツール、マテリアルエディタも発表。加えて、レンズスタジオをSnapが開発するARグラス「Spectacles」にも導入。ARソフトウェアとハードウェアをシームレスに統合してきた。

世界中のクリエイターが機械学習モデルをレンズデータに直接取り入れることができる「SnapML」の立ち上げも発表された。たとえば物体にカメラレンズを向けると対象物の名前が検索できるサービスなどを手軽に実装できるようになる。

Prisma」やMRクリエイター集団「2020CV」はSnapMLを使っているという。また、ARコマース企業「Wannaby」はシューズのAR試着を可能とするフットトラッキングモデルをアップし、誰もが手軽に様々な柄のスニーカーデザインをレンズ越しに試着できるようにしている。

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Snapは昨年からランドマーカーを導入し、お気に入りの場所・建築物でARを楽しめるようになった。そして今回、友人と一緒により広い街のブロック全体で友達と同時にARを体験できる「Local Lens」が発表された。

360度画像やユーザーコミュニティから投稿されるスナップコンテンツなど、さまざまなデータソースを使用して物理世界点群データを構築。3D再構成、機械学習、分散型クラウドコンピューティングと組み合わせることで、都市ブロック全体をマッピングすることに成功。物理世界の上にARレイヤーを加え、ユーザー同士がコラボレーションしながら遊べる体験を実現させた。

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重要なポイント:さて、「Pokemon Go」を開発する「Niantic」が3D空間マッピング企業「6D.ai」を買収しています。また、同社は先日、ユーザーから許可を取る形で3Dビジュアルデータを収集することも発表しています。クラウドからデータを集め、都市の点群データを効率的に集めるこの戦略ですが、まさにSnapも同様の動きをしていると言えるでしょう。

SnapはPokemon Goより先んじて点群データを集め、実際にサービス化へと走り出していることがわかります。ユーザーがいる特定箇所に紐づいたデータや、ユーザーがその箇所に残した過去の活動情報をクラウド上に保管し、常に呼び出せる「ARクラウド世界」の実現に動き出しています。

デモ上では複数ユーザーがARレンズ越しに屋外の壁にペイントをしながら遊んでいました。友人ユーザーが残したペイント情報が即座に共有され、1つの共同体験として完成しています。あたかも「リアル版Splatoon」とも呼べるものです。ここに様々な情報が乗っかり、より高機能なSpectaclesが登場すれば、スマホに変わる次のコンピューティング環境が切り開かれます。今回、SnapはxR業界誰もが望む世界のver1.0を披露してくれているのです。

ARクラウド環境とハードウェアをSnapが揃えれば、マーケットプレイスモデルのようにサービスを開発・提供するパートナーを増やすだけになります。たとえばSplatoonを開発する任天堂がSnapと提携し、ゲームソフトだけを提供する具合です。Nintendo Switchなどのハードウェアの開発も不要となるので、あらゆる企業がSnapのような巨大なAR経済圏に参加することを前提に、何かしたらのサービス開発をする必要が出てくるかもしれません。こうした未来を見据えた事業構想が求められるでしょう。

AR時代の検索

実生活に役立つARユースケース創出にも動いている。昨年、Snapは「Shazam」「Amazon」「photo math」らと提携しコマース領域を強化。PlantSnapを使えば、60万以上の植物・樹木データにアクセスし、90%の識別能力で該当物を判断できるようになっている。

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400種類近くの犬種を識別するレンズもある。通りかかった子犬の正確な犬種を知る必要がある場合に役立つ。スーパーに行ってバーコードをスキャンすれば、どのくらい栄養価の高い商品なのかを知ることができる。

マーカーレンズの美容業界での活用法も発表された。たとえば「Too Faced」はアイシャドウパレットにバーチャルトライレンズを連携。購入者がアイシャドウをスキャンすると、どんな場所であっても手軽にパレットの中の色の使い方のチュートリアルが表示されるようになった。

ARスキャントリガーの活用も発表されている。たとえば空にかざして発動するARレンズを開発したのならば、Lens Stuido上で「Sky」とトリガーを置けば、ユーザーは空にカメラレンズをかざすだけで特定AR効果を引っ張ってこれるようになる。コンピュータービジョンを使ったビジュアル検索機能だ。

