プログラミングのメンターをオンデマンドで提供する「Codementor」のファウンダー、連続起業家のLiu氏に聞く

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SlushでのピッチコンテストにてプレゼンするCodementorのLiu氏
SlushでのピッチコンテストにてプレゼンするCodementorのLiu氏

オンラインでプログラミング学習提供するサービスというのは増えているが、シリコンバレー在住で台湾出身の Weiting Liu氏が立ち上げた「Codementor」もその一つ。プログラミングについて疑問が生じたときに、オンラインでチュータリングサービスを提供するものだ。先日ヘルシンキのテックカンファレンス Slush で開催されたスタートアップ100チームがピッチを競うコンテスト「Slush 100」では上位4チームに選出され、大きな注目を浴びていた。今回、ベルリンを訪れていたファウンダーのLiu氏に、サービスについて、また今後の計画について話を伺う機会を得た。

「オンデマンドでプログラミングのエキスパートを提供したい」

Liu氏がCodementor をローンチしたのは2013年の春で、約1年半前のことだ。Codementor を立ち上げようと思ったきっかけは、Liu氏が以前経営していたスタートアップで直面した課題が発端だったという。彼は、連続起業家で過去に2つのスタートアップを立ち上げた経験があるのだが、当時経営していた会社では、ジュニアデベロッパーがプログラミングに行き詰まることがよくあり、その度に何時間、何日も無駄にしていたという。その際に切に感じた「オンデマンドでプログラミングのエキスパートが欲しい」という思いが、Codementorのアイデアへとつながった。

2013年、CodementorはTechstars シアトルに参加。シアトルでは、Code Felllowsというデベロッパー向けのプログラミングブートキャンプも開催されており、良いシナジーが生まれるのではないかと期待もあったという。Techstarsに参加後、複数のエンジェル投資家(TechstarsのファウンダーであるDavid Cohen氏も含まれる)からシード資金を調達。プライベートベータ版の運用によって、ユーザーとメンター側の両者の数をある程度成長させたあと、今年2014年3月にパブリック版をローンチした。現在までに2000人のメンターが登録、2万人のユーザーがサインアップしているという。

ユーザーの細かいニーズに、即時に対応できるのが強み

プログラミング学習というカテゴリーで見れば、Codecademyのようにオンラインで学習プログラミングを提供するものや、前述のCode Felllowsのようなオフラインでのプログラムなど、サービスの数は確実に増えている。その中で、Codementorの持つ強みというのは、Liu氏いわく「ユーザーの細かいニーズに、即時に対応できること」だ。個々のユーザーの疑問に沿ったチューターリングサービスが提供可能なため、より効率的に問題を解決していくことができるという。

メンターのプロフィールが、得意分野や使用可能言語、チューター可能時間などの情報と共に表示される
メンターのプロフィールが、得意分野や使用可能言語、チューター可能時間などの情報と共に表示される

現在のユーザー、メンターについては、米国を中心に北米のユーザーが多いというが、国際展開も前向きに考えているという。そのファーストステップとして、メンターの紹介欄にはメンターが使用可能な言語を表示するようにした。実際にサービスを見たところ、複数の使用可能言語を掲載していたメンターはまだ少数だったが、今後の拡大に期待したい。

ブランド認知度の向上、ユーザーへのヒアリングに注力した欧州視察

今回、Liu氏は2カ月ほどかけて欧州各地をまわっていた。欧州にいるユーザーやメンターとのコミュニケーションを深めつつ、ロンドンやパリ、ベルリンといったスタートアップのハブ都市で、現地のネットワークを広げたことで、今後のビジネス展開についても知見を広げる良い機会になったようだ。

また、10月にロンドンで開催された TechCrunch Disrupt、11月のダブリンでのWeb Summit、ヘルシンキのSlushと大規模なテックカンファレンスにて、ブースを出したり、コンペティションに参加したことで、ブランドの認知度を高めることに努めてきたそうだ。

ベルリンでインタビューに応じてくれた Liu氏
ベルリンでインタビューに応じてくれた Liu氏

「台湾からグローバルに成功するスタートアップを出したい」

カナダ、アメリカに10年以上滞在しているLiu氏だが、台湾で育ったLiu氏は、現在もシリコンバレーと台北を頻繁に行き来している。Codementorのチームは現在フルタイムメンバーが8名だが、6名は台湾在住だ。台湾のスタートアップシーンについて最後に尋ねたところ、このように回答してくれた。

台湾のスタートアップは確実に増えていて、コミュニティは成長しています。とはいえ、国内の市場が比較的小さいため、国際展開を積極的に考えるスタートアップは多いものの、まだロールモデルと呼べるようなグローバルなスタートアップが生まれていないのも現状です。Codementorをグローバルなスタートアップとして成長させることで、台湾のスタートアップシーンを活気づけたいです。

また、日本市場の展開についても、「当然視野に入れている」という。言語面での課題の解決方法、また日本国内でのパートナーシップも模索しているそうだ。

Liu氏が率いるCodementorの今後の展開を、引き続き注目したい。

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