勢いづくフランスのスタートアップシーン——1週間で5社が合計8,500万ドルを調達

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Above: Aledia, based in Grenoble, France. Image Credit: Aledia
上:フランスのグルノーブルに拠点を置くAledia
Image Credit: Aledia

ここ1年ほど、フランス政府は自国で成長中のテクノロジー業界を後押しする大々的なキャンペーンを実施してきた。

La French Tech」と銘打ち、政府閣僚は起業家の活動に焦点を当ててブレーンストーミングを行ってきた。加えてスタートアップ代表団をラスベガスのCESやバルセロナのMobile World Congressなどの有名なトレードショーに連れて行ったりもした。

これらの活動が短期的にどのような効果をあげるかハッキリしたことは言えないが、フランスのスタートアップが勢いづいている状況を無視することもできない。

実際、世界に認められつつあるフランスのスタートアップのエコシステムにとって、つい先週は今までで最高の週となった(編集部注:原文掲載6月20日)。

記録的な資金調達があったわけではない。今のところ、フランスはこれまでの活動が実を結ぶのを待っているところだ。しかしここ5日間にわたって注目すべきニュースが続いたので、紹介したい。

月曜日:SigfoxがSamsungと資本提携

パリのグランドシアターで、SigfoxがSamsungとの資本提携を発表した。金額は公開されなかったが、Sigfoxのプラットフォームを強力に後押しすることになる。Sigfoxのプラットフォームはネット接続されたモノ同士の通信を可能とするネットワークである。

フランス当局はモノのインターネット(IoT)を同国が競争力を持てる分野として促進している。フランス南西部のトゥルーズを拠点とするSigfoxは同国で最も世界的に成功する企業となるべく活動してきた。

今年に入りSigfoxはフランスで過去最大のベンチャーキャピタルラウンドとなる1億1500万米ドルを調達している。

発表にはSamsung Electronicsの社長兼CSOであるYoung Sohn氏とフランス経済大臣の両者の名がのぼり、Sigfoxのプロファイルがますます大きくなっていることを示すこととなった。

火曜日:IoT企業 Actilityが2500万米ドルを調達

別のフランスのIoT企業、Actilityが2500万米ドルの資金調達ラウンドを発表した。同ラウンドはGinko Ventures、Orange、Swisscom及びFoxconnによってリードされた。

Actilityはパリに本拠を置き、マシン同士の通信を可能とするIoTシステムを取り扱う。Sigfoxとは直接競合しないが、Actilityが利用する通信プロトコルはSigfoxが開発したものと競合する。

1億1500万米ドルというわけではないが、2500万米ドルは誰の基準でも大きなラウンドである。

火曜日:La Ruche Qui Dit Ouiが900万ドルを調達

同日、パリに本拠を置くLa Ruche Qui Dit Ouiという小さな企業が900万米ドルを調達したと発表した。La Rucheは数年ほど続いており、インターネットを利用して農家が地元コミュニティに直接販売できるよう支援している。

注目すべき点が2つある。第1にこのラウンドにUnion VenturesのFred Wilson氏が名を連ねていることである。同氏にとっては初のフランス案件、ヨーロッパ全体でも2件目(他はSoundCloud)である。フランス当局は旗を振り、米国のベンチャーキャピタリストの注目を引こうとしてきた。Wilson氏は自陣にいると良い人物である。

第2に注目すべきは、このラウンドはFelix Capitalからも投資を受けている点だ。Felix Capitalはロンドンに本拠を置くベンチャーキャピタル企業で、1億2000万米ドルのファンドでローンチしたばかりである。同社のパートナーにはフランス人ベンチャーキャピタリストのFrederic Court氏がおり、同氏がLa Rucheの投資を担当した。もしフランスに必要なことが1つあるとすれば、もっと多くのフランス人のベンチャーキャピタリストが必要だということだろう。

木曜日:ワイヤレススピーカーDevialetが2000万ドルを調達

ここ数ヶ月にわたり、パリに本拠を置くDevialetの製品で人気を集めているPhantomワイヤレススピーカーの新製品を試す機会が数回あった。1個2000米ドルからで(そして2個以上での購入が推奨されている)、高い音質とデザインはオーディオファンを真っ正面から狙っている。

今週、同社は2000万米ドルの調達を発表した。そして米国でプレオーダーの受け付けを開始する。10年近くの開発を経て、また今やベンチャーキャピタルから調達した計5000万米ドルもあり、Devialetはグローバルプレーヤーになれるか否かのところにいる。

金曜日:先進的LEDを開発するAlediaが3100万ドルを調達

Alediaは先進的なLEDを開発・製造する企業であるが、ベンチャーキャピタル3100万米ドルを調達したと発表した。

同社は大手研究機関・アカデミックセンターのCEAがあるグルノーブルに拠点を置いている。

最新の投資はIKEAのベンチャー部門とフランス最大の興業銀行であるBpifranceによるものだ。

5日前まで遡ってみると、フランス(パリ中心部から遠く離れた2社を含む)の5企業が8500万米ドル以上の資金を調達した。(さらに、SigfoxはSumsungからの投資額を明らかにしていないため、総額はそれ以上であると推測できる。)

2014年前半で、フランス企業がベンチャーキャピタルから調達した資金の総額は5億米ドルになる

さらに重要なのは、これらの企業はそれぞれ異なる市場に取り組む多種多様なビジネスを営んでいるということだ。もちろん、フランスはこの一連の成功にただ満足するべきではないだろう。

しかし、これらの資金調達はフランスのスタートアップシーンが勢いづいていることを示すには十分な材料だ。

更新:Twitterで今週末に何人かが指摘してくれたように、パリのSketchfabもUnionと同じくニューヨーク拠点のFirstMark Capitalから700万米ドルの資金を調達した。これにより、1週間で米国のベンチャーキャピタル2社がフランスに進出したことになる。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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