音声コマンドにも力を入れている。「SoundHound」との提携を発表し、音声だけでARレンズを使うことができる。たとえば「Hey Snapchat, give me a hug」というと熊のぬいぐるみが抱きしめてくれたりする。

重要なポイント:Snapが参入する領域はカメラを使って目の前の物を検索する「Google Lens」と同じです。ただ、Snapは他社連携を強く推し出しており、例えばAmazonとのパートナーシップは彼らの強みになっています。

関連して「Alexa for AR」と称される、“声のAR”にも力を入れている点も注目でしょう。音声入力はARグラス端末の主要UIの一つとなると感じており、ビジュアル検索と音声コマンドの両方を抑えることはデバイスを確立するためにも必須条件となります。

自社製品ラインナップだけで囲う傾向のあるGoogleやAppleとは一線を画しており、逆に言えば、将来的にiPhoneやPixelからSnapのAR機能が排除される可能性も少なからずあるかもしれません。この点を踏まえ、SnapはSpecatacles開発を進め、一刻も早くモバイルデバイスからARグラス端末の時代へ進めたいと考えているはずです。モバイルARを戦略時に置くGoogleと、グラス時代を見据えたSnapの対立構造が見えてきます。

モバイル映像コンテンツとARストーリー体験

友人が投稿したストーリーズやパブリックストーリーズを楽しめる「Discover」に関しても数値データが共有された。

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  • Will Smith氏の軽快なトークショー『Will from home』は3,500万以上視聴されている。
  • 2019年、Discoveryコンテンツの視聴時間は35%増加した。
  • 今年の第1四半期にはSnapchatで番組を視聴する時間が2倍になった。
  • 2019年にはパートナー企業に前年よりも60%多くの収益を支払った。
  • 過去3か月、8,000万人以上のSnapchattersが、NBC、The Gardian、Lamontを含む100以上のパートナーからの報道を視聴した。
  • 今年だけで1億2,500万ユーザーがニュースストーリーズを視聴した。
  • 全てのチャネルで毎月約5000万人のSnapchattersによる視聴が発生。
  • Snap Originalsは米国ジェネレーションZ世代の50%以上に視聴されている。
  • Snap Originalsの作品『Nikita Unfiltered』は2,200万ユーザーが、『Dead of Night』は配信開始から48時間で70%のユーザーが視聴した。

Discoveryと並び紹介されたのがSnap Originals。NBCUniversalが制作したSnap Originals上の作品『Face Forward』の視聴者は、作品で美容メイクを扱うことから、ARレンズを使って登場キャラクターになりきれる。同様にMission Controlが制作した『Fakeup』、StellARの『Move It!』でもストーリーに合わせたARレンズを楽しめる。

重要なポイント:ここで紹介されているSnapchat限定映像コンテンツを、ARレンズを通してバイラルさせるSNS戦略は興味深いところです。TikTokも中国本土では映像コンテンツを試験的に配信している動きがあると聞きましたし、フィルター/レンズを使ったコンテンツ連携はこれから主流となってくるはず。映像の世界観をUGC(User Genrated Content)の形式で普及させることができるため、広告コストのハックに繋がるかもしれません。

また、Netflixが『Staranger Things』で成功を収めているように、Snapは『Dead of Night』で映像コンテンツの魅力さが際立っている印象です。AR + 映像配信企業としての独自のコンテンツプラットフォーム路線を描いていることが想像できます。

SnapKit連携

開発者がSnapchatを活用したサービスを簡単にビルドできる「SnapKit」に関しても発表がされた。ここでは簡単に要点だけを紹介したい。

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  • 800以上のアプリがSnapKitと統合されており、毎月1億5,000万ユーザーがこれらの統合されたサービスを利用している。
  • イギリスに拠点を置く写真編集アプリ「Infltr」は、700万以上のユニークな写真や映像作品を持つ。SnapKitと統合後、フィルターのサブスクリプションの売上高は5倍になり、以前はほとんど利用されることがなかった中東では、1日あたり50万ほどスナップが共有されている。
  • 先月、パートナーが開発した20以上のアプリがiOS App StoreとGoogle Play Storeのトップ100に入った。
  • 匿名メッセージアプリ「YOLO」は、Snapchatの友達向きのサービス。リリースから1週間も経たないうちに米国App Storeで1位になり、Social Appのトップ10にランクインしている。

