インドのモバイル事情:「モバイル・ファースト」かもしれないが、通信速度はシンガポールの16分の1

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インドのテクノロジースタートアップについて話すと必ず聞くのが「モバイル‐ファースト」というフレーズだ。eコマースからデータアナリティクスまで、どの会社もモバイル対応やモバイルのみ対応などと謳っている。だが実際のところ、インドのモバイルインターネット通信は先進国と比べると非常に遅い。たとえば、インドのモバイル通信速度は、シンガポールの16分の1に留まる。

インドのモバイルインターネット接続における平均ダウンロード速度は1.1 Mbit/sなのに対し、シンガポールでは16.7 Mbit/sである。アメリカの平均モバイルインターネット通信速度は6.7 Mbit/sで、イギリスは5.6 Mbit/s、そしてドイツは5.9 Mbit/sである。世界で最も速い平均モバイルネットワーク速度はデンマークの21.6 Mbit/s、シンガポールの16.7 Mbit/s、そしてスイスの16.5 Mbit/sである。

これらの調査結果は、Internet SocietyおよびフィンランドのAalto Universityにより作られたNetradarモバイルネットワークマップによるものだ。モバイル接続および端末の測定を行う無料モバイルアプリ「Netradar」を使用するインドの携帯端末ユーザから取得したデータに基づいている。ユーザが接続回線の品質について知ることができる同アプリは、Aalto Universityが開発したもので世界中で使われている。

本日公開された彼らの「2014年におけるインドのモバイルインターネット」報告書のその他のハイライトは以下の通りだ:

・異なるインドの通信会社間のモバイルインターネット速度の違いは小さい。Vodafoneネットワークの平均ダウンリンク速度は1.5 Mbit/sだったが、BSNLは1.3 Mbit/s、そしてAirtelは1.2 Mbit/sだった。Ideaのネットワーク速度は1.1 Mbit/sでRelianceは1.0 Mbit/sだった。

・インドにおける市場シェア5%以上のモバイルキャリアのうち、ユーザによる計測時に最も速度が遅かったのはTata(0.8 Mbit/s)とAircel(0.5 Mbit/s)のモバイルネットワークだった。

・インドの異なる州の間では、モバイルインターネット通信速度にそれほど大きな違いは見られなかった。

・パキスタンにおける平均的なモバイル通信速度は1.0 Mbit/sでバングラデシュでは0.8 Mbit/sとインドより遅いが、スリランカでは2.1 Mbit/sと、より速いモバイル通信速度が提供されている。

初のモバイルガバナンスプラットフォーム

インドのPranab Mukherjee大統領は数週間前、この国で最初、おそらく世界で最大のマルチモードのモバイルガバナンスプラットフォームをカルナータカ州でローンチした。Karnataka MobileOneと呼ばれるプラットフォームを利用して、公共料金や固定資産税の支払い、鉄道やバスチケットの予約、所得税書類の提出、モバイルパスポートや運転免許サービスを活用し、他の地域の政府や民間制度にアクセスできる。

「いつでもどこでも、24時間、週7日、1年365日、モバイル端末を使って使うことができます」と政府はコメントしているが、実際のところ、カルナータカ州の州都であるバンガロールではモバイルインターネットは非常に遅く、3G接続さえ珍しい。

インド中央政府は、1兆インドルピー(157億米ドル)もの甚大な予算を投じて、「デジタルインディア」という大掛かりなプロジェクトを始めた。インドのあらゆる場所で手頃な価格で高速インターネットを約束するというものだ。

多くのインターネット関連スタートアップはインドになだれ込み、多くの企業が、Narendra Modi首相や、IT大臣のRavishankar Prasad氏が約束を守ることを願っている。 「インドには9億の携帯電話ユーザがいて、30億のインターネット接続があります。私たちはこれをもっと効果的にアクセスできるようにして、起業家精神を養っていかなくてはいけません」とPrasad大臣は昨日、ケーララ州コーチにあるスタートアップビレッジを訪問した際に述べた

インドのスタートアップは今年、上位30の企業が投資家から40億米ドルもの資金を集めたことで活況を呈した。 基礎的なインフラの問題が解決されれば、2015年はさらに良くなるに違いない。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia
【原文】