
<Pick Up> All those startups that promised to spoil you rotten are starting to fail
「欲しいときにいつでも」というオンデマンド経済に陰りが見え始めています。利益率がゼロ・もしくは微量であるビジネスモデルの正当化が難しく、昨今、困難を増す資金調達状況も相まって、サービス閉鎖に追いやれるスタートアップが出てきています。
2016年3月15日にサービス閉鎖を発表したのが、ベイ・エリアでのフードデリバリー事業を展開するSpoonRocketです。一時は注目を浴びた同サービスですが、収益化に伸び悩み、資金難に陥った結果です。
SpoonRocketは、2013年に設立され、サンフランシスコ・シリコンバレーを中心に、注文した食事を任意の場所まで運んでくれるフードデリバリーサービス。1食おおよそ8ドル前後で、専用のアプリケーションやWebサイト上で注文すると15分程度で食事が届きます。徐々に知名度を上げ、過去3年間で総額1.,350万ドルの資金調達を行っていました。
SpoonRocketは、このサービス閉鎖へのカウントダウンが進む最中も、類似事業を展開するSprigと提携していました。Sprigは、一時はSpoonRocket買収を検討していたものの、最後になって断念したとのこと。記事では、提携はあくまでSpoonRocketのユーザー獲得のためのマーケティングスタントだったのではないかと指摘しています。
ここ数年でレッドオーシャンになった食品分野のオンデマンドサービスでは、多くのスタートアップが淘汰されています。インドでタクシー配給サービスを展開するOlaは、そのフードデリバリー事業を廃止。オーガニック食品のデリバリーサービス「Good Eggs」も展開都市を縮小しています。
Spoon Rocketサービス閉鎖は、1度脚光をあびたオンデマンド経済が変化しはじめていることを示唆しています。
via. Business Insider
(執筆:石根友理恵)
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