共有体験とSuper App化

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ユーザーに似せたアバターを作れる「Bitmoji」。これを使ってSnap Gamesを遊べるようになっており、あたかも自分が遊んでいるかのような体験を得られるようになった。

インストール不要、デフォルトで友人Snapchattersと繋がり、ゲーム内チャットおよび音声コミュニケーション機能が付いているSnap Games。これまで1億ユーザーがゲームをプレイしたという。さらに、毎日1プレイヤー当たり平均20分遊んでいるとのこと。「Ready, Chef, Go!」は2,500万ユーザーがプレイしたヒット作。一人で遊ぶより多人数で遊ぶ方が2倍長くプレイすることがわかっており、Snapは引き続きコミュニティ作りに邁進するという。

また、チャット機能内で選択できるミニプログラム「Snap Minis」が発表された。たとえば「atom」では、面白そうな映画の予告編を送信することができ、お互いに気に入ったら近くの映画館の座席チケットをその場で予約できる。「headspace」では友人と一緒に瞑想をすることができ、感想を送り合える。

重要なポイント:Bitmojiをゲーム内で使い友人と一緒に没入体験を味わえる手法や、同じプログラムを楽しむ手法は、友人とのライブ動画チャットを楽しめる「Houseparty」が採用する戦略に似たものを感じます。

クイズや映像、瞑想をしながら共通の話題・体験を共有することで、小さなグループの絆を強くすることができます。こうした小さなグループを大量に作ることで、大量のユーザー数を低い離脱率かつ長いリテンション率に留めることができます。

Snapchatはコミュニケーションアプリであることから、決済やモビリティ、小売領域へはまだ進出していないようですが、中国のアプリに見られるように、ありとあらゆるサービスをミニプログラムとして動かすことで、1つのアプリで全てのサービスニーズを抑えられる「Super App」の戦略舵取りをすることが今回、明らかになりました。すぐにでもパートナー企業を増やし、ユーザーの生活体験全てを抑えるべく、あらゆる領域のミニプログラムを展開するはずでしょう。

次世代コンピューティング時代の主要アプリとしての市場ポジションを睨みつつ、Super Appとして多角化を目指す強さは、GAFAを筆頭とする大手IT企業に引けを取りません。プライバシー問題に大きく揺れるGAFAよりむしろ動きやすいことから、戦略展開も着実に進めていけるかもしれません。なにより、比較的若い世代のユーザーを囲えているコミュニティの競合差別要素がSnap“らしさ”を高めています。この点は次の5-10年の戦略的優位性となるでしょう。

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最後に、Snapはカメラユースケースの最発明に軸を置いたところから始まっている企業です。これは日本のSonyやCanon、Nikonが古くから参入している市場です。これをカリフォルニアの若手起業家に全て持っていかれてしまっています。言い換えれば、技術力ではなく、いかに新時代を生きる若者向けのUXを作り出せたのかどうかで成長力が決まることをまざまざと見せつけられていると感じます。

Appleが巻き起こした黒船襲来の二の舞を、指をくわえながら眺めているしかないのが今の日本の現状かもしれません。世界の“レンズ”はARが普及する時代を見据えています。それはここまでの内容で何度も強調されている点です。

この未来を到底実現しない馬鹿げたものと捉えるか、はたまた目の前にある現実として捉え、今すぐ行動に移すかで日本のお家芸の運命は変わるかもしれません。Snap然り、日本の大手企業がいかに時代を捉えて経営戦略を最適化させるかにも注目しています。

本稿は次世代コンピューティング時代のコミュニケーションデザイン・カンパニー「.HUMANS」代表取締役、福家隆氏が手掛ける「 THE .HUMANS MAGAZINE」からの要約転載。Twitterアカウントは@takashifuke。同氏はBRIDGEにて長年コラムニストとして活動し、2020年に.HUMANS社を創業した

 

Foursquareが位置データ市場を飲み込むーーUberのユースケースから考える「位置情報ビッグデータ」のサービスモデル

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ピックアップ:FOURSQUARE IS ADDING EVEN MORE DATA ABOUT WHERE YOU ARE  ニュースサマリー:位置情報共有サービス「Swarm」の運営元、Foursquareは30日、Snapからロケーションアナリティクスサービス「Placed」を買収したと発表した。買収額は公開されていない。同社はFoursquareの競合とされており、2017年にSnapによ…

