eコマースの大手Rocket Internetとフィリピン長距離電話(PLDT)は、フィリピンオンライン決済市場への参入に向けて大きな一歩を踏み出した。共同声明で両社は、新興成長市場に特化したオンラインおよびモバイル決済のジョイントベンチャーを折半出資で設立することで合意したと発表した。
これはドイツに拠点を置くスタートアップ・インキュベータへの4億4500万米ドルの投資に続く取り決めで、「銀行口座なし、クレジットカードなし、インターネット接続なし」の人を対象とするサービスの開発に向けた戦略的提携の始まりとなる。
マニラに拠点を置くPLDTは、モバイルファーストの決済プラットフォームであるSmart e-Moneyに関する知的財産と事業運営をこのジョイントベンチャーに移行させる。Rocket Internet側は、設立に力を貸した2つの決済プラットフォームであるPaymillとPaylevenで「参画」に貢献する。
Smart e-Moneyはモバイルバンキングとeウォレットのパイオニアで、2013年には34億ユーロ(40億6000万米ドル)相当の取引を処理した。一方Rocket Internetのe決済サービスは、急成長を遂げているヨーロッパの中小eコマース企業を対象としている。
このジョイントベンチャーは東南アジアでZaloraやLazadaなどのブランドで運営しているRocket Internetのeコマース事業をターゲットとしている。この案件が実施される前、これら企業はPLDTのMePayを利用し始めていた。MePayはZaloraサイトでショッピングする際にクレジットカードなしで決済できるサービスである。
このジョイントベンチャーに関する合意は規制当局の承認待ちとなっている。第1四半期中には許可が出るとみられている。
【via Tech in Asia】 @TechinAsia
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