活気づくトルコのスタートアップシーン【2015年前半のレポート】

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<ピックアップ>Facts and figures: the Turkish startup ecosystem in H1 2015

THE BRIDGEでもトルコのスタートアップシーンについて何度か取り上げ、現地のトレンドを伝えてきたが、確実にトルコのスタートアップシーンは成長しているようだ。tech.euで紹介されていた「2015年前半のトルコのスタートアップエコシステムの結果」によると、2015年前半の投資ラウンドの数は昨年と比較すると50パーセント増加、またアーリーステージのスタートアップに対する投資総額の増加率は200パーセントと、大きな成長を示している。

エグジット例はまだ少ないものの、今年前半にはドイツのデリバリーサービス「Delivery Hero」がトルコの競合である「Yemeksepeti」を5億8900万ドルで買収するというビッグニュースもあった。これは、デジタルフード注文業界においては最大額の買収だった。こうした大きなエグジットを含めて数ケースのエグジット例も出てきており、こうした動きは確実にトルコのスタートアップ、投資家のやる気を掻き立てているようだ。

トルコのアーリーステージスタートアップ向けVC 「212」のファウンダー Ali Karabey氏がtech.euにコメントした内容によれば、数年前の第一世代のスタートアップは資金調達に苦労していたが、現在では資金調達環境も大幅に向上し、また国内のデジタルマーケットの成長もスタートアップを後押ししているようだ。また、人口8000万、そのうち24歳以下が42パーセントを占めるという、若さ溢れる大きな国内マーケットは大きな強みといえるだろう。

同記事によると、今年に入ってから最大の資金調達は決済サービス「Iyzico」の620万ドルであり、イスラム圏のファッションEコマース「Modanisa」の550万ドルの調達が後に続く。

こうした投資状況の向上は、2013年に開始されたエンジェル投資家に対する税制優遇制度など、政府による支援策も要因になっているようだ。また、Karabey氏によれば、特にSaaS、マーケットプレイス、IoT、フィンテックは堅調に伸びているとのことだ。

via. tech.eu

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