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ピックアップFOURSQUARE IS ADDING EVEN MORE DATA ABOUT WHERE YOU ARE 

ニュースサマリー:位置情報共有サービス「Swarm」の運営元、Foursquareは30日、Snapからロケーションアナリティクスサービス「Placed」を買収したと発表した。買収額は公開されていない。同社はFoursquareの競合とされており、2017年にSnapによって1億3500万ドルにて買収されていた。

また、Foursquareは同じタイミングで1億5000万ドルの資金調達を発表。リード投資家としてThe Raine Groupが参画している。同社は資金をPlacedと絡ませたR&D等にあてるとしている。

話題のポイント:「位置情報には価値を付ける」。これを実現すべく、当初は消費者向けのSNSアプリをリリースしたFoursquareも今年で10年目を迎え、法人向けビッグデータ企業へ変化を遂げています。

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Image Credit : Chart Of The Week: The Return Of Foursquare / Vetro Analytics

コンシューマー向けSNSは、位置情報をSNS上へシェアするため(チェックインと呼ばれる)の機能のみが残され2014年に「Swarm」と名を変え現在でも運営を続けています。Vetro Analyticsの調べでは、2018年8月の段階でMAU200万人を記録しているとしています。

その反面、ビジネス向けの機能が数多く残されているFoursquareでは同期間においてMAU600万人とビジネス向けであるにも関わらず、コンシューマー向けサービスより利用者が多い(約3倍)ことを示しています。

さて、ではFoursquareのプラットフォームが提供するビジネス向けビッグデータとは具体的にどの様なものなのか。以下が、その一覧です。

Foursquareの事業者向けサービス内容

<参考記事>
あの人は今ーーチェックインの火付け役「Foursquare」誕生から約10年、実は10億人が使っている影の主役に

  • Place Insights:1億以上の場所の情報を持ち、人々がどう動いているかがわかるツール
  • Pilgrim:サードパーティアプリ向けの広告配信ツール。GPS、通信、通信信号強度、周囲のWi-Fiネットワークなどの信号を組み合わせることで、ユーザーがチェックインする必要なくユーザーの位置を推測することができる。
  • Pinpoint:ロケーションベースの広告配信・分析ツール
  • Attribution:来店者の動向分析ツール。Attributionの最新リリースでは、過去の訪問数、時間帯、曜日、店舗からの距離、アプリやプラットフォームの使用状況など、500を超えるさまざまな要素が存在。
  • Places API:直近リリースしたアプリ開発社、中小企業、スタートアップ向けの位置データ活用ツール。ロケーションベースのデータへのアクセスを提供するだけでなく、Placesデータベース内の1億以上の場所に関する写真、ティップス、レビューなどを利用することができる。

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これらのビッグデータを約15万社が有効活用しており、上図のUber、Spotify、Snap、コカ・コーラ、ツイッターがその一例です。では実際に、どの様な面で「位置情報」のビッグデータをビジネスアプライしているのでしょうか。今回はUberを例にとり、見ていきたいと思います。

FoursquareはUberに対し、自社ビッグデータから構成される「Points of Interest」(PoI) データを提供しています。Uberのアプリに「東京タワー」と入力すると、自動的に東京タワーの情報(住所)が指定されますが、これはFoursquareが提供する独自のPoIが利用されていることになります。

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Points of Interest (PoI)の利用例

 

また、単に名称と住所を組み合わせているだけではなく、FoursquareのPOIデータをカスタマイズすることで、より正確な位置情報を得ることが可能です。

Uberの公式ブログでは、UberEatsを想定した「店舗とドライバー側の”誤解”」を例に挙げて説明していました。以下はその一例です。

「UberEatsのドライバーは店舗の入り口で料理をピックアップすると思っています。もちろん店舗の場所は、住所通り辿っていけば到着するので問題ありません。ただ、店舗側はお店の裏口で料理を受け渡しすると思っていて、一向にドライバーが到着せず受け渡しが上手くいかなくなる。こんなトラブルをFoursquareのPOIをカスタマイズし、両者の誤解を防ぐことが可能です」

