韓国の小売店舗向け顧客ポイントサービス「Spoqa」が190万ドルを資金調達、日本市場への進出に着手

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訳注:THE BRIDGE において「Spoqa(스포카)」の初出時、ソーシャル・レコメンデーションのプラットフォームとして紹介した。Spoqa の CEO で共同創業者のチェ・ジェソン(최재승、英語名:Richard Choi)氏の説明によれば、その後、同社はピボットし、小売店の店舗向け顧客ポイントプラットフォームに生まれ変わった。

以前のラウンドでは、ポハン製鉄系の Posco Ventures と、韓国のテレビ通販最大手 GS Home Shopping から200万ドルを調達している。今回のラウンドはシリーズBで、調達先は公表されていない。


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Spoqa はソウルに拠点を置くスタートアップで、韓国の地域店舗に対して、タブレットを使った顧客ローヤルティ・プラットフォームを提供している。2012年4月のローンチ以降、1,500店舗が Spoqa にサインアップし、Spoqa は提携店舗に対して250万人の顧客を誘導してきた。

今日(原文掲載日:8月5日)、Spoqa は資金調達の2回目のラウンドをクローズし、今回のラウンドで190万ドル、これまでに総計390万ドルを調達した。今回のラウンドでの資金調達を通じて、Spoqa は韓国でのサービス強化に加え、日本に市場展開を図る。

日本の潜在パートナーと話を始めています。彼らは、我々のテストパイロットを見ていて、日本の市場に十分な適性があると確信しています。

Spoqa の CEO ソン・ソヌン(손성훈、英語名:Grant Sohn)氏はそう語った。彼は以前、Rocket Internet で国際ビジネスを拡大させた経験を持ち、それが Spoqa をアジアの主要市場にリーチさせるのに役立つだろう。Spoqa は調達した資金を使い、マーケティーング・プラットフォームをアップグレードさせ、より洗練された方法で店舗に顧客を誘導したいと考えている。

Spoqa の最大の売りの一つは、サインアップと利用方法が簡潔であることだ。店頭で決済の際、ポイントカードやスマートフォンを提示しなくても、店頭カウンタのDodo(도도)タブレットに電話番号を入力するだけで、電話番号がIDとして扱われる。店舗は自ら顧客ポイントのしくみを設計することができる。最もよく採用されているのが「10個の購入で、1個無料で差し上げます」というものだ。

Spoqa は、これまで財布を分厚くしたり、さまざまなアプリのダウンロードを余儀なくしたりしてきた、個人向けポイントカードの世界に光明を見出した。Dodo のポイントがユニークなのは、顧客がサインアップしたり、アプリのダウンロードしたりするのが不要な点だ。

Spoqa のチームにとっては、これまで順風満帆ではなかった。2011年の設立後、一年かけて作ったサービスは完全に市場で失敗に終わった。しかし、当初のサービスがユーザに過剰なエンゲージメントを求めるものだったとわかり、二つ目のサービスは使い易さを追求したものにした。その結果、迅速かつ継続的にユーザが獲得でき、よりよいエンゲージメントにつながったのだ。

ソン氏によれば、同社はこれまで失敗を通して多くを学び、すべてのアップグレードには懐疑的とも思える考え方を適用している。

基本的に 100% の成功を確信しない限り、Dodo のしくみに変更を加えないことにした。実装をする前に、すべてを徹底的にテストする方針にした。(ソン氏)

サービスを利用する上でのハードルが下がったことで、Dodo ポイント(Android 版iOS 版)はサービス開始から2年間で爆発的な成長を遂げた。19ヶ月間で100万人に達し、ユーザ獲得はさらに加速、次の半年でユーザは200万人を突破した。

Dodo の提携店舗は、コーヒーショップ、スナックショップ、アクセサリー、コンタクトレンズ、洋服などの小売店、ホテル、バー、ラウンジ、インターネット・カフェ、スクリーン・ゴルフショップ、カラオケ店などだ。化粧品店やアクセサリーショップ、ヘアサロンやネイルサロンでは、特にユーザ獲得のスピードが速い。

店舗は、Dodo ポイントの直感的なインターフェースから、競合に目をくれず、Dodo ポイントを選んでいる。共同創業者で CEO のチェ氏は、次のように語っている。

パパママ・ショップでも使えるような、極めてシンプルな CRM ソリューションが作りたかったんだ。ポイントをもらえることと引き換えに、顧客は自主的に電話番号を入力してくれる。店舗は Dodo が自動的に整理した顧客名簿にアクセスでき、セールの情報を VIP 顧客に送ったり、一度失った顧客を取り戻したりできる。

Dodo ポイントは、店舗が届けたい顧客に対して、SMS を使ったテキスト・クーポン・サービスを提供する。Dodo が持つターゲティング・アルゴリズムにより、従来のクーポンよりも8〜10倍高いポイント交換率を誇っている。Spoqa の共同創業者で CSO のソン氏は、次のように説明する。

Spoqa のクーポンを二度三度と使ってくれる店舗の割合を見てみると80%以上だ。つまり、Dodo のクーポンを使って、彼らは目に見える形で売上の上昇が体感できているわけだ。

紙のポイントカードや磁気を使ったプラスティックカードを運用するコストに代えて、Spoqa は Dodo ポイントを利用店舗に月額のライセンス料を請求する。

Doco は最も費用効果があり、店舗が顧客を管理しやすい方法だ。顧客に自ら戻ってきたいように行動させ、必要なときには連絡できる電話番号を集めることができる。」(ソン氏)

我々のミッションは、店舗と顧客をスマートにつなぐことだ。数千年ではないにせよ、数百年にわたって、店舗が顧客に向き合うインターフェースは、キャッシャーという同一のものだった。Dodo タブレットで、Spoqa は顧客が店舗で対話するしくみを変えて行くんだ。(チェ氏)

Spoqa のチームは、パパママショップの顧客ロイヤルティを解決しようとしているだけではない。顧客にとっても、Dodo ポイントを使えば、買い物履歴やポイントの収集が容易であることから、Spoqa は顧客とタブレットを通じて対話を始めている。同社は、商品の購入時に、顧客と店舗が対話するタブレットをネットワーク化したインターフェースを構築中だ。

O2O(オンライン・トゥ・オフライン)の実現に向けて、モバイルやオンラインのしくみに走る企業を横目に、Spoqa はオフラインのショップに、タブレットのネットワークを作ろうとしている。Spoqa がタブレットのネットワークを O2O のハブに変貌させられるかどうかは、これから数年間の同社の販売展開の成長と実現にかかっていると言えるだろう。

【原文】

【via BeSuccess】 @beSUCCESSdotcom