ハンド&ヘッドトラッキングAR/VRを手がける中国のuSens(凌感)、シリーズAで2,000万米ドルを調達

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AR/VR スタートアップの uSens(凌感) は昨日(6月2日)、Fosun Kinzon Capital(復星昆仲資本)がリードし、前回も投資した Maison Capital(麦星資本)と、Great Capital(名盛資本)を含む新規投資企業6社が参加したシリーズAラウンドで2,000万米ドルを調達したと発表した

同社声明によると、この新たな投資は2016年に実施する uSens によるインサイドアウト26DOF(degrees of freedom)ハンドトラッキングと6DOFヘッドトラッキングツールのローンチに費やされる予定だ。DOF とは3次元空間における動きの自由度のことで、数値が高いほどポジショニングの柔軟性が増すことを示している。

2013年に設立された uSens は、主にジェスチャー認識とハンド&ヘッドトラッキングテクノロジーの開発や、3D「ヒューマンコンピュータインタラクション」を採用したシステム設計に携わっている。サンノゼ拠点の同スタートアップは2015年、Kickstarter キャンペーンで3,000万米ドル以上を獲得したワイヤレス AR/VR ヘッドセット Impression Pi の開発メーカーとして脚光を浴びた。

uSens は目下、ゲームコントローラー等周辺機器の代わりとなるハンド&ヘッドポジショントラッキングに力を入れている。

uSens の CEO で共同設立者の Anli He(何安莉)氏は言う。

トラッキングは AR/VR 体験にとって欠かせません。AR/VR ディスプレイテクノロジーが普及してきている中、複雑なハンド&ヘッドポジショントラッキングという難問をAR/VR プラットフォーム、ハードウェアメーカー、そして特にコンテンツ開発者が克服するための素晴らしいインタラクティブソリューションをもたらすことができて非常に嬉しく思います。

Fosun Kinzon Capital の会長兼社長の Donghui Pan(潘東輝)氏はこう話している。

AR/VR が持つ可能性の実現には、自然なハンド&ヘッドトラッキングが必要です。消費者は没頭できる体験を求めているので、ハンドコントローラーのみでは解決できないのです。

Maison Capital の設立パートナーである Wenli Cui(崔文立)氏は次のように語っている。

uSens の3D HCI テクノロジーは今後、エンターテイメントやゲーム、ヘルスケア、行動療法、建築、航空学、教育といったさまざまな用途に利用できると思います。

2014年に行われたエンジェルラウンドによる120万米ドル、2015年のプリシリーズAの550万米ドルに続き、今回のラウンドで同社の合計調達資金は2,670万米ドルに達する見込みだ。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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