Uberを空港で使った際、特定のピックアップロケーションが指定された経験ありませんか?これもFoursquareのPOIデータをカスタマイズし、空港という利用者が多い場所にて的確なピックアップ場所を指定しているということなのでしょうか。

個人的にはFoursquareと聞くと、Swarmが思いついてしまうのですがビジネス向け事業の方も非常に興味深い動きをしていることが今回分かりました。位置情報というビッグデータをどう生かしていくか、今後の新しいビジネストレンドを作る大きな要素となる気がするので同社の動きを今後も追っていきたいです。

 

ユーザーはどこでSnapchatを使ってる?気になるトップは【調査】

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<ピックアップ> Where do people use Snapchat? A lot at parties, but not as much at sports stadiums. 日本にもいつかやってくると言われ続けて未だにきてない、もしくはもう私のような中年は完全にスルーされているだけなのか判断が難しいビッグ・ソーシャルと言えばご存知「Snapchat」です。 2017年の第2…

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Snapchat

<ピックアップ> Where do people use Snapchat? A lot at parties, but not as much at sports stadiums.

日本にもいつかやってくると言われ続けて未だにきてない、もしくはもう私のような中年は完全にスルーされているだけなのか判断が難しいビッグ・ソーシャルと言えばご存知「Snapchat」です。

2017年の第2四半期決算を眺めると、2Q時点でのDAU(デイリーアクティブユーザー)は1億7300万人で昨年の1億4300万人から年次で21%増。ユーザ当たりのARPUはQ2時点で1ドル5セントで昨年時点の50セントから倍増してるそうです。その他詳しい数字は開示が見やすいのでチェックされたし。

そんなSnapchatですが、Recodeにユーザーの動きを示すリサーチが載ってましたのでご紹介。下のグラフはRecodeで綺麗にしたものなので全体は原文でご確認いただければ。運営会社のSnapが調査会社のGreenberg Strategyが実施した「スナチャをどこで使ってるか」調査の結果です。

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Snapchatの利用シーン。グラフ全体はこちらから Image Credit by Recode

ミレニアルやティーンの利用が多いイメージがあったのですが、意外と学校での利用はそこまで上位ではなく、上位三つが「パーティー」「家」「レストラン」というパリピ仕様になっているようです。ていうか全体的に見えてくる利用シーンは完全にパーティーピーポーそのものですね。リア充専用SNS。

掲載してるRecodeの記事では年代割合の詳細は教えてもらえなかったということであくまでざっくりですが、印象的にはInstagramの利用シーンと被ってる気がします。ということで現場からは以上です。

via Recode

Snap、折り畳み式自撮りドローン「Hover Camera」開発のZero Zero Robotics(零零無限)を1.5~2億米ドルで買収すべく交渉中【報道】

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Snapchat を運営する Snap が、中国のドローンメーカー Zero Zero Robotics(零零無限)を1億5,000~2億米ドルで買収する交渉中である、と Technode(動点科技)中国語版が報じている。国内外企業によるZero Zero Roboticsの買収は、同社設立者兼CEOの Wang Mengqiu(王孟秋)氏により以前は否定されたが、今回の報道について Snap は…

Snapchat を運営する Snap が、中国のドローンメーカー Zero Zero Robotics(零零無限)を1億5,000~2億米ドルで買収する交渉中である、と Technode(動点科技)中国語版が報じている。国内外企業によるZero Zero Roboticsの買収は、同社設立者兼CEOの Wang Mengqiu(王孟秋)氏により以前は否定されたが、今回の報道について Snap はコメントを避けている。

この買収により、当初は自動販売機のみで売られた「Spectacles」という内蔵カメラ付き Snapchat 対応の眼鏡製品をローンチしたばかりであるが、Snap のハードウェア部門はさらに拡大することになる。Snap は5月に Ctrl Me Robotics の買収を行っているが、この製品の販売は同社が消費者レベルの自撮りドローンに引き続き関心のあることを示している。Ctrl Me Robotics は映画向けのハードウェアとソフトウェアを製作しており、Instagram や Facebook といった競合の先を行くために Snap はドローンを内製するのではないかという噂もかけめぐっている。

