
<ピックアップ> Developers looking for Facebook’s chatbot ad revolution will have to wait
4月、5月と立て続けにLINEやFacebookがメッセンジャーのインターフェースとしてチャットボット向けAPIを公開したおかげでそこから雨後の筍のごとくチャットボット関連の話題が増えてきました。
日本ではあまり必要性を感じなくとも、例えばインドでは非力なスマホも多いのでアプリよりも使えるんじゃない?という意見もみられて、地域によるこのインターフェースの有用性なども検証したくなるところです。
さておき、このチャットボット、便利なのはいいのですがどうやってビジネスを作るのでしょうか?
先日、私も国内のSlackボットを開発するSubotを取材しましたが、その際もやはりビジネスについては話題に上がるものの、明確な答えは(少なくともこのチャットボット単体においては)なくて、これから模索するといった様子でした。
方向性としては2つほどあって裏側のエンジンのOEM提供、つまり検索や解析、顧客分析などのシステムをブランドなどに提供するというB2Bビジネスと、もう一つが広告とかマーケティング系です。
で、その広告なんですが当然プラットフォーム側が対応してなければいけなく、Facebookもメッセンジャーに広告を入れるんじゃないかという噂はありつつも、明確なものはまだ発表されていません。
そんな中、興味深い記事がVentureBeatに掲載されていました。とあるアフィリエイター向けのサービスを作っている人物がクーポン系のボットを作ったそうなのです。All Star Couponsは各種クーポンをチャットボットが教えてくれるという簡単なものです。
興味深いのは、彼がこのチャットボットをユーザーに広げようとFacebook広告を使おうとした時のこと。
なんとこのボットへのリンクは直接広告に挿入できなかったそうなのです。Facebookサポートからは広告に挿入できるのはFacebookページかウェブサイトで、チャットボットを利用するユーザーはそこからリンクを辿ってほしいと言われたとか。
直リンクがダメというのはなかなかな事態です。自分とこのサービスなのに。
それでこの記事を書いてるクリス・オブライエン記者が改めてFacebookに問い合わせたところ、広報担当から返事があり、「現時点でメッセンジャープラットフォームはマーケティングや広告に使うことはできない」と回答されたとか。
メッセンジャープラットフォームのポリシーには現時点でこう書かれています。
Don’t use Messenger for advertising, marketing, or for sending promotional content of any kind, even if a person opts-in to receiving this content, without our prior written permission
結構ガチガチですね。利用者許諾があってもダメだと。確かに彼の作ったクーポンボットは思いっきりなマーケティングツールですからそもそもバンされる運命だった、ということなのでしょう。
ただもちろんそれだとチャットボット自体なんで立ち上げたんだという話になります。Facebookの広報担当は、クリスの質問に対して現在、限定的なビジネスでスポンサードメッセージをテスト中と明かしています。
逆に言えば、この小さなテストを繰り返すやり方はLikeボタンが増えた時にもあったので、近い将来、Facebookメッセンジャーにも広告のルールができると見る方が正しいのでしょう。
via VentureBeat
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