タイ発日本人起業家が仕掛ける決済プラットフォーム「Omise」がGGVから資金調達、シンガポール進出へ

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2015.10.28

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左から:COO の Ezra Don Harinsut 氏、CEO の長谷川潤氏

タイ・バンコクに拠点を置き、東南アジア向けの決済プラットフォームを開発する Omise は今日、シンガポールと東南アジア全域への進出を目的として、Golden Gate Ventures(GGV)から資金調達したことを明らかにした。今回のラウンドは非開示ラウンド(undisclosed round)で、調達金額は明らかにされていない。同社は2014年8月に、East Ventures から30万ドル(シードラウンド)、2015年5月にインドネシアの SMDV(Sinar Mas Digital Ventures)、East Ventures、500 Tuk Tuk(500 Startups のタイ市場向け地域特化型マイクロファンド)、タイの通信会社True Group から260万ドル(シリーズAラウンド)を調達している。

2013年6月にローンチした Omise は、容易なオンライン決済が提供されていないタイで、オンライン店舗にとっても、開発者にとっても、API のみで簡単に実装が可能なクレジットカード決済システムを提供している。現在の顧客は、タイの大手Eコマースサイト、銀行、航空会社、通信会社、ケーブルテレビ会社、インターネットサービスプロバイダなど2,000社。同社によれば、取扱トランザクションベースで、今年の第1四半期と第2四半期には56%、第3四半期には269%という驚異的な伸びを見せており、月あたり数十万件に上るトランザクションは、毎月50%のペースで増加しているとのことだ。

Omise は現在、タイ国内のみでサービスを提供しているが、日本やインドネシアでクローズドベータテストを展開中。今回調達した資金を使って、シンガポールでビジネス開発チームなどを雇用するなど人材面を強化するとしている。来年中頃までには、シンガポール、マレーシア、フィリピン、香港へのサービス展開を目標としている。

Omise の 共同創業者兼CEO である長谷川潤氏は、リリースの中で次のようにコメントしている。

タイやアジア太平洋地域のEコマース市場に対して楽観視している。2013年には、タイのEコマース市場は9億ドル規模に達し、今後4年間で150億ドルに達すると見られている。Omise では、インターネットを通じたあらゆるビジネスでオンライン決済は極めて重要になると考えており、我々の目標は、モバイルかウェブかにかかわらず、安全かつ信頼でき、簡単に実装できるサービスを提供することだ。誰にでも簡単に使える、フル機能の備わったオンライン決済ゲートウェイを作るべく尽力している。

同社の 共同創業者兼 COO の Ezra Don Harinsut 氏はこれまでに、オフライン決済、POS、店舗での決済ハードウェアへの進出も示唆しており、さらに、マレーシアのテックニュースメディア DealStreetAsia によれば、ビットコインの主要技術である Blockchain を使ったプロダクトもローンチしたいと語っている。また、Wire という C2C 向けの決済アプリも近日公開されることが明らかになっている。

今回、Omise に出資した GGV は3週間前に、シンガポールのデザイン特化型Eコマース「HipVan」に対し、332万ドルの出資を実施している。また、タイでは、GMO Payment Gateway が、傘下にある 2C2P を通じ、 クレジットカードに加え、タイの主要銀行やファミリーマート店頭での商品代金決済を可能にするサービス「GMO-PG Global Payment」を2014年から開始している。

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近日公開予定のC2C向け決済アプリ「Wire」のウェブサイト

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