北京を拠点とする Zero Zero は、自律飛行、軽量、4つのプロペラ、折りたたみ式 HD ドローンの Hover Camera Passport Drone を製作しているが、これはユーザ追跡に顔認証を用いる。同製品の販売はAppleを通してのみ、価格は500米ドル。

<関連記事>

【via Technode】 @technodechina

【原文】

Snapchat、写真やビデオアルバムをグループでシェアできる「カスタムストーリー機能」を公開——Instagramもこの機能をパクるに違いない

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Snap のマーキー機能(Snapchat のスクローリングしていくさま)がアップグレードしつつある。 Snapchat のストーリーは、友人とシェアしたフォトアルバムが消滅していくというものだ。しかし今日(原文掲載日:5月23日)まで、グランドキャニオンへの旅といったグループ旅行用に、このようなストーリーを作成する簡単な方法は無かった。 これこそ新機能に挑む Snap の提案で、「カスタムストー…

Snap のマーキー機能(Snapchat のスクローリングしていくさま)がアップグレードしつつある。

Snapchat のストーリーは、友人とシェアしたフォトアルバムが消滅していくというものだ。しかし今日(原文掲載日:5月23日)まで、グランドキャニオンへの旅といったグループ旅行用に、このようなストーリーを作成する簡単な方法は無かった。

これこそ新機能に挑む Snap の提案で、「カスタムストーリー機能」と呼ばれるものだ。友人とシェアするために、旅行中に撮影した写真やビデオのアルバム(写真やビデオは消えていく)を作成し、後から追加で他の人とも簡単にシェアすることができる。

ストーリーには誰を追加し、誰が閲覧できるかを決めることができる。また、ストーリーにジオフェンスを設定することもできる。(Snap の発表)

残念なのは、この機能は現在 Snapchat でしか使えないことだ。Instagram がこの機能をコピーするまでには、6ヶ月程度は待つ必要があるだろう。

米国太平洋標準時5月23日午前7時3分(日本時間23日午後11時3分)更新:

Facebook 傘下の Instagram は、Snapchat が長年にわたり提供してきた「ローケーションベース・ストーリー機能」を Instagram に追加した。

【原文】

【via VentureBeat】 @VentureBeat

今週中のIPO申請を控え、Snapchatの広告APIがついに正式リリース

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<ピックアップ> Snap says its automated ad sales are finally ready — just in time for the IPO IPO申請を今週中にも行うことが噂される、Snapchatの運営会社「Snap」。同社は、Snapchatへの入札型広告配信を自動化する広告APIをついに正式リリースした。 SnapchatのAPIを使った広告販売…

<ピックアップ> Snap says its automated ad sales are finally ready — just in time for the IPO

IPO申請を今週中にも行うことが噂される、Snapchatの運営会社「Snap」。同社は、Snapchatへの入札型広告配信を自動化する広告APIをついに正式リリースした。

SnapchatのAPIを使った広告販売は、2016年10月にさかのぼる。当時のソフトウェアはまだベータ版を抜けておらず、利用企業は100社ほどに限られていた。北米時間の1月31日(火)の正式リリースを受けて、全企業やブランドが活用できるようになった。

広告を購入するには、同社の広告枠の在庫販売を許可された15のアドテク企業を通す必要がある。

Facebook、Google、またTwitterのような広告主導型のビジネスは、各社ともAPIにその在庫販売を依存しており、これでSnapchatもその例外ではなくなった。

via. Recode

2016年は買収を倍増させたSnapchat、IPOへ向けて前進中

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世界中が煙突からサンタがやってくるのを待ちわびてきたとき、Snapchatを開発するSnapがARスタートアップのCimagine Mediaを「最大」4000万ドルで買収したというニュースが飛び込んできた。 Snapchatは今年の9月に企業名をSnapと改め、130ドルのSpectaclesという初のハードウェアもローンチした。 関連記事:Snapchat、イスラエルの拡張現実スタートアップC…

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Image Credit: Paul Sawers / VentureBeat

世界中が煙突からサンタがやってくるのを待ちわびてきたとき、Snapchatを開発するSnapがARスタートアップのCimagine Mediaを「最大」4000万ドルで買収したというニュースが飛び込んできた。

Snapchatは今年の9月に企業名をSnapと改め、130ドルのSpectaclesという初のハードウェアもローンチした。

関連記事:Snapchat、イスラエルの拡張現実スタートアップCimagine Mediaを買収【報道】

だが、もっとも注目に値するのは、このカリフォルニアのヴェニスに拠点を置くスタートアップが来年のどこかでのIPOに向けて基盤を築くことを可能にした巨額の資金調達ラウンドだろう。

今年5月、Snapはとてつもない額である18億ドルを資金調達をした。これによって2011年の創業以来、同社が調達した額の合計は25億ドルとなった。そのシリーズFラウンドの前には、bitmojisというパーソナライズされた絵文字を開発するカリフォルニアの企業Bitstripを買収し、数ヶ月後にはbitsmojisを独自のサービスとしてリリースした

だが、巨大な18億ドルがあってこそ自社の技術的な力を強化する取り組みを倍増することができたことは明らかだ。2016年、Snapは知られているだけでも5つの買収をした。それまでの二倍以上の数だ。

6月には、Obvious Engineeringという「3DとVRの空間で体験を正確に捉え、シェア、再体験できる新しい方法」に取組んでいる企業を買収した。

その数ヶ月後には1億1000万ドルほどの予想額でモバイル発見アプリのVurbを買収した。Vurbの買収目的は明らかではないが、Facebookと同類のプラットフォームを築くという方向に近いのかもしれない。つまり、サードパーティアプリにその賢いメッセージングを使ってもらい、イベントを容易に発見できるようにするというものだ。少なくとも、この買収の目的はSnapchatをよりユーザーにとって離れがたいものにするためいう点は明らかだろう。

関連記事:Snapchat、モバイル検索アプリのVurbを1億1000万ドルで買収交渉中との報道

広告は、企業を呼び込み収益を成長させたいというSnapの努力において、コアな役割を担うだろう。同社はサンフランシスコのアドテックスタートアップFliteを人材採用目的で先週買収したと報じられたが、その点こそが動機といえる。

Snapの共同創業者でありCEOのEvan Spiegel氏は以前、同社のエンジニアの70パーセントは新しいプロダクトの開発に取組んでいると語っている。こうした買収によって、エンジニアの人材において深みが増す。

現在、Snapは1億5000万のデイリーアクティブユーザーを有し、その数はTwitterよりも多いと言われる。そして、2013年にFacbeookが30億ドルでSnapchatを買収しようとして失敗したのち、Mark Zukerbergと彼のチームは当然ながらSnapchatの機能のコピーを始めた。少なくとも、Snapchatが正しいことをしているサインと見ていいのかもしれない。

(本記事は抄訳です。)

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

Snapchat、イスラエルの拡張現実スタートアップCimagine Mediaを買収【報道】

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報道によると、Snapchat が拡張現実に投資をしたという。イスラエルのスタートアップCimagine Mediaを3000万から4000万ドルの額で買収したといわれている。 Calcalist Newsが最初に報じたニュースであるが、Snapchatは中東に開発センターを立ち上げるという。現在 Cimagine Mediaで働いている20人以上を最終的に採用する予定とのこと。 4年前に創業した…

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Image Credit: Paul Sawers / VentureBeat

報道によると、Snapchat が拡張現実に投資をしたという。イスラエルのスタートアップCimagine Mediaを3000万から4000万ドルの額で買収したといわれている。

Calcalist Newsが最初に報じたニュースであるが、Snapchatは中東に開発センターを立ち上げるという。現在 Cimagine Mediaで働いている20人以上を最終的に採用する予定とのこと。

4年前に創業したCimagine Mediaは、コンピュータビジョン、リアルタイムの画像処理、モバイル開発、国際マーケティングなどを専門としている。これらすべては明らかに Snapchat と競う分野だ。そして、Snapchatは拡張現実などにも大きく依存している。だが、 Cimagine が交渉に使ったのはコマースへの注力だ。Snapchatが来年のどこかで上場を目指しているのだとすれば、Snapchat上でショッピングを仲介することで、さらなる収益化の機会が開かれるかもしれない。

Cimagine はすでにShop Direct、John Lewis、Coca-Colaと提携しており、リテールが拡張現実のポテンシャルを活かす手伝いをしたいと考えている。Snapchatもまた、最終的には大手リテールやデパートと組んで、サイトで費やされる時間やエンゲージメントを加速させたいと考えているのかもしれない。

IPOを目指しているのであれば、Snapchatは常にFacebookの一歩前にいる必要がある。Facebookは迅速にSnapchatの機能を真似てきた。投資家は本物のマーケットのリーダーを探している。だからこそ、Snapchatは特に拡張現実まわりのカメラテクノロジーを買収することで優位に立てるかもしれない。

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

アプリデザインを刷新したUberーーSnapchatと連携、「会いたい人」で目的地を設定できる機能も

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先月、Uberはアプリのデザインを新しくして、乗客のエクスペリエンスをよりパーソナライズする機械学習に重点を置く形にした。その発表のときに言及されていた二つの機能が今ローンチしようとしている。一つはSnapchatとの統合で、もう一つは行きたい場所だけでなく会いたい人をも選択できる機能だ。 多くの人にとって、車に乗ることは無味乾燥な経験だ。ただ車に乗り込んで、A地点からB地点まで移動する間は気を紛…

Snapchatを統合したUber。ユーザーは特別なフィルターを使うことができる。 Image Credit: Uber
Snapchatを統合したUber。ユーザーは特別なフィルターを使うことができる。
Image Credit: Uber

先月、Uberはアプリのデザインを新しくして、乗客のエクスペリエンスをよりパーソナライズする機械学習に重点を置く形にした。その発表のときに言及されていた二つの機能が今ローンチしようとしている。一つはSnapchatとの統合で、もう一つは行きたい場所だけでなく会いたい人をも選択できる機能だ。

多くの人にとって、車に乗ることは無味乾燥な経験だ。ただ車に乗り込んで、A地点からB地点まで移動する間は気を紛らわすためにスマホをいじる。

だが、Uberは目的地まで到着するまでに、ユーザーにアプリ上でもっと多くの時間を過ごしてもらいたいと考えている。この点における初期の試みとしては、自宅に着く前に食事を注文できるUber Eatsや最新のStar Warsの映画向けの限定コンテンツにアクセスできるといったものがあった。そして今、Snapchatが追加されようとしている。

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乗客はUberのために作られた、シェア可能な限定フィルターにアクセスすることができる。たとえば、遅刻しそうなときに到着予想時間を送ったり、または単にUberを使ってて羽振りがいいことを示したいときには、Uberのアプリを開いてSnapchatに投稿するオプションを選ぶことができる。Uberのアプリ上のSnapのカードを選んで、使いたいフィルターを選び、右にスワイプする。

これまで、ユーザーはある住所から別の住所に移動するためにUberを使ってきた。もし、ユーザーの興味が会いたい人であり、場所自体は流動的な場合はどうすればいいだろう?

人に会うためのUber

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今回、Uber上で会いたい個人を選択して目的地を計画できるようになった。たとえば、私がVentureBeatの同僚Jordan Novetに会いたいけれど、彼がどこにいるか分からない場合は、Uberに向かって彼に会いたいことを伝えればいいのだ。この機能を使うためには、電話のアドレス帳をUberと同期させる必要がある。

そのあとは、ただアプリの「行き先」の入力欄に名前を入れればいいだけだ。その後、Uberはその人にリクエストを送って、現在地を受信してもよいかどうかを尋ねる。同意されれば、アプリは目的地を設定する。出発後、Uberは到着予定時刻を友人にシェアするので、友人もどれくらい待つ必要があるかが分かる仕組みになっている。この機能を使うためには、両サイドのユーザーともにアプリを使う必要がある。

Uberはこうした新機能によって、より利便性とパーソナライゼーションにフォーカスしている。

先月、ブログ上でUberのシニアプロダクトマネジャーを務めるYuhki Yamashita氏は次のように書いている

私たちはユーザーを中心において新しいUberのアプリをデザインしました。私たちのコアの信条の一つに時間は貴重であり、必要な情報はすぐに手にはいるべきだというものがあります。全員のアプリの見た目が同じである時代は過去のものとなったのです。

新しいUberのエクスペリエンスは「どこに行く?」というシンプルな問いを中心において、再構築されました。結局のところ、ユーザーがUberを使うのは特定の場所または特定の人のもとに行くためです。 ユーザーの目的地から始めることで、ユーザーのために道のりを提案することができるのです。

(本記事は抄訳です。)
【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】